セリカ魂

「初代セリカに乗りたい!」
ゆっくり旧車ライフの備忘録

第15回 大野川合戦まつり

2019年11月13日 09時32分56秒 | 歴史

11月9日(土)
愛知で暮らした方が長くなっても、故郷は変わらず大分。だから大野川合戦まつりは「いつか行きたい!」と思っていた。
大分市郊外の大野川はその昔「戸次川」と呼ばれていた。ちなみに「戸次」は「へつぎ」と読む。なのでTEAM NACSの彼を「へつぎしげゆき」と読んだ県人、多いはず。

前日のAM10時に出発して9時間ほどで美東SAに到着。ここで名物のチャンポンを食べるのが恒例になっている。今回は「野菜たっぷり」をチョイス。この日最初で最後の食事だったけれど旨かった。


大分に入ってすぐ東九州道が工事通行止め。そんなこんなで少し迷走したけれど、22時過ぎに実家に到着。ロードスターを全塗装してから初の帰省。
心配だった実家の雨漏りも落ち着いているみたい。来年の梅雨時期まではこんな感じかな。


翌朝9時前に出発して、一時間ほどで会場に到着したが早過ぎた?
DQウォークの「おみやげ」が貰える「原尻の滝」が近そう。そっちを先に攻略しようと移動したら結構遠かった(;´Д`)


思った以上に凄い!「ミニナイアガラの滝」って評判も納得。


滝の正面には吊り橋が掛かっていた。意中の人を射止める「吊り橋効果」なシチュエーションだな。
真ん中辺りで撮る時に「スマホ落としたらアウト」って緊張した( ;∀;)


滝の巨岩には、縦方向に幾つも「柱状節理」と呼ばれるひび割れがあった。これがブラタモリでよく話題になるアレか。タモさん連れて来たら喜びそうだな。
阿蘇火山の噴火で起きた火砕流が冷えて固まったものだそうだ。阿蘇からここまで来たのか(;´Д`)


予想以上に良い景勝地に大満足。さぁ、会場に戻ろう。大南大橋からは下りられないので白滝橋の袂から河川敷へ。切り返さないと曲がれない!( ;∀;)  ロドスタは最小回転半径が小さいので助かった。河川敷は石だらけのガレ場、マジかっ!しばらく走ってようやく草が生えた道になった。
大南大橋も見えてキタ━━(゚∀゚)━━!!


駐車場に停めて会場入り。
食べ物の屋台など、多くの露店で賑わっていた。河川敷にはステージとゴザが敷かれ、観覧エリアが用意されている。


お目当ての合戦絵巻まで時間あるので露店を見て回る。こちらの弥三郎商店のTシャツに一目惚れ!戸次川の戦いをテーマにしたプリントだってさ。
「長宗我部が好きで神奈川から来ました」
「このTシャツは今日の為だけに用意しました」
お店の方の熱意を感じて即買い!(^^♪


美味しそうな屋台の中から「骨付きモモ」を選んで購入。これマジでデカい!
さすが唐揚げの本場・大分。油で揚げ直してくれるので「二度揚げ」した熱々が味わえた。味の滲み込んだ皮が超パリパリで旨い!お肉もジューシーでボリューム満点。お腹いっぱい。


なのに「吉野鶏めし」は別腹。コロッケとは珍しいと一緒に買ったら中が鶏めしだった。鶏めしの具を使ったコロッケじゃないのか・・
まさかの鶏めしカブリ(;´Д`)


12時から大友顕彰会の「島津に抵抗した大友の武将たち」

武将に扮した人が末裔さんだったりして何気に凄い。そして、司会の「吉岡妙林尼」さんが実にスピーチ達者!鶴崎城の攻防を引き合いに、その知略と美貌を語ってくれる。いやぁ面白かった!(´▽`)


お茶席の脇に展示されたレプリカ甲冑。合戦絵巻で使われる甲冑だってそれなりのお値段。でも、こちらは「桁違い」に高価らしい。
やはり、これも丸武製?


このお祭りは合戦絵巻と合戦YOSAKOIがメインだが、YOSAKOIは「おばちゃんの踊りでしょ?」ってイメージだった。でも、大分大や立命館アジアの学生のチームも多く、ダンスの一つの分野でとてもエキサイティング。「これってYOSAKOI?」って芝居テイストに溢れたチームもあり、とても楽しめた。

14時過ぎから騎馬疾走。
「一般的な馬は神経質で、大きな音や声に驚きます」「この子たちは声援を浴びるとやる気が出ます」
マジか、関ケ原の行列でのお馬さん、めちゃ神経質なのに。
ステージ前を疾走する騎馬は8頭とメチャ多い。一斉に駆け抜ける様が圧巻で、4頭に分かれて左右から走ってステージ前で交差するのも凄かった。こんな豪華なの見たことない!


