高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

定年に備える(ボランティア)

2020年05月23日 | 高齢期の備え
・各年齢層の中でボランティア活動をしている方は、同年齢に占める割合でみると60~70歳代で3割前後と多くありませんが80歳代になっても2割程度とあまり変化しません。つまりボランティア活動をしている方は、暇を持て余すおそれが少ないといえます。

・定年を迎えた後の何年かは仕事や趣味などで暇を持て余すことはあまりないでしょう。しかし、年齢とともに遠くに行くことが難しくなったり億劫になったりします。そうなったとき、何もすることがないと暇を持て余すことになります。

・つまりボランティア活動は高齢期を活動的に過ごす機会とすることができます。

・ボランティア活動の中で大きな割合を占めるのが町内会などの自治会組織への参加です。サラリーマンでは職域中心の生活ですから、多くの場合地域との繋がりが少なく、自治会組織とは縁が薄い場合が多いでしょう。そのため自治会組織へ参加する方も多くないでしょう。

・自治会は多くの場合、班長などは輪番制であることが多く参加する機会が何年かに一回はあます。定年後ではそうした機会を利用して積極的に参加し、さらに役員を引き受ければ自治会の中での交流がさらに深まります。

・会社員の場合、職域の人間関係に重点が置かれ、地域の人間関係が希薄になっている方もおられると思います。職域を離れた後、気付いてみると飲み仲間がいないということも往々にしてあります。この可能性に心当たりがあれば意識して地域の人間関係を作ることをお勧めします。

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定年に備える(仕事3:シルバー人材センターなど)

2020年05月22日 | 高齢期の備え
・再雇用のある会社もありますが、役職からは外れる場合が多いと思います。そうすると部下を使ってバリバリ働くということにはなりません。場合によっては、かつての部下の指示に従わなければならないこともあるでしょう。

・再雇用された先輩の後姿を見て、再雇用は自分に合っているかを判断することをお勧めします。もし再雇用に抵抗があるようでしたら、早めに再就職など他の選択肢を探す必要があります。

・シルバー人材センターの会員になる選択肢もあります。同センターは、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に規定されています。

・同センターは「会員の生きがいの充実や生活の安定、また、地域社会の発展や現役世代の下支えなどを推進すること」を目的とする都道府県知事の指定を受けた法人です。希望者(原則60歳以上)はセンターの会員となって、センターから請負、委任、または派遣の形で提供される業務を行うことになります。この他職業紹介もしています。

・同センターの従業員ではなく会員という身分ですから、業務の対価は派遣の場合を除き分配金という形で受け取ることになります。業務は、一か月10日程度以内の業務(臨時的・短期的業務)または目安として週20時間を超えない業務(軽易な業務)となっています。

・会員数は約70万人(ここ10年は減少傾向)となっています。

・収入は保証されていませんが一か月8~10日働いて3~5万円程度となっていますので収入のために働く方には不向きかもしれません。

(続く)
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定年に備える(仕事2)

2020年05月21日 | 高齢期の備え
・収入のある仕事に就いている方の割合をみてみます。

・男性の場合、50歳後半でほぼ全員ですが、60歳代前半8割、60歳代後半5割と減ります。

・女性の場合、それぞれ6割、6割、3割となっています。

・この割合のうち男女共に2割が、仕事をしている理由が、「面白い、自分の活力になる」、「友人や仲間を 得ることができる」、「働くのは体によい、老化を防ぐ」となっています。

・お金が欲しいから働く方は年齢とともに減りますが、面白いといった理由で働く方は年齢に関係なく働いています。

・こうした傾向から、年金が生活費を賄う以上の見込みがある場合は、面白そうだといった仕事を見つけることで、仕事を長続きさせることができ、定年後の生活において暇を持て余す心配が減ります。

・定年後の仕事は、起業、再就職、再雇用、シルバー人材センターの会員、ボランティアなどが考えられます。

・いずれの仕事も定年前の準備や知識が必要です。

・特に起業は、知識・技術、資金、資格など事前準備が必要ですし、資金リスクを伴います。起業を考えておられる方には釈迦に説法でしょう。

・再就職は現役時代のイメージとは違います。投稿者もハローワークに行きましたが60歳以上の場合、募集は相当限られてきます。資格や特別な技能があれば選択肢は広がりますが事務職などは募集が限られます。仕事を選んでいるとアッという間に時間が過ぎ再就職を諦めることになります。再就職を考えているかたは、一度ハローワークインターネットサービスにアクセスしてみることをお勧めします。

(続く)
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定年に備える(仕事)

2020年05月20日 | 高齢期の備え
・定年前に決めておくこと2点:定年後の仕事、健康保険

・仕事をどうするか決める最も大切なポイント年金です。単身世帯130万円、夫婦世帯で210万円以下の場合、生活費が不足するリスクを下げるため受給開始を遅らせたほうがよいと投稿者は考えています。

・年金の受給を何歳かにするか判断するために、定年前に年金事務所に出向いて、自身の年金額を確認するとよいと思います。

・年金事務所に出向くことで高齢期を迎える覚悟もできると思います。

・もし、年金が十分でも仕事を持つことは定年後の生活崩壊を防ぎます。

・定年後は悠々自適、趣味に没頭し、旅行を楽しむという方もおられるでしょう。しかし一度、何もしない時間の過ごし方をイメージしてみてください。日がな一日テレビの前で過ごすことができますか?趣味を毎日続けることができますか?もちろんできる方もおられます。投稿者の現役時代の同僚は、仕事が魚釣りで趣味が仕事と常々言っていました。この場合は、魚釣りは続けることでできるでしょうが。

・仕事は、事を任されるのですから義務が伴います。簡単に止めることができません。長続きする可能性が高くなります。趣味は嫌になればすぐに止められます。その時テレビの前で毎日過ごすことができますか。

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定年に備える(年金で生活できるか3:まとめ)

2020年05月19日 | 高齢期の備え
・年金は、単身世帯130万円、夫婦世帯210万円あれば、食費や光熱水費、住居費、介護や医療の保険料、戸建て住まいの維持費が賄えると投稿者は考えています。

・もし、この年金よりも少ない場合は、年金の受給を遅らせたほうがよいとおもいます。現在65歳が基本的な受給開始年齢ですが、受給開始を70歳に先送りすると年金は42%増えます。

・年金は長生きしたときの保険ですから、長生きしないと受け取れません。しかし、年金が少ない場合、もし長生きすれば、そしてそれは神のみぞ知るところですが、生活できなくなる可能性があります。もちろん、その場合は生活保護などの公的な援助を受けることもできます。

・人によって考え方は様々ですが、もし年金を増やし少しでも高齢期の資金リスクを小さくしようとして70歳まで受給年齢を遅らせようとすると、定年前に65歳から70歳までの収入を決めておく必要があります。たとえば仕事を準備する必要があります。

・年金が少ない場合のもう一つの問題は、介護費用です。介護費用は平均的にみると歳を重ねるほど多く必要になります。ただし、介護費用が本当に必要になるか、どの程度必要になるかも神のみぞ知るとことです。

・投稿者は、介護費用は貯蓄で賄ったらよいと考えますが、定年間近で貯蓄を増やすことは難しいでしょう。

・定年になったら旅行や趣味にお金を使いたいということもあるでしょうが、将来介護費用が必要になる可能性もあります。貯蓄の額にもよりますが定年後の楽しみと将来の介護費用を天秤にかけて貯蓄を使いましょう。

・拙著「現役世代のための高齢期の備え読本」(アマゾン キンドル本 ¥500円)で高齢期資金リスクもう少し詳しく記載しています。