大酒飲みを始めて10年くらい。しかし、最近になり酒を控えて1ヶ月が経つ。
酒を控えて1ヶ月。タバコをやめたときも同じで、依存はしていないとはわかっていはいたけど、30代半ばあたりから本格的に始まった酒飲み習慣だが、やはり脳には依存していなかったようです。前提として、酒自体が好きだったわけではなく、人と酒を飲んで話すことが楽しいので飲んでいた。もちろん、酒も美味しく楽しんでいた。ビールとか、日本酒とか、ハイボール、ホッピーも好きで、とくに日本酒やワインは業者ですか?というくらい色々買ってさんざん色々試してきました。高級なものも含めてたくさん飲んできたけど、それは私の場合、探究心から来るものだろう。酒が飲みたいから飲む!ではなく、素晴らしいコミュニケーションツールとして愛用していたという感じ。なので、家で食事ついでに飲むことはあっても、一人で店に行って飲むということはほとんどなかった。
ちなみに、みなさん聞いたことがあるであろう「酒は百薬の長」というキャッチコピーは酒好きに都合がいいものなので、便利に引用されてきたけれど、近年周知されてきたとおり、中国皇帝の王莽による政府専売事業で国民に酒を売りたいがためのキャッチコピーというか詭弁です。これは、中国の歴史書『漢書』の「食貨志(経済に関する記録)」で確認できるし、王莽は「中国史上最悪のペテン師」とも言われているようで…。
ただ、お酒のすべてを否定するわけではないし、上手に利用すればよいツールだとは思います。そして適度に飲むぶんには美味しい。そのうえで、私がお酒を控えはじめた理由を書いていきます。
飲酒は金の無駄
外飲みだと料理にしても酒にしても、自分で作る料理や買ってきた同じ酒と比較してもかなり割高ですよね。…いや、そんなのわかってるわいという声が聞こえます。しかし、とりあえず割高であることは事実。
酒を飲むと時間の無駄
私の場合、店で飲み始めると5~6時間は飲んでしまいます。1~3軒はハシゴ。いやいやそれはお前の飲み方が悪いんじゃっという声が聞こえます。はい、確かにそのとおり。で、2時間くらいは動画観ながらとか飲んでしまうことも多かったので、いずれにしても長時間を酒のために使っていることになる。そして、影響するのはこれだけではなく、当然翌日にも影響が出る。さらには睡眠の質も悪くなります。寝付きがよくなってしっかり眠れると言う人もいますが、あれは単なる勘違い、思い込みです。
酒を飲むと脳活動の無駄
かなり飲んだ翌日は、だいたいだるくなって半日は使い物にならず、夜になっても前日飲んでいないときと比べてば違いは歴然でしょう。飲みが進むと記憶も飛びやすくなり、せっかくの楽しい時間、どんな会話が、どんなやりとりがあったのか、覚えていないことも多々ありました。飲み始めの最初のほうはわりと覚えているのだけど、「なんかみんなで色々話して楽しかった」くらいしか覚えていないことはしょっちゅうです。酒飲みには、こういう人も多いはず。
また、長期の飲酒で脳へのダメージも懸念されます。長期の飲酒は脳が縮まるという研究結果があるけれど、ひどい酒浸りの人間を見ればそれは明らかなのこと。
頭ではある程度わかっていたことだし、今酒飲みで週に2回以上とか飲んでる人も、言われなくてもわかっていて「はいはいそうでしょうね」という感じだと思う。私もそうだったけど、ようやく真の「自覚レベル」で気づいたぽい。40半ばで気づいてよかったと言うべきか、遅かったと言うべきか。いや遅くはない。実家に行ったときに、親から「そんなに飲まないほうがいいよ」とかなんだとかネチネチ言われたことも多々。世の中を見れば、週3日以上だったり、ほぼ毎日を飲み歩いている知人もいるので、週に2日や3日くらいの飲みは特別多いほうではないと思っていました。
タバコでも飲酒でもギャンブルでも何でもそうだけど、他人からどれだけ指摘されても、自分自身がよく考えて「これではダメだ。じゃあどうしよう。よし、こうするべきだ。」と実行に至るまでの行動力が発動するレベルの自覚にいたらない限り変わらないんですよね。そんなことは誰しもわかっちゃいるだろうけど、自分が本当に希望するほうへ行動や習慣を変えることはなかなか難しい。
