町田市出身の全日本学生音楽コンクール全国1位のテノール、鳥尾匠海さんのコンサートは12時に開演しました。
市役所3階のアトリウムというスペースに100脚を超える椅子が並べられましたが、吹き抜けになっていて素敵なホールのようでした。開場前から長い列ができ、座りきれないほどの大入り。
同じ藝大4年生のソプラノ岩谷香菜子さん、藝大大学院のピアニスト三好朝香さんと組んでのプログラムは、日本歌曲、イタリア歌曲、オペラのアリアと重唱を9曲。
市役所のお昼休みの時間内という制約があり、55分の短い時間でしたが、演奏は本格的なもので200人近い観客からは大歓声。
特に素晴らしかったのはロミジュリの私は夢に生きたいと太陽よ登れ。最後に歌った愛の妙薬のラララの二重唱。
演技をつけた15分位のミニオペラで、初めてオペラを観るようなたくさんの観客から、驚きと感嘆の大歓声が上がり、休憩時間の終了が迫っていたのにアンコールで後半をやることに。
今週は藝大出身の2人のテノール、安保克則さんと小野弘晴さんの素晴らしい歌を聴いたのですが、同じ藝大の鳥尾さんはまったく見劣りしない堂々たる歌いぷりで、こんな歌い手になったのかとぼくは感激しました。
藝大4年生にして鳥尾さんは日本放送協会賞、かんぽ奨励賞を受け、甲子園ボール決勝や都市対抗開幕戦での国歌独唱など大舞台を経験しているので、緊張してるような感じは微塵もなく本当に堂々たるステージでした。
鳥尾さんがすでにオペラを一幕歌いきれるのか、全幕演じれきれる力を持っているのか、ぼくは知りませんが、鳥尾さんの初オペラを観れるのは、そう遠くはない日だろうと確信しました。