大酒飲みを始めて12年くらい。しかし、最近断酒をして1ヶ月が経ちました。
断酒して1ヶ月。タバコをやめたときも同じで依存はしていないとはわかっていはいたけど、33歳あたりから本格的に始まった酒飲み習慣が、やはり脳の依存性という意味では酒に依存していなかったようです。前提として、酒自体が大好きだったわけではなく、人と飲む酒が楽しいので飲んでいました。いや酒も美味しいんですよ。ビールとか、日本酒とか、ハイボール、ホッピーも好きです。とくに日本酒やワインは業者ですか?というくらい色々買ってさんざん色々試してきました。高級なものも含めてたくさん飲んできたけど、それは探究心ですね。酒が飲みたいから飲む!ではなく、素晴らしいコミュニケーションツールとして愛用していたという感じでしょうか。なので、一人で店に行って飲むということはあまりしていませんでした。家では少し飲んでいましたけどね。もちろん、飲んでいるときはウマウマ言いながら飲んでいました。
ちなみに、みなさん聞いたことがあるであろう「酒は百薬の長」というキャッチコピーは酒好きに都合がいいものなので、便利に引用されてきた時代が長く続いていたけれど、近年周知されてきたとおり、中国皇帝の王莽による酒を含めた政府専売事業のための詭弁であり、ただの風説の流布です。これは、中国の歴史書『漢書』の「食貨志(経済に関する記録)」で確認することができます。王莽は「中国史上最悪のペテン師」とも言われているようですね…。
お酒のすべてを否定するわけではないし、上手に利用すればよいツールだとは思います。そして、ビールをはじめ、日本酒やワインは適度に飲むぶんには美味しいと思います。そのうえで、私が断酒をした理由から書いていきます。
酒を飲むと金の無駄
外飲みだと料理にしても酒にしても、自分で作る料理や買ってきた同じ酒と比較してもかなり割高ですよね。生ビール1杯500ml程度は店では500円、家なら安く買って260円ほどです。あ、ちなみに店の「生ビール」も缶や瓶のビールも同じ生ビールです。生ビールのサーバーは店によって清掃状況が異なるので、美味しいビールを確実に飲みたいのであれば生を注文するのではなく、瓶ビールを注文したほうがいいです。信頼できる店なら別ですが。
…それで、平均的な価格の日本酒純米酒や純米吟醸酒は一合900円くらいの店が多いけど、同じものは一合あたり300円程度で買えます。店によっては一合をちゃんと180mlの量で出しておらず、140mlとか150mlとかで少なめに出す店もけっこうあるので、店では実質的にさらに割高な価格で飲んでいることも少なくないということになります。そして、酒は飲み過ぎると味の差がいまいちわからなくなってきます。まあなんでもそうですね。そもそも飲み過ぎるのがよくないわけだけど、こうした点も無駄だと感じた要素でした。味がよくわからなくなるのに金を出す価値はあるのか?そもそも毎回こんな感じになって無駄ではないのかという疑問が生じます。
酒を飲むと時間の無駄
私の場合、店で飲み始めると5~6時間は飲んでしまいます。1~3軒ハシゴしますね。家ではそこまで飲まないけれど、それでも2時間くらいは動画観ながらとか飲んでしまうことも多かったので、結局長時間を酒のために使っていることになります。そして、飲みが時間に影響するのはこれだけではなく、当然翌日にも影響しますよね。さらには睡眠の質も悪くなります。寝付きがよくなってしっかり眠れると言う人もいますが、あれは単なる勘違い、思い込みです。しっかり飲んだ翌日の朝から頭も体もシャキっとして活動できる人は、ごく一部を除いていません。しかも、早朝5時とか6時からなど正常に活動できないでしょう。だいたいだるくなって翌日は半日は使い物にならず、夜になっても前日飲んでいないときと比べてば違いは歴然です。しかし酒を飲んでいないと時間は自由になり、思ったとおりに活動できます。
酒を飲むと脳活動の無駄
飲みが進むと記憶も飛びやすくなります。せっかくの楽しい時間、どんな会話が、どんなやりとりがあったのか、覚えていないことも多々ありました。それはもったいないでしょう。飲んだ翌日はよくそう思っていましたね。飲み始めの最初のほうはわりと覚えているのだけど、「なんかみんなで色々話して楽しかった」くらいしか覚えていないことはしょっちゅうです。酒飲みの人は、こういう人も多いと思います。また、長期の飲酒で脳への直接的なダメージも懸念されますよね。長期の飲酒は脳が萎縮するという研究が明らかになっているくらいですが、まあ研究うんぬんよりも、ひどい酒浸りの人間を見れば明らかですが。それに翌日の活動にもしっかり脳を使えなくなるので、ちゃんと飲んだ翌日まで脳への影響は続いてしまいます。
