写真は日本被団協代表委員で今も広島に在住の坪井直さん。
日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)は、広島・長崎・ビキニで原水爆の被害に遭った方たちの団体です。
その被団協が、オバマ米大統領の広島訪問決定を受け、2016年5月18日、オバマ氏と被爆者との面会などを求める要望書を米国大使館とホワイトハウスに送ったということです。
要望書には
「被爆地訪問を決断されたことに敬意を表する」と
「核兵器のない世界を実現するため、貴国が核兵器禁止・廃絶の先頭に立つことを強く要請する」
とした上で、核軍備撤廃などに向けた会議への率先参加や、大統領在任中の包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を求めるとともに、
「筆舌に尽くせない生き 地獄を体験した被爆者の話を聞き、被爆の実相、被爆資料などに直接触れることを強く要望する」
とあるそうです。
また、被団協の田中煕巳事務局長は
「オバマ大統領には被爆者の声に耳を傾けてほしい。今後も核兵器のない世界の実現のために、オバマ大統領には任期中に可能なかぎり対応してほしい」
と話しています。
被爆者だけでなく、広島県知事・広島市長も、広島県民・市民を代表して、オバマ大統領と被爆者の対話を熱望。
日本被団協にすべての被爆者が結集しているというわけではなく、また、被団協の内部にもいろいろな意見があるところから、これが被爆者の総意というわけにはいきませんが、被団協がアメリカに対する謝罪要求はしなかったのは苦渋の決断だと思われます。
被団協が要望しているうち、今回のオバマ大統領広島訪問の間に実行できる
「筆舌に尽くせない生き 地獄を体験した被爆者の話を聞き、被爆の実相、被爆資料などに直接触れること」
だけでも実現できるように、日本政府は最後まで尽力すべきです。
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オバマ大統領の広島訪問決定。被爆者にはアメリカに謝罪を求める権利がある。誰も止められない。
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4.巻末に、広島と長崎をともに撮影した林重男と松本栄一の対談「原爆を撮った男たち」を収めるほか、撮影者・撮影当時の様子を詳述した解説を付す。
さらに、平和記念公園内には「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」があります。韓国原爆被害者協会はオバマ大統領にこの韓国人慰霊碑も訪れるよう求める方針だということです。
強制連行で連れてこられ、日本で働かされ、原爆投下の犠牲になった朝鮮半島の方々が、アメリカ大統領の慰霊を求めるのは当然で、これも実現するように朝鮮半島を植民地支配した責任のある日本政府は尽力すべきです。
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日本被団協 広島訪問のオバマ大統領に要望書
5月18日 20時31分 NHK
日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会は、来週広島を訪問するアメリカのオバマ大統領に対し、被爆者の話を聞くことや核兵器の廃絶に向けた活動を進めることなどを求める要望書を送りました。
要望書は、オバマ大統領の広島訪問について「決断されたことに敬意を表する」と評価したうえで、被爆者の話を聞くとともに被爆関連の資料などにも直接触れることを求めています。
さらに、核兵器のない世界を実現するため、アメリカが核兵器禁止・廃絶の先頭に立つことや、核実験を全面的に禁じるCTBT=包括的核実験禁止条約の批准を実現することも求めています。
被団協は18日、この要望書をアメリカ大使館とホワイトハウスに送ったということです。
被団協の田中煕巳事務局長は「オバマ大統領には被爆者の声に耳を傾けてほしい。今後も核兵器のない世界の実現のために、オバマ大統領には任期中に可能なかぎり対応してほしい」と話しています。
オバマ米大統領の広島訪問決定を受け、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協、田中煕巳事務局長)は18日、オバマ氏と被爆者との面会などを求める要望書を米国大使館とホワイトハウスに送った。
