絵じゃないかおじさん

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あ@仮想はてな物語(逸話) 新益京のワープロ(1/3)

2019-02-04 09:57:11 | 仮想はてな物語 


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 * 新益京のワープロ(028)


 私は、ワープロを使う時、
 マニュアルは手放せない。

 ちょっと複雑なことをすると、
 即落し穴に落ち込んでしまう。

 それを、だ!

 ガキ(私の子供たち)どもは、
 いとも簡単にマニュアル無しでボカスカ扱うのだ。

 ファミコン・パソコン慣れしていて、キーボードなど
 恐がりはしない。
 親父の威厳もクソもあったものではない。


 ある日のこと、サヤカがワープロを打ってみたいと言い出した。
 彼女の能力も大分上がってきて、
 周囲1km以内に人が居なければ話しかけてくる。


 このあたりでも10km以内に人が居ないところなど
 限られている。
 荒れ模様の天気の日に山の、
 それも大分奥深い所でないとそういう条件にならない。
 少々の雨では人が出ているからだ。

つづく



あ@仮想はてな物語  新益京のワープロ(2/3)



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 荒れる山のなかは恐ろしい。
 路は滝のような水が流れ川のようになる。
 岩も転がり落ちてくる。
 木は左右150度ぐらいに揺れ動くし、
 山全体が日頃の欝憤を晴らすように、
 猛烈な口喧嘩をしているようになる。

 サヤカと、どうしても話をしたい時には、
 そういうなかを走ってゆかなければ
 ならなかった。
 しかし、これからはそんなことをしなくても気軽に
 話ができそうだ。
 有り難い。
 投資しただけの価値はあった。

 サヤカも、駄犬コロのように暇を持て余しているに違いない。
 普段の日は、カバーを掛けられて一週間に一回しか、
 お呼びが掛からない。

 かといって、私は、しがない会社員。
 土・日以外は、そうそう乗れるものではない。
 定年になったら思う存分連れ回してやるからな、
 と言っても、
 お互いヨレヨレのジイちゃんと、
 スクラップ寸前のマシンレディ。



 ああ、術なきものか、世の中の道。
 憶良じゃないけど、ボヤきたくなる。

つづく



あ@仮想はてな物語  新益京のワープロ(3/3)




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 サヤカは、暇つぶしにワープロでも覚えたいのだろう。
 けれども、練習できるのは土曜日の午前中、Oさんが買物に
 行っている間だけ。
 まあ、それでも刺激にはなるか。


 彼女はもの覚えがいい。
 エンジンを掛けて変速ペダルの所へ割り箸を括ってやると、
 器用なキータッチで、ワープロを打つ。
 大したもんだ。
 機械、機械と侮ってはいけない。


 実は、ここだけの話ですが、
 この文章は、彼女に打たせたものなのです。


  次々と ワープロ・パソコン 生まれ来て
   金は続かぬ 頭は持たぬ
                            ち ふ


                         
    この項おわり


註、
   平成31年の今2月も
   ワープロを愛用しています。
   中古品ですが。
 


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