Amazonprime 映画レビュー
『イット・フォローズ』(原題: It Follows)
2014年のアメリカのホラー映画。
監督脚本 デヴィッド・ロバート・ミッチェル、
主演 マイカ・モンロー
音楽 ディザスターピース
冒頭アバンタイトルが良くできている。一軒家から飛び出してくる少女、何かにおびえてる、
何かから逃げるように車に乗り込む、近くに父親がいるが娘が何から逃げているのか見えていない。
逃げて浜辺で独り母親に泣きながら電話をかけている少女。暗転。
翌朝浜辺で少女が両脚を逆折れで砕け千切れた目も当てられない惨殺死体に変わり果てた少女。--タイトルーーIt Follows----
場面は変わり、主人公の女子大生ジェイ(マイカ・モンロー)は、最近付き合い始めたヒュー(ジェイク・ウィアリー)とデートを重ねている。伏線だが、デート中のヒューの態度やたわいもない遊びがちょっとぎこちなかったり、妙なところが観客には示されてるのだが、恋してるジェイには気が付かない。
映画館のドアのところに黄色い服の男がいる、とヒューが誰もいない空間を示してここから出よう、と映画を出てしまう。。。
車にジェイをのせ、あわただしく郊外へ走るヒュー。そしてジェイは車の中で待望の初セックスをする。
セックスのあと幸福感にひたるジェイ、だが背後からヒューが薬の布を彼女に押し付け眠らされてしまう。
廃墟で目覚めたジェイは下着姿で車椅子に縛りつけられている。監禁エロ映画か!と慌てる私(苦笑)
勝手にとんでもないことを説明し始める腐れオトコ・ヒュー。
「申し訳ない さっきオレは君とセックスをした。君が好きだからじゃなくて、必要だったからだ。
そのセックスによって君に、”IT 以下 それ” がオレから君に乗り移った。
”それ”の呪いに君は憑かれた。悪いとは思ってるが、生き延びてくれ・・・・・・ 」
どェ”~~っ!!何言っているか、わかんないんですけど!!
「これから君は、人間の姿をした”それ”に追いかけられる。
だけど”それ”は呪いに憑かれている君にしか見ることができない。
”それ”に捕まったら殺されるから、絶対捕まるな。
”それ”は歩いて追いかけてくるから走れば逃げられる、でも知能はあるから撒くことはできない。」
「”それ”は、憑かれた者をつかまえて殺すと、今度は、その前に呪いに憑かれていた者を追いかける。
オレのところに”それ”が来るんだ。だから君は逃げながら、だれか新しい相手に”それ”を移してくれ。
そうすればオレが助かるんだ。
がんばれ、頼んだぞ 」
なんつう言い草、なんつう自己中クソ男だ(観客怒)
そして現れた”それ”(浜で死んだ女の姿してる、顔が死んでる)がジェイを追いかけ始める。
車で逃げるヒューとジェイ。”それ”は歩いてくるだけなので追いつけない。
でも顔が怖いょう・・・絶対こんなのに捕まりたくないわ。
ヒューはジェイを車で彼女の家の前に放り出して、行方をくらます。
このセックス版”リング”とでも言うべき呪いの設定が、もう最低で最高におっかない。
呪いはセックスで伝染せるが、でも、相手が殺されたら自分のところへ戻ってくる。
愛情で大事なセックスだけど、好きな人とは出来ないし、呪われてしまうというジレンマ。
呪いの設定はシンプルで把握できるけど、”それ”が結局ナンなのかは最後までわかんない。
映画はここから、ひたすらジェイの、”それ”からの逃避行鬼ごっこ、が続く。
学校に、家に、街中に、唐突に現れる”それ” 一見人間の姿してるので遠目にはわかりづらいが、”それ”は顔色が死人のものだったり、街中なのに下着姿だったりずぶぬれだったり はだしだったり 縮尺が狂ったような大男だったりするので近づくとわかるのだ。
だいたい主人公が逃げた先で、ほっと一息ついたり、うとうとしてると、そのたびに異形の姿で現れる。実に主人公にも観客にも心臓に悪い。
ゾンビとかモンスターじゃなくて見た目人間だけどニンゲンじゃないナニカに延々と追っかけまわされる映画、音響もめっちゃ怖いので、映画館でリバイバルで見るか、自宅で独りで夜中にヘッドホンして暗い中で見るのがオススメです。
It Follows 邦訳は 僕的には 「追っかけてくる。」よりは
「付いてくる。。憑いてくる。。」 こっちを採用したいと思いますがいかがだろうか?