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れいわ新選組の櫛渕万里共同代表が、2023年5月18日に鈴木財務大臣に対する不信任決議案の採決の際、壇上で
「与党も野党も茶番」
と書かれたプラカードを掲げながら、細田博之衆院議長の制止を聞かず許可なく発言した、などとして衆院懲罰委員会は2023年5月31日、櫛渕氏を10日間の登院停止とする懲罰処分を決めました。
国会法は懲罰について軽いほうから、1 公開議場における戒告、2 公開議場における陳謝、3 一定期間の登院停止、4 除名、の4つの処分を規定しているのですが、衆院で議員が懲罰委に付されるのは16年ぶりで、登院停止は除名に次ぎ2番目に重い処分です。
そしてこのままいくと、櫛渕氏への登院停止処分は6月1日の本会議で正式に決まる見通しです。
衆院懲罰委員会で、日本共産党は櫛渕議員の行為を批判しながらも懲罰処分には反対。
立憲民主党は懲罰委で、最も軽い
「議場での戒告」
が相当との案を出しましたが、自民、公明、日本維新の会の3党が提出した
「登院停止」
の案が賛成多数で可決されたのです。
櫛渕議員は今年2月にも投票箱までわざとゆっくり歩き、議事進行を遅らせる「牛歩戦術」をとり、議院運営委員長から厳重注意を受けていました。
そこで自民党の丹羽秀樹委員はこの日の懲罰委で、
「再び議院の秩序を乱した行為は確信犯的なパフォーマンス。到底容認できない」
と提案理由を説明しました。
これに対して櫛渕氏は
「いきすぎた行為だった」
と陳謝しましたが、
「増税と負担増に苦しみ危機感を募らせる多くの国民を代表して表現した行為で、やむにやまれぬ思いだった」
と弁明しました。
そもそも、櫛渕議員が何についてアピールしたかというと、岸田政権が2022年度は5兆4千億円だった防衛費=軍事費を2023年には6兆8千億円に25%増額、2027年には11兆円と2倍増にしようとしている、戦後始まって以来の大軍拡のために、岸田政権は防衛費増額のための「財源確保特別措置法案」を提出しています。
この内容が本当にひどいので、立憲民主党と日本共産党は衆院の塚田財務金融委員長が強行採決しようとしているなどとして、同財務金融委員長の解任決議案と鈴木財務大臣の不信任決議案を出したんですね。
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この法案に反対しているのは立民も共産もれいわも同じで、櫛渕議員も鈴木財務相の不信任決議案には賛成票を投じました。
あまりにも内容がひどく、しかも防衛費を2倍増にする軍拡予算を確保する法案ですから、これは立民と共産の徹底抗戦の方針は正しく、鈴木財務相の不信任決議案に賛成しながら「与党も野党も茶番」というのは確かに櫛渕議員のいうようにその意味では「いきすぎ」でした。
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立民・共産の徹底抗戦は正しい。岸田政権が防衛費増額のための財源確保の法案を来週にも衆院通過させる方針。維新・国民も採決に同調。コロナ対策予算や東日本大震災の復興税まで軍事費に突っ込む
しかし、立民の泉健太代表は防衛費増額に必ずしも反対するわけではない旨の発言を何回もしており、立民と維新は防衛費増額のための増税に反対することだけを合意して、連携・共闘していました。
それが法案の審議終盤ころに、小西「サル」発言をきっかけに両党の共闘が破れ、立民は徹底抗戦にやっと転じたわけで、野党第一党が党利党略で国民の運命を左右するこの法案に対する態度がコロコロ変わるさまは、「野党も茶番」と言われても仕方ないものでした。
立民が櫛渕議員の懲罰自体には賛成したのは、自分の痛いところを突かれたからだと言わざるを得ないでしょう。
そもそも、立憲民主主義とは多数者支配的な民主主義ではなく、少数者の人権までをも保障する民主主義だ、ということを立憲民主党の各議員は深く自覚しているのでしょうか。
