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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

【ヒトラー騒動異聞】高市自民党政調会長はヒトラー礼賛本に「勝利への鍵は『強い意志』だ」と推薦。麻生自民党副総裁が改憲は「ナチスの手口に学んだらどうかね」。吉村府知事が応援する高須院長「ナチスの偉大さ」

2022年02月04日 | #安倍晋三が諸悪の根源

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 橋下徹氏が菅直人元首相から

とヒトラーになぞらえて当てこすりを言われたのに対して、維新が立憲民主党に文句を言っている問題。

【橋下維新の会とハシズムの歴史を振り返る1】菅直人元首相の「ヒットラーを思い起こす」ツイートは人権侵害でもないし、国際的にも何ら問題にならない。

 

 

 日本維新の会の代表だった石原慎太郎氏が橋下氏をヒトラーのようだと絶賛した時には文句を言っていなかったので、ヒトラーになぞらえて人を褒めるのはOKだという国際感覚だとばれて、橋下氏も維新もかえって大恥をかいています。

【橋下維新の会とハシズムの歴史を振り返る2】盟友石原慎太郎氏に「彼の演説のうまさ、迫力っていうのは若いときのヒトラーですよ」と褒められた橋下氏とヒトラーの演説に共通するのは、むしろ嘘八百なところだ。

 

 

 さて、かつてヒトラーとナチス問題で物議をかもしたため、この時ならぬヒトラー騒動で沈黙を守っているのが、麻生太郎氏と高市早苗氏と高須院長。

 まず、自民党政調会長として現役バリバリの高市氏ですが、英タイムズ紙が2021年秋の自民党総裁選にあたって高市氏を特集した記事のタイトルは

「右翼の強硬派が日本初の女性首相になりたがっている」。

 イギリス有数の高級紙が高市氏がヒトラーの選挙戦略本に推薦状を書いたり、ナチズムを信奉する極右団体の男性と写真を撮ったりした過去を書き連ねています。

 欧米では、ヒトラーを礼賛するだとか、ナチスに学ぶだなんて政治家としてもってのほかですから。

 

 

 さて、高市氏が推薦文を書いた本はその名もずばり

「ヒトラーの選挙戦略」。

 1994年に自民党東京都支部連合会事務局広報部長が書いた本ですが、ユダヤ団体などから抗議を受けて、すぐに絶版になっています。

ネオナチ代表と写真を撮ったことで世界的に知られる高市早苗氏は「ヒトラーの選挙戦略」というナチス礼賛本にも推薦状を書いた極右。総務大臣として安保法案に反対する放送局は電波停止と脅迫した最低政治家だ。

 

 

 その中身は

「かつて第三帝国を築いたアドルフ・ヒトラーの政治・組織・宣伝論のなかから、現代選挙必勝法を考察してみました。ヒトラーの政治戦略は大衆宣伝が基本です。これはまさに現代選挙運動にも通じる戦略なのです。」

という噴飯物の代物。

 しかもこの本は自民党の候補者に、公職選挙法は悪法だと説き、

「捜査の着手をキャッチしたのなら、直ちに反撃を開始すべきです。(中略)

あわてないで書類をひとつひとつ自らの手で整理して処分すべきです。

書類は焼却しても良いし、どこか第三者の人に預けるのもひとつの方法です。いずれも自分ひとりの考え、自らの手で実行することです。自らが口を割らなければ「絶対にわからない」という強い信念があれば、証拠隠滅で逮捕するなどという警察の威しにも充分対応できるのです。」

と証拠隠滅と偽証まで教唆するほとんど犯罪本です。

これも高級紙ガーディアン。ちなみに、稲田朋美氏も高市氏に対して「国家観が共通」として総裁選で支持を表明したが、ネオナチ仲間だから当然。

 

 

 こんなヒトラー礼賛のトンデモ本に寄せた高市氏の推薦文は

「候補者と認知された瞬間から始まる誹謗、中傷、脅迫。私も家族も苦しみ抜いた。

 著者の指摘通り勝利への鍵は『強い意志』だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ! 

