九州・沖縄地区の8つの生協の事業連合の「コープ九州事業連合」(福岡県篠栗町)は、1年間の有期契約だったパートの雇用を、60歳の定年まで期間を 設けない無期契約に変更した。5月1日から、試用中の2人を除く72人のパートに適用している。
いま,ユニクロ、IKEA、スターバックス、グルメ杵屋など専門店、外食でパートの正社員化が相次いでいる。ユニクロが正社員化に踏み切った背景には、昨年4月施行の改正労働契約法で、5年を超えた有期契約は労働者が望めば無期契約に転換しなければならない定めになったこともあるという。どうせ無期契約にするのなら、先手を打って人材を囲い込もうという目論見が見え隠れする。
だが,パートを正社員にすると、人件費はおおよそ二倍強となる。仮に「パート正社員化」の動きが九州の小売業界に広がると,事業基盤が揺らぐ企業が続出という事態にもなりかねない。ことの成り行きが注目されるところである。
■┓ パート全員を無期契約に コープ九州 ┏■
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九州・沖縄地区の8つの生協の事業連合の「コープ九州事業連合」(福岡県篠栗町)は、1年間の有期契約だったパートの雇用を、60歳の定年まで期間を 設けない無期契約に変更した。5月1日から、試用中の2人を除く72人のパートに適用している。
加盟するエフコープ(福岡県郡篠栗町)が2013年8月、800人を超えるパートを無期契約に転換したことなどがきっかけで、雇用形態の変更を決めた。コープ九州事業連合のパー トは全員が事務職の20~50代女性で、入れ替わりは年間数人。長期間働く人もいて「収入が安定し、生活設計をきちんと立てられる安心感が大切」と判断し た。 コープ九州事業連合は,「パートに契約打ち切りの不安がなければ,仕事に集中して能力を十分に発揮できる。雇う側にも利点は大きい」とした。 *出典: 西日本新聞
生協名 | 組合員数 | 店舗数 | 事業高 |
---|---|---|---|
エフコープ生活協同組合 |
45.6万人(世帯加入率21.1%) |
16店 |
507.1億円 ●店舗:103.9億円 |
コープさが生活協同組合 |
5.6万人(世帯加入率18.7%) |
3店 |
45.9億円 ●店舗:3.6億円 |
生活協同組合ララコープ |
19万人(世帯加入率34.0%) |
8店 |
204.7億円 ●店舗:82.8億円 |
生活協同組合くまもと |
13.2万人(世帯加入率18.7%) |
15店 |
158億円 ●店舗:74億円 |
生活協同組合コープおおいた |
14万人(世帯加入率28.8%) |
7店 |
160.3億円 ●店舗:67.1億円 |
生活協同組合コープみやざき |
24万人(世帯加入率50.9%) |
14店 |
273.5億円 ●店舗:162.6億円 |
生活協同組合コープかごしま |
28万人(世帯加入率38.6%) |
19店 |
257億円 |
生活協同組合コープおきなわ |
21.2万人(世帯加入率39.3%) |
8店 |
201.4億円 ●店舗:95.6億円 |
コープ九州事業連合 【会員8生協の合計の数字】 |
170.6万人 |
90店 |
1,807.6億円 ●無店舗:1,060.9億円 ●店舗:730.4億円 |
※ 組合員数、事業高は、2013年3月末現在 店舗数は、2014年3月末現在。
出典: http://www.kyushu.coop/gaiyo/ir.html
>>> エフコープ生活協同組合
■設立:1983年4月1日
■本部所在地:福岡県糟屋郡篠栗町大字篠栗4826番1
TEL:092-947-9000(代表)
■供給高:507.1億円(2012年度決算数値)
