私のこれまでを語る上で、日本アニメーションのアニメ作品は決して欠かす事は出来ません。何故かと言うと、私はアニメ・漫画好きが高じ色んな事がおきて来ました。中でも、ピーターパン事件は、今でも両親からからかわれる苦い思い出の一つです。
①ピーターパン事件
頃は私がまだ幼稚園児の頃、それは寒い寒い冬に起こりました。私と弟、両親は一緒に母の実家へ行きました。その日は日曜日で、夜7:30~8:00にかけてフジテレビ系列でアニメ『ピーターパン』がやっていました。勿論、アニメ好きの私、毎週、一度も見逃した事はありません。7:45頃、雪が酷くなって来た為、父と母は早めに会津若松市内の家に帰る事にしました。母の実家は会津若松市内から車で一時間ほどの山沿いの片田舎に在るので、雪が酷くなると吹雪で運転もままならない状態なのです。
その時、私はテレビに噛付いて『ピーターパン』を見ていたので、アニメが終るまで家には帰りたくない気持ちも半分あり、母方の祖父が『帰りたくなかったら、一晩泊まって明日帰ったら良いべ』と言った言葉に『うん』と生返事をしてしまいました。その頃は一人で母の実家に泊まったこと等無かったので、アニメが終って周りを見ると、両親が本当に帰ってしまった後でした。急に寂しくなって、コタツに潜って泣き始め、手におえなくなった母方の伯父が私を車に乗せて、実家に連れて帰りましたが、何故か両親より早く家に到着していたと言う事があり、今でも両親にしょっちゅう言われています。
②『ラスカル』で正座三時間事件
あれは、中学二年生の頃の冬休み。大雪が降った日の事でした。中学時代、剣道部に入っていた私は、朝テレビで『あらいぐまラスカル』を観ていました。部活は午前中8:30分に始まるので、遅くても8:00には学校に着いて、稽古場のモップ掛けをして、道義に着替えしなくてはなりません。私は20分も有れば学校に着けるだろうと安易な考えで、7:30頃家を出ましたが、なんと登校通路の除雪が全くされておらず、40センチ以上の雪が有りました。学校までは2キロ以上あり、雪道をえっちら、おちっらと歩いて学校に着くと、すでに8:00を過ぎていました。その日は大雪が降った為、学校に付いていたのは私の同級生のI君(彼の家は学校まで、歩いて5分の近場)とA君、M君だけでした。
何故か一年生の生徒が全然来なく、私たちだけで掃除をしていると、顧問のK先生がやって来てメチャクチャ怒られました。K先生は美術の先生で普段はとても温厚で生徒達からはシャブ先生(先生には内緒でこう呼んで居ました。理由はヤーさんに似ていたから)と呼ばれ親しまれている先生なのですが、二年生しかいない事に激怒した先生は『お前等、一年生になめられてるぞ!上級生としてのケジメをつけろ!』と言い、二年生を三時間の正座を命じました。そして、それでも怒りが収まらない先生は『お前等の中で、8時以降に学校に付いたのは誰だ!』と言うと、私の同級生達はチラチラと私の顔を見るので、先生にバレしまい、『何で遅れたんだ。』と言う問いに馬鹿な私は『アライグマラスカルを観ていて遅れました!』と言ってしまい、先生の逆鱗に触れてしまいました。きっと『雪道のせいで遅くなった』と答えていれば、嘘をついた訳でもなければ、真っ当な理由として許して貰えたと思うのに…。先生の逆鱗に触れた私は、『そんなに漫画が好きなら、剣道なんか辞めっちまえ!』と怒られた生生しい記憶があります。
あの時はショックで本気で剣道を辞め様かとも思いましたが、結局は高校生の時、右膝の手術をして剣道が出来なくなるまで続けましたが、今はもやもや病の手術の為に頭を開いたので剣道はもう辞めましたが、今でも時々剣道の夢を見ます。しかし、私は何て馬鹿だったのかと、ガッカリしますね。
旅の恥は掻き捨てとは言ったもんだが、まさかあの場にいた私が日本人だったとは夢にも思っていなかっただろう…、ふふふ
私が夜の星光大道を散歩していると、目の前に猫耳を付けた一団があらわれて、オタッキーな言葉を発した!
『○○っぴの猫耳、超萌え~!』(○○は一応伏字で)。
それを聞いた私は、内心ドキッとした。日本人!?なんて恥ずかしい格好を!そして、色んなポーズを取りながら写真を撮りまくり、奇声をあげまくっていた。それを横目に香港人達は指を指して嘲笑していた。『日本人は馬鹿だな』…と。なまじ中国語、広東語が分かる私は現地の人が言ってる言葉を聞いて赤面しそうになった。おいおい、あんたら馬鹿呼ばわりされてるよ~、幾ら旅先でも猫耳をつけて奇声を上げる大の大人は、どうかと思うよ。楽しいのは分かるが、ハメを外し過ぎだぞ!!もうちょっと、落ち着いてくれ!!!!
間違っても、あんな変な行動を取っている人達が日本人の本当の姿だと思われたくないものだ。しかも、周りの人が迷惑しているのもお構いなし、よその土地にいるからこそ礼儀を弁えなきゃいけないだろうと思うのだが
それにしても、あの猫耳を何処で買ったのかと思いきや、星光大道で売っていた!50元で!!そしたら、猫耳軍団は『安い!安い!』と買い捲っていた。いやいや、かなりぼったくりだし、全然安くなんかない。あんな猫耳、九龍あたりの雑貨屋でかったら20元以下だよ。しかも、50元って言ったら私の三日分の食費に相当している!やっぱり、日本人ってお金持ちなんだなぁ…(私は例外)と関心してしまった。あの15人位の猫耳軍団が一人一個猫耳を買ったら、一気に750元も稼ぐ計算に。
何ともボロイ商売だ。その調子で日本の観光客相手に猫耳を売っていったら、かなり稼げるのでは。
頑張れ香港の小販売(違法だけど)!頑張って猫耳御殿を建ててくれい!!
