マドモアゼル・愛公式ブログさんより http://www.love-ai.com/diary/
不思議なことたくさん | 2017年02月17日(金) | ||
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【カット野菜】はゾウキンと変わらないhttp://blog.nihon-syakai.net/blog/2013/03/2507.html?g=131207 … … … 切った後、消毒液やプールの消毒に使う塩素水に、何度も繰り返し漬けて殺菌
応仁の乱は、実は(歴史の裏側で)、日本を中心にアセンションしようとした(平家)VSアセンションを阻止しようとした(源氏)の攻防戦だったということです。応仁の乱てウィキで調べてみても、複雑すぎて理解できないし…、そもそも平家とか源氏とかの名前は出てこないし…。この記事を読むと、趣旨は違うけど、応仁の乱についてほんの少~しだけわかった。とりあえずタイムリーだったので。
室町時代の中期、東西両軍が11年にわたって繰り広げた「応仁の乱」。勃発から550年の長き時を越えて、現代読書人の熱い視線を浴びている。小学校社会科教科書に載るなど誰もが知る戦乱だが、戦国時代の合戦や幕末の動乱などに比べると、今ひとつ人気がなかった。しかし、中公新書「応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱」は昨年10月の発売以来、硬派な歴史新書としては異例の12刷・13万部を売り上げるベストセラーになっている。著者の呉座(ござ)勇一さん(36)と版元の中央公論新社にヒットの理由を聞くと、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)と新聞広告など新旧メディアの特性を生かした販売戦略にコアな歴史ファンが反応、多くの一般読者の関心を集めるまでに支持を広げたことが分かった。【大村健一/デジタル報道センター】
悪妻でなかった日野富子 勝者なき「ぐだぐだ」に共感?
「ごく普通の人たちが迷ったり、悩んだりしながら懸命に生き残ろうとする応仁の乱は、英雄物語とは違った魅力があると思います」
こう語る呉座さんは東大大学院人文社会系研究科出身で、現在は学問の枠を超えて日本文化の全体像を研究する大学共同利用機関法人「国際日本文化研究センター」(京都市)の助教を務める。これまで「階級闘争」や「革命」と結び付けられがちだった国内の戦乱を、より実証的な視点から捉え直した「戦争の日本中世史 『下剋上』は本当にあったのか」(新潮選書)で角川財団学芸賞を受賞するなど、新進気鋭の歴史学者のひとりだ。
本書の読みどころは、広く知られた定説を覆すところにある。
まずはこれまでの説をおさらいしてみよう。銀閣寺(京都)を建てたことで知られる室町幕府八代将軍の足利義政が文化に力を入れるあまり政治に関心を示さなくなり、弟義視(よしみ)を後継者に決めた。しかし、「悪妻」とされる日野富子が、その後産んだ義尚(よしひさ)を後継ぎにしようと「ごり押し」したことで、それぞれの後見である細川勝元(東軍)と山名持豊(宗全、西軍)をはじめとする有力大名が争った--と伝えられることが多かった。
しかし、呉座さんは「日野富子の悪女説は(歴史上の合戦を題材にした文芸作品である)軍記物『応仁記』が起源です。近年の研究で虚構性が指摘され、歴史学界での富子への評価は、経済面から幕府を支えた存在に変わりつつある」と解説する。実際、義視の妻は富子の妹で、当初は両者の関係は良好だった。きちんとした史料には、富子が直接的に開戦に関与した形跡は見当たらず、義政も政治に無頓着なわけではなかったという。
開戦の直接的なきっかけは、有力大名だった畠山氏の家督争いだが、大規模な戦乱に至るまでの経過は複雑に糸が絡む。大名たちは離合集散を繰り返し、側近政治によって覇権を確かなものにしようとした義政も勢力の均衡を図れなくなる。さまざまな思惑を持って多くの大名が戦乱に参加し、京都は焼け野原になってしまう。
当初は両軍とも短期決戦を目指す動きが多かったにもかかわらず、1467年に始まった戦乱は1477年まで延々と続く。京都から各地に戦乱が広がり、参加した大名が増え過ぎて、全員が納得する形での幕引きが難しくなったためだ。戦いが始まって5年近くが過ぎたころ、陣で毬杖(ぎっちょう)と呼ばれるホッケーに似た遊びをしていた西軍の味方同士が勝敗を巡ってケンカとなり、約80人の死傷者を出すなど、倦怠(けんたい)感が漂っていたことをうかがわせるエピソードも本書に紹介されている。そして結局、勝者も敗者もはっきりしないままに終戦を迎えた。一言で言えば「ぐだぐだ」である。
しかし呉座さんは、だからこそ「先の見えない時代を生きる私たちの教訓になる」と言う。「(史料を)細かく検討すると、特定の誰かが悪いから戦乱が起きたわけではない。登場人物はそれぞれ一定の責任感を持っており、判断や選択はそれなりに合理的です。しかし、保身や見えのために問題を先送りしたり、決定を覆したりするミスを積み重ねるうちに勝者なき大乱に至ったのです」
