![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/00/3864ca620d26a915dacf3133601f86e0.jpg)
2022年2月25日、すなわち侵略開始の翌日、ウクライナ軍の兵士たちにゼレンスキー政権を”見限る”よう促したプーチン大統領。
プーチン大統領にとってはよほどゼレンスキー大統領が邪魔で、最初からゼレンスキー政権の打倒が戦争の目的の1つであり、だから親露派陰謀論者もゼレンスキー批判に全力を挙げているのです。
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アメリカに親露派のトランプ政権が発足し、ウクライナ戦争でロシアに有利な停戦協議ができそうな情勢だということで、プーチン大統領がまたゼレンスキー大統領には停戦交渉をする権限がないと言い出しました。
ゼレンスキー大統領は2024年に任期が満了したにもかかわらず戒厳令を理由に大統領選を行っていないとして、「非合法な」大統領であり、交渉しても文書に署名する権限はないと改めて主張しました。
確かにゼレンスキー大統領の任期は2024年5月20日まででしたが、予定していた同年3月の大統領選をできなかったのはロシアがウクライナを侵略中で、2割の領土は占領され、8割の領土は攻撃を受けているからです。
また、非常戒厳令が出されている間は選挙が行えないというのはウクライナの法律で決まっていること。
しかも、それには戒厳令下で大統領選挙をしても公正な選挙は行えないという立派な制度趣旨があります。
現に開戦当時より徐々に支持率を落としているとはいえ、ゼレンスキー大統領が新しい大統領選を経ていないので正当性がないなどと言う議論は主権者であるウクライナの市民の間では湧きあがってはいません。
言っているのは侵略しているロシアのプーチン大統領と親露派陰謀論者だけです。
ウクライナの調査研究機関「キーウ国際社会学研究所」が2024年2月に行った調査では、国民の3分の2以上に当たる69%が
「戒厳令が終わるまでゼレンスキー氏が大統領を務めるべきだ」
と回答しています。
参考記事 BBC 「ゼレンスキー氏、任期満了後も政権を継続 戦争と人気を背景に」
そして、トランプ大統領がウクライナ侵攻の終結に向けた担当特使に起用したケロッグ氏がロイター通信のインタビューに応じて、ウクライナで戒厳令などを理由に実施が見送られている大統領選挙について
「ほとんどの民主主義国家は戦争中であっても選挙を行っており、そうすることが重要だ」
と述べたそうですが、これもトランプ政権らしい大嘘です。
親露派陰謀論者ドナルド・トランプ氏がロシア軍によるウクライナ侵略について「彼(ゼレンスキー大統領)は戦争を始めさせるべきではなかった。これは負け戦だ」とウクライナに責任をなすりつけた(呆)。
もちろん、自分から攻め込んでいる国(例えばロシアやアメリカ)が戦争中でも平気で選挙できるのは当然ですが、例えば第二次大戦中にナチスドイツに侵略されていたフランス(1940~44年)では、ヴィシー政権というドイツの傀儡政権が独裁を敷いており、もちろん民主的な国政選挙は行えませんでした。
それどころか、ドイツのロケット弾による攻撃を受けていた民主主義の発祥の地イギリスでは第二次大戦前に最後に行われた総選挙は1935年で、1939年に世界大戦がはじまったのでそのあとは選挙が行えず、次の選挙は10年後の1945年7月5日だったのです。
もし今ウクライナで選挙をしたら、その投票所や選挙演説の場所がことごとくロシア軍による空爆の格好の標的になるのは必定で、選挙など行なえるわけがないではないですか。
もちろん、戒厳令下とはいえ大統領選挙が行えないのは望ましいことではありませんが、法は不可能を強いるものではありません。
