黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

廃線:東京都港湾局専用線 #25

2008-07-11 01:46:33 | ・埠頭散策-晴海線


かつて東京の江東区を走っていた貨物専用線の、
数少ない残存遺構<晴海橋>をアップしています。

草越しに鉄橋を撮影しようと思い
線路の上にカメラを置いて何枚かシャッターを切ったら、
撮影した時には全く気がつかなかった鳩が写っていました。

ところで晴海橋がかかる晴海運河は江東区と中央区の区界でもあります。
なので、昨日からアップしている鉄橋の西側は江東区ではなく中央区。
銀座/日比谷/有楽町など東京の中心地がある中央区のはずれに、
こういった光景があるのは、ちょっと不思議です。

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廃線:東京都港湾局専用線 #24

2008-07-10 00:53:52 | ・埠頭散策-晴海線


かつて東京の江東区を走っていた貨物線のなかで、
現存する数少ない遺構の一つ、晴海橋をアップしています。

ここ数日アップして来た画像は全て橋を東側から見た光景でしたが、
今日は西側から見た画像です。
撮影はたいがい夕方なので、これまでのものは逆光でしたが、
今日の画像は順光なので、橋の錆や空が鮮やかに発色しています。

5日前の記事にコメントを頂いたR.H.さんの話に、
橋の支柱の下部が半月型にくりぬかれている件があり、
今日はその半月型にくりぬかれた様子がよく分かる画像をアップしようと思いましたが、
それほどよくは分かりませんでした。

ですので支柱上下の半月型のくりぬきに関しては、
以前の記事をご覧になって下さい。
特にこの記事の3番目の画像をご覧なると、
支柱の上部も半月型にくりぬかれているのがよく分かると思います。

橋のことはよくわかりませんが、
支柱の上下がこのように半月型にくりぬかれているのは、
結構珍しいんではないでしょうか。

頂上部の鉄骨による網模様は、
このぐらいの位置から見るのが一番奇麗に見えると思います。

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廃線:東京都港湾局専用線 #23

2008-07-09 00:43:54 | ・埠頭散策-晴海線

クリックすると拡大されます (900X700)

かつて東京の江東区を走っていた貨物線の、
残存する数少ない遺構のひとつ、晴海橋をアップしています。
昨日に引き続き橋を外から眺めた画像です。
今日は平行して走る車道、春海橋からの夜景。

橋越しに見えるのは
過去の晴海線の記事で幾度となく取り上げて来た
セメント会社のプラント。
京浜や京葉の工業地帯の工場群に比べれば遥かに小さいですが、
夜になれば構内の灯りが施設をライトアップします。

廃線の鉄橋とプチ工場萌え。
一挙両得の見学スポットですね。

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廃線:東京都港湾局専用線 #22

2008-07-08 01:17:07 | ・埠頭散策-晴海線


かつて東京の江東区を走っていた貨物線の、
数少ない残存遺構の一つ、晴海橋をアップしています。
昨日までの画像は実際に橋の上に立ってのものだったので、
今日は橋を外から眺めた画像です。

以前にアップしたららぽーと豊洲の記事でもアップしましたが、
小さいサイズの画像な上にトリミングしていないので、
晴海橋の様子がよくわからなかったので、
改めてトリミングした画像をアップ。

陽が沈み暗くなる前のひと時、
トワイライトに包まれる晴海運河にうかぶ晴海橋です。
それにしても東東京には随分高層マンションが増えたものだと思います。

画像はクリックすると拡大 (1000X700) されます。

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廃線:東京都港湾局専用線 #21

2008-07-07 02:38:08 | ・埠頭散策-晴海線


かつて東京の江東区を走っていた貨物専用線。
その現存する数少ない遺構の一つ、晴海橋をアップしています。
何回となく晴海橋を見ているうちに、
橋の下側(というか裏側)はどうなってるんだろう?と気になり、
見てみたのが画像です。

風雨の影響を受けにくいせいか、
ところどころ操業時の塗装色が残っています。
幾つもの大きなリベットで固定された鋼鉄を見ると、
いっそうこの橋の頑丈さを実感します。

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廃線:東京都港湾局専用線 #20

2008-07-06 01:59:36 | ・埠頭散策-晴海線


かつて東京の江東区に走っていた貨物専用線<晴海線>
その現存する数少ない施設の一つ<晴海橋>をアップしています。

昨日アップした橋正面の全貌画像の、
側面内側の端っこに写る楕円形のプレートを見てみました。
東京都港湾局の文字、そして施工年の1957、
設計が国鉄施設局特殊設計室でしょうか。
製作は石川島重工業株式会社と書かれています。

そこで石川島重工業のウェブサイトを見てみましたが、
さすがIHI!
橋梁の施工実績だけでもそうそうたる橋がずらりとアップされています。
施工場所別一覧があったので「港湾」かなと思い見てみると、
やはりレインボーブリッジや横浜ベイブリッジなどなだたる橋が並んでいるので、
晴海橋などはないだろうなぁ~とページの一番下まで見て行くと、
なんと一番古い年代の施工として晴海橋が挙げられているではないですかぁ!
石川島重工業/晴海橋梁のページ

