「サンダーボルト②／太田垣康男」を購入。
愛読している「MOONLIGHT MILE」の休載はとても残念。でも、これを描くためならば許せるよ！ｗ
ハンディキャップを持つ者でさえ戦争に徴用される。人道的に神経質な問題を作者の剛腕が描き切る。
リアルで残酷なストーリー、個性的なキャラたち、緻密なメカ、どれを取っても最高ランクの作品で素晴らしい！
ジオン側の主人公がダリルで連邦側が「イオ・フレミング」。この名前にピンと来た人ってどのくらい居る？
昭和54～55年に水樹和佳が「樹魔」と「伝説」を連載。主人公の名前が「イオ・フレミング」だった。「伝説」では本当の名前ジロウ・サヤマに戻るけどね・・
「機動戦士ガンダム」の放送は昭和54年4月～55年1月。
奇しくも同時期に世に出た両作品が同じテーマ「宇宙時代の人間の進化」だった。
「樹魔・伝説」は少女漫画なのでガンダムほどの知名度はない。でも、当時のSF好きの間で話題になって高評価を得た。
太田垣康男は同世代なので絶対読んでいるはず。イオ・フレミングという名はオマージュに違いない。
あの頃の少女マンガ界はSF作家が熱かった。
御大・萩尾望都の登場に触発されて次々と名作が生まれた中で、独特な雰囲気の作品を発表したのが水樹和佳。
この作品は星雲賞のコミック部門を受賞して出世作に。でも、それも過去の話。今では知る人も少なくなった。
書棚から取り出して読み返すとやっぱり傑作。
「忘れてなんかいないよ」
そう告げたくてイオ・フレミングと命名したのかな？
