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加計学園問題でまた新たな文書が「発見」されました。NHKが2017年6月19日夜、「クローズアップ現代+」で報じ、文科省の調査で専門教育課の共有フォルダーから見つかったとして、松野博一文部科学相は6月20日に公表しました。
この文書は「10/21萩生田副長官ご発言概要」という題名で、担当の文科省専門教育課から複数の部署にメールで送信されていました。
1 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の国家戦略特区への獣医学部新設について、
2 首相側近の萩生田光一・内閣官房副長官が
3 文科省の高等教育局長に対して
発言したとされる新たな文書です。
この文書には学部新設について
「官邸は絶対やると言っている」
などと記録され、首相が具体的な開学の時期を2018年4月として指示していたとも記されています。
まさに事態はこの文書の通りに動いています。
詳しく見ると、この文書は、萩生田氏が常盤豊高等教育局長とのやりとりの中で
「和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた」
「官邸は絶対やると言っている」
「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ケ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」
と、安倍首相の意向があったとも記述されています!
また、萩生田氏の発言として、獣医学部新設に反対していた日本獣医師会について
「農水省が獣医師会押さえないとね」
との記述もあり、さらに
「渡邊加計学園事務局長を(文科省の担当の)浅野課長のところにいかせる」
などとも記されています。
松野文科相は20日の記者会見で、2016年10月21日に萩生田氏に対し、常盤局長が説明に出向いたことを認めました。
この文書を作成したとされる専門教育課の課長補佐は、常盤局長から萩生田氏の発言を聞き取り、それまでの内閣府とのやりとりなどを補って作成した、と説明しているということです。
この時期は、今年1月に、特区での事業者が加計学園に決まる約3カ月前に当たります。
安倍自公政権は通常国会を昨日で終えてしまいました。しかし、日本国憲法には臨時国会の規定があります。
第五十三条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。
いくら少数野党でも4分の1なら集めることができる可能性があるでしょう。
野党は、臨時国会の召集を安倍内閣に要求すべきです。
萩生田氏は安倍首相の側近中の側近です。
臨時国会を召集し、とことん追及すべきで、これに与党が抵抗すれば、ますます支持率を下げることになるでしょう。
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総理が18年開学期限…「萩生田氏発言」新文書
毎日新聞2017年6月20日 11時54分(最終更新 6月20日 13時30分)
文科省に存在、本人は否定
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、松野博一文科相は20日、萩生田光一官房副長官が昨年10月、文科省幹部に「総理は『平成30(2018)年4月開学』とおしりを切っていた。今年(16年)11月には方針を決めたいとのことだった」などと早期開学を迫ったことを記した文書を公表した。文書には加計学園の名称も含まれており、政府の国家戦略特区諮問会議が学部新設を認める以前から事業者として学園を前提とした内容も記載されている。文科省は内容を「不正確であいまい」としており、萩生田氏は発言を否定しているという。【伊澤拓也、金森崇之、宮本翔平】
文書の題名は「10/21萩生田副長官ご発言概要」。文科省によると、萩生田氏が昨年10月21日、常盤豊高等教育局長と面会した際のやり取りに関して周辺情報も含め作成されたという。
文書によると、萩生田氏は獣医学部新設を巡って和泉洋人首相補佐官らと協議したことを伝えたうえ、「和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけが怖(お)じ気づいていると言われた。官邸は絶対やると言っている」などと手続きを進めるよう指示したと記されている。
さらに、萩生田氏が今治市での開学を前提に「愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしいと言っている」と書かれ、加計学園の事務局長を、文科省の担当者である専門教育課の浅野敦行課長に会いに行かせると伝えたとされる。
文科省によると、萩生田氏に確認したところ、これらの内容を「発言していない」と否定。文書を作成した専門教育課の課長補佐は、局長からの説明内容と他省庁も含めた周辺情報も加えて文書を作成したと説明しているという。調査した義本博司・総括審議官は「不正確であいまいな文書。関係者に迷惑をかけたことをおわびしたい」と謝罪した。
この文書は課長補佐から電子メールで3部署の職員6人に送られ、共有されたという。15日に公表された再調査の対象は民進党などから示された文書で、この文書は対象外だった。
加計開学「首相が期限」 萩生田氏指示の新文書
