がれき処理問題の勉強会のご案内
新潟県は新潟市、長岡市、三条市、柏崎市、新発田市の5市ががれき受け入れを表明しています。
三条市は7月に試験焼却を開始予定です。
がれきの受け入れ、焼却に問題はないのでしょうか?
環境への影響は?
私たち住民、子供たちへの影響はどうなのでしょう?
そして、がれき広域処理は本当に必要なのでしょうか?
環境科学の専門家である関口鉄夫先生をお迎えして勉強会を開きます。
がれきの焼却は私たちにどんな影響を与えるのか。
私たちが知らなかった焼却施設やごみ処理の実態、がれき広域処理の問題点を分かりやすく説明してくださいます。
がれき受け入れが間近に迫った今、がれき処理問題を一緒に考えましょう。
【講師】 関口鉄夫先生(環境科学、内部被曝研究会会員)
【日時】4/28(土)受付13:30講演14:00~
【場所】 三条中央公民館ホール (電話0256324811,新潟県三条市元町13番1号 駐車場あり 北三条駅から徒歩約5分)
【参加費】1000円、避難されている方は500円
【保育】先着10名〆切4/19(木)(原則、生後6カ月から)
【連絡先】 未来の生活を考える会08066076940(阿部)hepati@ezweb.ne.jp
☆がれき受け入れは恩返し?!
新潟県内では「中越地震、中越沖地震、水害などのさまざまな災害に見舞われた際に多くの自治体から助けていただいた、だから今回のがれきも被災地支援のために受け入れるべきだ」という意見が強くあります。しかし、今回の震災がれきは人類史上経験のない規模の原発事故によって放射能汚染されています。放射能は動かさない・封じ込めるが鉄則です。がれき受け入れではなく人を受け入れること。そして安全な食物と生活環境を提供すること、守ることが本当の支援ではないでしょうか?
☆がれきの周りで子どもたちが遊んでいるって本当?
環境省は瓦礫の山の写真を新聞広告やHPで公表し、瓦礫が復興の妨げになると宣伝しています。しかし、これは大きな間違いです。環境省の公式資料(平成24年1月17日発表)「沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況」には、岩手県と宮城県の瓦礫撤去はほぼ100%完了していることを示しています。震災がれきは仮置き場に撤去され、生活空間とは完全に隔離されています。
☆受け入れ基準の100ベクレル/kgって安全なの?
新潟県内でも各自治体ががれき受け入れの条件にしている「100ベクレル/kg以下」という基準ですが、岩手県内の災害廃棄物の放射能濃度測定結果を見てみると、多くが100ベクレルを超え、高いものでは1000ベクレルを超えています。そして受け入れ時の測定で100ベクレルを超えるものは受け入れないと言っていますが、焼却しても放射性物質は減りません。各焼却施設にもよりますが、およそ30倍に濃縮されると言われています。たとえ100ベクレルであっても、焼却後は3000ベクレル/kgに。そして受け入れる瓦礫の量が20万トンであれば、キロあたりが100ベクレルであっても総量は20億ベクレルになります。この焼却灰をどうするというのでしょうか? そして、がれきを分別する業者、運搬する業者、焼却作業員の被曝は? 焼却施設内の汚染は? 本来ならば被曝をしてはいけない一般作業員が、何の保証もないまま原発作業員と同じことを強いられるのです。
☆バグフィルターって放射性物質を除去できるの?
バグフィルターメーカーは、放射性物質の除去は不可能だと言っています。環境省が99.9%取れると言ってるバグフィルターですが、バグフィルターはあくまで粉塵やばいじんの濾過装置であって、ダイオキシン除去装置ではありません。ましてや放射性物質に対応できるように作られてはいないのです。そして、バグフィルターの寿命は「三十分から三年」といわれるほど排ガス温度や濾布の通過速度に左右されるものだそうです。このようなものを頼りに、なぜ、99.9%除去できると言えるのでしょうか? そして高温で気化した放射性物質はマスクでは防ぐことはできません。呼吸と共に肺に入り体内から排出されることなく被曝させ続けます。子どもたちの命を守る母親にとって、何パーセント取れる取れないは問題ではありません。少しでも取れないのであれば、漏れるのであれば、受け入れ・焼却に反対です。
☆震災がれきの汚染は放射性物質だけじゃない
今回の震災がれきは海底に沈んでいたダイオキシン・ヒ素・アスベストなどを巻きこんだ津波がれきです。焼却するということは、これらの有害物質も放射性物質とともに大気中に拡散することを意味します。これらの点からも広域処理には大きな問題があります。そして、がれきの広域処理は被災地の復興につながるのでしょうか?