南向きのバルコニー

訪れる鳥たち、空に浮かぶいろいろな形の雲、木々の表情・・・
徒然なるままに日々のことを綴っていきたいと思います。

五木寛之さんの講演

2017年09月20日 | 日記
五木寛之さんの講演を聞きに行きました。




場所は、シェラトン都ホテル東京です。

都ホテルの女性文化講座では、もう何十年にもわたり、毎年、
五木さんのお話会があるのです。

三回目の参加です。

五木寛之さんは、学生時代、憧れの大人の男性でした。
当時の小説やエッセイは全て読んでいました。
(その頃は、今みたいな仏教的な趣きの作品ではなく、若者に支持されるような、最先端のものを書いていました)

時は過ぎ、大人になって、
五木さんの思い入れのある愛車、CMのコピーも書いていらした
あるメーカーの車を
私は、万感の思いでゲットしたのでした。

7年くらい乗りましたか、
私にとっても、愛着のある車でした。。。

私にとって、五木さんというと、その車のことが連想されるのです。


一時間半のお話は、盛りだくさんでしたが、
要約すると、以下の通りです。

人生100年という、人類が今まで経験したことのない時代を迎えようとする今、
今後どのような心持ちで、生きていけばいいのでしょうか。

かつては、人生50年といわれていましたが、
だいたい人間の体の耐用期間は50年で、
それを過ぎたら、歯、目、足腰など、あちこちガタがくることが、あたり前なのだから、
それを前提として、なんとか体と折り合いをつけながら
やっていくしかないです。

50歳までは、常識にとらわれた生き方を余儀なくされてきたけれど、
50過ぎたら、自分らしく生きるのがいいのではないでしょうか。
たとえば、髪の色を、紫や赤に染めるのが
自分が好きならば、そうすればいいし、
いろんな人がいていい。
迷惑かけなければ、好きに生きたらいいんですよ。

ボランティアだ、サークルだと、孤独を避けて、人と交わりながら賑やかに楽しくするばかりが、
幸せではない。
一人で、過去の回想を豊かに楽しんだり、
想像の世界を遊んだり、
心のなかで、人生を豊かに生きることだって、できるんです。

家族や仲間に囲まれていても、
結局は皆、孤独な存在なのです。
去っていく時は、皆一人です。

年を重ねることで、身体的に出来なくなってしまうこともたくさんありますが、
情けないと、自分を思わないこと。

出来なくなった自分を認め、楽しんでしまう自分でいると
楽です。

というようなお話でした。

途中、五木さんのウィットに富んだ語り口に、
しばしば、会場は、笑いに包まれていました。


今日のメニュー



オードブルだけ、写真を撮りました。
綺麗なお料理でした



青春、朱夏、白秋、玄冬
五木さんは、人生を4つの季節に例えています。

人生の最後の季節、玄冬の<玄>は、色は黒ですが、
決して暗いばかりの意味ではなく、
玄という意味は、空間時間を超越した、天地万象の根源となるもの、
深遠なことの意味があるそうです。

来たるべき、玄冬まで、まだ年月がありますが、
今日のお話は、
人生の先輩から、明るい心構えのようなものを
いただいた気がしました。

コメント
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