 衆議院議員高市早苗」

 高市氏は自民党の衆議院議員として、この本の著者が自民党幹部だからこそこんなに堂々と推薦しているのに、高市事務所はそのことを総裁選の最中に追及されると

「推薦文については記憶がなく、コメントできない。本人も著者を知らない」

と急に記憶喪失になっています(笑)。

 

 

 さて、暴言失言と言えば橋下徹氏や先日亡くなった石原慎太郎氏にも匹敵する麻生太郎自民党副総裁。

 麻生氏は2013年7月29日、憲法改正をめぐるシンポジウムに出席した際に

「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」

などと発言。自民党の改憲論議の本質を見せつけています。

 さらに麻生氏は懲りないことに2017年8月29日には、麻生派の派閥研修会で

「結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」

と述べて、翌日撤回。

 麻生氏は、ヒトラーによるユダヤ人虐殺の動機は正しかったというのですから、これほどのナチズム政治家は世界でも稀でしょう。

改憲への策動について、「知らない間に憲法を変えたナチスのあの手口に学んだらどうか」と言い放った麻生大臣にだけは、日本の民度が低いとも高いとも言って欲しくない。

 

 

 最後は政治家ではないのですが、吉村府知事と昵懇の仲で、「従軍慰安婦像」などを展示した表現の不自由展を後援したのはけしからん、ということで大村愛知県知事のリコール運動を主導した高須院長。

 ちなみにこの運動、投票用紙の8割が偽造ということが明らかになり刑事裁判になり、高須院長の秘書らに有罪判決が出ています。

ネオナチの高須院長による大村愛知県知事へのリコール運動に加担する吉村大阪府知事。でも、大阪は人口比で愛知の3倍の感染者で死者数だって知ってました?人は見かけが9割じゃダメ!笑笑

 

 

 その高須院長によるヒトラーとナチス礼賛語録は数多く

「日本にはマッカーサーがくれた世界に誇る日本国憲法がある。出版の自由が保証されている。堂々とナチス本も出版できる。めでたいことだ。♪盟友ナチス♪」

「ドイツのキール大学で僕にナチスの偉大さを教えて下さった黒木名誉教授にお会いした。励まして下さった!嬉しいなう」

「南京もアウシュビッツも捏造だと思う。

「ヒトラーはいくつかの間違いをしたかも知れないが、僕は少なくとも欲深の嘘つきではないと思います。彼の発言では高潔な人物のように思えますが、皆さんはどう思われるだろうか?受け売りはなしで本音が聞きたい。」

「ネオナチはファッション。僕らは科学者。ナチスが消滅してもナチスの科学は不滅。アメリカもロシアも戦後スカウトされたナチスの科学者は優遇され宇宙開発や原子力開発や医学の進歩に偉大な足跡を残している。」

と言いたい放題言ってきたネオナチが高須院長です。

 




 

 

 一方、あまり市民に意識されていないことですが、維新の吉村府知事は、大阪市とサンフランシスコ市の長年の姉妹都市の関係を、サンフランシスコ市が「従軍慰安婦」像を保持するのならそれは反日だと言って、いきなり解消してしまったという極右です。

 

 

 なので、吉村府知事はネオナチの高須院長と仲が良く、大村府知事へのリコール運動でも危うく応援に行きかねなかったんです。

 

 そんな吉村府知事は、菅直人元首相が橋下氏と維新をヒトラーになぞらえたのは

「国際法上ありえない」

と、弁護士の端くれとも思えない珍言を発して批判しているのですが、この人もヒトラーを礼賛する高須院長はOKで、批判的に持ち出す菅直人元首相は許されないというのですから、感覚は全くネオナチそのものです。

 これでは

「当時のヒットラーを思い起こす」

と言われても文句を言えないどころか、内心喜んでいると思われても無理ないでしょう(笑)。

 

ナチズムのドイツ、ファシズムのイタリアと三国同盟を結んで、戦前の絶対的天皇制の日本が世界を相手に侵略戦争をしたり植民地支配をしたことへの反省が全く足りない。

だから、「従軍慰安婦」はなかったとか、南京虐殺はなかったというような歴史修正主義がはびこり、ネオナチ発言も政治家としての致命傷にならないのだと思います。

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麻生副総理、ナチスを例とした改憲発言を撤回 「誤解招いた」

 発信地:東京 AFP
麻生副総理、ナチスを例とした改憲発言を撤回 「誤解招いた」
都内で記者会見する麻生太郎(Taro Aso)副総理兼財務・金融相(2013年6月28日撮影、資料写真)。(c)AFP/Toru YAMANAKA

【8月1日 AFP】麻生太郎(Taro Aso)副総理兼財務・金融相は1日、改憲論議に関連して戦前ドイツのナチス(Nazi)政権を肯定しているとも受け取れる発言をしたことについて、「私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾」だと述べ、発言を撤回した。