そう言えば、この日は元気寿司で寿司を食べた。約4ヶ月振りの寿司だったけど、香港の寿司は結構美味しかった。まあ、チェーン店だから味は皆同じだと思うが、
一つ気になったのは寿司が日本より高い事。食べているうちに気が付いたが、日本では安くて美味しい回転寿司も中国、香港では全然安くない。この日、寿司を四皿食べたら、50元だった。50元…、三日分の食費が一食で飛んでしまった。やっぱり、地の物を食べる方がずっと安上がりだなぁ。
中国でもまだ放送されてないのに、もう日本でDVDがでるとは。私もビックリしました。むむっ、これは日本での漫画の売り込みが可能な前触れでは!?天変地異が起こるかも!これで、『七剣下天山』の公式漫画の売り込みが成功すれば、あのボロクソ言ってくれた出版社のウンチク日本人の鼻を明かしてやれるかも。リベンジなるか?!
さて、話は前月の出張の話になるが、香港で食べた雲呑麺が美味しかった。前回、香港に行った際に重慶マンションでインド人のカレーの匂いを嗅いで、何故か雲呑麺が食べたくなった私は、美味しい雲呑麺を食べれそうな庶民的な店を探してブラブラしていると、宜昌街で錫記招牌雲呑麺なる看板を発見!!さすがに昼時だったので、店は人でごった返していた。見ると店の入り口には親切にも平仮名で振り仮名がふってあるメニューが!おお!日本人も来るのかぁ…と、興味深々で中に入ってみるとやはり席がなかった。虎視眈々と空いている席をさがすと、一つだけ空いている所が有ったので、そこの伯父さんに相席しても良いか尋ねると、笑顔でOKしてくれた。見ると、その伯父さんが、とても美味しそうに雲呑麺を食べていた。なので、私はすかさず伯父さんに、どの雲呑麺か聞いてみると、『上湯雲呑麺』だと教えてくれた。注文してから5分足らずで、上湯雲呑麺が運ばれて来た。
麺は細目の縮れ麺、黄色で艶々している。そして、かん水が多く入っているようでかなり弾力があり、かなりコシの強い麺だ。そして、ワンタンの具は100%、エビ。しかも五個も入っていた。プリプリのエビワンタンにあっさり塩味のスープがぴったりだ。…うまい!!今まで食べた雲呑麺の中で一番美味しい!!
私の実家は会津若松市なので、会津ラーメンや喜多方ラーメンの店がやたら沢山ある地域なので、子供の頃から美味しいラーメンは良く食べていた。それ故、麺類に関してはちょっと舌が肥えている。しかし、この雲呑麺は本当に美味しかった!
また、食べたい
注意:この文章は双葉社の出版物を妨害する為の文章では有りません。正しい翻訳について述べる文章です。
忌々しいと言えば…、現在、翻訳中の双葉社出版の江口寿史先生のイラスト集『素顔~美少女のいる風景』別冊の後ろの方のページに『偉大なるアーティストとの出会い。そしてメモリー……』と言う文章がある。これは英語(原文)と日本語の翻訳文章文章が有るが、私は両方見ながら翻訳している。そして、気が付いた!どこのどなたが翻訳された日本語訳かは知らないが、誤訳らしき日本語訳がやたらと多いのだ。
このイラスト集を買った事が有る方は、イラストがメインなんだから文章なんて関係ないとおっしゃる人もいるかも知れない。もしくは、日本語の文章だけを読んで、英語の原文と何処が違うかなんて注意して読んでいる方はいないかも知れない。
しかし、それは違う。私は翻訳と言う仕事を飯の種として生活している身として(偉そうな事を言うが)、翻訳と言う仕事は原文に忠実に、原文を書いた作者の意志が正確に伝わる様に訳さなくてはいけないと思っている。また、素晴らしい文章を書く事と、原文を捻じ曲げる事は違うと思っている。また、翻訳する人間が、こうした方が面白いなどと言う安易な考えで、面白い表現、原文には無い表現を勝手に入れたりする事は好ましい事では無いと思う。
確かに英語、日本語、中国語など外国語には独特の言い回しが有ったり、四文字熟語などが有ったりと翻訳する上で注意しなくてはいけない点が沢山ある。しかし、こう言った点は翻訳をして、お金を取っている身分、翻訳者、翻訳家なら注意するのが当然の話で、仕事と言う以上は『うっかり間違えました』では済まされない事もある。それは、仕事と言う意味では、当然の責任だ。そんな最低限の事を守らずに、良い翻訳といえるのだろうか?そんなんで本当にお金を取って翻訳作業していいのだろうか?…お金を取って仕事にするって事は、先にも述べたように責任が付いてまわる。それに、職業道徳と物があるだろう。私もこれまで色んな翻訳文を見て来たが、びっくりするほど酷い物も沢山あった。それは、置いといて…。
今、私の仕事は、このいい加減な日本語翻訳文のお陰でかなり影響を受けている。
言っておくが、私の仕事は日本語から中国語、中国語から日本語に翻訳するのが仕事なので、英語から中国語に翻訳するのは特別専門的では無い。しかし、香港の企業に勤めている以上は英語もそれなりに読み書きする事が求められ、外国人と接する機会が多い為、少し位は英語も読める。随って、今、翻訳している文章を原文と日本語訳を見比べながら訳しているが、これが何とも…。
先ずは題名。
原文は“The Meeting of Artist and His Memory"(直訳:あるアーティストとの出会いと彼の思い出)だが、日本語訳は『偉大なるアーティストとの出会い。そしてメモリー……』とある。しかし、何処にも偉大なるなんて単語は入っていない。(注:別に江口先生が偉大では無いと言っている訳ではない)
上げ足取りをすると切りがないのだが、
こんな一文も気になった。それは、ユーモアとギャグと言う言葉の使い方だ。ユーモアとは『上品な洒落やおかしみ』といった良い意味合いの言葉である。しかし、多くの日本人が勘違いしているギャグ=ユーモアは類義語だが意味合いは違うのだ。
ギャグとは『冗談、悪ふざけ』と言う意味をもっていいる。
この事を頭においてこの文章を読んで欲しい。
I am into Mr.Eguchi's humor get excited about his story devoloment, (原文)
私は江口氏のギャグにのめり込み、ストーリー展開にワクワク、ドキドキし…、(日本語訳)
これは、筆者がユーモアと言いたい所をギャグと訳してしまっている。もし、原文を書いた筆者がギャグと言いたければ、英語でgagと書いている訳だし、ここでは完璧に訳者がギャグとユーモアのニュアンスを履き違えている。確かに江口先生はギャグ漫画も描かれるが、この原文の筆者の言葉を忠実に伝えるなら、直接ユーモアと訳した方が正しいだろう。
また、こんな文章も有る。この一文はアメリカに置ける江口漫画の危険さを冗談を交えて語ったものだ。
"Eguchi Manga."is as dangerous as openly reading Communist Manifesuto in New York City,or watching Aljazeera with good friends,who later go back home ,call the FBI,....(原文)
ニューヨークでは『共産党宣言』を人前で読む、もしくは『アルジャジーラ』を気心の知れた親友と見る―もちろん、友人は私とテレビを観終った後、妻の待つ寝室に直行し、私と『アルジャジーラ』のテレビを観たと報告するよりも早く、FBIに電話をすることは火を見るより明らかなくらい危険な『江口漫画』であるが…(日本語訳)
“妻の待つ寝室に直行し、私と『アルジャジーラ』のテレビを観たと報告するよりも早く、FBIに電話をすることは火を見るより明らかなくらい危険な『江口漫画』であるが…”原文にはこんな解釈は一言も出てこない。全く無い。どっからこんな訳が出たのか不思議でならない。原文では家に帰ってFBIに電話する、となっているだけで、友人が妻の待つ寝室に帰ったなんて書いてない。…何なのこのいい加減んな翻訳は!?