そしてウクライナで選挙が行なえていないのは、ひとえに侵略戦争と占領を止めないロシアのプーチン大統領に責任があるのによく言うよ、おまいう?という話です。
まだこんな難癖をつけるとは、ロシアに超有利な停戦合意でなければあまり停戦協議する気自体がないのでしょう。
ロシア大統領選挙で投票率7割以上、得票率9割でプーチン大統領が「当選」。最大の政敵ナワリヌイ氏を刑務所で死に追いやり、対立候補の立候補を認めず、占領地域では武装兵士が投票させた選挙に正当性など全くない
ところで、任期を終了しているはずのゼレンスキー大統領には正当性がない、だからゼレンスキー大統領が戦争継続していることにも正当性がないというのはプーチン大統領のみならず日本の親露派陰謀論の即時停戦論者たちもよく言う話です。
親露派はどこからか流れてくるロシア発の情報に乗せられているだけで、例えばメドベージェフ前露大統領はゼレンスキー大統領の任期の最後だった2024年5月20日、タス通信の取材に対して
「ゼレンスキーは敗北を恐れて選挙を中止し、西側も支持した」
と主張し、これがそのまま親露派陰謀論者の持論になっているのです。
しかし、先ほど話に出たトランプ政権のケロッグ氏でさえ、
「ウクライナはロシアとの停戦の後に、大統領選挙を行うべきだ」
と言っているのであって、戦争中にウクライナに選挙しろなどというバカげたことはさすがに言えないのですが、それを言ってしまうのが親露派陰謀論者なんです(-_-;)
それに、彼ら親露派が全く無視してしまっているのは、君らが大好きなプーチン大統領にこそ正当性がないということ。
まず、プーチン大統領は最大の政敵と言われたナワリヌイ氏を身柄拘束し、シベリアの収容所で死なせてしまっています。
プーチン大統領を批判する勢力の急先鋒だったアレクセイ・ナワリヌイ氏は2020年8月20日、国内線の機内で突然うめき声を上げ、意識不明となった
過去にも、彼に対しては事務所前で緑色の塗料を顔に掛けられたり、ロシアでの拘束中に謎の「アレルギー症状」が出たりする事件が続いたが、転院先のベルリンの大学病院は体内に毒の痕跡があるという所見を発表し、ドイツ政府は軍研究所の解析結果から旧ソ連開発の軍用神経剤「ノビチョク」系と断定した。
一度はプーチン大統領によるこの毒殺の魔の手から逃れたナワリヌイ氏だったが。。。
ロシアの反体制派ナワリヌイ氏がシベリアの刑務所=矯正労働収容所で死亡。懲罰房に27回入れられ絶え間ない寒さにさらされ3年間の拷問に苦しんだ。プーチン大統領の政敵として「殺された」「処刑された」が正しい
ロシアのプーチン政権が侵略したウクライナ東・南部4州の「強制併合」を宣言してから丸2年。「プーチンの天敵」ナワリヌイ氏の死は毒殺だったとロシア独立メディアが報道。トランプ氏はプーチン氏と親しいと誇示
プーチン大統領にとって邪魔な人が不審な死を遂げる事件は後を絶ちません。
オリガルヒ(新興財閥)の一人ボリス・ベレゾフスキー氏は、プーチン氏を政治的に支援していたが決裂したため、2013年に亡命先のロンドン郊外の自宅で首をつった状態で見つかりました。
2015年には、エリツィン政権時代の第1副首相でプーチン大統領の最大の政敵と呼ばれた野党指導者だったボリス・ネムツォフ氏がモスクワ中心部で射殺されました。
ナワリヌイ氏にも盛られたプーチン氏も所属したKGBが開発した毒薬ノビチョクは、元ロシア情報員セルゲイ・スクリパリ氏とその娘が2018年にイギリス・ソールズベリーで襲われた事件でも使われ、スクリパリ親子は助かりましたが、イギリス人女性が後に病院で死亡しています。
ウクライナ開戦直後の2023年3月3日には、ロシアとウクライナの非公式な和平協議に参加したウクライナ側の交渉担当者ら3人に毒物の中毒症状が確認され、同じく協議に出席した英サッカー・プレミアリーグの「チェルシー」オーナーで、英国などの制裁対象となっているロシア人富豪ロマン・アブラモビッチ氏にも症状が出て、数時間視力を失いました。
