雑誌「財界 2012年 10/2号 」では, 京セラ名誉会長・稲盛和夫について「いかに逆境を生き抜くか」と題しての特集を組んでいる。
その中で,「稲盛さんは2010年からJALの再建にあたってきましたが、2年で再建できた理由は何だと思いますか。」との編集者からの問に対して,フィロソフィーが経営幹部だけではなく、現場の社員にまで浸透し、全社員が意識を変えた,とし次のように応えている。
稲盛-もちろん、会社更生法という法律の力でもって荷物を軽くしてもらった面はございましたが、そういう点では有難かったですけれども、しかし、何と言っても全社員の意識が変わったことが一番だと思います。
倒産する前の社員は、本当に物事を安易に考えて、こんなものでいいだろう、努力しなくても問題ありませんという姿勢で仕事に取り組んでいました。しかし、自分の会社は自分たちで収益を上げることができなければ本当に倒産するんだ、ということが初めて分かったと思うんです。
そこから考え方を変えて、「ど真剣に」とか「誰にも負けないよう努力しよう」といった言葉が、日常会話の中で飛び交うようになりました。そういうわたしのフィロソフィーが経営幹部だけではなく、現場の社員にまで浸透し、全社員が意識を変え、必死で努力した結果が再建につながったのだと思います。
財界 2012年 10/2号 [雑誌] | |
610円 | |
財界研究所 |
京セラ名誉会長・稲盛和夫の「いかに逆境を生き抜くか」
欧州危機、新興国経済の減速の余波もあって、日本の政治、経済にも漂流感が漂う中、「日本にはもっとポテンシャル(潜在力)があるはず」と語るのは稲盛和夫氏。
▼稲盛流経営 バックナンバー
・稲盛和夫さんと逆境
・JAL再建そして稲盛流経営の光と影
・日航再生・稲盛和夫氏・2 JAL再建の原動力-『JALフィロソフィー』による意識改革
・日航再生・稲盛和夫氏・1 JAL再建の原動力-『JALフィロソフィー』による意識改革
アメーバ経営学―理論と実証 | |
284ページ/2800円 | |
KCCSマネジメントコンサルティング |
◎