 問題となったのは麻生副総理が都内で7月29日に行った講演での発言。講演のなかで麻生副総理は、ナチス政権下で「ワイマール憲法がナチス憲法に変わった」と述べ、「だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」などと語っていた。

 この発言について米国のユダヤ人権利擁護団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(Simon Wiesenthal Center)」が30日夜、麻生氏に説明を求める声明をウェブサイトに発表したほか、韓国政府も同日、麻生氏の発言を批判していた。(c)AFP

 

 

2014年09月09日 23時22分 JST | 更新 2014年09月10日 00時49分 JST

高市早苗氏や稲田朋美氏、ネオナチ団体代表とのツーショット写真で波紋

9月3日の内閣改造で総務相に就任した高市早苗氏ら自民党の国会議員3人が、ネオナチ団体の代表と写ったツーショット写真が物議をかもしている。


9月3日の内閣改造で総務相に就任した高市早苗氏ら自民党の国会議員3人が、ネオナチ団体の代表と写ったツーショット写真が物議をかもしている。47NEWSが報じた。

第2次安倍改造内閣で総務相に就任した高市早苗衆院議員や、自民党の稲田朋美政調会長ら国会議員3人が、極右団体代表の男性と議員会館で会い、ツーショットで撮った写真が団体のホームページに一時公開されていたことが9日、分かった。議員側は「男性の人物像は知らなかった」と説明した。

(47NEWS「高市氏らが極右代表と写真 海外主要メディアも報道」より 2014/09/09 21:41)

この団体は、「国家社会主義日本労働者党」(NSJAP)。公式サイトの記述によると、1982年に発足した。ナチ党と同様、国家社会主義思想や反ユダヤ主義を掲げ、ホロコーストの否定や外国人労働者の排斥などを訴えている。

問題の写真は、2011年6月から7月にかけて、NSJAPの山田一成代表が議員会館に行った際に撮影されたもので、高市氏のほか、自民党政調会長の稲田朋美氏、副幹事長の西田昌司氏の3人とのツーショット写真がNSJAPの公式サイトに掲載されていた。現在、該当ページは内容が変更されている。

国際的にも波紋が広がっており、イギリス紙「ガーディアン」は9月9日、「ネオナチ写真が安倍首相のために頭痛を引き起こす」という記事の中で、「これらの政治家が山田のネオナチ思想を共有しているという証拠はないが、安倍政権の右傾化がますます進んでいるという非難を加速させた」と報じている。

 

 

2014年10月21日 16時51分 JST

女性閣僚の辞任相次ぐ安倍内閣 高市早苗氏が推薦文を寄せた「ヒトラー選挙戦略」とは?

小渕優子経産相に続き、松島みどり法相も辞任した。鳴り物入りだった女性閣僚たちへの批判が相次いでいるが、海外メディアでは女性閣僚とネオナチ団体との関係や靖国神社参拝についての報道が続いている。ハフィントンポストでは、高市早苗総務相が推薦文を寄せた「ヒトラー選挙戦略」を入手。何が問題視されているのか、あらためてその内容を読んでみた。

政治資金をめぐる問題で10月20日に辞任した小渕優子経産相に続き、松島みどり法相も自身の選挙区で「うちわ」を配布していたとする問題で辞任した。鳴り物入りだった安倍内閣の女性閣僚たちへの批判が相次いでいるが、海外メディアでも、女性閣僚とネオナチ団体との関係や靖国神社参拝についての報道が続いている。

特に女性閣僚の一人、高市早苗総務相については、ネオナチ団体の代表男性とのツーショット写真を撮っていたことが明らかとなったほか、1994年に出版され、ユダヤ人人権団体から批判を受けて2カ月で絶版となった書籍「ヒトラー選挙戦略」(小粥義雄著、千代田永田書房)に推薦文を寄せていたことから、ナチズムとの関係性を指摘する海外メディアが少なくない。

■ヒトラーをかわいくキャラクター化、「卐」のデザインも

「ヒトラー選挙戦略」の著者は、小粥義雄氏。略歴によると、1948年静岡県生まれ、成城大学経済学部卒業、衆議院前尾繁三郎事務所を経て、この本を刊行した時には自民党東京都支部連合会事務局広報部長を務めていた。