これだけの反対勢力を暴力で排除してきたプーチン大統領の,今の地位のどこに正当性があるのですか。
読売新聞『ウクライナ側要請で「和平後押し」か、露の富豪・アブラモビッチ氏に毒物症状…数時間視力失う』よりロマン・アラモビッチ氏
![1998年当時のリトビネンコ氏](https://ichef.bbci.co.uk/news/640/cpsprodpb/3659/production/_87831931_litvinenkoreuters.jpg)
BBC 『ロシアの元スパイ毒殺 プーチン大統領が「おそらく」承認=報告書』より1998年に記者会見する、当時ロシアの情報将校だったリトビネンコ氏(モスクワ)と、病院で治療を受けるロシアのリトビネンコ氏。
そうした中でも立候補しようとした対立候補を、プーチン政権は2024年3月の選挙にそもそも立候補させませんでした。
2023年12月20日に平和と民主主義を掲げるリベラル派のエカテリーナ・ドゥンツォワ氏が立候補を表明したところ、中央選挙管理委員会は同氏から必要書類を受理したことを認めていたにもかかわらず、3日後の12月23日には書類に不備が見つかったとして無所属での出馬を認めないことを決めました。
プーチン大統領にとって邪魔な政敵は毒殺される、シベリア送りになる、そして生きていても立候補もできない。
これが親露派陰謀論者がウクライナより上と称えるプーチン政権下のロシアの「民主主義」です。
有罪評決を受けたトランプ氏を「迫害を受けている」と擁護するプーチン政権が、野党結成を目指す大統領候補者や動員兵の帰還を求める女性らを「外国の代理人」=スパイに指定。市民を迫害しているのはロシア政府だ。
さらに、ロシア中央選挙管理委員会は2024年2月8日、ウクライナ侵攻反対を訴えて3月の大統領選挙への立候補を目指すボリス・ナジェージュジン氏を候補者登録しないと決めました。
同氏はネット上の世論調査では32%もの支持を得ていたのであり、立候補が許されていれば、プーチン大統領が87%の得票率で勝つ(-_-;)、などということはあり得ませんでした。
そもそも10万人の署名がないと立候補できないというロシアの大統領選挙の仕組みが、フルネームと住所が記載された名簿を選管に出さないといけない危険を冒して署名しなければならず、独裁者のプーチン氏のための制度です。
そして、ナジェージュジン氏は記者会見で、
「数十万人が署名したのは間違いない」
と述べましたが、プーチン政権当局は10万の署名の中に数千の偽造が見つかったと難癖をつけて、この人も政治的に葬り去ったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/b5/f5100b3c876907810c03e6bfd64e0aa3.jpg)
ロシア大統領選でウクライナ侵略反対の反戦候補の登録を拒否しプーチン氏と親政権の4候補だけに。国連の委員会がロシアにウクライナからの子ども強制移送をやめるよう要求。ロシア軍は即時無条件に完全撤退せよ。
そもそも、プーチン政権はこれまでも批判するジャーナリストや政治家を次々と毒殺など暗殺してきているのですから、ロシアでは大統領選はもとよりすべての選挙が自由で公正なものとは言いえません。
そして、2024年のロシア大統領選では国際法に反してロシア軍が占領しているウクライナ4州でも投票を強行、しかも自動小銃を抱えた兵士が各家を回って投票を強制しています。
ゼレンスキー大統領が理想の大統領でもなんでもなく、ウクライナにも数々の問題があることは当然です。
しかし。
ロシアの侵略により戦時下となり危険だからやむを得ず選挙が行えないウクライナのゼレンスキー大統領。
ジャーナリストを殺し、政敵を殺し、生き残った政治家には立候補を認めず、自分と取り巻きだけが立候補して当選したプーチン大統領。
どちらに正当性があるかないかは、プーチン氏本人か陰謀論者でなければ明らかではないですか。