しかし、これでズッコケテいるようではダメだ。後ろの部分はもっとエスカレートしている。訳者はコーン・シロップをモロコシエキスと訳しているが、モロコシエキスって…。どうしてそんな、いい加減な訳が出来るの!!?とビックリせざるを得ない。
説明しよう!コーン・シロップとはトウモロコシを原料に作られる安価な甘味料で、ジュースなどの甘味料としても用いられ、欧米では良く使われている。しかし、高果糖の為、糖尿病を容易に引き起こす原因になっているので身体には良くない甘味料なのだ。(私は家庭科の時間に勉強した事があるので知っていた)
これは、ただ翻訳するというよりかは、生活雑学も必要とされる為、翻訳者は自分が知らない言葉や外来語が有れば、辞書を引くなり、百科事典を引くなり、ネットで調べるなりの努力はしなくてはならない。それは、中国語の翻訳でも英語翻訳でも必要な事だ。
ちなみにコーン・シロップは中国語では『玉米糖漿』(ユィミータンジァン)と言う。
これは辞書には載ってないので、メモしておけば何時か役に立つかも??
まあ、今日はこの位にしておくが、本当は変な訳をしている所がいっぱい有るので、このイラスト集を持っている方は良く読み返してみるのも、英語の勉強になって面白いかも知れない。
しかし、今回は思いもよらず英文を直接、中国語に訳す仕事を命じられてしまいました。何故ならこの文章には、日本語から借りて来た外来語が多い為、日本語が堪能でない英文専門の翻訳者は翻訳に時間が掛かると言う事らしいが、日本人が英語から訳する中国語は如何なものか.物は試し。
しかも!(これは、出張日記の最後のオチに使おうと思っていたのだが)新しく雇った翻訳者がたったの5日で仕事を辞めると言う事態が起こり、出張からクタクタになって戻ったら、翻訳者が荷物を纏めて仕事を辞めていたのだ。
その位、うちの会社の仕事はハードなのだが、しかし彼女の仕事の2/3+版権関連、外部連絡等の仕事は私が引き受けて、その上、出張まで行ってと大忙しなのに、何が不満で辞めたのかは知らない。呆れて連絡すら取りたくない
ま、それはそれで置いておくとして、11月6日(日曜日)は、ネイザンロードを歩いて、香港太空館、星光大道に行って来たのだが、ネイザンロードを歩いているとやたらにインド系の人が声を掛けて来る。
手にカメラを持っていたので、一目でおのぼりさんと言うのがバレバレの様であったが、私は完璧に無視を決め込んだ。変なインド人や外国人に騙されでもしたら大変だからだ。別にインド人が大嫌いとか、人を見たら泥棒と思え(大陸では何時も用心)と思っている訳ではないが、最初から相手にしない方が良い。道端で物を売ってる人がいても、勝手に触ってはダメだ。
触った後で買わなかったりすると、胸ぐらを掴まれたり、無理やり買わされたりする恐れがある。これは、中国大陸で生活していく中で覚えた事だ。特に大陸では、少数民族が道端で物を売っていても、やたらと構わない様に。…等と言ってる側から、重慶マンションでインド人に取り囲まれている哀れな日本人観光客を発見し、心が痛む思いだったが、人の事までは構ってられない。自分の身は自分で守る事が楽しい旅の最低限のルールだと思うのだが…。お手軽に海外に行ける様になったのは良いが、お手軽に事件に巻き込まれるのもどうかと思うぞ…。その後、あの日本人達が無事だったかは知らない。ごめんなさい、同じ日本人でも海外で変な日本人とも係わり合いに成りたくないのです。悪しからず。
さて、『重慶マンション』だが、このビルの中はインド系の人がメチャクチャいっぱいいて、インド風の服を売る人、携帯電話の充電器やカードを売る人、両替商、インドのお菓子や食材、CDやDVDを売る人などが店を出している。そして、中には中国人の店もポツポツ並んでいるが、入った瞬間からカレーの匂いがして、インド人達が集うビル内は、すでに香港の雰囲気はなかった。あそこは、香港に在るリトルインドだと思う。しかも、重慶マンションの横に在る路地の場所では色々と怪しい物(ブツ)を売っている叔父さん(香港人)が、その商品を薦めて来たが、そんなに欲求不満そうな顔をしているのだろうか…。ちょっと、失礼だ
それに、路地で売ってるメリットは何なのか、儲かってるのか?とか色んな事を考えてしまった(笑)。何が売ってるかは、行ってからのお楽しみ
でも、ゲイボーイっぽい人がちらほらと来ている様だった。
ちょうど、お昼時だったので、店のインド人達も食事をしていたが、カレーの良い匂いでお腹が空いて来たのでビルを出て、ワンタン麺が食べられる店を探してみた
。カレーの匂いを嗅ぎながらもワンタン麺が無性に食べたくなるへそ曲がりな奴なので、そのまま、道路を渡って庶民的な雰囲気の食堂を探した。
ああ、今思えばカレー…食べときゃ良かったなぁ…。
そして、この日は九龍尖沙咀に在る『香港太空館』と『星光大道』へ行ってみた。しかも、徒歩で。実は九龍のネイザン・ロードの一帯は以前勤めていた日系の会社の香港事務所が在った所のすぐ近くなので、以前から出張と言うと九龍のこの当りに来ていた。なので、香港太空館がネイザンロードを海側に向かって真っ直ぐ行った突き当りに在るのは知っていたので、歩いて行ってみようと思ったのだ。
目的は阿旺の『太空爸爸』(タイホンババー*広東語読み(ババーとあるが間違いではない))に会いに行く為。
