鈴鹿サーキットで2015年から続くイベントに行って来ました。
今年は伝説の6輪車・タイレルP34が来ているそうです!当時はラジコン欲しかったなぁ。最近は「ティレル」って小洒落た呼び方されているみたいだけれど「タイレル」です。
誰が何と言おうと「タイレル」。
マスタングじゃなくてムスタング。
セリカで展示参加しているKP39さんから「招待券ありますよ」とセリカメンバー向けにお誘い頂きました。ワクワクして寝付けず一睡も出来ず(;´Д`)
御在所SAに7時集合。でも6時半に到着。
鈴鹿ICで下りて8時前に到着。いつぶり?
パドックプラス(¥2,100)購入。
「間近でタイレル見たい!」と奮発しました。リストバンドになっていてワンウェイの留め具で装着。
セリカ仲間は既に展示場所に到着。車種ごとの展示じゃなくて到着順なのね。
KP39さんとnonoさんが並んでコッペさんは次の列。少しは融通利かせてくれてもいいのに~。
まぁでも2列目の一番端っこで目立つ場所。コッペさん、美味しい場所とも言えるかも。ちなみに手前の空きスペースはオートバイ用。
グランドスタンドで観覧します。レースだったら面白くないのにバカ高いこんな座席は選びませんね。
イベント自体は8時から始まっていて「60's Racing Car フリー走行」が行われていました。ハコスカやフェアレディ、ブルーバードなどが元気に走っています。
1コーナーの突っ込みかシケインの飛び込みが好きな観戦ポイント。最終コーナー側に移動したらコース内側にフェアレディZの集団がウエイティング。
人工芝のZ33が目立つ!((´∀`))
「Motorcycle Heritage フリー走行A」開始。でも東コースで開催なのでダンロップコーナーでショートカットしてシケインは通らない。
シケインの切り返しが格好いいのに(;´Д`)
再びグランドスタンドで観覧。
「Historic Formula Register フリー走行」では葉巻タイプのフォーミュラが登場。流石にこのタイプはリアルタイムじゃないけれど、リアが剥き出しなのでレーシーさが半端ない。
ピットから出てきた最新フラットノーズの935。911GT2RSをベースにしたポルシェ社創立70周年記念車で77台の限定生産された1台ですね。一億円近いプライスなので雲の上の存在だけどマルティニカラーが懐かしい。
GPスクエアのステージでは往年の名ドライバーによるトークショー。立ち寄った時には「ミスターミナルディ」のピエルルイジ・マルティニと「振り向けばブーツェン」のティエリー・ブーツェンが居た。
トークショーの観客に混じってコスプレした人もw
「TIME TRAVEL PARKING」には珍しいパーヴィス・ユーレカが居た。未来的な外観だけれど初代VWビートルのエンジン・シャシーを使ったキットボディ。速さは期待出来ないけれど、とても良い雰囲気です。
ヘッドライト内に車名プレートと6輪タイレルのモデルカー(!)こういう洒落た演出がとても素敵でオーナーさんのセンスを感じます。ナイス!
マークⅡGSS。鰻丼ツーリングのリーダーTABさん?と思ったら違った。
1コーナーでも観たいと移動。遠いし通路は殺風景だけどF1のPOPサインだ。
1コーナーに到着。グループCのフリー走行終わってた(;´Д`)
やって来たのは「FL500 デモンストレーションレース」レース黎明期、F1に憧れた人たちが試行錯誤でレース車両を製作。色んなカテゴリが乱立する中で切磋琢磨して「速さ」を求めた自由な時代を象徴するレーシングカーたち。
ここからS字コーナーも観れます。リズミカルな連続ターンは海外の一流ドライバーにも人気らしいですね。レースでも追い越しシーンが期待出来る熱い観戦スポット。
ピットウォークの時間が近づいて来た。でも「さっき展示してるタイレル見たよ」とOSAさんが教えてくれて一緒にあちこち探したけど見つからない。「あっち行ってこっち行って訳分からなくなっちゃった」戸惑うOSAさんが可愛いw
結局センターハウス2Fのギャラリーに居ましたタイレルP34。
何でもこの車両はタミヤが所有する物でプラモデル造りの資料として購入。部品単位にまでバラバラにした後に再び組み上げたので実物だけど「動かない」らしい。もしかして1/1プラモデルじゃないのコレ(;'∀')
メッチャ夢中で撮影してたらピットウォークの入場待ちに長い行列が出来てた。どんだけ売ってんだ?まともに見れるか心配なったけど仕方ない(;´Д`)
¥2,100を出すか悩んだけど「コースを歩ける」のも大きな魅力!ここでF1が疾走するんだと感動する空間。折角訪れたのだからレース車両を間近で見るだけじゃなく普段立ち入れないエリアを歩きたい!(^▽^)/
F1が大人気だった頃の車両はやはり懐かしいですね。
ひと際大きな人垣に囲まれていたのは勿論!タイレルP34。先ほどトークショーやってたピエルルイジ・マルティニさんが所有する車両ですね。彼はレーシングドライバーから投資家に転身して成功したらしい。それで手に入れたのが動く6輪タイレルってところがその辺の成金と違って素敵。今のレギュレーションは「4輪のみ」なのでこんなモデル二度と出て来そうもないのは残念!
