・最近、75歳以上の方の医療費の自己負担割合を2割に引き上げるという議論がニュースになっています。現在、「高齢者の医療の確保に関する法律」で75歳以上の方は全て後期高齢者医療制度の適用を受けることになっています。現在の自己負担割合は1割です。
・しかし、65歳以上の高齢者一人を支える15歳から64歳の人数は、現在の2人から2050年には1.3人になると見込まれています。
・現在の後期高齢者医療制度では2030年以降、後期高齢者の医療負担を3割にしても現役世代の負担は、2030年には現在の約1.2倍、2050年には約1.6倍と推算できます。
・この問題では国がさらに予算を投入すべきという議論も耳にします。しかし、予算も現役世代の税金であり、現役世代の負担です。
・後期高齢者の自己負担割合の問題は、高齢者の負担増という側面にスポットライトを当てることが多いのですが、それ以上に現役世代と高齢世代の「世代間の公平」に目を向けるべきだと思います。
・2030年はすぐそこです。国会は花見に明け暮れている場合ではありません。