より安く------
食品の安売りで業績を伸ばしてきたドラッグストアについて、最近様子がおかしい。「それほど安くない」という声も聞かれます。ドラッグストアの多くは、冷凍食品や加工食品などを、目いっぱい安売りして集客。来店したついでの、医薬品や化粧品など粗利益率の高い商品のついで買いで、利益を上げています。
「ドラッグストアは安売りをやめ、売り上げ規模は追うのをやめたのか」というと、そのようなことは決してないでしょう。むしろ取扱品目を広げるために安売りに拍車がかかるとみられています。粗利を落として安売邁進・・・・。
▼「コスモス薬品」 毎日安い「Everyday Low Price」戦略 ▼
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┗■ いつでも安心の低価格と、徹底した社員教育によるカウンセリング販売を両立
毎日安い「Everyday Low Price」戦略(現金正札販売) --
source: コスモス薬品 ウエブサイトより転載 https://www.cosmospc.co.jp/
九州という日本で最もディスカウンターが多く、低価格戦争が一番激しい市場で当社(コスモス薬品)が学びとったことは、 お客様との信頼関係が何よりも重要だという事です。 当社が日替わりや時間帯別の特売やポイントカードを廃止したのは、「おとり販売」はやめて毎日安い価格を継続させてこそ消費者からの「信用」を勝ち得ることができると考えたからです。
ごく短期間に限られた商品のみを安く売る販売方法では、忙しいお客様を満足させることはできません。だから、当社は「あの手この手の販促策」は一切行わず、様々な商品をいつでも安心の低価格で販売する「毎日安い(Everyday Low Price)」戦略を実施しているのです。
これにより、特売のための値札の張替えや無駄な陳列作業がなくなります。
また、発注・納品に伴う作業も簡素化でき、物流も平準化することでサプライチェーン全体のオペレーションコストを低く抑えることができるのです。このように、 あらゆるコストを可能な限り抑制し、良い商品を1円でも安くお客様に提供することで、地域のお客様に豊かな生活を提供してまいります。
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安さが一番の生命線である、コスモ薬品にとって、メーカー品(NB)の値上げの動きは、「はい、そうですか」とは、鵜呑みにはできない問題です。昨年7月の決算説明会で横山英昭社長は、「メーカーの値上げ分を全て店頭価格に反映したら消費者の暮らしは大変になる。小売業が企業努力をして安く販売することで、消費者の生活が豊かになると私は思っています」と、企業姿勢を明確にしています。
コスモス薬品と同様に「少しでも安く」に執念を燃やすニトリホールディングス会長の似鳥昭夫氏は、自著『ニトリの成功5原則』(p143~p150)で、「安売り」について、次のように語っています。
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┃★┃ 「少しでも安く売りたい」を実現させる執念
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私が見たアメリカでは、家具の値段は日本の3分の1でした。日本に戻ってきた私は「なんとかして日本でも家具の値段をアメリカ並みに安くしたい」と決意し、「よその値段の半分」を店の売りにしようと考えました。いつも「半分、半分、半分。よその値段の半分にするにはどうするか」と考えてきたのです。それこそ、執念の塊のようなものです。
(中略)
お客様が第一に求めているのは「安さ」なのです。
(中略)
安さよりも品質を優先すると、いつの間にかだんだん値段が高くなってしまうものです。「1に安さ、2に安さ、3に安さ、4に品質、5にコーディネート」というのがニトリの経営の方向で、これは曲げられません。それくらい、安さが最重要なのです。
(中略)
スタートしたときは比率で言えば、安さが6割、品質3割、コーディネート1割ぐらいの割合でしたが、今は安さが4割、品質3割、コーディネート3割ぐらい。ただ順番を間違えてはいけません。あくまで1番は安さです。凄くて品質がいいというお客様にとっての価値に加え、さらにコーディネートの提案を付加価値として打ち出しているわけです。