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安倍首相が2016年9月26日、臨時国会の開会にあたっての所信表明演説で、「自衛隊員らに感謝の意を表そうではありませんか」、と言ったら、自民党の議員たちが総立ちになって拍手が鳴りやまず、あの自民党の補完組織である日本維新の会の馬場幹事長でさえ、「異様だ」と言ったという時事通信の記事を読んだ時には、気色悪い、戦前の大政翼賛会というか、ヒトラーの演説時のナチス党員か、北朝鮮かと思ったのですが。
今日になって動画で見てみたら、安倍首相が自ら拍手して、自民党議員に促して総立ち拍手を演出しただけ。
熱狂なきファシズムという言葉がありますが、まさにそんな感じです。
それにしても、拍手を自らすることや、そのあと水を飲むことまで演説のメモに書いてあること、さらに、表そうではありませんか、という部分にまで「ひょうそう」と読まないように「あらわそう」とふり仮名がふってあるところは、ほんとにどっちらけです。
画像は平成25.2.28 第183回国会の所信表明演説の原稿。ほぼ同じ言い回しになっている。
確かに、〈わが国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く〉〈現場では、夜を徹して、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっている〉〈彼らに対し、いまこの場所から、心からの敬意を表そうではありませんか〉という部分で拍手を促すというのは、国家主義的で危険な感じがしますが、今回の顛末は危険性以上に幼児性が露わな感じがしました。
何から何まで書いてあるシナリオみたいな演説原稿。なんとかいう内閣参与の作らしいのですが、総理が何者かの操り人形のような気がしてしまう。
画像は使わせてもらいましたが、進次郎がどう言ったとかいうテレ朝の切り口、うざいです。
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自民、演説中に立ち上がり拍手=野党「異様な光景」と批判-所信表明
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衆院本会議で所信表明演説をする安倍晋三首相(右)。左は演説で自衛隊などに拍手を求められ、起立して拍手する与党議員=26日午後、国会内
26日の衆院本会議で、安倍晋三首相の所信表明演説中、大多数の自民党議員が立ち上がって拍手する場面があった。演説中の行為としては極めて異例。野党側は議事の妨げになりかねないと問題視しており、27日以降の議院運営委員会理事会で協議する。
安倍首相、「未来」を18回=「世界一」もキーワード-所信表明演説
演説の中で、首相が「(自衛隊員らに)心から敬意を表そうでありませんか」と呼び掛けたのに対し、自民党議員は示し合わせたかのように、ほぼ総立ちで拍手を送った。
これに関し、日本維新の会の馬場伸幸幹事長は記者団に「異常で、異様な光景だ」と批判。自民党に対し、「反省していただきたい。こういうことを避けないと立法府の議論にならない」と再発防止を促した。共産党幹部も「二十数年国会にいるが、ああいう光景は初めて見た。気持ち悪い」と語った。
一方、自民党の二階俊博幹事長は記者会見で「演説に手をたたいたり、やじが飛んだりということはよくある。(野党が)あの程度のことをやっても、われわれは抗議しない」と述べ、問題ないとの認識を示した。 (時事通信 2016/09/26-20:36)
2016年09月27日 15時02分 日刊ゲンダイDIGITAL
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所信表明演説をする安倍首相(C)日刊ゲンダイ
「北朝鮮みたいだ」――と、小沢一郎氏が批判したのも当然だ。とうとう、この国は“将軍サマ”を個人崇拝する独裁国家のようになり始めている。
26日衆院本会議で行われた安倍首相の所信表明演説は異常だった。演説中、自民党議員が一斉に立ち上がり、力の限り、拍手を送ってみせたのだ。金正恩の演説に対して、北朝鮮の幹部たちが一心不乱に拍手する姿とウリ二つだった。
さすがに、自民党の補完勢力である日本維新の会の馬場幹事長まで「異常だ。異様な光景だ」と驚き、共産党幹部は「二十数年国会にいるが、ああいう光景は初めて見た。気持ち悪い」と漏らしている。異様なスタンディングオベーションは、演説の途中、安倍首相が自分で拍手し、その拍手に呼応する形で起きている。
「どうやら総立ちの拍手は、自然発生的に起きたようです。最初は『どうせ官邸が事前に振り付けをしたのだろう』と思ったのですが、指示はなかったと聞いた。でも、自然に起きた方が薄気味悪い。北朝鮮というより、ナチスのような感じでした」(野党関係者)
しかも、スタンディングオベーションは、安倍首相が愛国心を煽るような演説をした後、起きている。
