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私も弁護士を目指して勉強していたときには、日本で、世界で、許せないと思う事件が次々と起こり、図書館で勉強をしている場合かと歯がみをする思いをしたことが何度もあります。
しかし、当時の私が知恵を絞って持てる力を出して、たとえば薬害エイズ訴訟などにどれだけ貢献できたでしょうか。私にできる、1番人のお役に立てることは、勉強して一刻も早く合格することだったのです。
東日本につづいて、長野、新潟と余震と言うには大規模な地震が続いています。日本列島全体が不安定な状態になっているという説もあります。被災地域に現においでになる方々はもちろんですが、ご家族ご友人がいらっしゃる東日本出身の方々など、本当に落ち着かない日々をお過ごしでしょう。阪神大震災のときに兵庫に父母兄弟が居るのに東京で駆け出し弁護士をやっていた僕には、遠隔地で気を揉むお気持ちはよくわかります。
しかし、落ち着きましょう。自分にできることとできないことを見分ける賢さを持ちましょう。できないことはそれを受け入れ、できることを勇気を持ってやりましょう。
それは、あなたの場合、勉強することではないですか?
テレビやネットにしがみついていたら際限なく不確実な情報が入ってきますよ。きりがないでしょう。下に引用した水素爆発には私もたまげましたが、自分には変えられないものの一つです。
昨日から、関電や中部電力が東京電力に電気を回すので関西地方の人も節電しようという、同じ内容のデマのチェーンメール(電力の横流しは残念ながら無理です)が次々と入り出したんですが、複数の法律家のメーリングリストにそれを流してしまった弁護士さんが居ました。その方がまた、私が出会った中でも飛び抜けて賢く、しかも、落ち着いた方なんです。メーリングリストでそのメールを見た法曹関係者は、「あの人でも落ち着きを失うくらいの大変な事態だ」と認識できたし、節電はこれからどこに住んでいようが大切ですから内容的にも良かったとは思いますが、ベテランの弁護士でもそういうことがあるのですから、とにかく、テレビやネットは受験生には今は禁物です。
ちなみに私は受験生時代、あんなに愛していたテレビを捨てて半年後に司法試験に合格しました(実話)。
スリーマイルの事故でもアメリカとは原発の型が違うなどと言い繕い、チェルノブイリの事故では旧ソ連の技術力が低いと言い逃れ、もんじゅなどの不祥事もすべて忘れてきた日本は、下にあるように、官民一体となって原発プラントを輸出しようとしていました。
欠陥商品だとばれて、原発プラントを売れなくなり、他国にご迷惑をおかけしないですむことになったのは(きっちりそうしないといけません)、不幸中の幸いと言えば言えないこともありません。どんな事件にも学ぶべきもの、得られるものはあります。
とにかく、変えられないものを見分け、それを受け入れ、自分にできる目の前のことに集中する落ち着きを持ってください。
「水素爆発」「詳細は不明」=保安院、情報収集に追われる-福島原発3号機
「3号機が水素爆発しました」。14日午前11時すぎ、東京電力福島第1原発3号機で発生した爆発。経済産業省原子力安全・保安院の担当者らは、慌ただしく情報収集に追われた。
爆発の発覚は、民放テレビの生放送。放送直後から、同省別館の保安院担当者らが入る部屋前に報道陣が殺到。「何が起きたのか」。詰め寄る記者らに、広報担当は「3号機で水素爆発」「20キロ以内に屋内待避を呼び掛けた」「詳細は不明」と慌ただしく説明した。
「放射性物質は」。詰め寄る記者に、担当者は「格納容器が壊れた可能性は低そうだ」と答えるのが精いっぱいで、再び部屋に戻った。(時事通信 2011/03/14-12:12)
JAPAN ONLINE 原発の海外向けプラント輸出が始動!!
2010年 10月 15日(金曜日) 12:43
9月14日、米カリフォルニア州で計画中の新幹線建設のため、アーノルド・シュワルツェネッガー知事事がJR東日本の最新型新幹線「E5系」に試乗したことが話題になった。現在、日本政府は新幹線をはじめとして、海外でのインフラ開発の受注を取ろうと意欲を燃やしている。そこで、今号では日本の技術力が詰め込まれた原発プロジェクトの可能性とそれを下支えする中小企業についてレポートする。
海外展開が盛んになる 日本のインフラ技術
前原誠司前国土交通大臣(現・外務大臣)は「ふるさとテレビ月例セミナー」で「新幹線や原子力発電所などのインフラ技術の海外展開を官民一体で取り組んでいきたい」と話していた。この発言の通り、7月には経済産業省と東京電力、関西電力、中部電力などの電力会社、日立製作所製作所、東芝、三菱重工業業などの大手メーカーが官民共同で原子力発電所海外展開の新会社を設立することを発表し、設立準備をすすめているという。
このプロジェクトの狙いは「オールジャパン」としての結束力を高めていくことだが、その背景には昨年末の国際入札での一件があった。アラブ首長国連邦での原発プロジェクトで、韓国に競り負けたことがこのプロジェクト結成に。このときの入札にはフランスやアメリカなども参加していたが、韓国以外はまとまりに欠け、かつ金額面でも相当な開きがあったといわれている。
東京電力国際部の小島英夫氏は「原発はプラント1基で4000億円というビッグプロジェクト。これだけの規模のものは官民一体でないと不可能に近い。そういう意味では、今度の新会社は大きな前進といえます。まずは、ベトナムで予定されている原発プロジェクトを受注しようと意気込んでいます」と話している。
以下略
今すべきことをがんばってみます。
多くの人の無事を祈りながら。
今自分が生かされていることに感謝しながら。
変えられないことを 受け入れる落ち着きを
変えられることを 変えていく勇気を
そしてこの二つのことを 見分ける賢さを
ラインホルド・ニーバー「祈り」より