AirLog

埼玉女子短期大学 エアライン・ホスピタリティコースの活動を紹介していきます。

2022年度卒業レポート 『 雪国の空港における離着陸の安全性を保つ人々』

2023-02-05 12:39:00 | 卒業レポート
みなさま、こんにちは☀️
エアラインホスピタリティコース2年の川村です。

日が昇っても凍える寒さが続く、そんな毎日ですがみなさま如何お過ごしでしょうか❄️


さて、今回のエアログでは私の卒業レポートをご紹介致します!

『 雪国の空港における離着陸の安全性を保つ人々』という題名です。この季節、雪が原因での遅延や欠航が度々見られます。

レポートにしようと考えた理由は、2つあります。
1つ目はエアライン専門ゼミでの活動中、萱刈をしていた時の森川先生の「青森空港のホワイトインパルスみたいね」の一言です。
2つ目は私自身も(地元が青森のため🍎)実際に雪による到着の遅延や、朝一の便以降欠航というアクシデントを目の当たりにしたことがあり、雪が降り始めてから溶けるまでの数ヶ月間はどのようにして滑走路の雪を除去するのか、ホワイトインパルスとは、と興味を持ったためです。

そこで青森空港の雪対策について調査致しました🕵🏻‍♀️🔎・・・❄️🛫❄️


まず、青森空港は2016年から毎年15,000便以上就航して続けていますが、欠航件数は200~400でありその中でも濃霧・風雪が4割を占めています。
▶︎雪国空港の宿命であると読み取りました⛄️






調べを進めていくと、ホワイトインパルスは6つの除雪に携わる車(スノーブラウ・スノースイーパー・ブラウ付スイーパー・薬剤散布車・ロータリー車・ホイールドーザー)と人力除雪で作業していることがわかりました。
このうちのスノーブラウ・スノースイーパー・ブラウ付スイーパーの計10台が斜め1列に並び一斉に走行することがホワイトインパルスの特徴である除雪の速さに繋がります。
また、航空灯火周辺は大変デリケートであるため、一つ一つ丁寧に人力で作業されているようです。💡

滑走路も航空機が走行する上で大事なことではありますが、翼や機体に付いた雪、氷の除去もとても大切なのです。
ディアイシング・アンチアイシングという作業であり、ADF溶液という航空機用の防除雪氷液で雪氷を次々に除去していくのですが、窓に付くとヒビ割れ、エンジン付近に付くと機内の空調に影響が出てしまいます。
そのためJALの整備士は必ずディアイシングの資格を所有し、毎年 座学と実技訓練をされているようです。


なぜここまで青森空港が除雪に尽力するのかを考察しました。
①滑走路の替えが利かないから
青森空港は現在、国内5都市・国外2都市を結ぶ大きな役目を担っており、国内外合わせて5つの航空会社が携わっています。
発着時刻が全く一緒の便もあり、少しの遅れも大幅なズレに繋がる可能性があると考えました。
②取り返しのつかないことになるから
これは青森空港だけ・ホワイトインパルスだけに言えることではありませんが、除雪が不十分であったために起こってしまった航空機事故は残念ながら存在するのです。
1年次秋学期のエアラインビジネスⅡで触れた"オンタリオ航空1363便事故"です。
飛行機の主翼が着氷してしまったまま飛び立ってしまったことが原因で24名もの命を亡くしてしまいました。

青森は豪雪地帯であることに加え、水分を含む大変重たい雪ばかりです。その雪をものの数十分で片付けてしまうホワイトインパルス。実はその正体、大半が農家さんなのです。
青森の土地と自然を知り尽くしたスペシャリストによって、青森の空の玄関口の安全は保たれているのです。


最後までご精読ありがとうございました🙇🏻‍♀️❄️
寒い日々は続きますのでお身体にお気を付けてお過ごしください🤧






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2022年度卒業レポート「進化... | トップ | 2022年度卒業レポート 地方空... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。