りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

「森のケーキ屋さん」&ご挨拶

2018年01月06日 11時54分03秒 | 新作(人形劇用)


 2018年1月6日  

 皆様、新年あけましておめでとうございます<(_ _)>  
 本年もリトルパインをよろしくお願いいたします。 

 さて皆様、お正月休みはどのようにお過ごしでしたか?
 私はゴロゴロ、ゴロゴロ、ゴロゴロ・・・^^;
 のんびり、まったりと過ごしておりました。  

 今年は切羽詰まるまでボーッとせず、早め早めに作品
 を書き上げることを誓い・・・
 ゛頭”始動はじめます!

 それでは昨年末にお邪魔した育児サークル公演の為に
 書いた、短編の作品をご覧ください♪


― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― 

  〈主な登場人物〉

  クマさん ・・・ 森に住むケーキ屋さん

  ナナ ・・・ ママのお誕生日ケーキを買いに来た女の子
  
  小鳥1、2、3 

  子リス1、2 

 

  
    子リスさん達         クマさん 

 

 

   音楽流れ、上手より女の子(ナナ)登場。歌う。

   ナナ゛今日は素敵な日    コーラス゛ママの 
      特別な日なの          お誕生日”
      一年に一度の
      ママが生まれた日”

 子リス1「こんにちは、ナナ!」
 子リス2「どこへ行くの?」 
 ナナ「まぁ、子リスさん達!こんにちは!」 

   ナナ゛ママの誕生日     コーラス゛今日は
      みんなで祝うの         素敵
      ご馳走山盛りプレゼント
      用意して楽しい日よ” 

   子リス達゛ナナの ママの お誕生日” 

   ナナ゛今日は 特に いい子でいる”
 
   子リス達゛今日は素敵な日  ナナ゛ママの
        特別な日だね      お誕生日”
        一年に一度の
        誰にでもある日” 

 ナナ「私、ママの為におっきなケーキを買いに、森のケーキ
    屋さんへ行くところなの。」
 子リス「へぇ・・・」 

   ナナ゛今日は素敵な日    コーラス゛本当
      ワクワクするのね        お誕生日”
      みんなにもある筈 
      特別な日がきっと” 

 子リス2「それじゃあナナに、木の実のお金を分けてあげ
      るわ。」
 ナナ「ありがとう!」 

   ナナ、下手へ走り去る。
   音楽変わり、上手よりクマさん登場。トレーに
   ケーキを乗せ、運びながら歌う。 

   クマさん゛美味しそう いい香り
        上手く出来たぞ
        みんなが大好きなもの
        ケーキ出来たよ
        クリームに フルーツと
        見た目鮮やか 
        ようこそいらっしゃいませ
        森のケーキや” 

   コーラス゛みんなが好き 美味しそうで
        甘い香りに包まれた森のケーキや”

   クマさん゛どうですか 今日のケーキ
        完璧な出来
        美味しそうな仕上がり
        ケーキ出来たよ” 

   そこへ小鳥達、下手より飛んで来る。 

 小鳥1「クマさん!」
 クマさん「やぁ、小鳥さん達。」
 小鳥2「今日もいい香りだね。」
 クマさん「ケーキをどうぞ!(トレーを差し出す。)」
 小鳥3「わぁーっ!!」 

   小鳥達゛ありがとう 僕達に
       美味しいケーキ
       いつでも分けてくれるね
       すごく嬉しい” 

   クマさん゛誰にでも このケーキ
        分けてあげるよ
        僕からのプレゼントさ
        みんなで食べて” 

   コーラス゛親切だね クマの店主
        甘い香りに包まれた森のケーキや” 

   クマさん゛いらっしゃい 今日もまた
        沢山ケーキ
        君の為に作るよ
        森のケーキ 森のケーキ 森のケーキや”  

   クマさん下がる。
   音楽流れ、下手よりナナ登場。歌う。 

   ナナ゛大好きなママ 特別な日
      お誕生日のプレゼントに
      美味しそうなケーキを買う
      森のクマさんの美味しいお店
      甘くてほっぺが落ちそうな” 

   小鳥達゛誰なの       コーラス゛君は
       初めて            出会う
       見る顔 君は         いつかな
       どこかで           どこへ
       見たかも           行くの
       どうして           この先”
       この森 知ってる
       来たこと あるの
       いろんな 仲間が いるんだ” 

   ナナ゛この森の中のクマさんが 
      美味しいケーキを売るお店へ
      ママの為に買いに来たの
      今日はママのお誕生日だから
      でも本当にこの木の実で買えるかな” 

 小鳥1「ここがそのケーキ屋さんだよ!」
 小鳥2「クマさん!クマさん!」
 小鳥3「お客さんだよ!」 

   上手より、クマさん登場。 

 クマさん「いらっしゃい、お嬢さん!」
 ナナ「こんにちは・・・私、ママのお誕生日ケーキを買い
    に来たの。クマさんのケーキ屋さん!私にこの木の
    実でケーキを一つ、分けて下さいな。」
 クマさん「勿論、喜んで!でも・・・」 

   クマさん゛ママのお誕生日ケーキならば” 