太空爸爸とは何かと言うと、現在、香港の翡翠電視台で放送されているドラマ『阿旺新傳』の中で、主人公の阿旺(アウォン:郭晋安)が宇宙飛行士だと信じている、妻子を見捨てた父親の事で、阿旺の母親は『お父さんは天に召された(昇天)』したと息子の阿旺に言い聞かせていたが、弱智の阿旺は昇天=死の意味が理解出来ず、父親は宇宙飛行士になったものだと理解していた。後に色々あって、父親が現れるのだが父親は香港で成功し、大社長となり、別の女性と結婚して子供もいると言う話なのだが…これは置いといて、そんな『阿旺新傳』のロケが行われた場所が、ここ香港太空館なのだ。
太空間の中にはプラネタリウムがあり、値段は、前部シートが26HK$、後部シートが32HK$と後部シートの方が高めの設定になっている。前の方はかなり死角ができるので、あまりお勧めできないが、ここのプラネタリウムには日本語解説機能も付いているので、中国語が分からない日本人も楽しむ事が出来る。今回はアインシュタイン博士の物語だったが、初めてプラネタリウムを体験して、結構満足できる内容だった。
それから、太空館の裏にある星光大道へ、ここには多くのスター達の手形がズラっと並んでいるが、残念ながら私の大好きな張国榮(レスリー・チャン)は手形を押す前に他界してしまったので、レスリーの手形を触る事はできなかった。
私の大好きなJET LIの手形もあり、ツイ・ハーク監督の手形はお土産屋さんの前にあったりと、多くの観光客がスターの手形や香港島の景色を楽しんでいた。
夜の星光大道の夜景を楽しむ為に、もう一度、太空へ向かい展示室を観にいった。チケットは10HK$、ここには月の重力が体験できる装置などもあり、『阿旺新傳』では阿旺も月の重力を体験していた。
ここの身長制限は140cm以上180cm以下、体重は80kg以下だったと記憶しているが、
郭晋安のプロフィールを見ると、彼は身長178cm、体重69kg、でも阿旺を演じる為に6kg肥ったと言う事は危うく、月重力を体験する装置に乗れなかったのでは…!
この装置はワイヤーに吊るされて歩くだけだが、ベルトが内股に食い込んで、結構痛かった。
(星光大道編へ続く)
日本の漫画と言う事で、決して安くは無い。週刊少年ジャンプの新刊が約48香港ドル(約620円~700円)の値段で売られている。広州で48元も払ったステーキセットを食べても、まだ20元位のお釣りが来る金額だ。さすが香港人、肥ってる人も多いが、それだけ裕福って事なんだろうな…。
さて、この日は朝10時頃に西洋菜街に行ったが、余りにも早かったせいか店が空いていなかった。しかたがないので、近くの食堂でミルクティーを飲みながら、サンドイッチをパクついて、また童年夢に行った。しかし、まだ開いていない。せっかく、早起きしたのに開店が11時半って…、ゆっくり起きれば良かった等と後悔したが、本を買う前に街の中をあっちこっち見て回った。
やはり、週末の午前中と言うだけあって人手も多かった。多くは、おのぼりさんだと思うが、広東語に混ざって北京語や福建語なども聞こえた。大陸や台湾からの客も多そうだ。それに見るからに日本人っぽい一団がいた。
思いっきり変な格好で(眉毛が無い)、家から有りっ丈の財産を身に付けて来たかのようなギンギラギンのアクセサリー、そして財布がポッケから半分以上はみ出ている人(危ない)、こんなに危機管理が出来ない人たちが広州に行ったりしたら、間違いなく盗まれ放題だと思う、香港の治安は良いにしろ、何処に行っても思いも寄らない事が起こる可能性があるのだから、自分の身や財産は自分で守らないと、後になってから損するのは自分だと言う事を分かって欲しい。これは、本当に日本人の危機管理はなってないと思うからこそ、敢えてここで言っておく!
ま、それは置いといて、今回の出張ほど普段から腕力を鍛えておいて良かったと思った事はなかった。…と言うのも今回の漫画が総重量30キロ
持って帰るのに腕が千切れるかと思ったが、何とか漫画の本を購入してホテルに帰った。この日は、思いも寄らず真夏日となり、気温は28度を超えていた。ホテルに帰る頃には服も汗でビショビショになっており、30kgある漫画を引き摺って来たせいで、腕もプルプルしていた。
午後は女人街などに行って、屋台を見て回った。人込みを抜けると、そこは一転して金魚やペットを売る店が、ずらりと並んだ金魚街と呼ばれる所だった。夕方になると、店の前に掛けられた網に金魚や熱帯魚を入れたビニール袋を並べるのだ。袋に金魚と水を入れて、酸素を注入して袋の口を縛るのだが、所要時間はたったの10秒程度。凄く早い。熟練された技で、金魚の入った袋をどんどん並べて行く、
店の前で写真を撮っていたら変な顔をされたので、少し離れた場所から写真を撮ってみた。ライトの当り具合が綺麗で、この一枚も結構気に入っている。
あっちこっち歩いている内にあっと言う間に八時を回ってしまったので、セブンイレブンでパンと豆乳を購入して大人しくホテルへ引き上げた。
別に治安が悪いからでは無く、大好きな『阿旺新伝』を観る為に(アホですね)。
適当に買った豆乳だったがビックリした事に香港のコンビニで売ってる豆乳がめちゃくちゃ美味しかったのだ。
『大和』と言う名前の豆乳でペットボトル入りで、値段は7香港ドル。広州の豆乳の約七倍程の値段だったが、味は七倍以上美味しかった。
ああ、広州でも売ってくれないかな…。4元以下で。
実は11月4日~8日にかけてちょっくら香港へ出張に行っていたのだ。しかし、『ちょっくら』と言う言葉に騙されてはいけない。…と言うのも今回もトニー(社長)の『ちょっくら』に大いに振り回されたからだ。前回の『七剣・序章』公式漫画設定資料集の漫画家探しの時より、トニーの言う『ちょっくら』は全然、ちょっくらじゃ無い…と確信はしていたものの、今回もトニーの満面の笑顔にスッカリはめられてしまった!!