ルマンを制した車両の同型車など名車がズラリ並んでます。
ピットに人垣が。後で確認したら「そういう事か」( ;∀;)
さっき走ってたレースカーを間近に見れます!
12時までじっくり見て回って大満足!再びTIME TRAVEL PARKINGを見学。ユーレカがキャノピー開けてる!油圧式で真上に開けて乗り降りします。可愛いお嬢さんが乗ってました(^▽^)/
綺麗なマルニ。オーナーさんによるとUS仕様を横浜のディーラーで購入したそうです。塗装も純正色で当時のままのコンディションを保ってます。当時流行りの5マイルバンパーを装備していますね。
ヘリテージカラーのボンネットを装備した124スパイダー。ロードスターベースの今の124もいいけどこちらのモデルもとても魅力的です。
13時半頃のトークショーに寺田陽次郎さん。しっかりマツダのレーシングスーツ姿で。ルマンの魅力について楽しそうに語っていました。一緒に聴いてたOSAさんが「昔ユノディエールにシケインなかった頃は最高速だけ狙って出走するチームも居てさっさとリタイアして消えてった」と教えてくれた。直後に寺田さんがそのエピソードを話したので二人して顔見合わせ大受けしました!(°∀°)v。
グループCカーによるデモラン。フルコースなのでシケイン周辺で観戦。レジェンドドライバーたちが乗り込み当時最速クラスの車両を走らせる贅沢な時間です。デモランでも走り出せばレーサーたち、かなり本気で踏んでるみたいw
中でも「タイムアタックしてる?」って速さを見せたのがティエリー・ブーツェン。お馴染みアドバンカラーのポルシェ962Cでバカっ速の走りを披露!彼らにしても滅多にない機会、それを楽しんでるのが見て取れた。
「WGP US Legends~Wayne is Back~」が始まりました。まずやって来たのはウェインレイニー。1990~1992年の3年連続500ccチャンプだった全盛時、4連覇を狙った1993年のイタリアGPでマシンから落下して頚椎損傷で下半身不随になってしまった。
太腿部分をバンドでマシンに固定。シフトチェンジは指で操作すると取り付けられたアクチュエーターが動作して行われるみたい。「バイクは腰で乗る」と言われるくらい下半身が大事だけど彼はそこが全く動かない。上半身でマシンを倒して曲がってるらしいけど途方もなく腕力が必要だと思います。
続いて走って来たのが青木三兄弟の次男・青木拓磨。かつて500ccの世界ランカーだったけど1998年のマシンテスト中に脊髄損傷して下半身不随になった。今年の8耐で特別に身障者用マシンを駆ってデモラン走行を。その実績が今回のウェインへの提案となったのでしょうね。
少し遅れてケニー・ロバーツとエディ・ローソンが走って来た。ハングオンを「発明」したと言っても過言ではないキング・ケニー。そして冷静なレース運びから付いた呼び名がステディ・エディ。二人の「生ける伝説ライダー」の走りは感涙モノですよ!( ;∀;)
最終コーナーを立ち上がっていく後ろ姿は往年の「走り」を思い出させるものでした。絶対そこらの走り屋より速い!