   (小鳥達、どこからかエプロンを運んで来て、
    ナナに着せる。)


        



   クマさん゛一緒にどう 教えるから
        作り方を レシピどおり
        たちまち出来る
        フワフワして すごく甘い
        とろけそうな スポンジケーキ
        いちご乗せ” 

   ナナ゛ホント出来る? この私に
      あなたみたい 甘いケーキ
      美味しそうな 
      ショートケーキ 生クリーム
      たっぷり乗せて
      色鮮やか いちご色
      今日はママのお誕生日 特別な日” 

   音楽変わる。 

 クマさん「まず、ボールと泡だて器を取り出して・・・」
 ナナ「(頷く。)」 

   クマさん゛初めはたくさんの卵をボールに割り入れ
        次にはフワフワの元になる白い粉を入れる” 

 クマさん「さぁ、こんな風にやってごらん。」
 ナナ「うん・・・」 

   (ナナ、ボールの中身を泡立てるように。) 

   コーラス゛初めは沢山の卵をまずボールに割り入れ
        次にフワフワの元になる白い粉を入れる” 

 クマさん「上手い、上手い!」    

   クマさん゛そうだ 出来る こんな風に 簡単だろ?
        上手い!” 

   小鳥達゛頑張って 出来てきた 
       同じだね 簡単だ” 

 ナナ「あっ!!」 

   (卵が割れる音。) 

 ナナ「卵が・・・!!(泣きべそをかく。)」
 小鳥1「あーあ・・・」
 小鳥2「卵が・・・」
 小鳥3「割れちゃったね・・・」
 クマさん「大丈夫!(下から卵の沢山入ったパックを取り
      出す。)ほら!!」
 小鳥1「あっ!!」
 小鳥2「卵だよ!!」
 ナナ「・・・え・・・?」
 クマさん「うん!!(大きく頷く。)」 

   クマさん゛仕上げだクリームを泡立てて
        スポンジケーキへ
        綺麗に延ばして
        お花のように絞り出すそして” 

   (クマさん、いちごの入ったカゴを取り出し、
   ナナの方へ差し出す。) 

   コーラス゛いちご いちご” 

   (ナナ、クマさん、いちごをケーキの上へ並べる。) 

   クマさん゛綺麗に出来たママの誕生日ケーキケーキ
        ケーキ・・・ケーキが出来た!” 

   (いちごが綺麗に飾られたデコレーションケーキが
   出来上がる。) 

   音楽変わる。 

 クマさん「さぁ、綺麗にリボンをかけなくちゃ!」 

   クマさん゛出来上がったケーキ
        箱に入れリボンをかける” 

 ナナ「わぁーっ・・・」 

   ナナ゛クマさんのお陰だわ
      美味しそうなケーキが出来たわ
      一人じゃ出来なかった
      ママのプレゼント”
 
   コーラス゛ほら 見て 完璧だ” 

 小鳥3「僕達が君のうちまで運んであげるよ!」
 ナナ「本当?」
 小鳥1「うん!」
 クマさん「じゃあ紐をかけて・・・(ケーキにかけた紐を
      、小鳥達に渡す。)気を付けて行くんだよ!」
 小鳥2「任せて!」
 ナナ「ありがとう!」 

   (小鳥達、ケーキの箱を持って飛び去る。) 

   コーラス゛みんなで協力しあう
        この森に住むものたち” 

   ナナ゛優しい森の仲間
      素敵な出会い      クマさん゛そうだね
      温かな思いやり          仲間だ
      お陰で出来たわ”         当たり前” 

   コーラス゛森のケーキ屋さんに
        みんなも探して来てみて
        そこには優しいクマさん
        親切な仲間達も
        お客さんを待っている
        とても素敵な場所だよ”
     

        

 

 

 

      ————— 幕 ————— 

 

 

 

 

   

 
 

 

 

 






     


























゛アレクサンダーの秘密”—全5場― 2

2017年11月09日 18時08分14秒 | 新作(人形劇用)

 
  


 老婆「どうしてもこうしても・・・兎に角あの城には・・・
    恐ろしい魔物が住んでおって・・・誰であろうと城
    に近づく者を取って食ってしまうんじゃ。」
 アレクサンダー「食う・・・?」
 老婆「そうじゃ。だから近寄ってはいかんぞ、いいな?」
 アレクサンダー「(笑う。)冗談ばっかり!」
 老婆「嘘だと思うなら、ネズミの村の長老に聞いてみるが
    いい。」
 アレクサンダー「長老?おばあさんよりうんと年寄りの、
         あのいつも椅子に腰掛けてボーッとして
         いる長老に?」
 老婆「ああ、そうじゃ。」
 アレクサンダー「嫌だよ!!グリエルモ、行こう!!おば
         あさんが煩いから、家の中でお・と・な・
         し・く、戦いごっこでもやろうぜ!!」
 グリエルモ「あ・・・アレクサンダー!!」

