内海桂子師匠,97歳大往生 …芸歴81年「桂子・好江」で女流漫才の草分け
漫才協会名誉会長の内海桂子(うつみ・けいこ,本名安藤良子=あんどう・よしこ)さんが8月22日,多臓器不全のため死去。
女流漫才コンビ「桂子・好江」で人気を博し,90歳を超えてからも舞台で三味線を抱え都々逸や踊りを披露,「現役最高齢芸人」として活躍していた。1999年には24歳の年の差婚で世間の注目を集めた。 師匠は,昨夏に軽い脳出血を発症。体に気を使いながら今年1月中旬まで舞台に上がっていた。
弟子の漫才コンビ「ナイツ」の塙宣之さんは「『言葉で絵を描きなさい』。師匠から何度も教えて頂いた指導です。誰より漫才を愛した師匠でした。意志を継いでいくので安心してゆっくり休んでください」とのコメントを発表。相方の土屋伸之さん,「最後まで芸人として力強く生ききったその姿を間近で学ばせて頂くことができて,僕らはきっと日本一幸せな漫才師です」と感謝をつづった。
内海さんを「おっかさん」と呼び慕っていた俳優の毒蝮三太夫さんは「俺の小学校のクラス会に,桂子さんが三味線持って来てくれたこともあった。自分や芸を出し惜しみしない,きっぷの良い江戸っ子でしたね」と悼んでいた。
◆内海 桂子(うつみ・けいこ)さん:本名安藤良子。1922年(大11)9月12日生まれ,東京都出身。38年に漫才の初舞台を踏む。50年に漫才コンビ「内海桂子・好江」を結成し人気に。98年には漫才協団(後の漫才協会)の5代目会長に就任。89年に紫綬褒章,95年に勲四等宝冠章を受章した。漫才コンビの「ナイツ」は直弟子。
著書に「機嫌よく暮らす―桂子師匠90歳,元気の秘密」など。
内海桂子 平成14年
■■■■■■ 同年配の著名人 ■■■■■■
◎女性
・瀬戸内寂聴:1922年5月15日 (97歳)
・内海 桂子:1922年9月12日(97歳)
・佐藤 愛子:1923年11月5日 (96歳)
・石井ふく子:1926年9月1日(93歳)
○男性
・岡田卓也:1925年(大正14年)9月19日(94歳)イオングループ名誉会長
・清水信次:1926年4月18日(93歳)ライフコーポレーション代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)
・辻信太郎:1927年12月7日(92歳)サンリオ代表取締役社長