2017年6月20日 13時55分 東京新聞
文部科学省は二十日、安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、萩生田光一官房副長官が昨年十月、首相は二〇一八年四月の開学を目指しているとして、文科省に計画を認めるよう迫っていたことを記録したとされる新たな文書が見つかったと明らかにした。内容が事実なら、首相側近の萩生田氏が計画に深く関わっていたことになる。首相官邸や文科省によると、萩生田氏は発言を否定している。
文書は文科省が先に存在を確認した十四点とは別。「10/21萩生田副長官ご発言概要」と題され、萩生田氏が昨年十月二十一日、計画に難色を示す文科省幹部を説得する様子が記されている。同十一月九日の国家戦略特区諮問会議で、獣医学部新設が条件付きで決まった直前の時期にあたる。
文書によると、萩生田氏は「総理は『平成三十年四月開学』とおしりを切っていた。工期は二十四カ月でやる」と首相の意向を伝達。文科省幹部に「何が問題なのか、書き出して欲しい」と求め、加計学園事務局長を同省の担当課長に説明に行かせると語った。
さらに、計画を推進する和泉洋人首相補佐官と協議した内容を説明。「和泉補佐官からは、文科省だけが怖じ気づいている、何が問題なのか(文科省から)よく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている」と言明した。
愛媛県今治市に獣医学部設置を目指す加計学園を念頭に「四国」や「愛媛」の地名を繰り返し挙げた。
松野博一文科相は二十日午前の記者会見で、萩生田氏は文科省幹部との面会自体は認めているが、首相の意向や加計学園事務局長の名前に言及した発言については「否定している」と述べた。菅義偉(すがよしひで)官房長官も「副長官からそうした発言はなかったと報告を受けている」と語った。
松野氏は文書について、萩生田氏が文科省の常盤豊高等教育局長と面会した際のやりとりを担当課職員が常盤氏から聞き取って作成したと説明。「担当官の持っていた情報も加味している」と話した。
民進党は同日午後の党会合で文科省に聞き取り調査を行い、事実関係をただす方針だ。
萩生田氏を巡っては、十一月の同諮問会議で決める条件の文言調整で、加計学園に有利になるよう修正を指示したと指摘する内閣府職員のメールが文科省の再調査で見つかっている。
(東京新聞)
文科省が公表した萩生田副長官発言文書の全文
- 2017/6/20 13:59
- 日本経済新聞 電子版
文部科学省が20日、新たに公表した文書の全文は次の通り。
10/21萩生田副長官ご発言概要
〇(11月にも国家戦略特区諮問会議で獣医学部新設を含む規制改革事項の決定がなされる可能性をお伝えし、)そう聞いている。
〇内閣府や和泉総理補佐官と話した。(和泉補佐官が)農水省とも話し、以下3点で、畜産やペットの獣医師養成とは差別化できると判断した。
(1)ライフサイエンスの観点で、ハイレベルな伝染病実験ができる研究施設を備えること。また、国際機関(国際獣疫事務局(OIE)?)が四国に設置することを評価している、と聞いたので、その評価していることを示すものを出してもらおうと思っている。
(2)既存大学を上回る教授数(72人)とカリキュラムの中身を増やすこと。また、愛媛大学の応用生物化学と連携するとのこと。
(3)四国は水産業が盛んであるので、魚病に特化した研究を行うとのこと。
〇一方で、愛媛県は、ハイレベルな獣医師を養成されてもうれしくない、既存の獣医師も育成してほしい、と言っているので、2層構造にする。
〇和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけがおじけづいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている。
〇総理は「平成30年4月開学」とおしりを切っていた。工期は24カ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった。
〇そうなると平成29年3月に設置申請をする必要がある。「ハイレベルな教授陣」とはどういう人がいるのか、普通の獣医師しか育成できませんでした、となると問題。特区でやるべきと納得されるような光るものでないと。できなかったではすまない。ただ、そこは自信ありそうだった。
〇何が問題なのか、書き出してほしい。その上で、渡辺加計学園事務局長を浅野課長のところにいかせる。〔共同〕
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家計問題への関与を指摘されている萩生田幸市官房副長官は19日、東京都立川市で行われた都議選に向けた党の集会で「萩生田は怪しいと言われているのは不名誉だが、堂々と受けたい。私は行政をゆがめる仕事はしていない」と強調した。
と記事で紹介されていた。
そこで、思い出したことが、以前もここで紹介しましたが、ビデオニュース・ドットコムの
「記者会見は首相の独演会ではない」
https://mainichi.jp/articles/20170613/k00/00m/040/137000c
というニュースでの事。
司会者である萩生田総裁特別補佐、記者会見で質問を受けると発した後、質問しようと挙手している人がいるにも関わらず、それらの人たちを無視し、挙手していない人物を指名するという、驚くべきことをしてのけた人物。
