シリーズでお送りしている長崎さるく。
シリーズの一番最初にアップしたのが銅座川でしたが、
今回も川の話です。
長崎で一番大きな川は、市内を縦に流れる浦上川、
その次にぐっと狭くなって、眼鏡橋で有名な中島川。
ほぼ川らしい川はこの2本で、
それ以外は川というよりは水路に近いものが殆どです。
銅座川もまた一部が開渠になった水路川でしたが、
今回とりあげる大浦川もまたその殆どの流域が暗渠化された、
水路に近い川です。
市内を走る電鉄の南端の終点、石橋電停。→Mapion
石畳に埋め込まれた線路を、
チンチンと音を鳴らしながらゆっくり走る電鉄はとてもノスタルで、
これもまた長崎ならではだと思います。
電停を降りると、すぐ横に大浦川が流れています。
明治時代には居留地に住む外国人向けの店が軒を連ね、
かなり栄えていたエリアだそうですが、
現在ではその面影を見る事はできません。
画像右側が石橋駅のホームですが、
よく見るとホームの下にも川が流れています。
そしてこの駅から先は暗渠になってしまいます。
この日はちょうど大浦くんちの日で、
街は祭りの賑わいをみせていました。
長崎くんちは諏訪神社を中心にしたものが有名ですが、
それ以外にも市内34カ所の神社を中心にした
「郷くんち」と呼ばれるものがあるそうで、
大浦くんちも大浦諏訪神社を中心にした郷くんちのひとつです。
街を歩いていると遠くから「シャギリ」が聞こえて来て、
民家や企業に出向いて踊りを披露しては花をもらう、
「庭先回り」を見る事ができました。
画像はクッリクすると1階張り出し部分が見れます
石橋電停にほど近い大浦川沿いには、
銅座川同様、味のある長屋作りの建物が建っています。
→Mapion
八軒ほどが連なった長屋の1階部分は例によって改造が施され、
張り出し部分の下には、支え棒がしっかりと固定されています。
ちなみに手前の1階しかない部分は共同トイレ。
共同トイレがあるところを見ると、
現在では看板が掲げられている、
「北京(中華料理)」だけが飲食店として営業しているようですが、
かつては沢山の飲食店が営業していたんではないでしょうか。
この長屋は不思議な造りで、
川沿いに建つ建物の裏側に、同様の細長い建物が隣接して建ち、
それが表通りに面しています。
2棟建つ長屋の間のスペースは極めて細く、
外光のあまり射さない細い路地を形成しています。
路地に一軒、お寿司屋さんがありましたが、
どうやらこのお店もやっているようですね。
シャギリの音を後に、少し街を歩きだしてみると、
かつて商店だったと思われる雰囲気を持つ建物が、
そこかしこに点在しています。
このお店の扉には横文字で「理容」、縦書きで「BAR BAR」
と書いてあんたんじゃないでしょうか。
電柱の足下には、あたりの様子をうかがう猫がいました。
→Mapion
街角にはこんな光景も残っています。
折れた腕をわざわざ補修したような、年期の入った井戸。
このへんかな→Mapion
更に奥へ進むと、店にも年期が入って来ます。
「ウラ地 ハギレ」とシャッターに書かれたお店。
板壁がいい感じです。
→Mapion
これは市場の裏手でしょうか。
以前の記事でアップした大黒市場や恵比寿市場のように、
長崎には沢山の小さな市場がありますが、ここも表通りへ回ってみると、
蓬来市場や大浦市場など、小さな市場が軒を連ねています。
奥に写る建物の屋上に乗っかる、
鉄橋を彷彿とさせる木造のベランダが、いい味を出しています。
→Mapion
大浦川一帯に広がる商店街は、
小さな時空旅行をさせてくれる、
とてもノスタルな商店街でした。
これまで長崎さるくシリーズでは、
観光地として有名なところを中心に見て来ましたが、
こうした観光地ではない長崎の街並もまた、
いいもんだと思います。
________________________________
■シリーズ:長崎さるく■