    アレクサンダー、上手へ走り去る。

 老婆「アレクサンダー!!何が゛僕はもう子どもじゃない
    よ!”じゃ・・・。やれやれ・・・北の国の魔女から
    守る為、北の国の魔女が唯一恐れるネズミの姿へと
    変え、この小さな家の中でひっそりとかくまってき
    たが・・・。元来、王子の持つ性格ゆえか、より広
    い世界に興味を抱くようになるとは・・・」
 グリエルモ「婆様・・・北の国の魔女って・・・?」
 老婆「うむ・・・そうじゃな・・・おまえさんには話をし
    ても差し支えあるまい・・・。その昔・・・天の国
    の魔法使いに子どもが生まれたのじゃ・・・」

    音楽流れる。 

 老婆「その子は天の国を司る者・・・すなわち次の天の国
    の魔法使いになる者として生まれた、いわゆる天の
    国の跡取りじゃった・・・」

    老婆、歌う。※

    ゛しかし不幸な話じゃが
    生まれた子ども
    瓜二つ
    双子だなんて困ったぞ   コーラス゛天の国には
    王は二人もいらぬ”         二人の王は
                      いらない
                    どちらか一人が
                      いればいい”
    コーラス゛それでは先に生まれた
        姉をこの国の
        王として迎えようぞ
        仕方のないことだ
        妹は国の外へ
        こっそり連れて行け
        誰にも見つからぬよう
        北の魔女のとこへ”

    老婆、歌う。

    ゛双子の姉
    それがわしじゃ
    この・・・”

 グリエルモ「婆様が・・・北の国の魔女の姉・・・?天の
       国の魔法使い・・・?」
 老婆「じゃがわしは、天の国を継ぐのをやめたんじゃよ・
    ・・」
 グリエルモ「どうして?」
 老婆「妹を犠牲にすることができんかったからじゃ・・・」
 グリエルモ「婆様・・・」
 老婆「じゃがそんなことは知らぬ妹は・・・ただわしを憎
    んでおるんじゃ・・・わしがあの城で、王子の教育
    係として暮らしておったことを、どこかで聞きつけ
    てやって来たのであろう・・・。しかし、わしと王
    子を見つけることが出来ずに城に居座り、ただその
    帰りを待ちわびる妹の前へ、アレクサンダーがノコ
    ノコと現れてでもみろ。それこそまさに妹の思うツ
    ボじゃ・・・。わしは王と后の命を懸けての頼みを
    、なんとしても守らねばならんのじゃ。アレクサン
    ダーを守ることは・・・天の国を出て、行く場所が
    なく途方に暮れていたわしを、城へと招き入れ、何
    から何まで世話を焼いてくれた、王と后との約束な
    のじゃ・・・。しかし・・・ネズミの姿へと変えて
    はおるものの、あのやんちゃくれ王子のこと・・・
    全く何を仕出かすか・・・。グリエルモ・・・くれ
    ぐれもアレクサンダーから目を離すでないぞ。よい
    な。」
 グリエルモ「分かってるよ!僕も大好きなアレクサンダー
       が危ない目に遭うのは嫌だからね。僕はアレ
       クサンダーを守るよ!」
 老婆「頼んだぞ・・・」

    老婆、グリエルモ、上手へ去る。

    — 第 1 場 — B

    音楽流れ、一寸置いて上手よりアレクサンダー、
    周りをキョロキョロ見回しながら、こっそり
    登場。

 アレクサンダー「しめしめ・・・みんないないぞ・・・」

    アレクサンダー、歌う。

    ゛あんなとぼけた話で
    信じるとでも思った
    僕を騙せる筈ない
    馬鹿だね
    恐ろしい魔女なんていないのさ
    本当 嘘だよ
    騙して引っかかるなんて
    僕を騙すなんて
    たやすくないよ
    だけどなぜ
    何かある あのお城に コーラス゛大切なあなたの命
    隠してるお宝が         守りたいただ”
    きっとあるぞ”

    コーラス゛嘘じゃない話
         本当のこと あなたの為に”

    アレクサンダー゛黙ってる
            なんて僕じゃないよ”

    コーラス゛危ない 危険”

    アレクサンダー゛行くぞ!”

    アレクサンダー、後方山の上の城目指して
    走り去る。
    紗幕閉まる。

    — 第 2 場 — A

    (紗幕前。)
    下手より北の国の魔女登場。歌う。

 北の国の魔女「一体何年、私を待たせる気なの!?」

    ゛この世界の全て私だけのもの
    一つずつ手に入れる
    全てをこの手に
    誰にも手出し口出しさせない
    生きるものは何もかも
    私だけの装飾品だから
    逆らう者達
    忽ち石像にしてあげるわ
    口出しは命取り
    少しでも私の気に障ることして
    誰も止められないわ
    私の気の向くままにする

    忌々しい姉  
    ほんの少しだけ早く生まれただけで  
    何もかも手にし 
    私の全て奪い去ること
    生きるよすがとしてきた
    なんて心の醜い悪魔よ
    今度は私があなたから
    なにもかも奪い去るわ
    口出しは命取り
    少しでも私の気に障ることして
    誰も止められないわ
    私の気の向くままにする
    後悔させてあげるわ” 

