(撤回洗脳教育、とあるプラカード。日本でも必要では?)
日本の国会議事堂前で、大規模な脱原発デモが行われた2012年7月29日。
中国国民としての愛国心を育成するため、香港政府が9月から小中学校で科目「道徳・国民教育科」の順次導入を予定していることに対し、香港で導入反対のデモが行われ、ベビーカーを押す親たちなど親子連れなど9万人以上が参加しました。
中国政府は「国民教育」が自国に対する誇りと帰属意識を高めるために重要だとしているのですが、デモに参加した活動家や学生、幼い子を持つ親たちは「中国のプロパガンダで子供たちが洗脳される」と強く反発しているのです。
参加者は「中国共産党の良い部分だけ強調した一方的な内容」などと導入撤回を訴え、香港島の繁華街を練り歩きました。
デモのきっかけは、香港政府から助成金を得ている親中派の団体が作成した同科目を教えるための教師用の指針が明らかになったことでした。
この指針では、中国事情を紹介した全34ページの冊子で、「(共産党は)進歩的で無私で団結した執政集団」「(米国では)政党間の争いが人民の災いとなる」など の記述が並び、負の側面に言及したのは2ページ程度に過ぎなかったそうで、市民からは「教育に名を借りた洗脳だ」「再び紅衛兵を作るのか」と批判が噴出しました。
香港では、最近、中国政府に対する反感が強まっていて、先日も、香港特別行政区トップである行政長官に親中派の梁振英氏が就任し、胡錦濤国家主席の前で宣誓を行ったことに対し、過去10年で最大規模のデモが起きたばかりなのです。
このように、多数の市民が、猛暑の中、街頭に繰り出した背景には、中国本土での人権活動家弾圧などで改めて浮き彫りとなった中国共産党による強権統治への忌避感が強まっていることがあります。
しかし、このような政治が教育に口を出す問題は、もちろん香港・中国だけの問題ではありません。「中国共産党の良い部分だけ強調した一方的な内容」という抗議を中国共産党から日本に置き換えれば、戦前の日本を美化する歴史教科書や原子力発電の正の側面ばかり強調してきた日本の教育にも当てはまるのです。
「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する」(ジョン・アクトン)
強権的な権力ほど腐敗しやすいとは言えますが、それは、共産主義に限りません。中国共産党のような「全体主義」とは、「個人の権利や利益、社会集団の自律性や自由な活動を認めず、すべてのものを権力の統制下に置こうとする主義」です。これが、「独裁」であり「専制政治」です。
君が代・日の丸の強制、教育行政基本条例や職員政治活動制限条例、思想調査アンケートなどなど、石原慎太郎東京都知事や橋下徹大阪市長が進めている政治は、個人の権利をまるで尊重しません。公務員組合や教員組合という社会集団の自律性や自由も認めません。多数決民主主義の名のもとに彼らの思想を押し付けるやり方は、彼らが罵倒する中国や北朝鮮の全体主義そっくりです。
脱原発を突破口に、日本に暮らす人々が、腐敗した権力の圧制を許さない、そして利己主義でもない「真の個人主義」に目覚めることを期待しています。
(2012年7月29日の脱原発デモ。やっぱ、すげえわ!この力を生命と自由・人権を守る行動すべてに!!)
私はオールドリベラリスト。
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中国の「愛国教育」に抗議、香港で教師や親が大規模デモ
[香港 29日 ロイター] 香港中心部で29日、中国国民としての愛国心を育成する「国民教育」の導入に抗議する大規模デモが行われ、教師や学生、子連れの親などが参加した。主催者側は参加者が9万人に上ったと発表する一方で、警察は3万2000人だったとしている。
妻と4歳の娘と共にデモに参加した男性は、「このような教材には反対だ」と述べ、国民教育が変更なしに導入された場合は転校または他国への移住も検討すると語った。また別の女性は「洗脳教育を行ってほしくない」と述べた。
香港の当局者は、国民教育は目安として使用されると強調。また、デモ開催を受け、国民教育の義務化を決定する前に、数年間にわたり同教育の導入プロセスを調査する委員会を設立すると明らかにした。
国民教育は、来年度から6歳以上の子どもを対象に導入されていく予定。当局側は国民の誇りと中国への帰属意識を養う目的だとしている。教材 は34ページで、中国共産党による一党独裁体制を称賛する内容。粉ミルク汚染問題など否定的な出来事を扱う一方で、民主化運動が弾圧された1989年の天 安門事件については触れていないほか、米国の政治制度については「社会混乱を生じさせた」と批判している。
香港では、中国返還15周年を迎えた1日、民主的制度の後退などを懸念して中国政府の干渉に反対する大規模デモが開催され、約40万人が参加した。
他国には親日(=自虐と売国)を、国内には愛国と排外を要求するなんてのは認められませんよ。
どこの国であろうが行き過ぎた愛国は右傾への道です。
自分あるいは自国は間違っていることをやっているのではないか、悪いことをしたのではないかという反省って大切ですよ。
その反省が不足しているのが今の日本。
反省しないことが果たしていいことだとお思いか?
こうした「自虐」も国民を馬鹿にする「反日」ですね。
「撤回洗脳教育」、「拒絶洗脳」...鋭い横断幕です。中国の市民すごい。日本より進んでいると言っていいですか!?