GW第二弾9連休の最終日。
「プリンセス トヨトミ」を観て来ました(註:ネタバレ)
万城目学の作品って映像化されてもどれもいまいち。
でも今回はTVスポットの予告編が中々良かった。
「今度こそ!」そう思って観に行きました。

率直な感想はやはりいまいち。何だかなぁ。
壮大なストーリーと思いきや、そうではなかった。
父と子の“絆”について語られる場面ではそこそこ感動も。
でもそこまで。
もっとスピーディーな展開でサクサクやって欲しかった。
残念ながら¥1,800の価値があるとは思えない。
細かい部分の小ネタは効いていた。
鹿男の玉木が出てたり「漆原教授」を江守徹が演ってたり。
クスっとさせてくれた。
でも、堤真一の父親役のキャスティングは頂けない。
「SP」で共演してるのでその設定が連想されてしまう。
実にフジらしいと言えばそれまでだけど。
あと脚本にもっと笑える要素を盛り込むべきだった。
お笑いの本場関西だけに惜しかった。
無人化した大阪の街並みが何度も映し出されて辟易。
大掛かりな交通規制と市民の協力で撮ったのは分かる。
でもあれだけ何度も延々と見せられたら台無し。
最高のカットは適度に見せてこそ効果的なのに。
受け継がれた豊臣家の血筋はミステリアスに描くべき。
そんなストーリーを期待して拍子抜け。
中盤のスローリーな展開ではアクビが出た。
映画だからそれなりのタメを作りたいのだろうけど、
中身スカスカな印象しか残らない。
ゲーンズブールや綾瀬のキャラをもっと活かせばいいのに。

徳川方が新幹線で乗り込む現代版「大坂夏の陣」の設定。
筒井康隆さんの「ヤマザキ」を連想しました。
松平・鳥居・朝日(旭)の徳川勢が攻める。
真田・長宗我部など豊臣勢が応戦。
真田丸があったとされる「空掘通り」が出た辺りは嬉しい。
原作の小説版はもっと歴史ネタあるのかな?
大阪国が男だけで運営という設定も良いアイデア。
こそこそ隠れて活動して、気付かないふりする女性たち。
そんなエピソードも面白そう。
劇中でお婆さんが瓢箪を出す。
“女は知らない”って訳じゃない。
いや、それすら大阪の男どもは気付いていない?w
ラストで富士山麓に十字架が出現。
綾瀬も大阪国みたいな秘密の独立国の末裔って意味?
大阪が瓢箪をシンボルにしている様にその国は十字架?
大阪だけじゃなく地方のあちこちに独立国があるってオチ?
きっと続編の含みを持たせたエピソードなのだろうな。
私的にそう解釈していた。
色々探したらこんなインタビューがあった。
Q:子供の頃に見た記憶が今も残っていたら教えてください。
A:映画の中で、会計検査院の人らが富士山の麓に十字架が見える
というちょっとしたエピソードが出てくるんですが、あれは僕
の実話です。小説でネタがないと、自分のエピソードをそれっ
ぽく入れてるんです。なので、本当に映像にしてもらったので、
「やった!」という感じでした。
どうやら深読みの必要はなさそうですね。
省吾のツアーチケットの販売状況は東京が不振で大阪が好調。
そんな大阪の元気さが伝わって来る映画だった。
撮ったのは一年くらい前だろうけどね。
さて、次の週末は大阪城ホール2Daysなのでいい予習になった。
京橋駅近くのホテルも予約しています。
改めて「粉モノと串カツは押さえたい」と思った。