今、核融合炉の研究が佳境に入っています。燃料は福島原発事故
の処理で問題になったトリチウム(三重水素)です。これはなにも
福島の処理水のみにあるのではなく、海中の水(の中の水素原子)
にも含まれています。その存在比は、10のマイナス18乗ほどのごく
僅かです。そういう意味で、福島の処理水は資源だとも言えなくも
ないのです。まあ、なにもこの処理水を使わなくても、地球上には
ごくわずかだとしても、地球上の海水は膨大な量ですから、燃料と
しては無限とも言えます。
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トリチウムを取り出す方法は、水を電気分解すると、酸素と水素
に別れます。その水の大半は普通の水素ですが、極少量の二重水素
(デーテリウム)と三重水素(トリチウム)とが含まれています。
普通の水素とは重量比が2 倍3 倍もあるので、これらは(コストは
かかりますが)分離は可能なハズです。太陽光発電で得られた電力
を用いて分解は可能で、この水素は燃料としても使えます。
福島の処理水に含まれるとリチュウムは、10のマイナス9 乗程度
だと思います。自然よりも遥かに多い量が含まれています。厄介な
代物とされているトリチウムは上手く回収できれば、立派な資源に
なりうるはずですが、そう簡単に回収が出来ないから、今は問題に
なっているのです。
核融合炉は、革新炉のさらに先のベースとなる原子炉でしょう。
これが実用化するキモは、トリチウムの効率的な分離でしょうね。