どれもこれも、頭ではある程度わかっていたけれど、ようやく真の「自覚レベル」でこの3つの要素に気づいたということでしょうか。40半ばで気づいてよかったと言うべきか、遅かったと言うべきか、いやきっとよかったんですね。実家に行ったときにも、親から「そんなに飲まないほうがいいよ」とかなんだとかネチネチ言われたことも多々。自分ではそこまで飲みすぎているつもりではないのでいい気はしません。それに世の中を見れば、友人なども毎週飲み歩いているし、週に2日や3日くらいの外飲みは特別多いほうではないと思っていました。世の中にはそれくらい飲んでる人はたくさんいるので、本当に特別多いほうではないとは思うけれども、まあそれはさておき。
タバコでも飲酒でもギャンブルでも何でもそうだけど、人って他人からどんだけ指摘や注意をされても、自分自身がよく考えて「これではダメだ。じゃあどうしよう。よし、こうしよう。こうするべきだ。」と実行に至るまでのチカラを持つレベルの自覚をしない限り変わらないんですよね。そういうことは誰しも知ってはいるけど、そうしたことを実行するということ、つまり自分が希望するほうへ行動や習慣を変えることはなかなか難しかったりする。多くの人は「本当はそうしたいけど今もまあ悪くないし、面倒だから今のままでいいよ。」というところに留まるだろう。私も含め、人間は生来面倒くさがりであり、そうした理由も含めて多くの人は現状維持を好む。
酒を飲まなくなるとなにが起こるか 酒をやめることによるメリット
健康になり常に体調がよくなる
睡眠の質がよくなりしっかり眠れて寝起きも最高
酒やそれに付随するその他水分による大量の水分を体内に入れなくなるのでむくみがとれる
金が貯まりやすくなる
痩せる
使える時間が増えて今までどんだけ無駄な時間を費やしていたのかがわかるようになる
酒による失敗がなくなる
アルコールを気にせずに車の運転が自由にできる
早朝5時6時から活動できるようになる
脳がしっかり使えるので思考が冴える
以上、色々あるけどすべての能力値が向上するので全体として状況がよりよくなります。
断酒は禁酒ではない 臨機応変に
断酒したといっても禁酒ではないので、久しぶりに会う友人とのケースなどでは、ある程度酒を飲むつもりです。これは俗にソーバーキュリアスといって、酒を飲めるけど基本的には飲まない状態ですね。だから状況に応じて、飲んだほうがいいと判断するときは臨機応変にある程度飲むつもりです。ただ、単に「酒を飲みたい!」という感情はまったくないので、そういう機会に飲んだとしても、数ヶ月に一度くらいになると思います。飲む爽快な感じを味わいたいのなら、炭酸水にカボスやすだち、レモン、梅干しなどを入れて飲むと、味もとても美味しく喉越しもいいのでビールなどの必要も感じません。
これからのために 残り時間を真剣に考えて最期によかったと思えるために
私も以前は酒を飲まないなんてつまらないなぁとか、酒を飲んでこそ楽しいコミュニケーションができると思っていました。酒を飲んで、色々な店で、色々な人とのつながりで得られることも多々ある!と…。しかし、それは基本的には幻想だったと感じています。いやまあ飲んでのコミュニケーションはもちろん楽しいんですよ。飲みに行っていつも1杯か2杯で帰宅できる人はまあいいかもしれませんが、それで済まない人は断酒したほうが人生が好転すると断言できるほどと思います。お金のことはさておいても、時間は一日24時間しかなく、人はその24時間の積み重ねで人生を生きてゆきます。
今現在、私と同じ40代の人であれば、残りを心体ともに元気で活動できるのは30年ほど、長くてもせいぜい40年程度しかありません。心体が元気で気力も十分なのは、きっとあと30年そこそこでしょう。大人になってからの1年てすごく早いですよね?その「1年」があと30回くらいしかない。10年前のことを考えてみてください。10年もあっと言う間でしたよね?その「10年」があと3回しかありません。それが、気力十分で何でもできてどこでも行ける活動限界ってわけです。