まず、本書の冒頭に引用されているのは、「ヒトラーの遺言」という文言。「余にとって日本は、変わることなく盟邦であり、友人でありつづけるであろう」とヒトラーと日本の親密性を伝える言葉だ。随所に、ヒトラーがかわいく描かれたキャラクターが登場、扉絵には「卐」がデザインとしてあしらわれているのも特徴的だ。

私たちは短期間に国論を統一、政権を奪取して第三帝国を建設したヒトラーは、現代選挙を考えるうえで、とても重要な教えを私たちに示しているんだと思います。(P2)

大衆の側に立って、大衆の声を聞き、大衆の心に訴えた政治手法は、混迷の時代、大衆文化時代の今日、「ピタリ」とあてはまる政治戦略ではないでしょうか。

ヒトラーの残した独裁政治、ユダヤ問題など歴史的評価は後世に譲るものとして、ヒトラーがすすめた、白か黒か、敵か味方かをはっきりさせ、この敵と徹底的に戦う政治戦略は、選挙での「当選」か「落選」かの結果と同じ論理なのです。(P3)

「ヒトラーの歴史的評価を後世に譲る」という断りで、ヒトラーを取り上げることへの免罪符にしたのかもしれないが、政治感覚の欠如と言わざるをえない。

■「楽しい選挙の落し穴は公職選挙法です」

続く、「はじめに」では、「選挙って楽しいもの」であるはずなのに、立候補する人が減少していると嘆いている。その理由とは−−?

楽しい選挙の落し穴は公職選挙法です。ある日突然に警察が訪ねてきて犯罪人に仕立てあげてしまうという恐ろしい法律です。公選法を知らなければ学園祭のノリで楽しい選挙ができるのに、この反市民的な法律をクリアしないと選挙運動はすすまないのです。(P8 〜9)

公選法を「悪法」と断じている。さらに、本書は「候補者になろうとする人達やこれから選挙を戦う人達にとっての、選挙戦の基本となる心がまえについてまとめあげたもの」として、次のように述べている。

選挙必勝法はただひとつ、強い信念を候補者がもつこと。

かつて第三帝国を築いたアドルフ・ヒトラーの政治・組織・宣伝論のなかから、現代選挙必勝法を考察してみました。ヒトラーの政治戦略は大衆宣伝が基本です。これはまさに現代選挙運動にも通じる戦略なのです。(P10〜11)

■「説得できない有権者は抹殺すべき」

本書は、「まず、選挙に出ようと思ったら」「後援会の組織づくりはこうすすめよう」「候補者になったら肝に命じよう」「選挙ではこんなことも要求されるだろう」の大きく4つのパートに分かれている。4つのパートはさらに細かい章立てになっているが、その冒頭にはそれぞれドイツでは禁書となっているヒトラーの著作「我が闘争」などの言葉が引用されている。

本文でも、過激な表現が散見される。「まず、選挙に〜」の「勝利に一直線」という章では、いかに支持者を得るかについて書かれている。

説得できない有権者は抹殺すべきです。この抹殺とは人を殺すことではありません。政治的活動を一切させないように工作することです。そのまま放置していたのでは、他陣営の有力な戦力になってしまうことがあります。(P35)

また、「候補者になったら〜」の「女尊男卑の精神」という章では、女性の力が選挙活動には重要と説いているのだが、女性に対する認識は「女尊」にはほど遠い。

女性は直情的です。難しい理屈や理論よりも、愛情をもって接すれば大きな支持者を誕生させることが可能です。(P70)

女性たちは「愛」があればさらに進みます。理論や教義を覚える前に、女性は愛されているという実感の中で行動をしてくれるはず。(P71)

女性は心の安らぎの原点です。女性は支持拡大の突撃隊です。楽天的な女性に接していれば、必ず明るい未来が見えてきます。(P73)

続く「控えめな親族・家族」では、1991年の統一地方選挙の市議会議員選挙でトップ当選を果たした新人がいたこと触れて、こう述べている。

投票日の三日前、市議選対の本部長は「候補者が落選したら親族はこの街にいられないぞ」と候補者の親戚代表を脅かしたのです。この脅しがきいて、後援会組織にとらわれないウラの親族たちが必死になって集票活動に熱中してトップ当選を飾ったのです。ヒトラーが親族の出しゃばりを嫌ったように、選挙でも親族はあくまでも影になって行動することが大切なのです。(P77)

■「独身だったヒトラーには恋人がいたようにオモテとウラの使い分けを」

政治家の二面性を正当化する章もある。「選挙ではこんなことも〜」の「候補者の日常生活」では、ヒトラーが独身だったものの、私生活ではエヴァ・ブラウンという恋人がいたことに言及。その「オモテ」と「ウラ」を使い分ける度量が要求されると説いている。