私と来たら、何と学習能力の低い奴なのか…、自分でもかなりガッカリした。
もともと、7~8日にかけて香港湾仔にある本社へ出張に行く予定だったのだが、4日の朝、会社に出勤するとトニーからメールが…。内容はと言うと、香港に漫画の本を取りに行ってくれとの事だった。
トニーは上海でのアニメフェアの準備が忙しく、香港に帰る時間が無いので、出国、入国が簡単な私に漫画の本を取りに行く様にとの事で、この業務命令を頂いた以上は、パッパと荷物を纏めて香港へ行く準備をしなければならなかった。出張と言う事で、交通費、食事代は会社持ち…、しかも、トニーの仏心か『土日は香港で遊んでも良いよ』の一言が加わった
おおっ!!!さすがトニー太っ腹!!!(本当に太い)、しかも本社の近くに350香港ドル位のビジネスホテルも予約してくれると言う話だったので、一気に心のタガが外れ足取りも軽く片道30分かかる家にパスポートを取りに帰り、また30分かけて会社へ戻り、買ってくる本のリストを持って、いざ香港へ!
ところが深圳羅湖のイミグレーションを通って香港側へ出た時、トニーから電話が有り『ゴメン、ホテル取れなかった。自分で何とかして。』と言われた。ここで中国語が話せなかったら、ホテルを取るのは難しかったかも知れないが、案外あっさりと搞定(ガオディン:解決)した。
この日のお泊りは、九龍旺角、太子の京港酒店。
ここは太子の地下鉄の駅が近く、近所にはコンビニや食堂等もあって便利な所だ。
しかも、女人街や金魚街へも歩いて15~20分の近場に有る。値段はシングルで約750香港ドル一泊だった。部屋も清潔感が有って、安い割りにはサービスも充実しているホテルだったので、4日間、心地よく過ごす事が出来た。
この日、ホテルに着いたのが7時半位だったので、マックに行ってハンバーガーを買い、部屋でテレビを見ながら食べた。
どこにも行かず部屋で大人しくしていたのは、9時から翡翠台で始まる『阿旺新伝』を見逃さない為だったのは言うまでもない(笑)
部屋はこんな感じ。(画像参考)
先日、10月1日より日本で公開された『七剣』の劇場パンフレット上にて、6月21日に電影工作室を訪問した際の記事を書かせて頂いた事を張志成氏にお知らせした所、早速、お返事を頂きました。
内容はと言うと…
若林小姐:
你好!謝謝你的來信,你和漫畫家們為「七劍」做出那麼好的漫畫設定集,其實應該是我們向你道謝呢!你喜歡香港電影,我很高興,以後希望你能繼續支持,並給我們拍出來的電影提意見,也希望我們以後會再見面和合作。由於我要籌備自己拍攝的電影劇本,所以最近我已很少回電影工作室,不過,我以後還回協助徐克導演編寫劇本,事實上,我也正在幫他開動「七劍2」的劇本,希望能儘快完成和開拍。這封信是以繁體中文寫的,希望你不會有閱讀問題。不過,你的中文那麼好,我一直沒想到你是日本人呢!
祝好!
張志成
…と、この様なお返事を下さった。中国語を勉強中の方は練習がてら読んでみるのも良いかもしれないが、読めない方もいるので、簡単に訳してみると…
『こんんちは!お手紙どうも有難う。あなたと漫画家の皆さんが『七剣』の為に、あんなに良い漫画設定集を作って下さり、お礼を述べなければならいなのは私共の方ですよ!あなたが香港映画が大好きで、私もとても嬉しく思います。今後もあなたの応援と私達の制作した映画への意見などを聞かせて頂きたいと思います。また、今後ともお会いして一緒にお仕事出来る事を希望しています。
現在、私は自分で映画を取る為の映画脚本の準備がある為、電影工作室に戻る事が少ないのですが、また、電影工作室へ戻りツイ・ハーク監督と協力して脚本を書きます。事実上、ちょうど『七剣2』の脚本を書き始めた所で、出来るだけ早く早く書き終えて、撮影が始められればと思っています。このE-mailは繁体字で書いたので、問題なく読めれば良いのですが。それにしても、あなたの中国語はあの様に上手だったので、まさか日本人だとは思いませんでした!
グッドラック
張志成』
…日本語に訳せば、こんな感じですが。
それにしても、『七剣2』の脚本を書き始めたと言う事で、来年からは『七剣2』の撮影が出来るのかな??『七剣2』も早く観た~い!!張志成氏、頑張って下さい。応援してますよ!!
セブンソード 特別版【初回限定豪華BOX仕様】(初回生産分のみ限定仕様) DLW-87095
この数ヶ月、本当に毎日『七剣下天山』漫画版の事が頭を離れない。連日、様々な出版社に連絡しては、断られ、連絡しては断られしている。
ぜひ、この『七剣下天山』は日本で出版できる様にしたいが、そんな中、先日、出版社やアニメ関連のホームページを見ている時だった。現在でも中国のテレビ局で放映されているアニメ『神侠侶』(コンドル・ヒーロー)の水墨画や日本アニメーション系列の水彩画や漫画、絵本等等、多くの分野で活躍されている画家・譚小勇先生とE-mailのやり取りをさせて頂いた。
譚小勇先生の作品は素晴らしく、私は日本アニメショーンシリーズのアート作品が大好きだ。あの、透明感や温かみの有る色使い、水墨画の微妙な暈し具合等等、私も彼の作品を観た途端、ホウっとため息が出てしまった。
2004年のセブンイレブンの『赤毛のアン』の絵皿なども、譚先生の作品だそうで、もしかしたら、知らず知らずの内に譚先生がデザインされたお皿を使っている方もいるのでは?