80代90代になってもスポーツをしていたり、高齢とは思えないくらい元気な人もたまにいますが、それでもやはり中年の頃とはまったく違います。断酒した理由は前述したようにいくつか上げましたが、こうした観点からして、控えめに見積もって(病気などでもっと早まるかもしれません)自分にはあと30年くらいしかないのだと真剣に、もう本当に真剣によく考えたとき、その限られた時間の少なくない部分を、まだこれからも酒に費やすのは愚かなことと考え至ったということが、断酒の決め手と言っていいです。
みんなで酒を飲むのはとても楽しいですよね。よ~くわかります。どんだけ飲んでも他人の勝手であり自由。今飲んでる人を否定したいわけではありません。しかし、人生の質を上げたい!もっと色々やっていきたい!最期に、よかったと思える人生をおくりたい!ということであれば、やはり断酒を強くおすすめします。人生を向上させたいときに、仕事をがんばる、ダイエットをする、投資をする、読書をする、運動をするとか色々あるけど、すぐにできてすべてに最高の効果があることが断酒です。
最近、実家で握り寿司を作ることが定期になっている。
煮穴子を始めて作ったのだけど、意外とうまくできた。ツメも作ってみた。
当然回転寿司より美味しく、正直そこらへんの大衆寿司屋の煮穴子と変わらないウマさだ。
それで、父の誕生日なので実家で寿司をふるまうために酢飯桶を持って行ったのだけど、
帰るとき、裸のままの桶がけっこう見える状態で紙袋に入れて電車に乗ったら、みんなまー見るわ見るわ。
酢飯桶というのは公共空間ではちょっと異質な存在なのだろうと実感( ゚Д゚)
今回は、きびなご、サーモン、真鯛、本マグロ赤身、本マグロ中トロ、平政、カンパチ、煮穴子。
若干のネタバレあり。気分で随時追加。
1-10評価(10が最高) 「タイトル」 監督 主演 観た日
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8 「JUNK HEAD」 堀貴秀 堀貴秀 三宅敦子 R040310
製作のほとんどを堀貴秀が一人で手掛けた怒涛のSFストップモーション映画。
これは映画館で観ようと思っていたけど実現せずだったが、早速アマプラで配信していたのでよかった。
ストーリー自体はわりと平凡でそれほどおもしろいものではないけど、随所にユーモアが感じられるし
何より世界観とその表現力のポイントが高いので、全体として素晴らしい作品になっていると思う。
キャラクターも個性的でいい味を出している。
ただ、佳境過ぎ一段落してもう少し先を観たかったところでコレで終わり?という感じも否めない。
しかし、あれだけのものをほぼ一人で作りあげたのだから十分だろう。ユーモアと手作りの極みを楽しむ映画かな。
9 「ドンドルックアップ」 アダム・マッケイ レオナルド・ディカプリオ R040226
演出上若干過剰が感じられるが、SNS社会をよく反映しているし色々とリアリティがありつつ、かなりウィットにも富む。
アメリカではああいう反応かもしれないが、舞台が日本ならやはり違っただろう。
最初は大統領親子の傲慢さや博士の説明下手がいらつかせてくれるが、みんな演技がうまいということ。
ラストもちゃんと観たいところまで描いてくれているのでよかった。やはりディカプリオの出る映画はおもしろい。
話が壮大にもかかわらず、エンタメ志向ながら短い時間でとてもよくできた映画。
9 「ノーカントリー」 ジョエル&イーサン・コーエン ハビエル・バルデム トミーのおやじ R040224
追跡者の執拗さ、個性、キモさをよく表現できている。やることが大胆だがリアルだ。
大胆だが意外とすぐに捕まらないのは監視カメラがあまりない時代設定だから納得。
やはりコーエン兄弟の作品はとても好きだ。映画らしい映画。
9 「クイーンズギャンビット」 スコット・フランク アニャ・テイラー・ジョイ R040228
これはおもしろい。チェスもやりたくなった。
チェスを教えてくれたシャイベルさんには、どこかで再会もしくは感謝の意をメディア上でもいいからはっきり伝えてほしかった。
しかし、シャイベルさんがチェスの原点だと感じていたことが示されていて、なんとか救済がありよかった。