立候補者全てが真面目に清貧に生活せよというのではありません。ただ「オモテ」と「ウラ」の二面性を持つ必要があります。オモテは誰よりも清貧な生活、真面目な人柄、誠実な行動をセールスポイントとしなくてはなりません。(中略)

ウラでは自由奔放な生活も必要です。他人の目に触れない行動時にはハメをはずすことだって良いのです。(P101)

候補者の日常生活は「オモテ」と「ウラ」をはっきりと区別することです。オモテとウラの行動を使い分ける確かな演技力をつけることで当選への道が約束されてくるのです。(P103)

■警察の捜査には「日程、会計帳簿、組織図、名簿類を処分することが大切」

最後に加えられているのが、「付録 万全の公職選挙法対策で楽しい選挙を」という項目だ。ここでは「警察は味方ではない」と何度も強調している。

公職選挙法は、国民誰でもを犯罪者に仕立てあげることのできる悪法です。善良な市民でも、ある日突然に犯罪者にすることが可能な法律が公職選挙法です。何も知らない市民は、わからないままに「公職選挙法違反」のレッテルを貼られてしまい、前科者になってしまいます。(P118~119)

また、陣営まわりに刑事が出没すれば、捜査の着手を知ることができるとして、次のように注意を促している。

捜査当局の動きは実態全てをつかむことは出来ませんが、日頃のつきあいの中で確認する必要があります。事件への対応の第一歩は、まず押収物をなくすことです。捜査当局は証拠隠滅などというおそろしい言葉を使って脅かしてきますが、ひるまず戦うことです。(P127)

万が一、選挙事務所の捜索が行われることが予想される時は、日程、会計帳簿、組織図、名簿類はイの一番に処分することが大切です。(P127)

捜査の着手をキャッチしたのなら、直ちに反撃を開始すべきです。(中略)

あわてないで書類をひとつひとつ自らの手で整理して処分すべきです。書類は焼却しても良いし、どこか第三者の人に預けるのもひとつの方法です。いずれも自分ひとりの考え、自らの手で実行することです。自らが口を割らなければ「絶対にわからない」という強い信念があれば、証拠隠滅で逮捕するなどという警察の威しにも充分対応できるのです。(P129)

候補者の心構えや一般論を説いている他の章に比べ、ここはかなり具体的なアドバイスが詳述されていた。

本書の随所に登場するキャラクター化されたヒトラー

■「まっ白なイメージのなかからヒトラーを見て」

通読すると、著者が選挙活動を行ってきた経験から書かれた候補者へのメッセージだが、なぜわざわざヒトラーを持ち出す必要があったのか疑問を覚える。「あとがき」では、次のように説明している。

「ヒトラーは大嫌い」

ヒトラーという名前を口に出しただけで、拒絶反応を示す人がいます。ドイツでは、いまだにヒトラーはタブーとされています。しかし、このままみんなが嫌いと言って避けていたのでは、むしろ何も知らない人たちが、ネオ・ナチ運動に走ってしまうのではないでしょうか。(P164)

まず、大勢の人たちにヒトラーを知ってもらいたい、そのためには、黒いイメージよりも、まっ白なイメージのなかからヒトラーを見て頂きたいと思います。ヒトラーのキャラクターイラスト、卐マークのデザイン化などあらたな創意工夫を試みてみたのです。(P165)

どんなに説明しようとヒトラー礼賛ととられても言い逃れができない本書は、ユダヤ人人権団体などから「この本はヒトラーを正当化しすぎている」などの抗議を受けて、発刊2カ月で絶版が決まった。

高市氏はこの本に推薦文を寄せていたことが、インターネットメディア「インターナショナル・ビジネス・タイムズ」のイギリス版などで報道。高市氏は国会議員になった翌年に、この本について「候補者と認知された瞬間から始まる誹謗、中傷、脅迫。私も家族も苦しみ抜いた。著者の指導通り勝利への道は『強い意志』だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ!」と推薦文を書いていたという。

これについて高市氏の事務所は「推薦文については記憶がなく、コメントできない。本人も著者を知らない」とコメントしているという。

しかし、20年前に出版されたものとはいえ、多くの問題をはらんだ本書を推薦したことは現役閣僚として批判されることだろう。内容を吟味せずに推薦文を寄せていたのだとしても、政治家として脇が甘いと指摘されても仕方ない。安倍内閣には、今後も内外の厳しい視線が注がれる。

