全てを忘れるその日まで

~明日への遺書~

丁寧と雑

2021年01月31日 | 山歩記
今日は有明山

 


清水ヶ丘の駐車場にピカピカプリウスを停めて
 


今日もここから登ります
 


三の丸
 


ちょっとモヤ…
 


背後に聳える有明さんを目指し
 


二の丸
 


一の丸
 

 


経由したあと

登山道へ復帰します
 

 

 

 

 



痛みか違和感か…あるいはもう痛みはないのか

もう何が何だか判らなくなってきている左の足を

たま~にドンドンって

イライラしながら地面に踏みしめ打ち付け


ちょっと暖かな

睦月最後の山登りを楽しみます
 

 

 


大好きな場所
 


過ぎて最後の急登
 


越えたら
 


有明山頂到着です
 

 


ザックを下ろし
 


久しぶりの有明遊び
 

 

 



何となくムズムズする足…
 


治療はヒアルロン酸注射の最終フェーズ

これで治んなきゃもういい

この膝で生きて行くしかないんだから


なだめすかして生きて行くのはもうウンザリ

バランスが取れないなら

ガシガシ歩いて

両方同じ長さに使い倒してやる



掃除も
 


洗濯も
 


自分しか乗らないプリウスも
 

 


いつもピカピカ

肌ケアも
 


万全


今までやさしく丁寧にこなしてきたけど

もう

やさしく丁寧にだけじゃやっていけない


それに付け込み

お金やいろんなものを

他人は雑に頼ってくる



 
 



今日から

丁寧に暮らし

そして雑に生きていくことにする

叶わないもの

2021年01月17日 | 山歩記
今日は城山金田城

ひところはテレビ放送やゲームの聖地巡礼とかで大人気の城山さんだったけど

最近は新型コロナウイルスの非常事態宣言で人の動きが止まってしまい、また以前の静かな城山さんに逆戻り



空っぽの駐車場にスクーターを停めて


 


綺麗に晴れた日曜日のお昼前

蒼いお空の城山さんを

一人静かに歩きます
 


最初に出会う石積

東南角石塁
 


膝の治り具合を確認したいから

今日はここから下りて石塁巡り
 

 

 


三ノ城戸
 


東側海面に沿った石塁上を歩きます
 

 


ビングシ山から
 

 

 

 


二ノ城戸
 

 

 


一ノ城戸
 

 

 


を経て


海抜0.5m
 


大吉戸神社に参拝します
 

 


願いは膝が治る事


この4ヶ月…

ひたすら病院に通って治療に努め

リハビリや筋トレで小浦ダムを歩きました
 

 

 


一人で暮らす自分の未来に何の憂いもない様に…

暗い想像に心が折れそうになるのを必死に堪え

ただひたすら

トレーニングに努めてきました

全ては以前の様に街を山野を闊歩する自分を取り戻すため…ただ、その為だけに



さぁ

また登り返しです
 


ここから先が今回の山行の核心部

海抜ゼロメートルから一気に山頂

自分の膝がどこまで耐えられるか


鋸割岩を右手に見ながら
 


白嶽さんに勝るとも劣らない急登を

ただひたすらに登ります
 

 


チンアナゴ…
 


押さえていた丸太が朽ち果て、鉄筋の杭だけが地面から顔を覗かせています

これに足を引っかけると私の膝はクラッシュ確実

慎重に足元を確認しながら


一歩、また一歩
 


膝の具合を確認しながら

本気モードで登ります
 

 


若干

左膝周りの筋肉疲労を感じながら


砲台着
 

 


そして

山頂
 


到着です
 

 

 


ご褒美は…

ここに立った人だけが見る事の出来る絶景
 

 

 


そして

水平線上に浮かぶ

韓半島
 



頑張ってくれた


筋肉にもご褒美をあげて
 



蒼い金田城を後にします
 



たぶん

私の膝は治ってここまで…


やれることはやったし、打てる手も打ち尽くしました



 




どんなに望んでも叶わない事なんてこの世の中には

たくさんあります



 




私の膝も想いも


そんな

「多くの叶わぬもの」



 
 



その一部にすぎません…

身の丈

2021年01月11日 | 山歩記
1月10日は龍良山

膝の治療を始めた後で城山以外に登る初めての山

標高559m

矢立山に次ぐ対馬第二の高峰だけど、登山口が124mと高い所にあるから実際登る高さは435mほど

しかも歩き始めの原生林は緩やかにその高度を上げて行くため、リハビリ登山には申し分のないお山さん


いつもの駐車場にプリウスを停め
(といってもここに来たのは久しぶり)