 北の国の魔女「フン!!」

    北の国の魔女、下手へ去る。

    — 第 2 場 — B

    音楽変わり、紗幕開く。と、城の中。 
    (石像が並ぶ。)
    上手よりアレクサンダー登場。

 アレクサンダー「やった!!上手く潜り込めたぞ!!(周
         りを見回して、王と后の石造に気付き近
         寄り見上げる。)わぁー・・・立派な石
         造だなぁ・・・(首を傾げ、呟くように
         歌う。)」

    ゛懐かし香りが
    どうしてだろう・・・”

    音楽変わる。
    (アレクサンダー、部屋の中を色々と見て回って
    いる。)

 

  






  —————゛アレクサンダーの秘密”3へ続く—————















 ※ この歌の間、後ろで子どもが連れて行かれる小芝居を
   していたのですが、前でお婆さんが歌っているので、
   そんなに目立つ訳ではないのに、何故か他の人形操作
   のところより、頑張って演技していました^^;
   私の力演、見て頂くことが出来なくて残念です(。-_-。) 




― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ―



  
  ↑ 出番待ちをしている、左からグリエルモ(人間)、
 アレクサンダー(人間)、アレクサンダー(ネズミ)、
 グリエルモ(ネズミ)、お后様、王様、老婆。




 (どら余談^^;) 

  ここしばらく、12月の子育てサロンボランティア
  公演用の作品を2作品書くのに、私の自由時間を費や
  しておりました(*_*;
  その合間に、その作品の新しい登場人物(?)たち
  を作ったりしていたのですが、今日はその一部をご覧
  下さい♪

 

      
      ↑ 森に住むリスさんたちです・・・
    色はこんなですが・・・^^;




      
      ↑ 森のケーキ屋さんのクマさんと、
    小鳥たち♪(この小鳥たちは新入りの団員
    さんに、見本を渡して作ってもらいました(^^)v
    縫物が得意の新入りさん、とても心強い仲間が
    加わってくれたと嬉しい限りです(^^))



      












10周年記念公演 “あの空の向こう”―2幕― 4

2017年09月06日 17時22分22秒 | 新作(人形劇用)



  



    — 第 3 場 — B

    下手スポットに息を切らせたピット、浮かび上がる。

 ピット「(息を切らせて。)はぁ・・・もう、一体どこまで
     上ればいいのよ。みんな、天界の使者は瞬間移動で
     も出来る、未来から来た宇宙人だとでも思っている
     のかしら、ホントに・・・。私だって、私用で目的
     地に行くには、人間同様、自分自身の足でちゃんと
     その距離を歩いて、その場所まで辿り着かなくては
     いけないってのに・・・全く、嫌になっちゃう・・
     ・。それにジェシーが言ってた日当たりのいい東館
     の1階にフレディの部屋はなかったし・・・。シス
     ター達の立ち話を盗み聞き・・・嫌ね、盗み聞きだ
     なんて人が悪い!ちょっと小耳に挟んで、やっと
     フレディがこの塔の上にいるって分かったからいい
     ようなものの・・・あ・・・ここだわ・・・」

    舞台明るくなる。
    上手ベッドの上でフレディ、泣いている様子。
    ピット、そっと部屋の中へ。
    音楽流れる。

 フレディ「(泣きながら。)お兄さん・・・お兄さん・・・
      どうして僕を置いて死んじゃったんだよ・・・
      ヒック・・・お兄さん・・・うっ・・・うっ・・
      ・」

    ピット、歌う。


  
             ※


    ゛あなたがフレディ?
    なぜこんな場所に
    一人ぼっちでいるなんて
    驚いたわ”

    フレディ、歌う。

    ゛そこに誰かいる?
    あなたは誰なの
    僕のところへ来るなんて
    もういないよ”

    ピット、歌う。

    ゛お兄さんからの
    ことづてを持って
    あなたのところへ来たのよ
    だからもう泣かないでね”

 フレディ「お兄さんからのことづて・・・?」
 ピット「ええ。」
 フレディ「あなたは誰?新しい先生?お兄さんはどうして
     僕一人を残して死んじゃったの?」
 ピット「私はピット、先生ではないわ。」
 フレディ「ピット・・・」
 ピット「お兄さんは死んでからも、とてもあなたのことを
    気に掛けているのよ。」
 フレディ「だったらどうして・・・」
 ピット「どうして・・・?どうしてと聞かれると私も困っ
    てしまうのだけれど・・・兎に角、人間には寿命と
    言うものがあって、誰だっていつかはその日がやっ
    てくるので・・・ただそれが早いか遅いか・・・」
 フレディ「・・・分からない・・・」
 ピット「あ・・・ごめんなさい。兎に角、私はあなたのお
    兄さんからこれをあなたに渡すようにことづかった
    の。(通帳をフレディの手の中に持たせる。)」
 フレディ「・・・これは・・・何?」
 ピット「お金を預けている銀行の通帳よ。その中に、あな
     たがこれから一人で生きて行くのに十分足りるだ
     けのお金が入っているわ。あなたのお兄さんが、
     あなたの目を治そうと、今まで必死に働いて貯め
     てくれたお金よ。」
 フレディ「僕・・・お金なんかより・・・お兄さんに側に
      いて欲しい・・・」

    音楽流れる。

 ピット「分かってる・・・。けど、あなたがずっとそんな
     顔してると・・・お兄さん、悲しむと思うな・・
     ・」
 フレディ「え・・・?」
 ピット「たとえ会えなくても・・・お兄さんはいつもあな
     たの側にいる・・・」
 フレディ「側に・・・?」
 ピット「ええ、私には分かるの。」

    フレディ、歌う。

    ゛本当? 僕の? 側にいる?
    いつも 今も 横に いる?”