〈わが国の領土、領海、領空は、断固として守り抜く〉〈現場では、夜を徹して、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっている〉〈彼らに対し、いまこの場所から、心からの敬意を表そうではありませんか〉と、安倍首相が呼びかけた後、発生している。政治学者の五十嵐仁氏はこう言う。
「独裁は歓呼と歓声の中から生まれます。安倍1強と指摘されてきたが、ついに一線を越えてしまったと思う。この先、安倍首相がスタンディングオベーションを促すたびに、自民党議員は応じざるを得なくなるでしょう。ひとりだけ立ち上がらないと白い目で見られてしまう。独裁体制は、こうして生まれます。しかも、ただでさえ社会がキナ臭くなっているのに、今回、自衛隊をたたえた後、起きている。非常に危険な構図です」
いずれ、全国民が北朝鮮のように「安倍首相、マンセー」と言わされる日が来るのではないか。
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とてつもなく寒気がしました。
野党は拍手に応じませんでしたが、当然ですね。
まるで戦前のドイツか日本に居るのかと錯覚する程でした。
この記事で引用した画像(演説原稿と囲みで赤矢印のあるもの)は悪意のある捏造品ですね。
まず今回の演説です。
H28.9.26第192回国会
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement2/20160926shoshinhyomei.html
六の終わり部分
(引用はじめ)
現場では、夜を徹して、そして、今この瞬間も、海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が、任務に当たっています。極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りを持って、任務を全うする。その彼らに対し、今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか。
(引用終わり)
この記事で引用してあるビデオの38秒から1分少々まで辺りです。
「心からの敬意を表そうではありませんか。」で締め(拍手)です。
記事中の引用も
<彼らに対し、いまこの場所から、心からの敬意を表そうではありませんか>
ですよね。
しかし、写真の原稿では
「今、この場から、彼らに対し、感謝の意を表そうではありませんか。」(拍手)となっているのです。
で、水をお飲みになっているのです。
実は、この写真に撮られた原稿は、
H25.2.28 第183回国会の所信表明演説の原稿だったのです。
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement2/20130228siseuhousin.html
七の終わり部分
(引用はじめ)
今、この瞬間も、海上保安庁や警察、自衛隊の諸君は、強い意志と忍耐力で任務に当たっています。荒波を恐れず、乱気流を乗り越え、極度の緊張感に耐え、強い誇りを持って任務を果たしています。皆さん、与野党を超えて、今、この場から、彼らに対し、感謝の意を表そうではありませんか。
(引用終わり)
まあ、内容は殆ど同じであり原爆忌の首相挨拶みたいに使い回しの表現なので、施政方針も使い回しかよ、と突っ込みたくなりますが、偽造(或いは)敢えて誤解を招くように操作された画像の公開はもっといただけませんね、と思いました。
写真に注釈を入れておきます。
後から色々言ってますが、とにかくその場では彼、「一緒になって拍手してしまった」わけですよね。
実に日本人らしいですね。取り敢えず周りの空気に合わせておくことを優先してしまったわけでしょ?
こんなもんなのかな?という思いにとらわれますね。
民主主義ですから政治の劣化は国民の劣化です
こいつらが拍手をして讃えなくてはならないのは生活していく金を回してやっているこちら側も含めるべきでしょ。
この首相は <我が軍> と < 私設警備員> みたいな人間の方が大事なんでしょうけど…
もちろん、彼らがボランティアで国の安全を守ってくれてるんだったらこの一件も見方が変わるかもしれませんがね。
それから、進次郎の事を書いている方のコメントをみて自分も一言。
進次郎はタダの猿回しでしかない。彼に回されている有権者を見ていると救いようもない気持ちになる。
彼ら、彼女らにとって一票の重さ、つまり民主主義の重さってそんなもんなの?と叫びたくなる。
どっかのアイドルグループの人気投票じゃないんだから。
これじゃ、女性、若者と参政権をもつ有権者を増やしても何の意味もないような気がしました。折角、昔の女性が頑張っていろいろ、形だけでも手に入れてきた権利を後の世代がみずから捨てているような気がしてならないのは僕だけでしょうか?と自問自答しています。