編集後記
2015年1月12日付け当ブログ記事
「私はシャルリー」 失われたのがイスラム教徒の命と言論の自由でもそう言ってくれますかより
『私はポリトコフスカヤだという人もいなかった。
ロシアから侵攻を受けているチェチェン共和国がイスラム教国で、チェチェン侵攻はイスラム教徒攻撃だという捉え方は我が国ではあまりされない。
2006年10月7日、独立系紙ノーバヤ・ガゼータの記者で人権活動家としても知られるポリトコフスカヤ女史が、自宅アパートの入り口付近で何者かに射殺された。
当時、同氏はノーバヤ・ガゼータ紙上で、2期目を迎えたプーチン政権のチェチェン政策を厳しく批判していた。
後に犯人として捕らえられた実行犯は何故かチェチェン人だったが、彼らにポリトコフスカヤ殺害を命じた黒幕は裁判でも明らかにできなかった。』
『プーチン政権は、主要なテレビ局を政府の統制下に置いている。
大統領やチェチェン紛争についての報道内容は、全て政府が指図していると言われている。
ロシアには二万二千種類もの新聞があるが、しかし、そのほとんどは大企業や政府に友好的な財閥の傘下に組み込まれており、記事の内容は厳しく統制されている。
この記事の末尾に
「ロシアでジャーナリストになることは自殺である」
というコラムを紹介しておいたが、それによると、1992年からポリトコフスカヤ氏が殺害された2006年までに、約50人のジャーナリストが何者かによって命を奪われた。
彼ら、プーチン政権に仇なすジャーナリストに対する攻撃は毎年80に及ぶという。』
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プーチン大統領は28日、国営テレビのインタビューでウクライナのゼレンスキー大統領について、去年、任期が満了したにもかかわらず戒厳令を理由に大統領選を行っていないとして、「非合法な」大統領であり、交渉しても文書に署名する権限はないと改めて主張しました。
一方で、ゼレンスキー氏が交渉への参加を望むのであれば、ロシア側の交渉担当者を任命する用意があると述べました。
また、ウクライナにはプーチン氏との交渉を禁じる法令があるものの、ゼレンスキー氏から権限を委譲された議会の議長であれば取り消すことが可能だと指摘。ただ、権限の委譲について、ウクライナ側に現時点で「そうした意思はみられない」としています。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は20日、5年の任期が満了した。ロシアの侵略に伴う戒厳令下で選挙は禁じられており、ゼレンスキー政権が継続する。支持率は高水準にあるものの、下落基調にあり、選挙を経ない政権が求心力を保つにはこれまで以上に国民の支持が重要になりそうだ。
ゼレンスキー氏は20日、ロイター通信のインタビューに応じた。足元の戦況について、侵略開始以降で「最も厳しい状況の一つ」と指摘した。北東部ハルキウ州での戦闘に加え、「東部ドネツク州チャシフヤールなどで激烈な戦闘が行われている」と述べた。
ウクライナ軍の兵器・兵力不足の解消に向けて、4月に米国の軍事支援が再開し、5月18日には動員をより厳格に行う改正動員法が施行された。ただ、効果が出るまでいずれも時間を要するとみられている。
ウクライナは2022年2月の侵略開始直後に戒厳令を発令し、延長が繰り返されている。戒厳令に伴い昨秋の国会議員選や3月の大統領選が見送られたが、国民の多くは理解を示す。調査研究機関「キーウ国際社会学研究所」が2月に行った調査では、国民の69%が「戒厳令が終わるまでゼレンスキー氏が大統領を務めるべきだ」と回答した。
別の調査では、ゼレンスキー氏の2月時点の支持率は60%だった。侵略直後も首都キーウを離れず、陣頭指揮を執ったリーダーシップが評価され、22年5月には90%に急上昇したが、以降は下落傾向が続く。軍の調達を巡る汚職疑惑や意見対立が指摘された総司令官の解任、大規模反転攻勢の失敗などが影響している。