    ピット、歌う。

    ゛勿論 いつも あなたの 側 いるわ”

    フレディ、歌う。

    ゛僕が 不安 そうに して
    いたら きっと 駄目だ よね”

    ピット、歌う。

    ゛あなたの笑顔 お兄さんが 願う
    一つのことよ”

    フレディ、歌う。

    ゛僕の 笑顔”

 フレディ「分かったよ・・・!」

    その時、下手よりシスター・アマン登場。
    (ピット消える。)

 シスター・アマン「誰かいるの!?」
 フレディ「アマン先生・・・」
 シスター・アマン「フレディ・・・あなた・・・一人・・
          ・?」
 フレディ「ううん、違うよ!僕、今ピットと一緒に・・・」
 シスター・アマン「ピット・・・?(怪訝そうに部屋の中
          を捜すように。)・・・どこにいるの
          ・・・?そのピットやらは!!」
 フレディ「え・・・?今ここに・・・ピット?ピット?」
 シスター・アマン「何、可笑しなことを言っているのかし
          ら全く・・・この部屋にはあなた一人
          しかいません!!何かしらあなたが話
          す声が聞こえると思って、見に来たの
          だけれど・・・(ブツブツと。)もう
          本当に気持ちの悪い子どもだこと・・
          ・」





















  ※ ピットちゃんの腕がやけに太い・・・と思ったら、
   ピットちゃん、ジェシーから預かった通帳を持っていた
   のでした・・・^^;

— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —

 (どら余談^^;)

 7月23日(日)

 昨日はボランティア公演でした。
 とっても暑い一日で、公演中も汗だく・・・
 頭巾が顔に汗でペタッと貼りつき、危うく息ができなく
 なりそうになりながら、人形操作、頑張ってきました^^;


  


 この作品は、去年同じ団体様から依頼されて書いた、
 ゛認知症”を題材にしたお話しで、お人形は第9回公演
 の時のララちゃん作品のものを使いました。
 (本公演の時は右端のツッツ君は洋服だったのですが、
 ララちゃんに合わせ、急遽浴衣を作って着せてみました
 (^^)v)

 今回、去年の公演で上演した、この作品が良かったと言う
 ことで、再び同じ場所で同じ作品での公演となりました。
 (本来は同じ場所で呼ばれた場合、同じ作品を持って行く
 ことはないのですが・・・^^;)

 当日は色々と準備、お世話して下さった公演先の皆様、
 ありがとうございました


 




 8月9日(水)

 今日は、毎年呼んで頂いている小学校でのボランティア
 公演でした♪


  


 もう、何度か行かせて頂いている小学校なので、私達も
 気持ち的に余裕を持って準備から公演まで、滞りなく
 進めることが出来ました(^^)v

 準備の段階から終了まで、色々とお手伝い頂いた皆様、
 本当にありがとうございました


    


   

 
   


 このお話しは、今年の1月の小学校公演用に、急遽
 書き上げた少人数で公演出来る作品なのです^^;
 当日は参加出来ない団員が多く、どうしたものか・・・
 と思案し、今あるお人形で出来るお話しを・・・と
 書いたので、よーく見て頂くとお分かりになると
 思いますが、皆、どこぞの作品に登場する、ちょっと
 癖のあるお人形たちなのでした(^^;)

 このお話しの台本は、またそのうちにご紹介したいと
 思います♪








゛アレクサンダーの秘密”—全5場―

2017年08月02日 22時18分26秒 | 新作(人形劇用)


  

 

  〈主な登場人物〉

  アレクサンダー ・・・ 本編の主人公。
              ネズミの姿に変えられている、
              ある国の王子。

  アリッサ(老婆) ・・・ アレクサンダーを育てている。
               天の国の魔法使い。

  グリエルモ ・・・ アレクサンダーの友達。ネズミ。

  メリッサ ・・・ 北の国の魔女。

  王様 ・・・ アレクサンダーの父。

  お后 ・・・ アレクサンダーの母。

  家臣1、2、3




— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —


    —プロローグ―

    静かな音楽流れ、雷の音が遠くで鳴り響く。
    (風雨が荒れ狂う嵐の様子。)
    幕が開く。

 家臣1「わぁーっ!!北の国の魔女だ!!北の国の魔女が
     我々の城を奪いに来たぞ!!」
 家臣2「一体、何の為に平和に暮らす我々の国を・・・」

 北の国の魔女の声「(甲高い笑い声。)さぁ、おまえ達!
          大人しく私の言うことを聞き、この城
          を黙って明け渡すがよい!!そしてこ
          の城のどこかに隠れている天の国の魔
          法使いを、私の前へ差し出すのだ。そ
          うすれば、おまえ達のその安っぽい命
          までは取るまい・・・。(笑う。)さ 
          ぁ、どこにいるの!?天の国の魔法使
          い!!裏切者の汚い心を持つ者よ!!
          そうだ、おまえ達・・・この城とそん
          なにも離れ難いのなら、この城の装飾
          品となり、いつまでもこの城に鎮座し
          ているがいい。(笑う。)」