それにしても、櫛渕議員が受けようとしている登院停止処分は上から2番目に重い処分ですから、次は除名しかなく、事実上もう櫛渕議員は同じような行動はとれなくなりました。
また、同じようなパフォーマンスをしてきた山本太郎れいわ新選組代表や大石晃子共同代表も言動を大いに制約されることになるのは必定です。
ところで、つい先日参議院を除名になった旧NHK党・現政女党のガーシー元議員は当選した2022年10月から2023年3月まで病気でもないのに一回も登院しなくても、最初の処分は下から二番目の懲罰である「陳謝」でした。
そして、そもそも国会の審議でプラカードを出して抗議することは、野党時代の自民党も旧民主党も何回も、それも集団でやってきたことなのに、れいわのような少数政党がやると、一人でもいきなり登院停止という議員活動ができなくなる処分をするのは、まさに少数政党に対する圧殺行為です。
だから、この問題の本質はれいわ新選組云々ではなく、日本の議会制民主主義の根幹に関わる問題なのです。
2010年5月、衆院内閣委員会で国家公務員法改正案の採決にプラカードを掲げて抗議する小泉進次郎議員ら自民党議員。
2015年7月15日に行われた衆院平和安全法制特別委員会での安保法案の採決に反対する民主党議員ら。辻元議員だけでなく、泉健太現立憲民主党代表もいるのがわかる。
また、16年前に衆院で30日間の登院停止処分になった民主党の内山議員は2007年5月30日、いわゆる消えた年金問題の年金の支給漏れに対する請求権の時効を撤廃する救済法案が衆議院の厚生労働委員会で採決された際に、審議が不十分な上に根本的な救済にならないとして桜田義孝厚生労働委員長(当時)を羽交い締めにして採決を阻止しようとし、この行為が「品位を欠いている」として処分されたものでした。
さらにさかのぼると、2000年の臨時国会で登院停止25日間になった保守党の松浪健四郎議員は、森喜朗首相に対する不信任決議案に反対討論をしているときに野党議員にやじられて激高して演台の水をぶっかけたんです(-_-;)。
これらの議員がやったことは櫛渕議員のやったこととは雲泥の差があります。
これの甥の松浪健太は当然、自民党→大阪維新の会。
これに対して櫛渕議員は議院運営委員長から厳重注意を受けているとはいえ、議院からの懲罰は初回なのに、プラカードを掲げて不規則発言をして与野党を批判した、というだけで登院停止というのはあまりにも均衡を失する重い処分です。
そもそも懲罰にするべきではありませんが、懲罰にするなら「戒告」という一番軽い処分しかありえません。
櫛渕議員に対する登院停止処分に賛成した自民党・公明党という与党と維新の会という野党ならぬ「悪党」は、防衛費増額のための財源確保法自体が全く正当性がないことを自覚しているからこそ、櫛渕議員からの痛烈な批判に耐えられなかったというべきです。
防衛費増額の財源確保特措法案が衆議院を通過。立民・共産・れいわ・社民のまともな野党のみならず、「悪党」の維新と「ゆ党」の国民民主さえ反対した財源根拠不明のトンデモ法案を参院で絶対廃案に。
市民と野党の共闘 未完の課題と希望
渡辺治の政治学入門
れいわの一連のパフォーマンスを私は必ずしも是とするものではありませんし、櫛渕議員のやったことは確かに国会の秩序を乱したかもしれません。
しかし、岸田政権の大軍拡とあの防衛費増額のための財源確保法のひどさは筆舌に尽くしがたいので、櫛渕議員の
「増税と負担増に苦しみ危機感を募らせる多くの国民を代表して表現した行為で、やむにやまれぬ思いだった」
という弁明は私にはストンと落ちます。
それに、国会の品位を汚した悪質度合いでいえば、最近でいうとウィシュマさんの死について「詐病」だの「ハンガーストライキ」だののデマを公言して名誉毀損行為を連発した日本維新の会の梅村みずほ議員の方が何倍も懲罰に値するでしょう。
維新は梅村議員を党員停止6か月にしましたが、梅村議員こそ参議院が登院停止6か月にしたらいいんです(そこまで長いのは国会法違反だが)。
懲罰ものの議員は他にも枚挙にいとまがないと思いますよ。
セクハラ疑惑のことも統一教会との関係についても一向に市民に説明しようとしない細田衆院議長を筆頭に!