私もE-mail(勿論、がんばって中国語で書きました)で、譚先生へお返事をさせて頂き、今後も連絡を取らせて頂ける様、お願いした所、すぐにお返事を頂き、譚先生も現在、漫画の出版先を探していらっしゃる所だったらしく、機会が有れば中国出版社からも本の出版をしたいとお話下さった。
しかし、中国国内のとある出版社は海賊版の問題もあり、譚先生もあまり信用していないそうだ。以前、譚先生が中国国内で出版をされた際、先生が中国国内にいない事をいい事に再印刷したにも関わらず、報告をしなかったり、原稿料をちゃんと払ってくれなかったり、挙句の果てに原画や原稿を無くされたりと酷い目に遭った事もあるそうだ。さすが、海賊版天国中国…。
機会が有れば私も譚先生の作品を中国で紹介出来る様に協力させて頂きたいです!
(ちなみに譚先生は四川省出身で、現在、東京在住です。)
譚先生の笑顔、素敵ですね!
興味のある方は此処からアクセスして下さいね。
世界名作劇場アートギャラリー
また、最近ではNTTの取材の取材も受けられたそうです。
NTTのインタビュー記事
6日に休み明けで会社に出勤すると、机の上に松竹株式会社から送られて来た『セブンソード』の劇場版パンフレットが有った。急いで包みを開けてみると、これが何とも結構な作りでオールカラー…、感激
8月に日本で『セブンソード』の公開が急遽決定され、私のブログを読んで下さった、松竹のパンフレット制作担当者の方が、劇場版パンフレットの為に執筆のオファーを下さり、電影工作室訪問記及びドニー・イェンさんのインタビューの取材記事を執筆した。
カメラ目線のドニーさん。顔が…
私の会社のアニメ新聞を持ってポーズをとる気前の良いドニーさん。
今回、松竹株式会社の好意で、パンフレット上に我社で制作した『七剣・序章』(公式漫画設定資料集)の記事を少し載せる事が出来た。問い合わせ先には、私のメールアドレスを載せておいたが、映画が公開されてから数日…、既に20人ほどの方が連絡を下さり、日本で『七剣・序章』を購入出来ないかとの問い合わせや、グッズ購入についての問い合わせ、中にはファンレターを下さった人も
やっぱり、香港映画好きには気になる商品らしいが、日本では大阪に在る“中華中心”(チャイナ・センター)で、取り扱っているので、ここの記事を読んだ方で、『七剣・序章』が欲しい方はチャイナ・センターさんへ連絡してみると良いだろう。今の所、購入の便利さからYESASIA.comで購入された方も多い様だ。一体、どの位の日本人が『七剣・序章』を認知して下ったのか。制作にも関わった私からすれば、今後の香港・中国漫画を日本で紹介すると言うプロジェクトの鍵となっているので、とても気になっている。
現在、只今制作進行の漫画版『七剣下天山』(漫画:廖光祖)も、中国でのドラマ版『七剣下天山』の放映にあわせ、10月末の第一巻出版を目指して制作進行中である。実は、今、日本の出版社と漫画版『七剣下天山』の出版に関して連絡を取っているが、日本国内での外国漫画への門戸は硬く閉ざされ、鎖国状態である。また、漫画大国を自負する日本の漫画業界の壁は厚くて高い、ただ厚い壁とは言っても、どこかに潜り込めるような、穴が開いているとも限らないので、血眼になって、その穴を探している。
ただ、言っておくが、これらの漫画はそんじょ、そこらの中国漫画ではない。何と言っても、香港の電影工作室と正式に契約を結んで制作されたと言う“売り”(宣伝文句)もあり、列記とした作品だと言う所もアピールしている。しかも、香港の漫画家、廖光祖氏は88年にデビューして依頼、多くの漫画作品を手掛ける香港の人気漫画の一人だ。
彼の作風は、他の香港の漫画の作品とは一線を画している。多くの香港漫画はアメリカンコミック風の硬さの有る絵が特徴だが、彼の作品は、彼の優しい人間性や細やかな性格を表したかの様な繊細さがあり、日本人受けする絵と言えよう。確かに中国の漫画の技術は、日本の漫画に比べて稚拙な部分も有るかも知れない。しかし、それは日本でも言える事で、中国でも日本でも、他の国に置いても絵が下手糞な漫画家なんて者は、掃いて捨てるほどいる。どんな分野でもそうだが、上や下を見ていたら埒が空かない。そう言うもんだ。
ここからは、毒吐き気味で語ります
日本のとある出版社の人はこう語った。『所詮、中国の漫画なんて日本人の感覚には合わない。』…と、以前、記事を書いた事がある、例の“ウンチク日本人”(私の天敵)だ。『中国の漫画なんて』と言うけれど、この方は一体どれだけの中国漫画を読んだ事があるのだろう。何しろ、ツイ・ハーク監督の名前すら知らず、初対面の時に『香港映画なんて韓国映画と同じで下らない』等と、私の命とも言える香港映画を侮辱する悪態をつく程の“殿様”である。下手したら、本当は中国の漫画なんて、ちゃんと読んだ事が無いような方だろう。
私だって、漫画と香港映画、執筆なんかで飯を食ってる身なので、『はい、そうですか』と簡単には引き下がる訳には行かなかったが、話す相手が間違っていた。相手は、自分=日本人読者代表のつもりで話をしているのだから、頭の中は『自分が知らない物=日本人は全員知らない』、『自分に興味が無いもの=日本人は全員興味無し』と言う前提で話をしている。
…そうじゃないだろう!