高水準の支持率を今後も維持できるかが焦点になる。英字ニュースサイト「キーウ・インディペンデント」によると、ウクライナの政治評論家ウォロディミル・フェセンコ氏は「前線で大きな敗北を喫したり、国内で意見が割れるような和平案を出したりした場合、正統性が危うくなる可能性がある」と指摘する。
ロシアはゼレンスキー政権の正統性を疑問視する「情報戦」を強化する模様だ。メドベージェフ前露大統領は20日、タス通信の取材に「ゼレンスキーは敗北を恐れて選挙を中止し、西側も支持した」と主張した。
アメリカのトランプ政権で、ロシアによるウクライナ侵攻の終結に向けた担当特使を務めるケロッグ氏が、ウクライナはロシアとの停戦の後に、大統領選挙を行うべきだという考えを示したとロイター通信が伝えました。
アメリカのトランプ大統領がウクライナ侵攻の終結に向けた担当特使に起用したケロッグ氏がロイター通信のインタビューに応じ、ウクライナで戒厳令などを理由に実施が見送られている大統領選挙について「行われなければならない」と述べました。
そして「ほとんどの民主主義国家は戦争中であっても選挙を行っており、そうすることが重要だ」と述べたということです。
またロイター通信は複数の関係者の話として、トランプ政権内でロシアとの初期の停戦合意の一環として、ウクライナに選挙の実施に同意させることが議論されていると報じています。
その上で、ウクライナで大統領選挙が行われた場合、その勝者がロシアとの、より長期的な協定をめぐる交渉の責任を担うことになる可能性があると伝えました。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナで去年予定されていた大統領選挙の実施が戒厳令などを理由に見送られたことを受けて、ゼレンスキー大統領の正当性を疑問視する発言をしています。
トランプ大統領はロシア側の対応次第では関税や制裁の措置をとる考えを示して揺さぶりをかけつつも、ウクライナでの戦闘終結に向けた具体的な方策は明らかにしておらず、その対応に関心が集まっています。
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「正当な国の代表者がいないと交渉できない」って、お前らアフガニスタンのタリバンでもクレムリンが掌返したら何事もなかったみたいに涼しい顔して受け入れてるじゃねーかよカス(>_<)
別に自民党の総裁選挙だって任期守らず前倒しすることもあるけど、お前ら党員でもないのに「任期を守れ」とか言って抗議するのかよ
ったくコイツらは重箱のないところで重箱の隅を突こうとしやがりますが、今に始まったことでもないですね
澤藤弁護士の最新記事はトラ公、プーチン、習近平らへの怒りがストレートに滲み出た良記事だと思います
月並みですが、「悪をのさばらせるのは善人の沈黙」という警句が行間から読み取れます
https://article9.jp/wordpress/?p=21769
私が弁護士になった1991年当時、日本国憲法を揺るがす二つの大きな事件が起こっていました。
1つは小沢一郎幹事長が主導した、湾岸戦争への協力。
澤藤先生が弁護団事務局長で1000人以上の原告も集めた、湾岸戦争基金への90億ドル支出を憲法の平和主義違反だと主張する市民平和訴訟に私も入れていただきました。
2つ目は天皇の代替わり。
即位の礼と特に自他ともに認める皇室神道儀式である大嘗祭に公金が100億円単位で支出されたのは政教分離原則と国民主権原理に反するとして1年生・2年生弁護士で澤藤先生にならって原告集めからする憲法訴訟を始めたのですが、その時、岩手靖国訴訟などで活躍されていた澤藤先生にやはり教えを乞いました。
「靖国神社」などで超有名な歴史学者、大江志乃夫先生のご自宅に二人で伺ったこともありました。