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シリーズの一番最初にアップしたのが銅座川でしたが、
今回も川の話です。
長崎で一番大きな川は、市内を縦に流れる浦上川、
その次にぐっと狭くなって、眼鏡橋で有名な中島川。
ほぼ川らしい川はこの2本で、
それ以外は川というよりは水路に近いものが殆どです。
銅座川もまた一部が開渠になった水路川でしたが、
今回とりあげる大浦川もまたその殆どの流域が暗渠化された、
水路に近い川です。
市内を走る電鉄の南端の終点、石橋電停。→Mapion
石畳に埋め込まれた線路を、
チンチンと音を鳴らしながらゆっくり走る電鉄はとてもノスタルで、
これもまた長崎ならではだと思います。
電停を降りると、すぐ横に大浦川が流れています。
明治時代には居留地に住む外国人向けの店が軒を連ね、
かなり栄えていたエリアだそうですが、
現在ではその面影を見る事はできません。
画像右側が石橋駅のホームですが、
よく見るとホームの下にも川が流れています。
そしてこの駅から先は暗渠になってしまいます。
この日はちょうど大浦くんちの日で、
街は祭りの賑わいをみせていました。
長崎くんちは諏訪神社を中心にしたものが有名ですが、
それ以外にも市内34カ所の神社を中心にした
「郷くんち」と呼ばれるものがあるそうで、
大浦くんちも大浦諏訪神社を中心にした郷くんちのひとつです。
街を歩いていると遠くから「シャギリ」が聞こえて来て、
民家や企業に出向いて踊りを披露しては花をもらう、
「庭先回り」を見る事ができました。
画像はクッリクすると1階張り出し部分が見れます
石橋電停にほど近い大浦川沿いには、
銅座川同様、味のある長屋作りの建物が建っています。
→Mapion
八軒ほどが連なった長屋の1階部分は例によって改造が施され、
張り出し部分の下には、支え棒がしっかりと固定されています。
ちなみに手前の1階しかない部分は共同トイレ。
共同トイレがあるところを見ると、
現在では看板が掲げられている、
「北京(中華料理)」だけが飲食店として営業しているようですが、
かつては沢山の飲食店が営業していたんではないでしょうか。
この長屋は不思議な造りで、
川沿いに建つ建物の裏側に、同様の細長い建物が隣接して建ち、
それが表通りに面しています。
2棟建つ長屋の間のスペースは極めて細く、
外光のあまり射さない細い路地を形成しています。
路地に一軒、お寿司屋さんがありましたが、
どうやらこのお店もやっているようですね。
シャギリの音を後に、少し街を歩きだしてみると、
かつて商店だったと思われる雰囲気を持つ建物が、
そこかしこに点在しています。
このお店の扉には横文字で「理容」、縦書きで「BAR BAR」
と書いてあんたんじゃないでしょうか。
電柱の足下には、あたりの様子をうかがう猫がいました。
→Mapion
街角にはこんな光景も残っています。
折れた腕をわざわざ補修したような、年期の入った井戸。
このへんかな→Mapion
更に奥へ進むと、店にも年期が入って来ます。
「ウラ地 ハギレ」とシャッターに書かれたお店。
板壁がいい感じです。
→Mapion
これは市場の裏手でしょうか。
以前の記事でアップした大黒市場や恵比寿市場のように、
長崎には沢山の小さな市場がありますが、ここも表通りへ回ってみると、
蓬来市場や大浦市場など、小さな市場が軒を連ねています。
奥に写る建物の屋上に乗っかる、
鉄橋を彷彿とさせる木造のベランダが、いい味を出しています。
→Mapion
大浦川一帯に広がる商店街は、
小さな時空旅行をさせてくれる、
とてもノスタルな商店街でした。
これまで長崎さるくシリーズでは、
観光地として有名なところを中心に見て来ましたが、
こうした観光地ではない長崎の街並もまた、
いいもんだと思います。
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