コロナに感染して隔離病院にいました。中等症で肺炎を起こして個室。防護服を着た看護師さん3人が世話をしてくれていました。酸素吸入を受けていました。
そうです。ダイヤモンドプリンセスに乗っていたのです。
病気になって、私は漫画を描くことも人並みに生活することも出来なくなりました。ここ数年はクルーズで海を見るのが楽しみでした。
私は働く事ができないので、お金があるわけでもない。それで、公用語が英語の安い船に乗っていました。入院の合間に英語を勉強し、少しだけですが話せるようになりました。
ラグジュアリーとかセレブなとか興味ないんです。私のクルーズは、休養と外国人のゲストやクルーとお喋りして、主にビュフェで食事して、本を読んで、海を見ながら音楽を聴く。
長い航海が好きで2週間は海の上。海を一日中航海する海の日は大好き。病気に壊された私の人生。それでも生き続けなければならず、更にそれが絶望を呼んでいる。そんな感じでした。ゆっくりと進む船。それが、人生を象徴するような気がしていました。
早く死にたい。それしか考えてませんでした。
コロナの時も、これで終わりなら良いのにと思っていました。
なのに治りました。抗体まで得ました。
そこから、不思議な事が起こりました。ちょっとしたきっかけで、あるコンペにイラストをエントリー。そこから、マンガが描けるようになり、ついに新作が生まれ落選はしたものの、新作が生み出せる状態になりました。
病気は治っていません。一生通院しなければなりません。はっきり言って遺伝が絡んでいます。
まさに運命。
生きてて良かったと今は思います。
それだけ、漫画を描くと言う事は私にとって重くて意味のある事なのです。
毎日、家に閉じこもってる今は幸せです。