 

 

2021.09.08 15:25
ジャーナリズム
高市早苗氏、ヒトラー選挙“賛美本”に推薦文…外国人流入阻止掲げる極右代表と写真撮影

文=編集部
【この記事のキーワード】安倍晋三, 高市早苗, 稲田朋美


高市早苗氏公式サイトより
「仮に首相になったとしても、すぐ足元をすくわれるような情報が出るのではないかと気をもんでいます。稲田(朋美)さんも似たような点があるのですが、とにかく高市さんの周りには、昔から危うい人物がたくさん寄ってくる。また、ご自身も近寄ろうとする傾向がある。特に“例の本”から続く主義主張に関する疑惑が、いまだに野党やその支持者界隈でささやかれ続けています。派閥挙げての支持に踏み出せない背景には、そうした理由もあるのではないでしょうか」

 自民党総裁選への立候補を表明している高市早苗前総務相に対し、清和政策研究会(細田派)の関係者はそう声をひそめる。同派閥出身者の安倍晋三前首相から強力な支援を受ける高市氏だが、順風満帆に党をまとめられるかについては不透明なようだ。また、“例の本”とはなんのことなのだろう。

絶版となった『ヒトラー選挙戦略』を絶賛の過去
「候補者と認知された瞬間から始まる誹謗、中傷、脅迫。私も家族も苦しみ抜いた。著者の指摘通り勝利への鍵は『強い意志』だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ! 衆議院議員高市早苗」

 高市氏がそう推薦した本は1994年4月に発刊された『HITLER(ヒトラー)選挙戦略』(小粥義雄著、ヒトラー政治戦略研究会編、千代田永田書房)。著者の小粥義雄氏は当時、自民党東京都支部連合会事務局広報部長だった。

 冒頭の推薦コメントは、1994年5月5日号の「週刊東京政経通信」の見開き特集紙面『選挙の原点に戻って「HITLER戦略」を読む』に掲載されていた。ちなみに推薦者には高市氏のほか、新生党(当時)党首で首相だった故・羽田孜氏の名前も。羽田氏は「来年の統一地方選選挙での候補者選びには、大いに参考になります」などと記載していた。この年の4月25日に発足した羽田内閣は「来年の統一地方選」を迎えることなく、64日間で退陣した。

 同年6月14日付朝日新聞記事『ヒトラー冠した選挙本 批判続出で絶版に 自民東京都連の広報部長が著者』によると、この本はイスラエル大使館や米・ユダヤ人団体サイモン・ヴィーゼンタール・センターなどから強い抗議を受け、海外メディアの批判もあって絶版となったという。

 本の内容に関しては、ハフィントンポストが2014年10月21日に公開した記事『女性閣僚の辞任相次ぐ安倍内閣 高市早苗氏が推薦文を寄せた「ヒトラー選挙戦略」とは?』で詳述している。

同記事によると、ドイツでは禁書となっているアドルフ・ヒトラーの著書『我が闘争』の言葉を引用した上で、「女性は心の安らぎの原点です。女性は支持拡大の突撃隊です。楽天的な女性に接していれば、必ず明るい未来が見えてきます」「説得できない有権者は抹殺すべきです。この抹殺とは人を殺すことではありません。政治的活動を一切させないように工作することです。そのまま放置していたのでは、他陣営の有力な戦力になってしまうことがあります」などと述べられていたのだという。

ナチス信奉の極右団体所属の支援者と写真撮影
 そもそもハフィントンポストが前述の記事を掲載することになったきっかけはなんだったのか。

 2014年9月、高市氏や稲田朋美氏ら自民党の国会議員3人が、ナチス・ドイツの「ハーケン・クロイツ」を用い外国人流入阻止などを主張する「国家社会主義日本労働者党」の男性と写真に写っていたことが発覚したのだ。

 同年9月10日付毎日新聞記事『極右代表と撮影:高市氏と稲田氏ら、欧州メディアが批判』によると、高市氏の事務所は取材に対し、「雑誌の取材を受けた際『山田』と名乗る男性が同席し『一緒に写真を撮りたい』と言うので、雑誌の出版社を信頼してお応えした。どういう方か全く知らなかった」と答えたのだという。宏池会(岸田派)関係者は話す。