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櫛渕議員は今月18日の本会議で、鈴木財務大臣に対する不信任決議案の採決の際、壇上で「与党も野党も茶番」と書かれた紙を掲げながら、議長の許可なく発言したなどとして、懲罰委員会に付託されていました。
衆議院で懲罰委員会が開催されるのは16年ぶりです。
櫛渕氏は5月18日の本会議で、鈴木俊一財務相への不信任決議案を採決する際、壇上で細田博之議長の制止に従わず、「与党も野党も茶番!」と書いたプラカードを掲げ、読み上げた。
31日の懲罰委で櫛渕氏の懲罰内容をめぐり、立憲民主党は「議場での戒告」を主張したが、否決された。
採決に先立ち、丹羽秀樹衆院議院運営委員会理事(自民)は櫛渕氏について「院の秩序を乱した確信犯的なパフォーマンスで、容認できない」と非難した。櫛渕氏は陳謝した上で「増税と負担増に苦しみ、『新しい戦前』になるのではないかと危機感を募らせる国民を代表して表現した行為で、やむにやまれなかった」との持論を述べた。
衆院懲罰委に付託されたのは平成19年6月以来、約16年ぶり。当時は衆院厚生労働委員会で桜田義孝委員長を羽交い締めにして委員長席から引きずり下ろした民主党(当時)の内山晃衆院議員が30日間の登院停止の懲罰を科された。
国会法は懲罰について①公開議場における戒告②公開議場における陳謝③一定期間の登院停止④除名─の4つを規定している。
衆院懲罰委員会で弁明する、れいわ新選組の櫛渕万里共同代表=31日午前、国会内
国会法は、懲罰を重い順に「除名」「登院停止」「議場での陳謝」「議場での戒告」と定める。櫛渕氏は懲罰委で「行き過ぎた行為だった」と陳謝。立憲民主党はこれを踏まえ、櫛渕氏を「戒告」とするよう主張した。
櫛渕氏は18日の本会議で不信任案を採決する際、壇上で「与党も野党も茶番」と書かれた紙を掲げた。本会議に先立つ議院運営委員会理事会で、れいわの大石晃子共同代表も同様の行為で厳重注意を受けており、事態を重く見た自民、公明、立民、維新、国民民主の5党が櫛渕氏の懲罰動議を提出していた。
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ただ、今時こんなパフォーマンスは一般受けしないでしょう。
どことも協調性が感じられないし。
そもそも、昨年の内閣不信任案提出にゆ党の維新や国民民主と一緒にパフォーマンスだ、茶番だと言ってましたよね。
こんなこと言ってるから、野党を応援している人からも反感を買って支持が広がらないんだと思いますよ。
山本太郎さんには最初は期待していたんですけどね。
党名を「れいわ新撰組」にしてからは?って感じです。今回の件に関してはいっそ、共産党に頭を下げて、協力要請を行い、共産党の議員全員と山本さんの所の議員全員で国会の場で「与党と一部野党は茶番、八百長!」ってやるべきでしょう。全員を再度懲罰に掛けられるかと抵抗すべきでしょう。議会制民主主義のためにも
本当のことをズバッと言われてしまったからこその「登院停止」の懲罰でしょう。
バランスなんて考えません。しかも、「登院停止」を出したことで、野党議員全員が「茶番」のプラカードを持とうものなら、即「登院停止」の懲罰に持ち込めます。
そしてその間に、与党と与党の準構成員でお手手つないであらゆる法律を成立させられます。
これこそ、専制政治の完成形です。
しかしながら、今議論されているのは、同党の方向性、あるいはパフォーマンスへの評価ではなく、国会内で同党が不公正な取り扱いを受け、それによって活動を不当に制限されていることなのであり、それはたとえ他の政党が同様の扱いを受けたとしても不当であることには何の違いもないわけなので、ここで同党のありかたを俎上にのせるのは問題の本質の隠蔽、ないしは論点のすり替えではありませんか。
非難されるべきは、れいわに不当な懲罰を与えた衆議院自民、公明、維新であり、れいわや櫛渕議員ではない。