1月27日
谷崎潤一郎の全集第1巻を無事読み終えました。感想としましては、難しいけれど、読み応えがあって面白いの一言です。
語彙力が限りなく豊富な作家なので、一文一文に知らない単語が出てくるほどで、さすがは明治の文豪だなと思います。
それに加えて、迷いのない文章が、延々と続いていき、そして展開を加えていく。その話の面白さは確かなものがあると思いました。
谷崎はいわゆる「耽美派」というカテゴリーの作家になります。哲学や人生観といったようなものより、美そのものを追求するような形態の芸術です。谷崎本人がそう名乗ったわけではなさそうですが、あくなき美への追求するスタイルが本当なのか、それは作品を読んでいるとなんとなくわかる気がします。
確かに彼の小説には、哲学めいた教訓などはほぼ出てきません。少なくとも1巻の時点ではそうでした。これから先の巻に、そんな彼の人生観が垣間見えるのか、とても楽しみです
第2巻は来月頭ごろに家に届くそうです。
では。