 家臣1「ああ神様!!」
 家臣2「わ・・・わぁーっ!!」
 家臣3「体が・・・体が・・・!!」

    北の国の魔女の笑い声が響き渡る。
    音楽変わり、舞台フェードインする。と、
    沢山の石造が並んでいる。
    上手より、赤ん坊を抱いた后、王に肩を抱かれ
    ながら何かに追われているように、上手方を気に
    しながら登場。

 王「さぁ!!早くこちらへ!!」
 后「(頷く。)・・・あっ!!(躓く。)」
 王「大丈夫か!?(后に手を貸す。)」
 后「ええ・・・ですが段々と体が・・・あなた、なんとか
   この子だけでも・・・」

    そこへ下手より一人の老婆、登場。

 老婆「王様!!お后様!!」
 王「おお、婆様!!いいところへ!!」
 后「婆様!!この子を助けて下さい!!(赤ん坊を老婆の
   方へ差し出す。)」
 老婆「お后様・・・しかしわしは・・・」
 王「婆様!!頼む・・・!!」
 老婆「王様・・・(頷く。)」

    老婆、赤ん坊を抱いて下手へ去る。
    王、后、足元から段々と石造へと変わる。
    后、歌う。

    ゛どうかお願い助けて愛しい我が子”

    王、歌う。

    ゛たとえ我々の身が朽ちて消えても
    守り抜く命に代えても・・・”

 后の声(エコー)「どうか・・・どうか無事で・・・」
 王の声(エコー)「アレクサンダー・・・アレクサンダー
          ・・・」

    王、后、背景、グレー一色の石の世界へと変わる。
    暗転。(紗幕閉まる。) 

    — 第 1 場 — A

    紗幕前。
    音楽流れ、上手より一匹の子ネズミ(アレクサンダ
    ー)登場。歌う。
    (途中、紗幕開く。と、遠くの山の上に城が見える、
    丘の風景。)

    ゛いたずらばかりしてと
    小言は聞き飽きたよ
    もう 僕は
    子どもじゃないんだ
    いたずらしちゃ駄目なの?
    息抜きも必要さ
    そう 大人への
    ステップだよ”      コーラス゛大人に”

 アレクサンダー「おばあさんったら、あれは駄目、これも
         駄目、駄目駄目駄目駄目ーっ!!ホント
         いい加減にして欲しいよ!!僕はもう子
         どもじゃないんだ!!」

    そこへ上手より子ネズミ(グリエルモ)登場。

 グリエルモ「アレクサンダー!!」
 アレクサンダー「グリエルモ!!」
 グリエルモ「また向こうでばあ様が、カンカンになって君
       のことを探し回っていたよ。何かやらかした
       の?」
 アレクサンダー「さあね!」
 グリエルモ「アレクサンダー・・・」

    アレクサンダー、歌う。
 
    ゛いつも家の外には
    出てはいけないと言う
    でも 僕は
    自分でわかるよ
    いいことと悪いこと
    頭で考えてる
    ほら 分かるんだ     コーラス゛いつでも”
    なんとなくね” 

 老婆の声「アレクサンダー!!」

    上手より老婆、登場。

 老婆「アレクサンダー!!いくら言ったら分かるんじゃ!!
    家から出てはいかんと、あれ程言っておるのに!!」
 アレクサンダー「あばあさんが言うように、外の世界がそん
         な危険だなんて、僕は思わない!!」
 老婆「おまえはまだ子どもじゃから・・・」
 アレクサンダー「おばあさん!!僕はもう子どもじゃないよ
         !!それに外に出たって言ったって、ちょ
         っとあの小川の端まで行ってみただけじゃ
         ないか!どうしてそれが危険なんだよ!」
 老婆「危険じゃから危険と言っておるんじゃ!!」
 アレクサンダー「訳分かんないや!」
 老婆「兎に角、駄目なものは駄目なんじゃ!!」
 アレクサンダー「じゃあ、おばあさんがいつも夜中にコッ
         ソリ家を抜け出して、どこに行ってるの
         か教えてよ!僕達に内緒で一人だけズル
         ィじゃないか!」
 老婆「いや・・・それは・・・わしはちょっと用があって
    ・・・」
 アレクサンダー「何の用があるって言うの?」
 老婆「うむ・・・」
 アレクサンダー「(老婆にイタズラを仕掛ける。)」
 老婆「これっ!!何をするんじゃ、アレクサンダー!!」
 アレクサンダー「(笑う。)」
 老婆「もう全くおまえときたら・・・くだらんイタズラば
    かりしよって・・・」
 アレクサンダー「おばあさんが、そんな困った顔するから
         だよ!」
 老婆「仕様がない奴じゃな・・・」
 アレクサンダー「ねぇ、おばあさん・・・。あそこに見え
         るお城には、誰が住んでいるの?(上方
         を指差す。)」
 老婆「ん・・・?」
 アレクサンダー「ほら、あの山のてっぺんにある、立派な
         お城・・・」
 老婆「・・・いいか、アレクサンダー、あの城には近寄っ
    てはいかん。何があってもじゃ・・・。あんな城に
    興味を持っては駄目じゃ。」 
 アレクサンダー「どうして?」








