オンターナスに向けて広がるメセタ高原 Meseta, a highland plateau, stretching toward Hontanas
巡礼第1日目(2010年4月27日) 1st day (Apr 27th, 2010)
ブルゴス → オンターナス 31km (天気:快晴)
Burgos → Hontanas 31km (Weather:sunny all day long)
いよいよ、スペイン巡礼2年目のスタートです。昨夜は、ブルゴスのホテルに泊まりましたが、本日からはアルベルゲ(Albergue:巡礼宿)に泊る予定です。アルベルゲは予約が出来ず、到着順に巡礼者を受入れて、定員に達したら受入れストップです。従って、今朝は早起きし、7時にホテルを出発しました。
大聖堂の前を通り過ぎて巡礼道に入ると、巡礼者の姿がちらほらと現れました。旧市街が終わる辺りに、中世に築かれた城門がありました。
旧市街の出口にある城門 Castle wall at exit of old town
さらに30分程進むと、道端に古めかしい旅ごろもをまとった立像がありました。
中世の出で立ちをした巡礼者の像 Statue of pilgrim dressed in medieval style
この付近の巡礼道は国道沿いにありますが、出発後1時間も経つと、荒涼とした大地の景色となり、ところどころに巡礼者の姿が見えるだけとなりました。
私の前を行く巡礼者 Pilgrims walking ahead of me
ブルゴスを出てから3時間、ラベ・デ・ラス・カルサーダスの集落に到着。ここのカフェテリアでしばし休憩しました。
ラベ・デ・ラス・カルサーダスの教会 Church at Rabe de las Calzadas
さて、ここで休憩中に、女性2人男性1人のフランス人3人組と出会いました。彼らは全く英語は苦手だったので、フランス語で少々歓談しました。この一行は既に20km歩いて来たとの事。ブルゴスからここまでは約10kmです。と言う事は、これまでに私の2倍の距離を歩いたことになり、ビックリしました。
また、このカフェテリアを出るとき、パリから来たと言う年配のフランス人に会いました。彼は昨夜パリをTGVで出発し、今朝ブルゴス駅に到着後、そのまま巡礼道を歩き出したとの話。そのタフさに全く驚きました。この人は英語が達者でした。その訳は、現役のころ、GE(General Electric社、米国の大手国際企業)に勤めていたからと分かりました。又、孫が米国に住んでおり、度々訪ねて行くとのことでした。
このフランス人と私は、年代やキャリアが似ているので、そこから二人で一緒に歩くことにしました。目的地は、私と同じオンタナスでした。しかしながら、途中で彼に異変が発生しました。靴擦れが酷くなり、歩き続けることはとても無理と言うのです。よくよく話を聞くと、今回新しいトレッキング・シューズを購入し、今日が履き初めとのこと。彼によると、自分に合っていた以前の靴と同じメーカーの同じタイプの靴を買ったので、大丈夫と思っていたらしい。それは、誤算でした。結局、彼はサンダルに履き変えて、約10km先の隣村のオルニージョス・デル・カミーノまで行き、そこに泊ることになりました。
オルニージョス・デル・カミーノに向かう途中で、もう一人アクシデントに悩む老人に出会いました。彼は、米国から来た牧師さんでした。私と一緒に話をしながら歩いていると、足に痙攣を起したのです。彼は、サン・ジャン・ドゥ・ポーから歩いて来たとのこと。今日までかれこれ2週間ほど歩いていたことになります。幸い、仲間の巡礼がいて、この牧師さんの面倒を見る事になりました。彼も、今日の巡礼はオルニージョス・デル・カミーノで打切らざるを得ない状態です。私は、後ろ髪を引かれる思いで、別れを告げました。
その後私は一人きりで巡礼を続けました。12時半頃にオルニージョス・デル・カミーノに到着し、そこでビールを飲みながら昼食を取りました。
オルニージョス・デル・カミーノ入口の標識 Sighboard at entrance of Hornillos del Camino
さて、ブルゴスから出発して2-3時間の辺りから先の巡礼道は、荒涼たる高原が続く
大地でした。“メセタ”(meseta)と呼ばれる乾燥した広大な台地です。行けども行けども、直線的で上り下りのない単調な一本道が続きます。これも、巡礼者誰もが乗り切らねばならない試練です。
1. 2. 3.
1.オルニージョス・デル・カミーノに向かう途中のメセタ
2.オルニージョス・デル・カミーノからオンターナスに向かう途中のメセタ
3.同上(地平線に風車が多数並んでいる風景)
ブルゴスから歩いてやっと8時間後の15時過ぎに、オンタナスに到着。何とかエル・プンチドと言うアルベルゲに宿泊できることになりました。ここの宿は、宿泊代5ユーロ、夕食9ユーロ、朝食2ユーロ、計15ユーロでした。
オンターナスのアルベルゲ Albergue at Honatanas
この宿に泊っている人たちは、バルセローナから来たスペインの人夫婦の他、フランス人、デンマーク人、オランダ人、ドイツ人など、国籍はバラバラでした。
建物の屋上に上ると、バルセローナからやって来たご婦人が、たらいの水に足を漬けていました。彼女はお医者さんでしたが、足を痛めていたため、冷やしているのだと言っていました。
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