眺める空に描くもの

高齢者女子のおひとりさま暮らしノート

250107 七草がゆ 七所雑炊

2025-01-09 19:42:29 | 日々の料理
怒涛の4本目(笑)です。少しリアルに追いつくように端折ります。
1月7日の振り返りです。
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1月7日は七草がゆを召し上がる方が多いと思います。
鹿児島には「七所雑炊」(ななとこいずし)という風習があります。

「(雑炊)ずし」は「おかゆ」のことで、今年七歳になる子供たちが
「七草祝い」として着物を着せてもらい、近所の七軒の家を訪ねて、
お盆の上にのせた木椀に七草雑炊(ずし)をもらって歩く風習です。

私の七草祝いにはそんなことはしなかったので、鹿児島でも全域に残って
いる風習でもなかった印象です。
ただ、七草祝いで着物を着せてもらって、写真館で記念撮影をしてもらった
ことは覚えています。母方の従姉妹(宮崎在住)が同じ齢で、彼女も全く同じ
写真を撮影していて、私の手元にもあるので、母と母の姉がお互いにお祝いを送り、お祝い返しに互いの娘の写真を送ったのかなと思っています。

「七所雑炊」は行事として今でも長く残っているところもあるようで、
近所というより親戚などの家をまわり、雑炊は形だけで「ななとこさん」
(七歳を迎える)の子供へのお祝いを雑炊の下に入れてあげる、ということに
なっているとか。

正月松の内にあまり青ものを食べなかった習慣の中に、薬効のある七草がゆ
を食べるというのは「からだが強くなるように」という子供へのやさしい
思いと、さらにはご近所の方に、うちの子供がここまで無事に大きくなり
ましたといった、顔見せのような意味があったのではないでしょうか。

雑炊というだけに米から炊くのではなく、ご飯をおかゆ状に炊いてみそを
少し溶き入れる味付けというのが、鹿児島の「七所雑炊」の本来の姿の
ようです。

七草がゆの習慣は中国から伝わったものとされ、枕草子にも記載があるのは
よく知られていますね。

七日 雪間の若菜摘み 青やかにて(三段)
七日の日の若菜を 六日人の持て来 さわぎ取り散らしなどするに(一二六段)

七草の行事を楽しむ平安の人たちの姿が生き生きとよみがえるようです。
平安時代から続く行事と考えると、1000年以上も続いているのは感慨深い。
大事にしていきたいなと思います。



今は七草がゆ専用に野草が育てられていて、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・
ホトケノザ・スズナ・スズシロがセットにされているから、とても手軽。

ただ、私の小さいころは、こんなセットはなくて、若菜摘みの習慣もない
ので、だいこん、にんじん、ごぼう、はくさい、豆もやし、せり、里芋、
しいたけなど7種類以上の冬野菜と丸もちを入れた雑炊だったと記憶して
います。母が材料を数えながら、「7種以上になったかしら?」などと
言っていたことを懐かしく思い出します。

父はこの七草がゆがとても好きだったのですが、朝にいただく時間がなくて、
夜のごはんで食べることが多かった。母が忙しく、七草がゆを作り忘れて
いると、父の機嫌が悪かった。
会社から帰って来て、「楽しみにしていたのに」と。
私はあまり、このおもちが入って、さらさらしていない、鹿児島の「なな
とこいずし」のような雑炊がとても苦手。父はおもちの入っているところが
好きな様子で「好みは違うものだなあ」と思っていました。

自分で作るようになってからは、おもち抜きのさらさら仕立てにするので、
この七草がゆならとても好きです。
ちゃんと考えるとおかゆではないかとは思いますが、基本、七草を入れると
いうことに意味があるということで。

今年のは鶏ハムも入っています。付けあわせといただくのがおいしい。
あさりと昆布の佃煮 柴漬け 菊花かぶ




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