    — ゛アレクサンダーの秘密” — 2へつづく










— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —

 (どら余談^^;)

  今回からは、確か・・・第9回公演の時の作品をご覧
  頂こうと思います。
  私自身、第9回作品を書いたのが随分と前のことに
  なるので、どんな話だったかイマイチ覚えていない
  部分が多く、特にこのアレクサンダーくんのお話しは、
  (この時は2本立てで公演しました♪)
  初めタイトルも思い出せず・・・色んなノートを
  引っ張り出して調べても分からず・・・結局、この
  ブログの中の公演お知らせに載っていた仮題で
  いかせて頂こうかな・・・と・・・^^;
  (ひょっとすると、本題は違うかも知れませんが、
  お許し下さい)
  ま、題名などは気にせず、お読み頂けると助かります。
  それと、この時の公演の写真があまりなく、確かビデオ
  も撮り損ねか何かで、絵的なものを載せることが出来
  難いかも知れませんがお許しください(>_<)
  
  そうそう、4月から新しい団員が1名増えました(^^)v
  一人でも手が増えると、台詞にしても人形操作にしても
  随分楽になるもんだ・・・と、今更ながら気付かされた
  次第であります^^;




  8月2日(水)

  今日も暑かったですね~!!💦

  今日は毎年夏休みに呼んで頂いている小学校のつながりで、
  近くにある別の小学校での公演がありました(^^♪

  初めてお邪魔する小学校で、勝手があまり分からなかった
  のですが、見てくれる子ども達には何ら変わりなく・・・
  とても集中して静かに見てくれ、そのお行儀の良さに驚か
  されたのでした^^;

  公演するに辺り、色々とご尽力下さった皆様・・・
  本日は本当にありがとうございました<(_ _)>

 

   
    後姿からも、子ども達の真剣な眼差しが透けて
   見えてきそうです^^;








  この暑い時期、本来ならば全身真っ黒黒状態で公演しな
  ければならない人形劇公演は、避けたいところです。
  ですが、子ども達の真剣な眼差しと、終演後の輝いた瞳
  に出会う為、私達は呼んで下さるところがある限り・・・
  皆と素敵な一時を過ごしに、足を運びたいと考えている
  のです。

  また次回・・・直ぐに来週ですね・・・ハハハ・・・^^;
  そんな出会いの為に頑張ります(^^)v

  団員達よ、お疲れ様~!!





 


10周年記念公演 “あの空の向こう”―2幕― 3

2017年07月23日 19時07分10秒 | 新作(人形劇用)

                                                                  

 

     

 
    音楽流れ、シスター・アマン歌う。

 シスター・アマン「全く・・・毎日毎日、同じことの繰り返
         しでいい加減飽き飽きするわ。一体何が楽
         しくてこんな慈善事業・・・はぁ・・・」

    〝毎日馬鹿馬鹿しい やってられないホントにもう
     やれやれ溜息しか でてこないわ疲れてきた
     これまで何の為に いやになるわいい加減に
     こんなに我慢してる 同じことの繰り返しよ”

 シスター・アマン「こんな面白くもない衣装に身を包んで、
         一生過ごすなんてごめんだわ!フン!」

    〝だけども楽しいこと 考えてるこんな中で 
     私の生きる道が 潤う為なんでもする
     どんなに悪いことに 手を染めても構わないわ
     幸せになる為に 誰かのことおとしめても”

   コーラス〝有り触れた日々 退屈な日々
        なぜこんな日々 面白くない 
        いつまで続く 無意味に続く
        ただ漠然と繰り返される”

    〝明日はどんな理由つけてたかろうチョロイもんね 
     これから安泰だわ 私の人生なんて素敵
     あの子は金のなる木 手放さない絶対にね
     お金が手に入るの 黙っててもがっぽりとね”

   コーラス〝有り触れた日々 退屈な日々
        なぜこんな日々 面白くない
        いつまで続く 無意味に続く
        ただ漠然と 繰り返される”

    〝金だけ 金さえ お金は裏切らない”

    シスター・アマン、札束を手にしながら大笑いする。
    そこへ壁をつたいながら一人の目が見えない少年
    (フレディ)、上手より楽しそうに登場。
    (シスター・アマン、慌てて札束を仕舞う。)

 シスター・ローラの声「フレディ!フレディ、待って頂戴、
           フレディ!」

 フレディ「先生!こっちだよ!(笑う。)」

    フレディを追いかけるように、一人の見習い
    シスター(ローラ)登場。


  

 
 シスター・ローラ「フレディ!危ないわ!」
 フレディ「大丈夫だよ、先生!」
 シスター・アマン「まあまあ、何事です?」
 シスター・ローラ「あ、シスター・アマン!すみません
         ・・・」 
 シスター・アマン「フレディ、あなたは目が見えないので
         すからね。そんな風に暴れられて怪我で
         もされては堪ったものではありません。
         (ブツブツと)金ズルに何かあったらど
         うするのよ・・・」

