Modic lesionはMRI画像で椎体終板と軟骨下骨にみられる輝度変化でtype I, II, IIIに分類される。その病態としてはアクネ菌(Cutibacterium acnes, 昔はPropionibacterium acnesと呼ばれていた)感染の可能性が示唆されている。Modic lesionは腰痛の原因となる可能性があり、抗菌薬投与によってtype I Modic lesionなどを有する患者の症状が改善されたという少し怪しげなRCTもある(Albert et al., Eur Spine J 2013;22:697-707)。この論文で著者らは慢性腰痛および過去の椎間板ヘルニア既往があり、type Iあるいはtype IIのModic lesionを有する患者を、750 mg amoxicillin x 3/dayを3カ月投与群およびプラセボ投与群に割り付け、1年後の臨床症状を検討した。その結果、抗菌薬投与はRoland-Morris Disability Questionnaire (RMDQ) scoreに影響を与えなかった。まぁそうでしょうね。血液検査データなどは全く示されておらず、SpAの症例も含まれていた可能性もあるかもしれません。
BMJ. 2019 Oct 16;367:l5654. doi: 10.1136/bmj.l5654.
Efficacy of antibiotic treatment in patients with chronic low back pain and Modic changes (the AIM study): double blind, randomised, placebo controlled, multicentre trial.
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