柴門ふみさんが「婦人公論」2015年6月23日号で,『浮気よりも許せなかったのは家族への無関心』というタイトルで,夫であり漫画家の弘兼憲史さんの家庭放棄の有様を赤裸々に語っている。それでも柴門さんは離婚せず,家庭放棄を続けてきた夫を受け入れて,程よい距離感をもって夫婦を続けるとことを選択した。それが良い距離感を生んでいると,自らの心境と夫婦関係の今を告白している。
弘兼さんの家庭放棄が長年続いたにもかかわらず,なぜ柴門さんが離婚しなかったのかというと,「何があっても離婚だけは絶対しない」という弘兼さんの身勝手によるものだったという。
柴門さんは「夫に悪気はない。だから私が何かに傷つき,苛立っているのかわからないのだ,と思いましたね」と言い,さらに「弘兼はいい人だ」とまで言い切っている。4年前からすでに半別居状態で,それが良い距離感を生んだとその心境を吐露している。
弘兼さんは,この件に関して,自著『弘兼流 60歳からの手ぶら人生』で,次のように自らの考え方をつづっている。
┏┓
┗■ 適切な距離を保ち,奥さんに嫌われない
出典: 弘兼流 60歳からの手ぶら人生 159~160ページ
○奥さんに嫌われないための2つの心構え
奥さんから自立し,嫌われないために,あなたが心がけることは2つあります。 それは,「奥さんとなるべく一緒にいないこと」,「お互いの距離を保つこと」。 距離が近づき過ぎると事故が起きる確率が高まるのは,人間もクルマも同じなのです。
60歳にもなれば,子どもはすでに独立し,夫婦2人だけで暮らしている,というケースが多いと思います。
2人きりになると,今まで目に入ってこなかったお互いの存在が自然と視界に入ってくることになります。
すると,今までは気にならなかった短所やアラなどのマイナス面が急に目立ち始めたりします。
しかも,年を取ると互いに頑固になっていますから,ケンカになっても譲りません。そして,取り返しのつかない状況になってしまう。「もう2人だけなのだから,これからは一緒にいる時間を増やそう」なんて発想は,奥さんにとってはいい迷惑ですから,早いこと捨てることをおすすめします。
奥さんとの距離を保つには,奥さんのテリトリーに侵入しないことが大事です。奥さんの行動にも干渉しないこと。
例えば,奥さんが出かけると知ると,「どこへ行くんだ?」「誰と行くんだ?」「何時に帰るんだ?」などと尋問を始め,その挙句に「なるべく早く帰ってこいよ」などと命令口調で言う人もいますが,奥さんからすれば余計なお世話でしかありません。奥さんの身を案じて言うのであればまだしも,こんなことを言う人はたいてい 「ひとりだと寂しい」とか,「自分で食事やお風呂を用意するのが面倒」なんてことが理由ですから,煙たがられるわけです。
>>>弘兼憲史・柴門ふみ夫妻に見るありたい夫婦像 掲載一覧
弘兼憲史・柴門ふみ夫妻に見るありたい夫婦像-5 2017-05-01
弘兼憲史・柴門ふみ夫妻に見るありたい夫婦像-4 2017-04-28
弘兼憲史・柴門ふみ夫妻に見るありたい夫婦像-3 2017-04-27
弘兼憲史・柴門ふみ夫妻に見るありたい夫婦像-2 2017-04-26
弘兼憲史・柴門ふみ夫妻に見るありたい夫婦像-1 2017-04-25
┏━┓
┃★┃
┗━╋…私の場合はというと
弘兼憲史さんの考え方に,100パーセントの共感です。私も,ニアイコールの状況にあると自覚しています。
昨晩・晩酌のつまみ:庭で採れた野蒜と好物のニンニクのスライス
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
弘兼流 60歳からの手ぶら人生 | |
弘兼憲史、身辺整理始めました! 漫画も人生もエンディングが大事。 60歳を過ぎたら、身につけていた余計なものは捨てて、手ぶら人生を楽しもう。 第1章 持ちものを捨てる ・60歳とは起承転結の「結」 ・実践! 「持ち物を半分にしよう運動」 第2章 友人を減らす ・年賀状、中元・歳暮はやめる ・「孤独力」を身につける 第3章 お金に振り回されない ・使いきって死ぬ ・ゲーム感覚で節約生活 第4章 家族から自立する ・「家族はひとつ」という幻想を捨てる ・定年後の男の価値はゼロ、奥さんからはそう思われている 第5章 身辺整理をしたその先 ・60歳以降の仕事探しは求められる場へ ・旅行へ、小さな冒険へ ・どんと来い逆境。カモン、ストレス! |
|
海竜社 ¥ 1,080 |