「宗麟DANCE!」など、歌のステージを披露した観月ゆうじ。歌だけでなくミュージカル俳優などもやられてるそうだ。お揃いのネーム入りハッピを着たサポーターたちも居た。


15時頃に各地から訪れた甲冑隊の援軍の紹介が。それに先立ち挨拶したのが長曽我部維親(ゆきちか)さん。元親の五男の末裔さんで十五代目となるそうでとてもシュッとした好男子。
元親の五男ってウィキ見たら名前すら伝わっていない。でも凄く「潔い最期」を遂げてるんですね。


続いて甲冑劇の前編。長宗我部信親・仙谷秀久・十河存保(そごうまさやす)が登場。信親と存保は四国では敵同士であった。秀久は早々に逃亡して生き延びたなど背景をコミカルに紹介。
「戸次川合戦で討ち死にーずでーす」w


武者行列・着陣の儀。両翼から続々と甲冑武者が来る様は壮観!


それを眺める観客の中に「丸武」の文字発見。「お得意様」をサポートに来た丸武のスタッフさん?
先月関ケ原で着た甲冑も丸武製でした。島津のお膝元で脈々と技術が伝承されてるのって地味に凄い。


16時を過ぎて日が傾いた頃に篝火(!)が焚かれた。こういうお祭りでリアル篝火なんて見たことないし。興味深く見ていると火の世話がかなり大変そう。小まめに薪をくべたり火の加減を調整していました。
ロケーションを活かした舞台で実に豪華。


YOSAKOIチームの中で「大宰府まほろば衆」は異彩を放っていた。呪術めいた印を結ぶ振り付けや演舞スタイルが見事でした。


18時頃、夕闇の中での「甲冑阿波踊り」がとてもシュール。四国十河会によるもので合戦を起源としています。つまり、より忠実な阿波踊りと言えるのかな?
ちなみにYOSAKOIも元となる「よさこい」は四国の発祥なので二大阿波踊りの競演となりました。


「和尚さんと歌いましょう!踊りましょう!」って何?南こうせつさんのお兄さん・慧昭(えしょう)さんでした。
定年退職後に実家のお寺を継いだリアル和尚さんで、第1期「かぐや姫」のメンバーだった森進一郎さんも登場。


19時半を過ぎ「出陣式」となって来賓が紹介された。主賓の3名が着用してるのって高価なレプリカ甲冑じゃん!
佐藤大分市長がスピーチ。AKB総選挙で指原の応援したのってこのお方かな?


いよいよ合戦絵巻の開始です。武者行列と同様に両翼から集結してステージ上下に勢揃い。夜の照明に浮かんだ武者たちは一層凛々しく見えます。
全国殆どの合戦祭りは昼間の開催だけどここ大野川ではメインの合戦絵巻は20時頃から。1587年1月に起きた史実に沿ったスケジュールなのですね。
合戦祭りは鎮魂慰霊の意味も持つ。桶狭間合戦の再現劇もそうだけど「同じ時刻」の開催に大きな意義を感じます。1月にやったら凍えるので時期は仕方ないですな(;´Д`)


馬に乗って大友義統さん登場。勝鬨を上げた!


騎馬疾走、鉄砲隊、弓隊、大砲の演武。中でも弓隊が凄かった!射るのは大学や高校の弓道部?てか「火矢」の演武なんて初めて見ましたよ!火のついた矢は夜じゃないと映えないしね。横に逸れたら客席に飛び込むスリリングさが凄ぇーw

甲冑劇の後編「誰が為の戦火」が始まった。仙谷秀久は落城間近の鶴ヶ城を救援しようとする。対する信親は主力部隊の到着を待つべきと主張して対立。秀久は秀吉子飼いの大名としてプライドがあったはず。鶴ヶ城を見殺しにしたと責められることを恐れたのかもしれない。でも島津の力量を読み間違えたのは確か。
タイトルは「誰ガタメノ剣」のオマージュ?


眉目秀麗で文武に秀でた若武者・信親。父・元親の期待を一身に背負う長宗我部家の後継者。
無謀な策と憤りながらも軍監・秀久に従わざるを得ない。苦悩に満ちた表情を見せます。


配下の者から絶望的な知らせを受ける十河存保。史料では秀久の策に賛同したとされている。四国の領地を巡って長宗我部と熾烈な戦いを繰り広げた仲。だから「味方となればこれ以上の心強さはない」と心情を吐露。
二人の友情にも似た戦友としての信頼を描いたストーリーでこちらも自然と胸が熱くなった。


文字通り孤軍奮闘する信親。途中で前立てが外れ、遂には槍も折れてしまった。
更にはマイクも取れる熱演で大立ち回り。最期の時を迎え、舞台袖に退いて甲冑劇は終演を迎えた。

 

四国から加勢してくれたのに大事な跡取りを失わせてしまった。大分県人が抱く謝罪と感謝の気持ちが伝わって来た。
合戦絵巻だけでなくYOSAKOIや膨大な数の「餅まき」などなど、盛り沢山のおもてなしに富んだイベントでした。

合戦絵巻のラストに花火が打ち上がり、三本締めで締めくくり。


会場スタッフ「新戦組」の皆さんを労って記念撮影。


屋台ブースで最後に買い込んだ品々を肴に実家で一杯。
数年前から念願だったお祭りは行く価値あるものでした。もう少しのんびり出掛けた方が良かったかも?
終わった時にはもうくたくた(;'∀')



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