■出資金:181.46億円(2013年3月末現在)
■組合員数:456,022名(2013年3月末現在)
■職員数:フルタイムスタッフ1,032名、定時スタッフ1,822名(2013年3月末現在)
■事業所:本部:糟屋郡篠栗町
支所 17支所(北九州市、福岡市、久留米市、行橋市、田川市、飯塚市、遠賀郡、古賀市、糟屋郡、糸島市、太宰府市、筑後市、大牟田市)
店舗 16店(北九州市、福岡市、久留米市、宗像市、大野城市、那珂川町)
■事業内容
カタログで注文の商品を班配達・個別配達でお届けする共同購入事業。
産直商品とコープ商品を供給する店舗事業。
家電・家具・衣料品などの商品提案のカタログ事業。
「小さな掛金で大きな保障」が合言葉の共済事業。
葬儀施行および葬祭関連商品を供給するエフセ事業。
助け合いの気持ちを持ち、利用者の立場に立った福祉事業。
旅行や生活関連のサービス事業。
6月2日 発売号 | ||||
激流 2014年 07月号 [雑誌] | ||||
特集 人手が消えた:流通の現場から、建設の現場から ◆低賃金、低コストモデル崩壊で苛酷な生産性向上競争に突入 ●セブンイレブン・コールセンターの活用で見えてきた応募者層の如実な変化 ●イズミヤ・本部主導の集中管理で人員配置の適正化を推進 ●三越伊勢丹HD・好きこそものの上手を地で行く女性の活用 ●イオン・国内、海外、小型店と出店戦略の多様性を強める ●厚生労働省・インテリジェンス・有効求人倍率上昇に輪をかけたコンビニ発の大量求人 ●リクルートワークス研究所・流通業の構造改革の本気度が問われている ●国土交通省・前近代的な仕組みを変え、イメージ一新の多様な施策に着手 ●建設経済研究所・団塊世代のリタイアが建設コストを直撃する ●大和リース・日成ビルド工業・コンビニは大量出店、建設コストは右肩上がりの業界事情 ◎緊急アンケート スーパー・コンビニ・ドラッグ各社に聞く人手不足・建築資材高騰2014年度への影響 ◎特別レポート ・三企業主導で進む日本型DS成長の分水嶺 ◎中国レポート ・百貨店と手を結び主導権を狙うアリババのO2O戦略 ◎米国小売流通業最前線レポート Part1……スーパーも力を入れる非GMO(遺伝子組み換え)食品のニーズ Part2……Eコマース業者を動揺させる宅配業者の値上げ ◎特別企画【 DFS(免税店運営)】 ・路面店で提供する広さとゆとりとラグジュアリーの品揃え ・インタビュー DFS最高執行責任者(COO)マイケル・W・シュライバー ◎バイヤーズ・アイ いなげや グロサリー商品部 デイリー食品グループバイヤー 判澤 高志 「和日配」 ・商品の発掘と販促を連動させ付加価値商品を売り込む ◎話題店舗訪問 MI PLAZA アミューあつぎ店(三越伊勢丹の編集型小型店) ・一〇〇坪の売り場に百貨店ニーズを取り込み日常に近付く ◎ドラッグストア最前線レポート セコム医療システム ・医療のプロを差配するハブ構想モデルを模索 ◎アジアを拓く 【二〇〇兆円のハラルマーケット入門】 ・第3回 ハラル認証取得で生きるモノ作りの精神と品質管理技術 ◎どうなった?話題店舗のその後 ・ ビックロ(ビックカメラ×ユニクロ) 外国人は満足、日本人は不満足の両極に揺れる ◎流通トピックス ・イオン、丸紅「首都圏食品スーパー連合」拡大の可能性 ・アルバイトが来ない!すき家、和民で閉店続出の裏事情 ・スペイン村の二の舞か「あべのハルカス」危うい強気計画 ・大阪市内の激戦地へ進出した平和堂NSCの成算 ◎海外情報 ・アメリカンドリームを目指すプライマークの米国初出店 ・強気な姿勢を崩さぬホールフーズの野望 ・転機を迎えた米国版一〇〇円ショップのダラー・ストア ◎次世代型販促 ・楽天Edy ネット資源をフルに活かし電子マネーをリアルに普及 |