本書には英雄はおろか、悪役も、悲劇のヒロインも出てこない。なぜこれだけの読者を獲得できたのか。呉座さんの話を聞いているうちに、右往左往する大名らに、読者は現代社会に生きる自分たちの姿を重ね合わせているのではないかと、私は感じた。
SNSで歴史クラスタが支持
売れ行きは好調だが、決して易しい本ではない。開戦26年前の六代将軍・義教(よしのり)暗殺(嘉吉の乱)など戦乱に至るまでの背景も丹念に描き、巻末の人名索引は約300人もの名前を掲載する。入り組んだ人間関係を過度に図式化することは避け、興福寺(奈良)の高僧が残した日記などを基に「同時進行ドキュメント」のような一冊にしたのは、呉座さんが「この先に何が起こるのか知るよしもない当時の人々の視点から、乱を描きたかった」ためだ。歴史小説やドラマにありがちな、登場人物の善悪を一刀両断するようなステレオタイプな書き方はしていない。
そもそも、応仁の乱自体がこれまで関心を寄せられてこなかった。歴史的には、京都中心の政治構造が崩れて戦国時代のきっかけとなった大きな節目といえる。しかし、戦国時代と幕末を扱った作品が半数以上を占めるNHK大河ドラマで、珍しくこの時代を描いた「花の乱」(1994年)は当時、歴代の大河ドラマで最低の平均視聴率を記録した(関東地区、ビデオリサーチ調べ。後に「平清盛」が更新)。
今回の異例のヒットについて、呉座さんは「(複雑で)メモを取りながら読んだ人もいたぐらいなので正直、驚いている」と語る一方で「近年は『難しくて複雑な本は売れない』という先入観から、極端に単純化したり、奇をてらったタイトルをつけたりした本も散見されるが、実際は王道を求めているのではないか」と指摘する。特に「歴史クラスタ(集団)」と呼ばれる熱心な歴史好きが、SNS上で本の評判を広げ、インターネット書店の売り上げランキングに入ったことがベストセラーにつながったと見ている。
歴史クラスタとSNSの関係で言えば、昨年の大河ドラマ「真田丸」で史実を制作側に伝える「時代考証」を務めた丸島和洋・国文学研究資料館特定研究員が熱心なファンに向けて、各回の放送終了後にツイッターで最新の史料研究などを紹介。視聴者の質問に答えるかたちで、ディープなファンを喜ばせた。より深い知識を求めるクラスタ同士がSNSで手軽に交流し、「口コミ」が広がる時代となり、専門書もヒットする--こうした素地が新たにできつつあるのだ。
「スター不在」「残念」…自虐的な新聞広告も話題に
「スター不在」「知名度はバツグンなだけにかえって残念」--。昨年末、毎日新聞と産経新聞の大阪本社版が掲載した「応仁の乱」の新聞広告は、応仁の乱を「自虐的」に捉えた文が幾つも躍った。
学術的で堅いイメージが先行する伝統ある中公新書が意識的に仕立てたユーモラスな広告の反響は大きかった。見逃した人のために同時期に開設した中央公論新社宣伝部のツイッターアカウントで広告の写真を紹介すると、リツイートが450を超えたほどだ。
宣伝部の東山健副部長(41)と名倉宏美次長(42)によると、昨年10月の発売当初から売り上げは上々で、早々に版を重ねたという。11月下旬、さらに売り上げを伸ばそうと新聞広告の内容について協議した。
「ずっと自虐的な広告をしたいと思っていたけれど、この案はたぶん怒られるなと思っていた」と名倉次長は振り返るが、「新進気鋭の歴史学者が日本史上屈指の難テーマに敢然と挑んだ話題作」の一文を前面に出したオーソドックスな提案をしつつ、「関西の人はシャレが分かるから」と地域限定で、くだんの広告をひっそりと差し出してみたところ、見事採用に。新聞広告が載った直後から、書店の問い合わせが相次いだ。
「呉座さんや担当編集者が承諾してくれた点が大きかったですね。特定の歴史上の人物ではなく、乱そのものをネガティブに伝えたので誰も傷つかない。そもそも『応仁の乱は不人気』という定説があったので、そこでうまく、歴史クラスタの琴線に触れればバズる(ネット上で話題になる)広告になるかもとは考えていました。あまりウケを狙い過ぎるとクラスタは離れてしまうが、中公新書の堅いイメージとのギャップも面白がってもらえそうだなと思っていました」(名倉次長)
乱に「英雄」がいないことも逆手に取り、本の登場人物ではなく、呉座さんが腕組みしている写真を前面に出した点も目を引いた。その後は、「自虐的」な新聞広告は全国でも掲載され、今年に入って本書は7万部以上も売れた。
東山副部長は「歴史クラスタの後押しなどで書店の売り上げランキングに入り、その後は『あの地味な応仁の乱の本が、なぜ売れているのか?』と不思議に思った人がさらに本を手に取っている」と見る。熱心なファンが起こした波が好循環を生み、ベストセラーにつながった格好である。
「自戒の念を込めつつ、読者を侮ってはいけないと声を大にして言いたい」--。この呉座さんの言葉は、出版界のあるべき道を示しているようだ。