ホタルイカで肝脂質低減=わたに有効成分―富山短大など
時事通信 4月8日(月)5時30分配信
ホタルイカのわた(内臓)に肝臓脂質を減らす成分が含まれていることが、竹内弘幸富山短大教授(48)らのグループの動物実験で分かった。研究成果は5月24日から、名古屋大で開かれる日本栄養・食糧学会で発表される。
肝臓に脂質が過剰にたまる脂肪肝の人は国内で1000万人を超えると言われ、グループは今後、人への効果を確認する実験や有効成分の特定を目指す。
竹内教授らは2011年から、香川大農学部、富山県食品研究所と共同で研究。ラットに乾燥粉末にしたホタルイカのわたを加えた餌を2週間与えた結果、通常の餌を食べたラットと比べ、肝臓脂質が約25%減少した。スルメイカのわたでも同じ実験をしたところ、同様に肝臓脂質の減少が確認されたという。
研究グループはわたも含め丸ごと食べられるホタルイカに注目。今月からは、成人男性に1日6、7匹(約40グラム)を食べてもらい、変化を見る実験を始めた。
竹内教授によると、人でも効果が期待されるが、生で食べると食中毒の危険性があり、加熱調理を勧めている。同教授は「成分の特定をし、医薬品や機能性食品の開発につなげたい」と話した。