そんな澤藤先生のお誘いを受けて、日弁連から中国に派遣された中国司法制度調査団にも参加させていただいたのですが、北京での夜長に、ベテランの先生方がいかに中国盲従派のエセ左翼に苦しめられてきたか、色々聞かせていただいたんですよ。
日本共産党はソ連盲従派、中国盲従派との長い闘いがあったそうで、いまだに伊勢崎賢治氏がしょっちゅう出ている長周新聞みたいなエセ左翼連中が全国にぽつりぽつりといます。
澤藤先生のようにトランプと習近平とプーチンを同列に並べて徹底的に批判される正統派の人権派弁護士が大多数である一方で、弁護士会にもまだ親露派がいるのには唖然とします。
昔のソ連だってその社会主義、共産主義はエセだったと思いますが、今のプーチンロシアなんて左翼のサの字もないのになんで自称リベラル・左派が親露派になれるのか、それも新旧左翼系の弁護士にそれが残存しているのか、理解しがたいです。
やはり反米拗らせ→親露派ということなのでしょうね。。。
ま、とにかく23期で阪口徳雄先生たちと司法反動と戦うなど歴戦の勇士である澤藤先生は、日本の法曹界における灯台のような貴重な方です。
「ゼレンスキー氏にとって自身が選挙を実施することで圧勝できるかどうかだけが、選挙を実施するかどうかの判断基準です。戦争中であることが理由ではありません。自身が「圧勝」できる見通しがあるのであれば選挙は実施します。東部4州や国外に避難している国民(有権者)があろうとも、実施するかどうかの判断とは無関係です。」
まあ、ここまでくると文字通りの「恥知らず」ですね。どれほど荒唐無稽なことを言っているのかの自覚がありません。そしてターゲットに対する激しい憎悪も読み取れます。その意味でトランプ的と言えるでしょう。「政権にしがみつきたいから選挙をしない」と「ハイチ移民がペットを食べている」の双方には何も根拠がありません。
このような思考は、自分の思い込みから解き放つ能力を持ち合わせていない、つまり学習能力に欠けていると言わざるを得ません。自説に固辞し、現実を正しく認識することができない思考は、新型コロナにおいても珍説を垂れていました。驚異的な感染力を持ったウイルスには、マスク、3密回避、ワクチン接種等の対策をしても感染することがあるという現実を受け入れず、感染者を非難する醜態をさらしました。○○すれば必ず解決するという思考パターンがあるのでしょう。だから「NATO加盟を望まなければロシアの侵攻はなかった」という単純思考に陥ります(単純なことだと自分でも言っていたのがお笑いでしたが。)。エセ左翼にも同じパターンがあるのでは、と勘ぐっています。もちろん、ネトウヨも同様です。
こうした単純思考はすぐに回答を提示してくれる陰謀論に陥りやすいのです。ものごとの複雑さを理解する必要があるのですが、そうした姿勢は皆無です。
この複雑さの事例は、ハマスのテロ以降に激しくなった、真の意味での反ユダヤ主義、またイスラム嫌悪の勃興にあります。この自称護憲派はこの事態が理解できず、「平和的なイスラエル抗議運動のどこが反ユダヤ主義なのだ」と、イチャモンをつけるのですが、欧米に根強い反ユダヤ主義を理解しようとしません。パレスチナの平和を願うユダヤ人とネタニヤフを支持するユダヤ人の区別もろくにつけられないから、欧米の反ユダヤ主義とパレスチナの平和を願う欧米人の存在も理解できないようです。
このような単純思考の自称護憲派は一部だと信じたいです。
ウクライナ戦争即時停戦派は自説に根拠がないとかエビデンスがないとかまったく気にしないんですよ。
この問題になると法律家でも学者でも最後に「即時停戦しかありません」というだけで、じゃあ具体的な即時停戦案を示してくださいと言っても出せないし。
一部のリベラル・左派・護憲派の弱点、知性のなさというか知的不誠実さを見せつけられた思いですね。
こんなんでよく憲法改悪だけは阻止してきたもんです、80年近くも。