その場面が赤裸々に映し出された動画です。
首相会見という公の場で、そのようなことを平然とできてしまう人物に、「行政を歪める仕事をしていない」と主張されても、ハイそうですか、とは、とても了解できない。
その人物の名が、今、文科省を舞台に飛び交っている事態を見て、ふと、思ったことが、家計問題で重要な位置を占めているとされる、しかし、いたって静かなところがある。それは、農林水産省だ。そこで、農水の人事がどんなことになっているのか見たら、なんとまあ、昨年の8月より、副大臣の座を得た人物が、礒崎陽輔参議院議員。
その名を見て思い出した人もいるでしょう、特定秘密保護法成立に尽力した筆頭の人物。当時、首相補佐官という立場で、六面六臂の活躍!、ああ言えば上祐、という言葉を思い出したくらいの口の立つお人だったかしら。しかし、口は災いの元、とはよく言ったもので、
首相の足を引っ張る礒崎首相補佐官 「法的安定性」で炎上、それでも喧嘩腰主張
https://www.j-cast.com/2015/07/28241367.html?p=all
「法的整合性など関係ない」と、つい、本音を漏らしたか、しないかで、採決前に表舞台から退場させられた人。
ああ、こちらの人が、すでに、農水を制圧していたのね、と無駄に感心することしきりと書いてしまうには口惜しい事態。
それにしても、家計学園問題に、安倍首相の懐刀とされる両雄の名が、いみじくも重なるとは・・・、と思ってしまう虚無感。
>また、萩生田氏の発言として、獣医学部新設に反対していた日本獣医師会について
「農水省が獣医師会押さえないとね」
との記述もあり、さらに・・・
という一文をこの記事に見つけ、
獣医師会を押さえに出る農水省を押さえたのは、他ならぬ、磯崎副大臣だったのかな、と妄想いたしてしまった次第でした。
また、
>〇和泉補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけがおじけづいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた。官邸は絶対やると言っている。
という一文には、
怖気づいているのは文科省ではなくて農水省の方だろう、と穿ってもたくもなろう、というところです。
(バザップ!、2017年6月16日)
http://buzzap.jp/news/20170616-choshi-kake/
https://www.youtube.com/watch?v=41cRFQytbL0
スミマセンでした。
そして都知事選挙前まで引っ張っての小池ゆ会見。分かり易いですね?
馬鹿馬鹿しいと思う。加計孝太郎ってそこまで守られるお人なの?
思ってはいけないけれども何かある意味かっこよさを感じてしまいます。
これが教育勅語の教えなのかと思うと豊臣秀吉張りの忖度人間を大量生産する現代教育のほうが間違いなのかなと疑念に思ってしまいます。この件に関して言えば、籠池夫婦のほうが教育者にふさわしいように持っていかれそうで複雑な気持ちです。(しかし、あの幼稚園で行われた教育方針を認めるわけではないです)
テストバカの慣れの果てがこういう政権側や、マスコミの人間ではあきれます。
関係ないこと書いてしまいました。読み捨ててください。
しかもこいつ、辞めないし o(`ω´ )o
(ところで磯崎と萩生田って見分けつかないですね。1stコメ読んでワロタ)
東京新聞の望月記者も、レイプ事件の詩織さんと前川さんの勇気に背中を押されて菅官房長官の記者会見であれほどまで食い下がったそうですし、たった一人の勇気が多くの人に連鎖して行くことに感動を覚えています。
あの戦争での多くの犠牲から学んだ結果は、こういうところに生かされているのかと。
臨時国会は開かれるでしょう。そして国民は過去最高に注視するでしょう。この機会に野党は徹底的に闘って、政権支持率を過去最低にして頂きたいです。
6/19(月) 9:00配信 週刊SPA!
(すでに財政が逼迫している今治市。
地元商工会が望む「しまなみ海道自転車レース」開催の数十万円の予算すら出せない。子供の医療費補助もなく、生活保護申請も水際でストップをかけている)
> 「先日も老夫婦が生活苦から無理心中するという事件が起きました。
それなのに、加計学園のためには土地の無償提供を含めて100億円以上をポンと出すなんて、到底納得がいきません。
どうせ税金を使うなら、もっと地元のために使うべきです。
例えば、島嶼部の人々は病院などに通うために陸部に来ると、橋の通行料を往復で3000円近くも取られるんです。
生活に不可欠な道路なのですから、通行料への補助を行ったほうがよっぽど住民のためになります」
(今治市民で「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦氏 談)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170619-01348105-sspa-soci
司葉玲さん執筆。
それにしても、凄まじいではないですか。
加計学園を優先して市民の生活をないがしろにし続けた挙句、「老夫婦の心中」まで起きているとは…
(このご夫婦が実際に生活保護を申請していたのか否かは記事からは不明だが)
誰のための市政なのか?
「タオル一億本分の売り上げをフイにした今治市!」( = ネット上で見たキャッチ)