しかもいい写真がアップされてますねぇ~!
少し錆が浮かび始めた夕陽を浴びる橋を、
ディーゼル機関車がコンテナを連ねて渡ろうとしているシーン。
右奥には石川島造船が製造中の巨大船も写っているので、
まさにIHI三昧の写真ですね。
また右上に写る俯瞰画像は角度から言って、
当時石川島重工の造船所からしか撮影できなかったショットなので、
この橋が石川島重工業製造だからこそアップできる写真だと思います。

さらに説明を読むと「我が国初のローゼ桁鉄道橋」と書いてあります。
ローゼ橋ってナニ?と思って調べてみると、
弓なりの外観のアーチ橋と平坦な外観の桁橋を合体させた構造らしく、
これは相当頑丈なんではないでしょうか。
石川島の説明を読む限り、かなり自慢の色が伺えるので、
この晴海橋、実は橋の世界ではけっこう意味のある橋だったんですね!

ちなみにウェブ上でアップされている晴海橋を
「春海橋」と表記されているのをよく見かけますが、
鉄橋の隣を走る車道用の橋が「春海橋」なので、
この鉄道橋も同様に「春海橋」だと勘違いされた結果だと思います。
石川島のサイトページにあるように正式には「晴海橋梁」で、
これは晴海橋の橋台部分に埋め込まれたプレートにも書かれています。
 
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廃線:東京都港湾局専用線 #19

2008-07-05 00:49:24 | ・埠頭散策-晴海線


東京の江東区にかつてあった貨物専用線の、
現存する数少ない遺構の一つ<晴海橋>。
今日は橋の中央部分にかかる鉄橋の目の前からの画像です。
この曲線がなんともいえずいいですね!
ディテールも含めて堪能して欲しいんで、
クリックすると拡大画像 (1000X700) が表示されます。

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廃線:東京都港湾局専用線 #18

2008-07-04 05:06:51 | ・埠頭散策-晴海線


東京の江東区にかつてあった貨物専用線の、
現存する数少ない遺構の一つ<晴海橋>跡。
今日は望遠画像です。
撮影している場所が橋からはみ出している様に見えると思いますが、
実際はみだしているんです。
橋の途中にある張り出しスペース(下画像左)から撮影しています。

昨日の記事に書き込みを頂いたえいはちさんのコメントで、
晴海橋の再利用の話がありましたが、
かつて横浜新港地区に走っていた臨港線の鉄橋や線路が、
赤煉瓦倉庫の再生と一緒に再利用されているように、
できれば晴海橋も再利用して欲しいですね。
画像にも写るセメント工場が複合商業ビルとかになると、
晴海橋の再生も意味が出てくるんではないでしょうか。
錆び付いた鉄橋越しに見えるセメント工場の景色も、
これはこれでいいんですがね。。。

画像右下はかつて桜木町の駅からほど近いところにあった、
横浜臨港線の大岡橋。
90年代初頭にはまだ廃線として残っていました。
汽車道として再生された今は場所も移動しているようですが、
残っているのは素晴らしいですね。

  
画像はクリックすると拡大されます

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廃線:東京都港湾局専用線 #17

2008-07-03 00:42:48 | ・埠頭散策-晴海線


東京/江東区の埋立地にかつてあった貨物専用線。
その殆どの施設が撤去解体されてしまったなか、
今でも現存する鋼鉄の橋<晴海橋>を今日からアップしようと思います。

「いくら見ても見飽きない」という言い回しがありますが、
この橋はまさにそんな印象。
いくら眺めてもまたすぐに眺めたくなる、
いくら画像を撮りためてもまたすぐに撮影したくなる、
そんな橋だと思います。

Googleマップ 航空写真 しっかり写ってますね!

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廃線:東京都港湾局専用線 #15

2008-07-01 01:04:56 | ・埠頭散策-晴海線


以前の記事でシリーズで取り上げた東京都港湾局の貨物専用線。
コメント欄に書き込みを頂いたMiyauraさんのお話でこの廃線のことを思い出し、
以前撮影した画像を見返してみると、アップしていないものが沢山あったので、
しばらくはそれをアップしようと思います。

路線の概要等は以前シリーズでアップした時に多少触れているので、
そちらの記事をご覧ください。

専用線の始発地点の近くに残るわずか20m位の線路跡。
道と運河、マンションと駐車場に囲まれたほんの小さなスペースに、
そこだけわざわざ作ったかの様に残る線路跡です。

2008年の今でも残っているのかは分かりませんが、
Googleマップの航空写真を見ると、
今日の時点でアップされているものにはちゃんと写っています。
→ Googleマップ 航空写真