「“日本初の女性総理”という部分だけ押し出せば良いというものでもないでしょう。過去の話とはいえ、“ナチズムの共感者である”と欧米各国に認知されるというのは、日本人が思っている以上に深刻な事態です。少なくとも『知らなかった』では済まされない話です。

 確かに最近、欧州内ではナチズムと親和性のある極右政権が誕生しています。だからといって、ナチス・ドイツの同盟国だった我が国の歴史的な背景から見て、“日本でも大丈夫だ”ということにはならないのではないでしょうか。

 “戦後に押し付けられた歴史認識を正しく修正しよう”というのが安倍さんや高市さんの主張ですし、戦後日本が不当な扱いを受け続けていた部分もあるとは思います。ですが、本当に高市さんは『内政干渉だ』などと世界を向こうに回して戦う気がおありなのか。対米、対イスラエルの関係はもちろん、現実主義外交の視点から見て、本当にそんなことが可能なのかという疑問は尽きません。

 誰からも批判されない人生を歩んでいる政治家などいませんが、国内のみならず世界的な大局を見誤れば自身の政治生命だけでなく、日本という国家に打撃を与えかねないのが現代社会だと思うのですが」

 懇意にしていた森喜朗・前東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長が「女性発言」で辞任して以来、保守論壇で「日本の保守の危機」を訴え続けている安倍氏。高市氏に強力な支援を惜しまない背景には、自身や仲間に対する世論の反発への焦りがあるのかもしれない。混迷を極める党総裁選は17日告示、29日に投開票される。

(文=編集部)

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2021/09/post_249845_2.html
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高市早苗総務相がナチス賛美の「ヒトラー選挙戦略」に推薦文、ネオナチ団体代表との記念撮影は国際問題に

 



ネオナチ団体の代表と記念撮影をした写真で海外から批判の嵐に晒されている高市早苗総務相ですが、20年前に自民党広報部長が出版し、その後絶版、回収となったヒトラーを賛美する書籍に推薦文を書いていたことが明らかになりました。

先日発足したばかりの第2次安倍改造内閣の高市早苗総務相、稲田朋美政調会長、西田昌司参議院議員がネオナチ団体である国家社会主義日本労働者党の代表と記念写真を撮影していたことが発覚、複数の海外有力紙に批判的に報道され、現在国内メディアも報道を始めています。

極右代表と撮影 高市氏と稲田氏ら、欧州メディアが批判 - 毎日新聞
総務相・高市議員らと極右団体代表との写真がホームページに一時公開 - 芸能社会 - SANSPO.COM(サンスポ)

取材に対して高市氏、稲田氏、西田氏の事務所は本件についてそれぞれ「その男性がどういう人物か知らなかった」と回答していますが、高市早苗総務相は初当選後、自由党の母体となる政策集団「リベラルズ」に属していた1994年に、当時の自民党東京都支部連合会の広報部長が出版した「ヒトラー選挙戦略 現代選挙必勝のバイブル」と題された「選挙必勝法」本に以下のように推薦文を寄せています。


(クリックして拡大)

候補者と認知された瞬間から始まる誹謗、中傷、脅迫。私も家族も苦しみ抜いた。著者の指導通り勝利への道は『強い意志』。国家と故郷への愛と夢を旨に、青年よ、挑戦しようよ!

 


この書籍は発売から2ヶ月弱でヒトラーを肯定的に取り上げているとしてイスラエル大使館及びアメリカ合衆国のユダヤ人団体「サイモン・ヴィーゼンタール・センター」からの強い抗議があり、海外紙が取り上げて国際問題に発展する可能性が大きくなったため絶版を決め、書籍の回収も行われました。

今回の記念撮影に関してもサイモン・ヴィーゼンタール・センターは「議員らは(同団体が掲げる)ネオナチの思想を明確に非難すべきだ」とコメントし、ネオナチとの繋がりがないことの証明を求めていますが、記念撮影どころか政治家になったばかりの20年前からヒトラーを賛美する書籍に推薦文を書いていたことが明らかにされた高市早苗総務相、こちらについては知らぬ存ぜぬでは押し通すことはできなそうです。

高市氏らはネオナチ非難すべき 在米ユダヤ系団体 - 47NEWS(よんななニュース)

昔からナチシンパだった!?高市早苗総務大臣が自民党広報部長の「ヒトラー賛美本」推薦文を書いていた - NAVER まとめ

 

 