日本に入って来る海外漫画なんて、合っても輸入書籍程度もので、日本人の殆どが海外の漫画を読む機会を与えられていないのが現実でしょう!絵が下手とか上手いとか、それ以前の問題で、日本人の一般読者には海外の漫画作品を選ぶという選択権すらないじゃないか。例え欲しくても、日本では通信販売などで輸入品を買う事しか出来ない。そんな状態なのに、日本の漫画と同じレベル、同じ土俵では勝負出来ないのは当たり前だ。
私だって、日本人が皆、武侠漫画や中国漫画に興味が有るとは思わない。だけど、私にメールを下さった方々がいるように、興味をもっておられる方も沢山いるはず。
現在、日本の出版関連会社と連絡と取り合っている状況だが、それでも状況は思わしくない。なぜなら、日本で国外漫画を出版して成功した例も無く、武侠漫画を出版した会社もほぼ無い状態だからだ。
本当に頭が痛くなる仕事だが、この企画を成功させる鍵は、中国漫画=日本人には合わないと言う、先入観を如何に払拭して行くかだと思う。
頑張るぞ~!
ちなみにこれらの写真は、私が自分で撮影して来たものです。
日本を除くアジア圏では7月29日に公開された。
私は仕事の関係も有って、6月中には香港の電影工作室にお邪魔させて頂き、未公開映像、資料、映画の小道具を実際に見たり、触らせてもらったりした。また、7月15日に広州で行われた『七剣・序章』公式漫画設定資料集のプロモーションでは、『セブン・ソード』の主演俳優である、ドニー・イェンさんと一緒にお仕事をさせて頂く等、貴重な体験をする事が出来た。
さてさて、今日の話題と言えば…、『七剣下天山』の漫画のお話。中国通の方なら知ってるかとも思うが、この10月、日本でも公開される『セブン・ソード』は中国の著名な小説家・梁羽生氏の手による小説『七剣下天山』が原作である。この小説は1956年2月15日~1957年3月31日、香港の雑誌、『大公報』上に連載された、中国を代表する武侠小説(アクション時代劇小説)で、最近、日本でも知られる様になった金庸の作品同様に中国人の間では親しまれている。
ご覧になった方もいるかも知れないが、故・レスリー・チャンとブリジット・リンと共演した、『白髪魔女』(監督:徐克)の作品も、原作は梁羽生氏の作品だ。
徳間書店より『七剣下天山』の文庫本上・下巻が発売されるそうだが、実は私の働いてる会社では『七剣下天山』漫画版を製作中で、漫画家には香港の人気漫画家・廖光祖(Liu Kwongjo)先生が執筆中だ。10月末に第一巻出版の予定だが、今、私が考えているのは、日本の漫画雑誌上に彼の作品を連載できないかと言う事だ。
日本の漫画のクオリティーが高いとは言うが、中国の武侠物の漫画を描かせたら、
この廖光祖先生は超一流だ!彼は若い頃(今でも若いけど)、香港の人気漫画家・司徒剣橋のアシスタントをしていた経歴もあり、その絵の繊細さや格闘シーンの表現力は、日本のそんじょ、そこらの漫画家では真似できない程の技術を持っているのだ。
しかし、日本の市場では中国圏の漫画家の作品は浸透しにくい。…と言うか海外の“漫画”、“アニメ”の類は日本人のテイストに合わないからかも知れないが…。
日本の漫画でも中国を舞台にした作品が沢山あるが、中には時代背景と服装がチグハグだったり、中国人だからと言って態々『~あるよ』とか、本当に中国を知る人が読んだら苦笑してしまうような漫画は少なくない。まあ、それが面白いと言うなら仕方ないが、やっぱり、漫画も時代の変化と共に本物を提供して行かなくては行けないのではと思う。何せ、今回の『セブン・ソード』のテーマは『本物の武侠』なのだから、漫画だって『本物の武侠漫画』、『本場の武侠漫画』を日本のファン達にも観て頂きたい。また、この漫画版『七剣下天山』は原作小説及び、ドラマ版『七剣下天山』の内容を忠実に再現している。映画版では知る事が出来ない、七人の主人公の詳細や過去のエピソードなども満載される。これから、日本の出版社ともどんどん話をして行く予定だ!
この企画も、私の働いてる会社で企画・実行されたものだが、今回、橋本先生を日本からお招きするにあたり、私は今年の6月から在広州日本国総領事館に後援名義を申請したり、地元の建築関連の企業と連絡を取ったりと忙しく動き回っていた。おりしも、今年の5~9月に掛けては、この夏公開された『七剣』(邦題:セブン・ソード)の漫画家探し、日本への出張、『七剣』プロモーション、橋本氏の講演会の企画及び準備など色んな事を同時進行で処理して行かなくては行けなかった為、正直言って結構キツイ数ヶ月だった。ま、日頃、太極拳で体を鍛えているせいか、忙しさで病気にもなる事無く、元気にはしていたが…。
今回、橋本氏の講演会に参加する際、一番困った事。それは、着ていく服が無かった事だ。私の普段の服装はかなりラフなもので、仕事に行く時もGパンにTシャツ、スニーカーかサンダルが定番、バッグは資料や本を沢山入れても大丈夫な様にリックサック(高校時代から愛用して早6年の年季物のニュー・バランス)を愛用している。普段、ファッションに関しては流行に疎いせいか、オシャレをしなくてはいけない時に自分で何が似合うのか分からないのだ…。分からない以前に服も無いので、前日に慌てて買いに行って来た。
9月5日の朝、化粧もして、余所行きの服を着て、ハイヒールを履いてバッチリ格好つけて会社へ向かった。普段、綺麗な格好をしない私は会社に着くなり皆に冷やかされたが、まさか五つ星ホテルに行くのにババっちい格好で行くのは、いくら何でも気が引ける。
初めて橋本氏夫妻とお会いしたが、お二人は本当に気さくで色々とお話して下さった。しかも、今回の講演会の目玉として、参加者には橋本氏の直筆サイン入りの作品の写真集を記念品として贈呈する企画が有った為…、橋本先生はホテルに着くなり合計184冊の写真集にサインをしなくてはならず、私や橋本先生の奥様は腱鞘炎にならないかと心配した。(因みにこの計画は、私が立てた物ではありません。)思わぬ所で肉体労働をしなくてはいけなかった、橋本先生。本当にお疲れ様でした。約30分ほどで184冊にサインを仕切った橋本先生、やっと終わったと思いきや、係の人の数え間違いで20冊足りていなかったので、昼食後、またサインをしなくてはならなかった。橋本先生、その後腱鞘炎になりませんでしたか?
