軸は左

先日、また整骨院に行った。
腰痛そのものはかなり軽減されたのだが、この前背骨の調整をしたので、その続きといった感じだ。
例によって電気に当たり温熱治療をし、その後先生が腰から足にかけてもみほぐしていく。
うつぶせから仰向けに、そのまま腰から足先までさすられる。
痛いときと気持ちいいときとくすぐったいときがあり、先生と目が合うのも恥ずかしいので、いつも目を閉じて苦悶の表情をしている。
足を伸ばして座り、腕を頭の上で組むと、先生が背骨に膝をつけて脇の下に腕を入れる。
ほとんど羽交い締め状態。
先生がぐいっと腕を引っ張ると、先生の膝の上に背骨が当たり、細かくパキパキパキッと音がする。
立ち上がり屈伸したり、背伸びをしたりと指示がある。
その頃にはかなり状態はよい。
手の甲と手の平を、先生がずっともみほぐしていく。
ふと「左・・・」と先生がつぶやくのが聞こえた。
「なにかあったんでしょうか？」と聞き返す。
「軸が左側なんですよ。右利き左利きに関係なく、８割の人が右が軸なのですが、あなたは左側が軸なんですよ」
「え・・・？」
左の手にシールを貼りながら、先生は腕を凝視している。
「うん、左の方が太いしねぇ・・・」
思い当たる節はある。
実は私、左足の方が若干大きいので、靴は必ず履いてみてからじゃないと買わない。
よって通販で靴を買うことは、まずない。
寝るときも、無意識に左側を上にしている。
腕も左の方が太いし、握力も左の方が強い。
でも、私は右利き。
他にも先生はいろいろと私に教えてくださったが、軸が左という事実に「おおーっ」といった感じだ。
３０年以上生きていて、自分の身体なのに、まだまだ分からないことだらけだ。