酒を飲んで楽しくなることは快楽のみであり、そこには深い思考や、欲求にブレーキをかけるという面倒で不快な選択は不要だ。だから、そういう強力な快楽を止めるためには、習慣から変える必要があるのだが、習慣を変えることがまず大変かもしれない。人生を律する気持ちで思考の変換や価値観の刷新をする必要がある。
そのためにはどうすればいいかというと、こういうブログや本を読んで飲酒のデメリットを学び、それを本気で自分事としてよく考え、自分が死ぬときになって、いい時間の使い方ができていたか?いい人生だと思えるのか?ということを、真面目に深く考えてみることだ。自分でよくよくよ~く考えて行動に移す。そして継続する。それしかない。
しかし、それでもなおも大多数の人は「本当はそうしたいけど今もまあ悪くないし、やっぱりお酒は好きだし面倒だから今のままでいいよ。個人の自由だし。」というところに留まるだろう。人間は生来面倒くさがりであり、多くの人は現状維持を好む。人それぞれ人生は自由だからこそ、私はよりよい人生をおくるための選択をした。
酒を飲まなくなるとなにが起こるか 酒をやめることによるメリット
健康になり常に体調がよくなる
睡眠の質がよくなり寝起きもいい
むくみがとれる
金が貯まりやすくなる
痩せる
今までどんだけ無駄な時間を費やしていたのかがわかるようになる
酒による失敗がなくなる
車の運転が自由にできる
早朝5時6時から活動できるようになる
思考が冴える
以上、色々あるけどすべての能力値が向上するので全体として状況がよりよくなります。
断酒は禁酒ではない 臨機応変に
断酒したといっても禁酒ではないので、久しぶりに会う友人とのケースなどでは、ある程度酒を飲むつもりです。これは俗にソーバーキュリアスといって、酒を飲めるけど基本的には飲まない状態ですね。だから状況に応じて、飲んだほうがいいと判断するときは臨機応変にある程度飲むつもりです。ただ、単に「酒を飲みたい!」という感情はまったくないので、そういう機会に飲んだとしても、数ヶ月に一度くらいになると思います。飲む爽快な感じを味わいたいのなら、炭酸水にカボスやすだち、レモン、梅干しなどを入れて飲むと、味もとても美味しく喉越しもいいのでビールなどの必要も感じません。
これからのために 残り時間を真剣に考えて最期によかったと思えるために
私も以前は酒を飲まないなんてつまらないなぁとか、酒を飲んでこそ楽しいコミュニケーションができると思っていた。酒を飲んで、色々な店で、色々な人とのつながりで得られることも多々ある!と…。しかし、それは基本的には幻想だったかもしれない。
今現在、私と同じ40代の人であれば、残りを心体ともに元気で活動できるのは30年ほど、長くてもせいぜい40年程度しかない。心体が元気で気力も十分なのは、きっとあと30年そこそこでしょう。大人になってからの1年というのはとても早いですよね?その1年があと30回くらいしかない。10年前のことを考えてみてください。10年もあっと言う間でしたよね?その「10年」があと3回しかありません。それが、気力十分で何でもできてどこでも行ける活動限界ってわけです。
80代90代になってもスポーツをしていたり、高齢とは思えないくらい元気な人もたまにいるけど、それでもやはり中年の頃とはまったく違うでしょう。私が断酒した理由は前述したようにいくつか上げましたが、控えめに見積もって自分にはあと30年くらいしかないのだと真剣に考えたとき、その限られた時間のそこそこ大きな部分を、これからもまだ酒に費やすのかお前は?うーん、今まで大金使って酒を飲んできて、なにかしっかり人生の役に立ったことあったか?…ないな。もっとやりたいことがある…。だから今までのように飲み続けるのは愚かなこと…、と考え至った。
人生の底上げをしたい。であるなら、仕事をがんばる、投資をする、読書をする、運動をする。色々あるけど、すぐにできてすべてに最高の効果があることが断酒だと言えます。