要望書は「被爆地訪問を決断されたことに敬意を表する」と評価し、「核兵器のない世界を実現するため、貴国が核兵器禁止・廃絶の先頭に立つことを強く要請する」とした。
その上で、核軍備撤廃などに向けた会議への率先参加や、大統領在任中の包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を求めるとともに、「筆舌に尽くせない生き 地獄を体験した被爆者の話を聞き、被爆の実相、被爆資料などに直接触れることを強く要望する」と訴えた。
(時事通信 2016/05/18-17:22)
被爆者との対話機会 「調整難しいが思い伝えたい」
5月18日 20時47分 NHK
岸田外務大臣は広島県の湯崎知事らと会談し、アメリカのオバマ大統領が広島を訪問する際に被爆者との対話の機会を設けることなどを要請されたのに対し、「日程調整は難しい」としながらも、地元の思いはアメリカ側に伝えたいという認識を示しました。
岸田外務大臣は18日午後、外務省で広島県の湯崎知事や広島市の松井市長と会談しました。
この中で湯崎知事らは、オバマ大統領が今月27日に広島を訪問する際に、原爆資料館などの視察と併せて、被爆者との対話の機会を設けるようアメリカ側に伝えてほしいと要請しました。
これに対し、岸田大臣は「広島で開かれたG7外相会合と比べても、オバマ大統領の広島訪問の日程調整は難しいが、地元の人たちの思いを受け止め、アメリカ側に伝えたい」と述べました。
会談のあと松井市長は記者団に対し、「被爆者は核兵器のない世界を実現するために、世界の政治指導者にも自分たちの思いを聞いて分かってほしいと考えている。今回を逃せば、今後、話をできる機会はないかもしれないので、オバマ大統領にも理解してほしい」と述べました。
広島知事、被爆者とオバマ大統領の面会を要請へ
広島県の湯崎知事は17日の定例記者会見で、オバマ米大統領の 広島訪問について、「慰霊碑への献花、資料館見学、原爆ドームの視察に加えて、被爆者の話を聞いていただき、被爆の実相をしっかり受け止めていただきた い」と述べ、改めて被爆者との面会を要請する考えを示した。
近く知事が上京し、安倍首相やケネディ駐日米大使に直接要請する方向で調整している。
また知事は、オバマ氏が広島で発表するとみられる所感について「停滞している核兵器廃絶の機運を再起動させるというような、希望を与える力強いメッセージにしていただきたい」と期待感を示した。
オバマ大統領の広島訪問“被爆者と接点も”
2016年5月17日 10:56 日本テレビ
取材に応じたアーネスト大統領報道官は、常に大統領のそばでその言葉を聞き、行動を見て大統領に代わって発言する“ホワイトハウスの顔”と言える側近。今 回の広島訪問にはアメリカ国内では、「謝罪外交」だと反対する声もあるが、以下のように、オバマ大統領の心境を代弁した。
「広島訪問は正しいことだとオバマ大統領は信じており、アメリカ国内の批判も受け止める覚悟だ」-アーネスト報道官は「訪問は日米関係の未来を見据えるものだ」として、原爆投下の是非を見直すことはなく、「謝罪外交だ」との批判はあたらないという認識を示した。
また報道官は「大統領の出席するイベントにはおそらく被爆者も出席するだろうが、現段階でどのくらいの交流になるか分からない」と話し、大統領と被爆者との接触について含みを残した。ただ、被爆者だけを対象とした特別な機会を設けることには消極的な口ぶりだった。
また大統領の広島での発言は「長い演説や正式な演説ではない。政策を提案することもない」と強調。広島を訪問しての心境を短く話すだけとなる見通しを示した。
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国内からの突き上げが激しい中、何とか訪問にこぎつけた訳ですしね。
それでも、戦後初のアメリカ大統領訪問には意義があると思いますし、両国の友好と、これからの平和的観点から見ると、素晴らしい決断だと思います。
「昨日、南ドイツ新聞の東京特派員が、オバマ大統領の広島訪問に関する、優れた論評を掲載しましたので翻訳をお伝えします。短い論評で原爆投下に関する日米の歴史認識の根本的矛盾を鋭く突いたものです。被爆体験を利用して加害歴史を隠蔽して被害者になりすます日本と、核兵器で早期の戦争終結を実現して犠牲を押さえたと戦争犯罪を糊塗するアメリカの共犯関係を指摘するものです。」
日米の嘘を突く南ドイツ新聞論評翻訳:オバマの広島での謝罪を恐れる安倍政権 梶村太一郎 ちきゅう座 時代をみる 2016年 5月 22日
http://chikyuza.net/archives/63175