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晴海橋

2006-05-06 04:06:34 | ・埠頭散策-晴海線


GWポストカード特集です。
いつもオープロジェクトの作品発表をしてる、お台場デザインフェスタで、
DVDと一緒に販売してるポストカードです。

この晴海橋がある東京都港湾局専用線の廃線のリポートは、
以前記事でアップしましたが、
今ではいろいろな施設跡が、一段と消滅してしまいました。
晴海橋はあるものの、
鬱蒼とした木立の中のヤード跡も機関車が眠る車庫も、
全てなくなってしまいました。


廃線:東京都港湾局専用線 #14

2005-07-04 02:09:08 | ・埠頭散策-晴海線
東京の晴海埠頭に残る貨物専用線。
今回は最後の晴海埠頭倉庫街に残る廃線跡です。



晴海埠頭には上屋と(屋根付きの揚荷保管倉庫)と野積場(雨ざらしの一時荷置場)があり、
その間をぬうように専用線は走っていました。
晴海自体がかつてのような活気ある荷揚埠頭ではなくなった今、
アスファルトに消えゆく廃線跡とともに、生まれ変わる前の最後の風景をつくりだしています。







倉庫街の片隅にかろうじて残存するレール跡。
この場所もなぜこれだけ残したかわからないくらいほんの短い区間の線路跡です。







画像は豊洲埠頭と晴海埠頭を結ぶ連絡橋の橋脚ですが、
現在延長工事が行われている環状2号線の一部です。
このほか豊洲埠頭を縦断するようにゆりかもめの延長工事も行われていて、
近い将来、この一帯の埠頭はかつての光景と全く異なったものになるのでしょう。

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廃線:東京都港湾局専用線 #13

2005-07-03 19:26:33 | ・埠頭散策-晴海線
東京の晴海埠頭に残る廃線跡~晴海線~ですが、
そもそもこんな東京のど真ん中で、なぜこんなにも長い期間、
廃線跡が残存しているのかが不思議に思えてきます。
晴海埠頭の所有者別色分け地図をみると、その殆どが都有地になっているので、
都の港湾局に問い合わせてみると、
これらの土地を今のところ売却する予定はないということなので、
それが再開発の遅れている最大の原因かと思われます。
事実同じ晴海埠頭内でも、私有地である敷地は、
トリトンスクエア晴海をはじめ、いち早く再開発が完了しています。



前回のblogで取り上げた雑木林をさらに埠頭の先の方へ進むと、
打ち捨てられた広いスペースが広がっています。
かつてバブル経済の頃、この地域を活性化しようと様々な施設が建設されました。
その中にはドーム21という多目的ホールもあり、
新宿梁山泊、第3エロチカ、維新派、大駱駝艦などのそうそうたる劇団が、
公演を行ったりもしていましたが、
現在では施設自体も撤去され、跡地転用されていた駐車場も閉鎖されています。







画像中央に写るフェンスは、かつて日本水産があった広い敷地の囲いです。
手前からフェンスに向かって2本の草の線が見えますが、
これが日本水産の横を通過して埠頭の倉庫街へ延びていたレール跡です。
画像では見えませんが、現在でもアスファルトに埋もれて軌道が残存しています。
運河の方へ行くと、晴海線がしっかり書き込まれた案内板が今も残り、
付近には太平洋セメントの事務所跡や、もう使われなくなったバース跡など、
専用線に限らず、かなり<綻んだ殺風景>がいい感じで広がっています。







まだドーム21が営業していた頃は、周囲の土地は殆どが駐車場として整備されていましたが、
その当時からある1箇所だけ、手が付けられていない場所がありました。
この晴海線の特集の最初に取り上げた場所がそれです。
約30m四方のわずかな土地ですが、
そこだけまったくなんの手も加えられない状態で放置され、
植物も延び放題、ゴミも捨てられ放題の中に、
何本も軌道が並ぶヤード跡が残存しています。
最後にここを訪れたときは、枕木を組み合わせて積み上げ、
その上にトタンなどを載せて雨露をしのげるようにしたものがありました。
恐らく一時期人が住んでいたのでしょうが、
その時はもう使っている様子はありませんでした。

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廃線:東京都港湾局専用線 #12

2005-07-01 18:16:14 | ・埠頭散策-晴海線
東京の晴海埠頭に残る貨物専用線~晴海線~跡。



昨日アップした雑木林の中に僅かに残る線路跡に挟まれるように、
いくつかの建物の施設が今も残存しています。
いずれも雑木林とツタに埋没しています。







そのうちの1棟の内部には、
操業時活躍したブルーのボディーが美しい
2台のディーゼル機関車が今も安置されています。
現在もレールの上に載っているものの、
レールはこの建物内だけで完結しているので、
もう2度とここから走り出すことはないのでしょう。







機関庫の前に広がるいい感じの空地。
ここも以前は線路が敷かれていましたが、今では完全に撤去され
枕木や信号機とともに敷地の隅に積み上げられています。

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