再び眼前に戻って来たウェイン。さっきより慣れて速くなってる気がする。事故以来ずっとバイクには乗れていないはず。なので26年振り?上体だけで運転してるので手は離せないけど、それでもちゃんとサーキット走行をする姿に感動した。
拓磨も戻って来た。拓磨なのかメーカー関係者なのか、発案者が誰かは知らないけどバイクでのカムバックは凄くいい企画。バイク乗りにとって転倒や怪我は紙一重でいつも隣に存在しています。安全マージンを多く取ったサーキットコースですら重大な後遺症を患う事故が起きる。一定の形で乗り越えて見せた二人のライディングは多くのことを語っていた。
距離を取って離れてランデブーするケニーとエディ。二人のレジェンドライダーはオーラを纏っていてその走りは神々しいとすら感じました。我々あの時代を生きたライダーが観て感動しない訳がないでしょ!( ;∀;)
次の周回では四人が揃って走ってる!この様を見せられてウルウルしてました。ライディングに集中してるウェインを気遣って他の三人が合わせて走ってるのが分かる。コーナーを曲がって近付いてくる編隊に感動せざるを得ない!( ;∀;)
「手離しは難しい」と言われたのに左手を上げて声援に応える拓磨。8耐前から準備期間があったとはいえ流石GPライダーです。すると先頭に居て拓磨の手離しが見えていないウェインまでもが左手を上げた!下半身が使えず腕でバランスを取っているので手離しは即転倒に繋がる。凄い!ウェイン凄いや!( ;∀;)
最後の周回を終えて戻って来た4人。まるでウイニングランでした。
素晴らしい走りを見て感動しました。さぁ次はタイレルP34の走行です!走る6輪車は初めて!まさか実際に見れる日が来るなんて。ところが「残念なお知らせがあります」の場内放送。「燃料漏れが発生したので走行を中止します」(;´Д`)
失意を胸にトークステージへ移動。16時10分からケニー、エディ、ウェインのトークショーです!ステージ前には座って待つ観客が。女性も普通に座ってるのはやはりバイク乗りだからでしょうね。ライダーはツーリング先で平気で座り込む。ジーンズでブーツ履いてると座ることに抵抗感なくなるんだよね~。
登場した3人。ケニーの髪の毛ネタが飛び出すなど終始にこやかなトーク。ケニーもエディもジョークを織り交ぜてとても笑わせてくれた。我々ウェインの事故を知る者は「可哀そう」という目線で見がち。「ウェインと走らないかと誘われてどう思った?」の問いに「走りたければ走ればいいさ」と素っ気なく答えたケニー。
「我々ライダーは要請されたらただ走るだけさ」とケニー同様に「大したことではない」とでも言いたげな返答をしたエディ。決してお涙頂戴のストーリーにはせずに普通に接する二人の姿に底知れない優しさを感じました。
だからウェインも「手間掛けてすまない」って空気を微塵も感じさせずに心底「楽しかった」と言えたのですね。新人の頃に不遇だったウェインをサポートしたのがケニーだった。そんなサイドストーリーを知る我々には色んな感情が交錯する嬉しい時間だった。
最後に「準備に動いてくれた妻たちに感謝します」とケニー。ケニーは日本人の奥さんを持つ。メーカーやサーキットとの交渉だけでなくウェインの家族との事前交渉にも深く関わったことが窺えました。かつてバリ伝でWGPを転戦するバックヤードでの家族ぐるみの付き合いが描かれていたのを思い出した。「秀吉が死んでからつまらなくなった」と揶揄する人も居る。でも最後までしっかりと描き切ってくれたのは今更ながら凄いし素晴らしい傑作だと思います。
ウェインのことだけでなく8耐の思い出話も色々話してくれた。「トップからリタイアした時に、さっきまで笑顔だった皆が今は泣いてた。それで8耐が日本人にとって特別な存在だと知ったんだ」「今まで自分の為に泣いてくれたことなんてなかったのにね」とジョークを交えてケニー。更には1985年に平忠彦と組んで8耐に参戦した時のスタートについても「あれは僕の失敗だったよ」w でもその後のケニーの走りが凄まじくて一気にトップを奪ったのは伝説!
「昔、鈴鹿の最終コーナーにシケインは無くて全速力で突っ込むんだ。こんなことを8時間もやるのかい?と驚いたよ」「すぐに慣れたけどね」そうクールに話したエディ。彼も1990年に平と組んで8耐に出場。見事に優勝して平の悲願を叶えてくれました。
あの時代を生きた我々にとってとてつもなく素晴らしい話が聴けたトークショーでした。再びシケイン周辺に戻って最後のプログラム「タイムトラベルパレード」を待ちます。ところが一気に日が暮れて来て一面薄暗くなりました。スーパーカーに続いてオートバイ、そしてヒストリックカーが出走して来た。何とかセリカ仲間を撮影しようとしたけど全然ダメ!(;´Д`)
渋滞の中を帰路に就きました。しばらくポルポルのデカ尻を眺めて鈴鹿ICから東名阪を使って20時過ぎに無事帰宅。楽しく有意義な一日を過ごせました。寝不足の体調不良も峠を越えて帰る頃にはスッキリした気分に。声掛けしてくれてチケット提供して貰ったお陰です感謝m(__)m