*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

サンチャゴ巡礼2010 (第10日目) Pilgrimage to Santiago 2010 (10th day)

2011-10-26 | スペイン巡礼 Pilgrimage in Spain
住民一人の村マンハリンのアルベルゲ Albergue at Manjarin inhabited by only one resident

巡礼第10日目(2010年5月6日) 10th day (May 6th, 2010)
ムリアス・デ・レチバルト → エル・アセーボ 40km (天気:快晴)
Murias de Rechivaldo → El Acebo 40km (Weather: Clear & sunny)

  この日の行程は、イラゴ峠の頂上付近にあるマンハリンまで32kmを歩くのが目標でした。これまでの平坦な道と違って、標高差約650mの山道を登る厳しい行程です。しかし、マンハリンのアルベルゲに着くと、シャワー設備がないと知り、結局さらに8km先のエル・アセーボまで歩く羽目となりました。

  ムリアス・デ・レチバルトの宿を出たのは、7:45でした。この日も寒い朝で、野辺の草の上には霜が降りていました。歩き始めて暫らくすると、自転車で巡礼しているオーストリア人の3人組が、追いついて来ました。昨夜、同じ宿に泊っていた人たちです。  


自転車巡礼のオーストリア人 Austrian pilgrims making their way by bicycle

  その約1時間後、サンタ・カタリーナからエル・ガンソに向かう途中では、左側にテレノ山群が見える様になりました。エル・ガンソを過ぎて登ってゆく坂道には、野辺に色とりどりの花が咲いていました。この様な景色が続くと、巡礼道を歩く足取りも軽やかになって来ます。

  

  やがてラバナル・デ・カミーノが近づくにつれて、樹木が多くなってきました。林の保護柵には、巡礼者の誰かが造ったと思われる、木の枝の十字架がありました。

木の枝の十字架 Cross fabricated by wooden stick

  ラバナル・デ・カミーノに向かっている途中で、珍しいことに、向こう側から歩いてくる3人組に出会いました。彼らはフランス人でした。何故反対方向に向かっているのか訊ねてみました。返事は、既にサンチャゴまで行って、再びサン・ジャンを目指して復路を歩いている言う事でした。  

  11時半頃、ラバナル・デ・カミーノに到着。人口50人の村ですが、教会がありました。


ラバナル・デ・カミーノの教会 Church at Rabanal del Camino

  ラバナルを過ぎると、登り坂の傾斜は険しくなって来ました。また、道端にはガレキが目立つようになり、巡礼道もガレキだらけでした。


ガレキだらけの登り道 Rising road full of gravels

  ふと、左側の遠方に目をやると、再び雪を頂いたテレノ山群が見えました。13:40分に、峠のピークに近いフォンセバドンの村に差し掛かりました。


フォンセバドン村の入口 Entrance to Foncebadon Village

  そのまま通り越して山道を登り続け、やっと14:30頃に、鉄の十字架のモニュメント(標高1531m)が建っているイラゴ峠に到着しました。


鉄の十字架の塔 Cruz de Ferro(Iron Cross)

  ここで、少々休憩した後、15時過ぎに今日の目的地としていたマンハリンに辿り着き、やれやれです。ここのアルベルゲ(冒頭の写真参照)は、テンプル騎士団の戒律を維持して暮らしている人物が経営しています。

  ここで、ベッドの空きがあるかどうか訊ねると、“シャワーの設備がないが、それでよければ泊れるよ。”と言う返事でした。これまで延々と上り坂を歩いて来て汗びっしょりなので、シャワーなしでは困ってしまいます。残念ながら、ここに泊るのは断念し、長旅となってしまいますが、隣村のエル・アセーボまで、足を伸ばすことにしました。

  疲労困憊の状態でエル・アセーボのアルベルゲに到着したのは、16:50でした。ムリアス・デ・レチバルトを出発したから、9時間が経過していました。1日に40kmも歩いたのは、巡礼旅で始めての経験でした。


エル・アセーボのアルベルゲ Albergue at El Acebo

  このアルベルゲの入口は貧相ですが、中にはバールがあり、広いレストランもありました。レストランの裏側には、大きな庭もありました。受付を済ませて2階の大きな部屋に入ると、既に10人ほどの先着者がいました。その多くは、フランス人の女性達でした。

  冷たい水で洗濯を済ませ、次いでシャワーを浴びた後、疲れを癒すためにバールに出かけました。そこで生ビールのジョッキを傾けていると、見覚えのある客が外から入って来ました。アストルガで昼食を共にし、次の村まで一緒に歩いた仲間達でした。彼らは、教会に付属する近所のアルベルゲに宿を取っているとの事でした。

  このグループは奇妙な構成となっている人達です。ベルギーの老人、フランスのブルゴーニュから来た男、カナダのケベックから来た若い女性、約55歳のアイルランド人の男、イタリアのフィレンツェから来た青年、そして英語が堪能な若いスペイン人などです。国は全てバラバラの老若男女です。私は、彼らを国際混成チームと呼ぶことにしました。


巡礼仲間と共に Together with fellow pilgrims



エルアセーボに向かう道中の景色 Landscape toward the way to El Acebo

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1.野辺に咲く黄色の野花 Roadside yellow flowers
2.雪を頂いたテレノ山群の景色 Snow-capped Teleno mountains
3.マンハリンのすぐそばのウシの牧場 Cow meadow just close to Manjarin village
4.エル・アセボへ下る道 Pilgrim road descending to El Acebo
5.エルアセボの街路 Street at El Acebo
6.エルアセボの村役場 Municipal office at El Acebo


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