 

 


膝をサポートしてくれるアシスタントを携えて
 


今日もここから登ります
 


またここに来れた、またここを歩ける

いや

ひとりで歩けるのか

もし途中で…


様々な思いが胸の内で交錯し

時に前に進もうとするその肢を止めようとするけれど

私は自身の心の命ずるまま

一歩一歩ゆっくりと

そして 

懐かしいこの山の暖かさをソール越しに感じながら

未斧の杜を歩きます
 

 

 

 

 


スタジイ
    


おかげでまた来れましたよ…

立ち止まり、大きなその幹に両の手を当て、杜の主にご挨拶


おう、ゆっくり歩け 無理せん様にな


ぬしの言葉を背中に聞いて

私は一人

また太古の杜を

歩き始めます
 

 

 

 

 


龍良、木槲鞍部着
 

 


ここから先は

硬い露出岩群と急登の連続
 


治療に専念してきた自分の膝を信じ

少しでも段差のないコースを選び

山頂を目指します
 

 

 

 


傾斜が緩くなると
 


やがて

見晴らしの大岩
 

 


そして 

最後の大岩をよじ登ったその先が
 

 


龍良山山頂
 

 

 


また

ここに来れました

シルエットの神崎
 


ここから見る浅藻集落が大好きです
 


装備はフル

全盛期の頃と同じ重さ
 



私の膝
 


違和感はまだあるけど、確実に快方に向かっていると思います


懐かしい岩場に腰を下ろし

温かいコーヒーで冷えた身体を温めます
 




硬いロードを15キロ走る事はもう出来そうにないけど

ただそれ以外は

膝の壊れる前の日常にやがてもうすぐ戻れそう



最終目標は白嶽さん


膝のリハビリやトレーニングをする時 ずっとそう思っていたけれど


山も

 


そして

人も



 




自分の身の丈に合った方が良いと悟りました



高望みはしない…



そっちの方が


絶対楽に生きて行けるはずですから

辿る

2021年01月02日 | 日記
3年ぶりの初詣


地元の鎮守

対馬市厳原町豆酘

多久頭魂(たくずたま)神社
 

 



大晦日

日付が変わり新年を迎えるのと同時に家を出て

ここの神社にお詣りするのが我が家の風習…って言うか、豆酘集落全体の風習

私が小学校低学年の頃の集落の人口はおよそ5千人くらいだったらしいけど

その殆どの人たちが同じ時刻にぞろぞろ歩いて詣でに来るから、それは賑やかなものでした

夜遊びを覚える前

夜中12時過ぎに家の外を歩けるなんてこの日くらいしか出来ません

寒かったけど、眠かったけど…たまに寝て祖母ちゃんに背負われてお詣りした時もあったけど

それは楽しい初詣の夜でした

もう四十年以上前…いや、五十年が近いかな

手前の大きな松の木が枯れてしまった以外はその時のまま

一の鳥居を潜り

その時よりいくらか明るくなった参道を歩きます
 

 


梵鐘
 


今は撞けないけど、その当時はお参りに来る度ゴーンゴーンって鳴らしてました


提灯はお正月用
 

 

 


神門を潜り
 


国本神社
 


下宮神社
 


右手にお祭りの舞台を見ながら
 

 


多久頭魂神社(本社)
 


中に入って新年のご挨拶
 

 


ひいたおみくじは「小吉」
 


6種の吉兆のちょうど真ん中

本殿前の木の枝に結んで

穏やかな新春の陽光が射し込む 苔むす神社を後にします
 

 

 

 



次は金剛院
 

 


神社を出て、ここに着くのは1時を少し過ぎた頃

石油ストーブと火鉢の置かれた大師堂には詣でに来られた人がいっぱいいて

大きな数珠の化け物みたいなやつで和尚様から背中をドンドン叩かれて…

どうやら新年の厄除けだったみたい


すっかり目が覚め、嫌がる私を優しい目で見ていてくれた家族

近所のおじさんおばさんたち

そのかなりの数の人たちがもう彼岸の人となられています

 


よく計算をしてみると

当時の両親よりも今の私が遥か年上

おぶってくれた祖母ちゃんと同年齢…


 



大好きだった祖母、そして両親が歩いてきた道を

今私は辿っています


 



そして三月に初孫が生まれます