「昼飯三回抜いてでも見に行け!」
オタキング岡田氏がこの映画は日本にとって「衝撃」とまで語った。
これは観ておかなければ!
auマンデーを待ってプライムツリー赤池へ。

日本語吹き替えで2D、音響がドルビーアトモス。
冒頭の制作会社のロゴから遊んでた。
「ボヘミアンラプソディ」でもありましたね。
吹き替えの声優さん上手いです。
全く違和感なく演じてて好感が持てます。
ニコラスケイジのノワールも捨てがたいけどね。
パンフレットには日本の声優さん載ってない。
(今作に限らず洋画はいつもかな?)
エンドロールで日本のバンドの曲が流れる。
これもパンフには載ってない。
その国向けのタイアップは各国でやってる?
でも正式クレジットにはしない。
所詮は見下されているってことか・・
アメリカのTV番組ではクレジットされると再放送の
度にロイヤリティが発生するとか。
TNGでウーピーは敢えてそれを辞退した。
そんなエピソードを連想します。

とにかく動きが見事。
糸を出してスイングして飛び移って行く。
既出の実写版を更に洗練した感じ。
あちらもCGだけどこちらは視点移動が見事。
進撃の巨人の立体機動装置に近い。
オリジナルはスパイダーマンの方だけど。
日本アニメにとって「衝撃」と岡田氏。
なるほど!
セル画で描いた質感を再現している。
それをCG特有の滑らかさでサクサク動かす。
しかもリミテッドっぽく動かすとは。
日本は未だに原画と原画を動画で繋ぐ手法。
紙ではなく直接タブレットなどで入力するにせよ、
描くのは変わらない。
ハリウッドはモデリングの手法。
キャラを作ってしまえば自由に動かせる。
アングルも光源の当て方も自由自在。
日本では湯浅監督が新しい手法を取り入れている。
でもそれはフラッシュ。
コスト削減の意味が大きいのでは?
とかく安っぽいセル画って感じになりがち。
それでいて良い作品を生み出し賞を獲るのだから、
それはそれで凄いことだと思う。
マルチバースという概念の面白さ。
これについては今一ピンと来なかった。
時空連続体は散々TNGで見て来たから。
自分的には使い古された手法でしかない。
優れているのは表面のテクスチャ。
セル画っぽいペイントを貼っている。
実写版のトランスフォーマーはリアルなテクスチャ。
それだとアニメっぽくならないのですね。
この作品ではリアルさよりアニメらしさを重要視。
更にマンガ的な質感と動きを向上させたら・・
日本のアニメは太刀打ち出来なくなりそう。
いや、正確には「一部を除き」ですね。
新海監督レベルの作品は通用するでしょう。
でもそれ以外は一気に時代遅れになるかも。
そんな未来への危機感、
岡田氏の「衝撃」という表現はそこから?
確かにCGのクオリティはかなりの出来。
うまくアメコミっぽさを再現していました。
でもやはり「アメコミ」なのですよ。
「マンガ」ではない。
キャラの外人顔は日本人には馴染まない。
眼球が妙にリアル過ぎると感じてしまうのです。
いくら欧米で受けたとしてもこのキャラなら、
マンガ慣れした日本人には難しそう。
この状況って自動車に似てるかも。
アメリカにマッチしたアメ車をそのまま日本へ。
当然日本では全く売れない。
じゃあクールジャパンのアニメはこれからも安泰?
いや、そうとは言えないと思う。
キャラの顔付きやジェスチャーや台詞まで、
その国にマッチさせて来たらヤバいかも。
顔のパーツだけ用意すれば意外と簡単そうだし。
ま、スパイダーマン登場キャラは絶対しないかw
ハリウッドアニメが本気で日本市場を狙うなら?
日本のアニメスタジオで日本仕様化して公開。
プライドを捨ててそこまでして来るならば、
クールジャパンにとっての黒船になり得るかも。
日本の声優をパンフに載せず、
日本の挿入曲をローカル扱い、
そんな上から目線をしている間は日本安泰。
でもマンガ慣れ具合も人それぞれ。
アナ雪があれだけヒットしたのだから、
予想を超える速度で日本アニメが斜陽を迎える日が来るかも。
そうならないことを願うなら、
マンガを買ってアニメを観て、
業界に浄財を寄進するしかないのですねw