働き方改革関連法ノート

労働政策審議会(厚生労働大臣諮問機関)や厚生労働省労働基準局などが開催する検討会の資料・議事録に関する雑記帳

労働基準監督署の調査(臨検)とは

2016年12月25日 | 労働相談ノート
労働基準監督署の監督官が労働基準法等の違反の有無を調査するため事業場に立ち入ることを「臨検」といいます。

この監督官の臨検は労働基準法第101条の中で労働基準監督官の権限として規定されていますので、これを拒んだり、忌避したり、陳述しなかったり、または虚偽の陳述をしたり、もしくは帳簿書類を提出しなかったり、または虚偽の記載をした帳簿書類を提出した者は、30万円以下の罰金に処せられます。

労働基準監督署の是正勧告とは
臨検の結果として労働基準法等の違反の事実があった場合には、是正勧告書が交付されることになります。

この監督官の是正勧告に従わないときには、労働基準監督官は刑事司法手続きをとることができる権限があります。このことも労働基準法第102条(司法警察官)に規定されています。

臨検(調査)は、何の連絡もなしで入ることもありますが、前もって連絡があり、準備する書類を予告する場合もあります。また、日時を定めて労働基準監督署に出頭するようにと、呼びつけられる時もあります。

労働基準監督官は1人の場合もありますが、2人の場合もあります。自分が経験した臨検では4人(労働基準監督官2人、厚生労働事務官2人)のケースもありました。

労働基準監督署の定期監督と申告監督
臨検(正しくは臨検監督)には定期監督と申告監督と災害時監督と再監督の4種類がありますが、いま、急激に増加している臨検が申告監督です。

申告監督とは、会社の従業員や事業所の元職員が不当解雇やサービス残業の問題などで労働基準監督署に申告(申立て)があった場合に実施される臨検です。


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