生きた虫、電子顕微鏡で観察=保護膜開発―工業、医療応用に期待・浜松医大
時事通信 4月16日(火)4時32分配信
小さな昆虫や甲殻類などの表面に保護膜を塗り、電子顕微鏡の真空容器に入れても生きたまま詳細に観察できる技術を開発したと、浜松医科大の針山孝彦教授や東北大の下村政嗣教授らが発表した。論文は16日以降、米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
「ナノスーツ」と命名した保護膜は、食品や化粧品に使われる化合物の溶液に電子線やプラズマを照射するだけで作れる。工業分野で虫などの表面の微細構造をまねて新材料を作ったり、医学分野で動物器官の細胞レベルの動きを観察して新しい薬や治療法を開発したりするのに役立つという。
虫などを電子顕微鏡の真空容器に入れると、通常は干からびて表面がしわくちゃになる。しかし針山教授らは、ショウジョウバエの幼虫が容器内でも生き続け、観察できることを発見。体の表面を調べたところ、幼虫が体を守るため分泌している物質に電子線が当たって化学反応が起き、厚さ50~100ナノメートル(ナノは10億分の1)の保護膜ができていた。
針山教授らは保護膜を人工的に再現するため、キャンディーなどに添加される界面活性剤「Tween20」を1%入れた溶液に電子線などを照射して膜を作る技術を開発し、特許を出願した。
生きた虫、電子顕微鏡で観察=保護膜開発―工業、医療応用に期待・浜松医大
時事通信 4月16日(火)4時32分配信
小さな昆虫や甲殻類などの表面に保護膜を塗り、電子顕微鏡の真空容器に入れても生きたまま詳細に観察できる技術を開発したと、浜松医科大の針山孝彦教授や東北大の下村政嗣教授らが発表した。論文は16日以降、米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
「ナノスーツ」と命名した保護膜は、食品や化粧品に使われる化合物の溶液に電子線やプラズマを照射するだけで作れる。工業分野で虫などの表面の微細構造をまねて新材料を作ったり、医学分野で動物器官の細胞レベルの動きを観察して新しい薬や治療法を開発したりするのに役立つという。
虫などを電子顕微鏡の真空容器に入れると、通常は干からびて表面がしわくちゃになる。しかし針山教授らは、ショウジョウバエの幼虫が容器内でも生き続け、観察できることを発見。体の表面を調べたところ、幼虫が体を守るため分泌している物質に電子線が当たって化学反応が起き、厚さ50~100ナノメートル(ナノは10億分の1)の保護膜ができていた。
針山教授らは保護膜を人工的に再現するため、キャンディーなどに添加される界面活性剤「Tween20」を1%入れた溶液に電子線などを照射して膜を作る技術を開発し、特許を出願した。
生きた虫、電子顕微鏡で観察=保護膜開発―工業、医療応用に期待・浜松医大
時事通信 4月16日(火)4時32分配信
小さな昆虫や甲殻類などの表面に保護膜を塗り、電子顕微鏡の真空容器に入れても生きたまま詳細に観察できる技術を開発したと、浜松医科大の針山孝彦教授や東北大の下村政嗣教授らが発表した。論文は16日以降、米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
「ナノスーツ」と命名した保護膜は、食品や化粧品に使われる化合物の溶液に電子線やプラズマを照射するだけで作れる。工業分野で虫などの表面の微細構造をまねて新材料を作ったり、医学分野で動物器官の細胞レベルの動きを観察して新しい薬や治療法を開発したりするのに役立つという。
虫などを電子顕微鏡の真空容器に入れると、通常は干からびて表面がしわくちゃになる。しかし針山教授らは、ショウジョウバエの幼虫が容器内でも生き続け、観察できることを発見。体の表面を調べたところ、幼虫が体を守るため分泌している物質に電子線が当たって化学反応が起き、厚さ50~100ナノメートル(ナノは10億分の1)の保護膜ができていた。
針山教授らは保護膜を人工的に再現するため、キャンディーなどに添加される界面活性剤「Tween20」を1%入れた溶液に電子線などを照射して膜を作る技術を開発し、特許を出願した。