眠りから抜け出す第一歩は現実にとらわれないこと
僕の中にはもう、現実を何がなんでも自分の思い通りにしようという意識はありません。
意識しなくても自分が思うように、あるいは望むとおりになってしまうからです。
自分が宇宙意識(ハイヤーセルフ)そのものになれば、自由や喜び、そして愛などのもともとの高いエッセンスがフィルムとなり、それを反映する現実が自然に展開するようになるわけです。成功しようとしたり、うまくやろうとする「作為」は必要なくなるのです。
本来の自分につながれば、万事うまくいくのは当然なのです。そして僕たちは、もともとそれがつまらなくて地球に降りてきたのですよね?
「できない、やれない」という「壁」に直面して嘆いたり、そうやって打ちひしがれていると「大丈夫?あなたは充分やっているよ!」と誰かに気にかけてもらうことで、認めてもらいたかったのです。何でもできてしまう意識というのは、ちょっと退屈でもあったのです。
「地球って『できない』なんてことがあるらしいよ」
「そういうの、一度でいいから体験したいわ」
そういって降りてきたのです。
大成功でした。意識を完全に眠らせて、自分が現実を作っていることもすっかり忘れるほどうまくいったのです。
自分が現実を作っていることが本当にわかれば、そのつくり出した現実に嘆くなんてありえません。「自分がつくり出している現実が怖いんです」—―とてもおかしなことです。
眠りから抜け出す第一歩は、「現実にとらわれない」ことです。そして「手放す」のです。
それにはまず現実を観察するのが一番です。
悔しいと思ったり、罪悪感を感じたり、自分がその周波数を使っていることに気づいたら、すぐに手放すことです。
何を手放すべきかは、現実が明らかにしてくれます。現実を見て、感じる居心地の好くないフィーリングは、どれもこれもが本来のあなたのものではないのですから。
「次は何を手放せばいいんだろう?」
「現実は何を教えてくれるんだろう?」
そうなると現実が大切に思えてきます。
つまり現実を何とかしようとするのではなく、現実を目覚めるために使うのです。そうすれば生き方や在り方も全く変わってくることになるでしょう。
バッシングを受けて、「もう生きていけない」という絶望感を感じても、「自分のこの絶望感が、バッシングされるという映像を映し出したんだ」ということが理解できていたら、そのために使った周波数をただ手放せばいいんだな、ということがわかるのです。
すると、絶望感で凝り固まっていた状況が波に戻ります。なぜなら、手放すことによってフィルムを換えたら、映像はそこにとどまることが出来ないからです。そして、より調和のとれた周波数で、新たな現実を映し出すことになるのです。
あなたが完全な統合を起こせば、瞬く間に、体験する現実は変わります。変えようとしなくても、変わってしまうのです。成功したいと望まなくても、成功してしまうのです。それが僕たちの本当のあり方なのです。
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バイブレーションを外す
…現実はどんな現実であれ、何が起こっていても「ニュートラル・中立」で、自分が現実を映し出すのに使った周波数をくっつけてリアルに体験しているだけなのです。感情というフィーリングは、映像と一緒に合わせて感じることで、より強く臨場感をもって体験できるからなのです。そして僕たちは、このフィーリングを体験しに地球に降りてきたのですから。つまり、現実というのは「体感が中で起きているだけで、外は関係なかった」のです。夜に寝てみる夢を思い出してみてください。それを見ているときには臨場感たっぷりで、まるで現実のように感じていたのに、目を覚ますと何事もなかったかのように映像は消え、体感だけがリアルに残っているのです。僕たちの現実は、まさにこれだったのです。
そこを理解しないと、ただの周波数として扱うことができません。そしてただの周波数として扱えないと、完全に手放すことができないのです。
だからこそ、統合するときには、胸に手を当てて、心の中でこう宣言してみてください。
「この感覚だけに集中しよう」
「この周波数だけに焦点を当てよう」
この言葉がみなさんを、とらえた周波数だけに集中するのを助けてくれます。このプロセスはちょっとしたことですが、とても大きな意味を持っています。映し出した現実のことを、うっすらとでも思いながら、考えながらでは、統合が甘くなってしまうからです。
みんな誰もが神様だった 並木良和 2018 青林堂