この日の昼食は、ガーデンホテル内のレストランでしたが、その豪華さは凄かった。正直言って…今まで、あんなにも豪華な食事はした事が無い。しかも、結構大きなナマコが丸ごと一匹(一本??)皿に乗って来た時は、一瞬『う、う○こに似ている…。』などと、下品な事を思ってしまった。
中国での生活が長くなるにつれ、私の大和撫子らしさは何処へやら。かなり、率直で素直な性格、悪く言えばデリカシーが掛けた性格になって来ているらしい。…もしかしたら、素が出てきただけなのか、裏表が無くなっただけなのか??
初めて高級な中華料理と言う物を体験させて頂き、ナマコ意外に柔らかかったので、ナイフでチャッチャと切って、数口で食べてしまった(笑)見た目はグロいが味は良い(笑)
この講演会には、広州の地元のテレビ局である広州電視台と珠江電視台、中国中央電視台3チャンネル(CCTV3)も取材に訪れ、9社の新聞、雑誌関連の出版社が取材に訪れた。
中国のメディアも橋本先生の作品に大分、注目していた様で、夕食時にはメディア各社から質問攻めにあった橋本先生。本当にお疲れ様でした。
(写真は当日、橋本夫妻と一緒に撮ったもの)
急過ぎるよ!これじゃ、漫画版の日本出版に間に合わないじゃないか!
7月に日本の国際ブックフェアに参加して、日本で『七剣・序章』の出版を計画していたが、お陰で計画ガタ崩れある…。
そんな中、何とも思いもよらない知らせが…、なんと!あの松竹株式会社から『七剣』の劇場用プログラムに記事を執筆して欲しいとの依頼が!これには、本当にビックリした。松竹の方の話では、ネットで私のブログを観て執筆依頼を下さったそうだ。
ふふふ、いや、ブログも書いてみるもんだわ…、思わぬ所で舞い込んできた良いしらせ。『七剣』の日本公開も10/1に決まったそうだし…ってぬか喜びしてる場合じゃなかった!…漫画ですよ、漫画!日本で漫画の出版社に協力してくださる所を探さなくてはいけないは、依頼を受けた記事を執筆しなくてはいけないわで忙しいったらありゃしない。
しかも、来月9/5には日本から、空間デザイナーの橋本夕紀夫さんを広州にお招きしての、講演会があるのでそれの準備もあって、超多忙な日々を送っている。
でも、松竹のプログラムはちゃんと書くので、このブログを読んでくれた皆さん、宜しくお願いします。『七剣』も観に行ってくださいね
7月31日に『七剣』を見に行った。しかも、気合を入れてソファー席の券を購入。80元!結構豪華な自動リクライニング機能付きの椅子に座り、映画の開演を待った。開演時間は17:20、実はポップコーンでも買って食べながら見たかったが、売り切れだった(残念)
クーラーが利き過ぎて寒いぐらいのゲストルーム、寒い!しかも映画が始まった途端、スクリーンいっぱいに広がる天山山脈と極寒の映像…、本当に凍えそうだった。映画の関係者から聞いた話では、天山に行った際には、オシッコをするにも立ちションは風上に立ってしないと、服にオシッコが掛かってしまい大変な事になると言っていたのを思い出した。しかも、手早く済ませないと氷点下の気温の中では霜焼けになるとも言っていた。オシッコの立ち位置は、撮影の立ち居地同様に気を使っていたそうだ。
映画に関してだが、私は静かな環境で映画を堪能したかったのに、生憎親子連れが喧しくて映画所でははかった。電気が消えた途端、子供が大泣きするは、携帯電話は鳴らす、ペチャクチャ話はするは、ポップコーンはばら撒く、ジュースはこぼす、会場内をウロチョロする。全く親からして教育がなってないし、マナーが悪い。しかも、上映の途中で変な臭いがすると思ったら、後ろの奴の足の臭いだった
鼻が曲るかと思った!
しかも、そんな状態で映画を観ていると、陸毅のラブ・シーンが有り、後ろの親子ずれが『陸毅の乳首がデカイ』とガヤガヤ騒ぎ始めた。
確かに陸毅の乳首はやけにデカイ。何か私の小指の先ぐらいの大きさが有った。しかも、腕やお腹がポヨポヨ
ちょっと小太りだったのが気になった。
う~ん、ドニーさんの体格を見てから陸毅の体格を見ると腕やお腹のポヨポヨ具合が気になる。やっぱり広東人(南方人)のドニーさんの体格は骨も細くて、体の作りは大分華奢だと思った。前回、香港に行った際にはドニーさんの使った由龍剣なども触らせてもらったが結構重さがある。やはり、武術をマスターしているドニーさんは華奢な割に腕や肩も筋肉質で難しいアクションにも挑戦出来て凄い人だと改めて確信した。
でも、本人の話(前回のプロモーション時)によると、映画の中で韓国語を話すシーンはかなり苦労したそうで、韓国語のセリフを書いたカンペをキム・ソヨンのおでこに貼り付けたり、スタッフがカンペを用意して何とかなったそうです。北京語、広東語、英語はバリバリだけど韓国語はダメだと話していたので、映画の中の韓国語…、かなり片言(笑)
私も日本語(標準語・会津弁)、中国語、広東語は話せますが、英語はダメなので系統の違う語学をマスターする大変さは痛いほどわかる。ドニーさんの場合、北京語、広東語、英語が話せるので、武術のほかにも語学の才能もある。しかも、カッコ良い…。
かの福沢諭吉氏が『天は人に二物を与えず、人の上に人を作らず』と言う名言を残しているが、私は根本的に『天は人に二物を与えず』の言葉は全然信じていない!
何故なら、天は与える人には二物も三物も与えている!人間の良い所なんて、見る人の感覚によってコロコロ変わってしまう物だ。
だから、私は『天は人に“一つくらい”は良い所を与える、人によっては何物でも与えてくれる、それを生かすも殺すも本人次第。』…と思っている。世の中には人が羨ましがるような人が沢山いるが、そう言う人達はそれなりに人には言えない、陰ながらの努力や苦労をしているものだ。
今回の『七剣』の公開にあたり、俳優の皆さんの努力と撮影の苦労を映画のメイキングを通して目にしていたので、映画の興行成功を祈ります。