セリカ魂

「初代セリカに乗りたい!」
ゆっくり旧車ライフの備忘録

名残の雪

2011年12月07日 18時00分00秒 | つぶやき

「幕末未来人」の原作を読みたい!急に降って来た。
1977年にNHK「少年ドラマシリーズ」で放送された連続ドラマ。
原作は眉村卓さんの「名残の雪」という短編。
収録された本を探すと複数あって「虹の裏側」を購入。

 

少年ドラマシリーズは1979年の「七瀬ふたたび」も大好き。
ドラマ制作の実権を握る世代にファンが多い?
TVドラマや映画で何度もリメイクされています。
多岐川裕美さんが演じた七瀬は越えられないけどね。

「幕末未来人」の放送時に最終回を見逃してしまった。
当時14歳の中学生で少年ドラマシリーズのメインターゲット。
見事に刺さった作品なのに見逃して、今でも悔やまれる。

ネットを検索すれば情報はあります。
「タイムスリップではなくパラレルワールドだった」
伏線が数十年ぶりに回収されてすっきり。
結末が分かると次に興味が湧いたのは原作。
眉村卓さんは好きな小説家なのに「名残りの雪」は未読。
だから思い立って補完しました。

原作だと主人公の伊藤はうらぶれた中年だった。
仕事は雑誌社の守衛で業務中の「トラブル」で早々に殉職。
仲が良かった「ぼく」が伊藤の私物を届けに自宅へ赴く。
「遺品を見て欲しい」奥さんに原稿用紙を渡される。
そこに書かれていたのは・・

眉村さんはジュヴナイル物を多く発表したSF作家。
でも、歴史をきちんと調べて執筆したと分かる。
伊藤の世話を焼く「岡っ引の仙吉」は愛すべきキャラ。
新選組・沖田総司の台詞や剣の腕も鮮烈に描かれていた。
短編でも江戸の世俗を見事に描写していました。

発表当時にこれを読んで「少年ドラマシリーズにしよう」
思いついたNHKスタッフに拍手したい気分。
タイトルの「幕末未来人」もお見事!



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