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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
観音はんも我ながらおかしいと思ったのだろう。所々手直しを入れてゆく。下手クソの散髪屋のようだ。一人見入っては考え込んでスパッスパッと変化させる。キヨヒメは急いで出てきたものだから手鏡の持ち合わせもない。相手が観音はんだから、されるままになっている。怒り心頭に達するとは言え、大分泣いたので落ち着いて来ていた。
アンジンの冷たい仕打ちも早くも忘れかけて、あの深く澄んだ瞳が、ぼおーっと目の前にちらつき始めている。この年頃の女の気紛れなどまともに相手にしていたら、人間など1日もやってはいられない。適当に受け流すのがいいのだろう。観音はんがポンと手を打った。完成だ。キヨヒメに、これからの筋書きを話す。もちろん、これも思いつき。ホントにええ加減なんだから!
{待ってぇーっ、アンジンどのー}
つづく