 シスター・ローラ「シスター・アマン?」
 シスター・アマン「あ・・・え?ああ、何でもありません。
         (誤魔化すように咳払いする。)」
 フレディ「ごめんなさい、アマン先生。ねぇ、アマン先生!
     今度お兄さんはいつ、僕に会いに来てくれるかな?」
 シスター・アマン「さぁ・・・電話では、お仕事が忙しい
         ようでしたわ。もうしばらくは来れないの
         ではないかしら。」
 フレディ「・・・そうなんだ・・・」
 シスター・アマン「さぁさぁ、忙しいのですから、ローラ
         先生の手を煩わせないで頂戴。シスター・
         ローラ、あなたも一人の子どもにばかり
         気を取られていないで、もっと他にも仕事
         があるのですからね。」
 シスター・ローラ「はい、シスター・アマン・・・」
 シスター・アマン「本当に面倒ばかり掛ける子と役に立たな
         い先生だこと・・・(ブツブツと)フン!」


    シスター・アマン、上手へ去る。

 フレディ「ローラ先生、ごめんなさい。僕のせいで・・・」
 シスター・ローラ「いいのよ、あなたは何も気にしなくて。
         それより私、向こうを手伝わなければいけ
         ないのよ。フレディ、一人で大丈夫?」
 フレディ「うん!僕、平気だよ、一人でも!早くローラ先生
     は向こうの手伝いに行って!」
 シスター・ローラ「ええ。じゃあ、ごめんなさいね。何か
         あったら直ぐに声を掛けて頂戴!」
 フレディ「はい!」


    シスター・ローラ、フレディを気に掛けながら、
    上手へ去る。(紗幕閉まる。)

    — 第 2 場 — B

    音楽流れ、中央スポットにフレディ浮かび上がり、
    歌う。

 
  


    ゛いつ会えるの 本当は寂しい
     いつも独りぼっち 側にいて欲しい
     暗闇の中         コーラス゛寂しいと”
     誰も頼る人がいない
     僕は孤独だ
     早く会いに来てお兄さん 待つよ”

    ジェシー、下手後方スポットに浮かび上がり
    歌う。(フレディを見つめる。)


  

    ゛会いに行くと 約束したのに  コーラス゛守れ
                      そうにない” 

     また一人にしてしまうのか
     ごめんよ”

    ジェシー、フェード・アウト。
    フレディ、歌う。  

    ゛僕は一人 いつも一人
     寂しいんだ”

    フレディ、フェード・アウト。

    — 第 3 場 — A 


  


    上手スポット、机に置いてある黒電話の呼びベル
    が鳴り響く。
    上手よりシスター・アマン、ブツブツ言いながら
    登場。

 シスター・アマン「もう、この忙しい時に一体誰よ、ホント
          に・・・(電話に出る。)はい、はい
          そうですが。はい・・・え・・・えーっ
          !?(音楽流れる。)ジェシー・ブラウ
          ンが死んだですってー!?(受話器を
          置く。)何てことなの!?私の金のなる
          木が・・・!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛なんの為に 今まで
    あんな子ども 世話してきたと
    思っているの”

 シスター・アマン「全てはお金の為・・・私の為・・・!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛これからは役に もう 立たないじゃないの”
   
 シスター・アマン「ただの厄介者だわ!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛これから先 いい部屋に住まわす必要もない
    身分に合う”

 シスター・アマン「そう!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛暮らし”

 シスター・アマン「フレディ・ブラウンの部屋を北の塔の
          天辺へおやり!!」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛また新しい”

 シスター・アマン「次は誰から搾り取ろうかしら。」

    シスター・アマン、歌う。

    ゛獲物を探すわ”

    シスター・アマン笑う。フェード・アウト。







    — “あの空の向こう” ― 4へつづく
  










— ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ — ♪ —

 (どら余談^^;)

 皆様、またまたお久しぶりでございました。
 ここ2か月近く、ホント珍しく寝込んでおりました。
 ようやく9割がた復活をはたし、リトルパインもしばらく
 お休みさせてもらっていたのですが、やっと始動し始める
 ことができるようになりました(^^;)
 
 リトルパインの近況はといいますと・・・
 寝込んでいる間にも、ボランティア公演の依頼が5件と、
 来年度の第11回自主公演の日程が決まり、その新作を
 寝込みながら書き進めていたもののセリフ練習に入り始め
 たばかり・・・と言ったところであります。

 そのボランティア公演に行く為の新作も書かなければ
 ならず・・・病み上がりの身としましては、少し辛い部分
 もありますが、長い間お休みしていた分、より頑張って
 準備をしていきたいと考えています。
 


 【 第11回リトルパイン人形劇公演のお知らせ 】

 2018年7月28日(土)吹田メイシアター小ホール

      『シャーロットの翼』2幕





 どうですか?
 今年は題名が先に決まったのです(^^;
 いつもは団員達にやいやい言われながら考えるのが・・・
 熱にうなされながら゛フッ”と浮かんだタイトルです(^^)v
 是非、会場までそんな風についたタイトルの物語、
 ご覧になりにいらして下さい