吉村知事 菅直人元首相の「ヒトラー発言」に謝罪要求「とんでもない発言。正式に謝罪をして頂きたい」


1/24(月) 20:54配信 スポニチアネックス

 日本維新の会副代表で、大阪府の吉村洋文知事(46)が24日、大阪府庁で取材に応じ、立憲民主党の菅直人元首相(75)が維新に関して「(ナチス・ドイツの)ヒトラーを思い起こす」とツイッターに投稿したことに対して、正式な謝罪を求めた。

 菅氏は21日、維新創設者の橋下徹氏に言及した上で維新に関して「弁舌の巧みさでは第1次大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒトラーを思い起こす」と投稿していた。これに対して吉村知事は「とんでもない発言だと思います。正式に謝罪をして頂きたい。これは国際法上はあり得ないことですし、どういった人権感覚をお持ちなのか、我々としたら正式に抗議をしますし、僕自身も抗議をします」と強い口調で訴えた。すでに維新代表でもある大阪市の松井一郎市長が22日に、自身のツイッターで「正式に抗議する」と投稿しており、同知事も「松井代表が抗議をしていますので、全く意見としては同じです」と加えた。

 同知事は、菅氏の発言だけに、より重いとも主張する。「これが許されるのであれば、何でもありになります。維新が言えば、色んなところから批判を受けます。立憲民主党だから何でもありということは当然ないですし、我々や民間人の方々をまとめて、ヒトラーに例えるということは、あり得ないと思います」と語った上で、「あの方は元総理でもあり、今は最高顧問で責任ある立場の方です。元総理経験者で、外交の責任者もされていた方、そして立憲民主党の最高顧問をされている方の発言ですから、重たいと思います」と立憲民主党や菅氏からの正式な謝罪が必要との見解を見せた。

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3 コメント

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あたり屋 (ゴメンテイター)
2022-02-05 17:33:18
嘘をついて大阪府知事になった橋下徹氏が、菅直人氏の投稿にかみついた件で、FNNプライムオンラインによりますと、立憲民主党代表の泉健太氏が「暴走する菅氏を切りたい」としているそうです。
勿論良識ある他の議員たちが止めていますが、泉代表のような対応をすれば、あたり屋たちの思うつぼです。そんなことをすれば、立憲民主党の議員たちに次々と因縁をつけてくるでしょう。それを恐れて発信をやめる議員も出てくるかもしれません。毅然と当然のことを言っても、因縁をつけてくる連中ですから、片っ端から「切る」ことになるでしょう。

いちゃもんを付けてくるチンピラに、きちんと対応できないようでは、これから始まる各選挙で、街宣も個人演説会もできなくなってしまいます。何を言っても因縁をつける、そういう集団なんですから。

(注)コメントの冒頭、「嘘をついて大阪府知事になった」は、「(大阪府知事選への立候補は)200%無い」と言っておきながら立候補したこと。このときの選挙で「(新年度では)借金はしません」と言っていたのに、当選したら新年度(2008年度)の予算にはしっかりと借金があったこと。
後者については、記者から「公約違反」と指摘されましたが、「その(公約に違反する)程度の知事を選んだということ」と言い放っていました。
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Unknown (raymiyatake)
2022-02-05 18:05:46
いろいろ訂正です。

フジテレビの報道は、匿名の元民主の人が、切るしかないと進言したと言う話
ヨタ記事です笑笑
https://www.fnn.jp/articles/CX/310753

橋下氏は2万%出馬しないと言っておいて、大阪府知事選に出たんです。

ゴメンテーターさんの記憶の100倍嘘つきなんです🤣
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訂正ありがとうございます (ゴメンテイター)
2022-02-05 22:31:59
宮武様。訂正ありがとうございます。

ヨタ記事、出典を記しておいてよかったです。

嘘は、2万%でしたね。
今は、読売新聞、フジ・サンケイグループが中心となって維新のデマ宣伝を担っています。

心配なのは、デマを指摘し、訂正を入れるマスコミがほとんどないということです。
現在進んでいる長崎知事選挙は、昨年7月の兵庫県知事選挙と様相が似ています。自民が割れて一方が維新と結託するという、保守分裂と言いながら実態は維新勢力との合流。
長崎はIRの立候補地です。維新が勝てば長崎を下ろして大阪を有利にするということも考えられます。大阪ではカジノ、博打場のために何千億円という税金がつぎ込まれようとしています。土壌改良、新駅建設等々。関連する事業に税金をつぎ込み、恩恵を受ける企業から維新に資金が流れるという構図でしょう。

いずれにせよ、税金のネコババは許されません。
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