Denosumabは破骨細胞分化・活性化を抑制することで骨密度を上昇させ、脆弱性骨折を減少させますが、リモデリングに伴う骨形成(remodeling-based bone formation, RBBF)も強力に抑制することが知られています。しかしビスホスホネートとは異なり、大腿骨近位部の骨密度が持続して上昇することから、RBBF以外のメカニズムで骨密度増加を生じているのではないかと考えられています。以前Ominskyらはサルを用いた検討から、モデリングによる骨形成(modeling-based bone formation, MBBF)がその機序ではないかと報告しました(J Bone Miner Res. 2015 Jul;30(7):1280-9)。今回のDempster先生らの報告はこれをヒトサンプルで示したものです。予定人工股関節全置換術をうけた患者で、デノスマブを2回以上投与された患者(Dmab群)の大腿骨頚部におけるRBBF, MBBFを組織学的に検討しました。コントロール(CTL群)としては手術前3カ月以内にステロイドや骨粗鬆症治療薬投与を受けた患者、1年以内にビスホスホネート投与を受けた患者は除外しています。
MBBFが見られた患者の割合はCTL群およびDmab群でcancellous 81.8% vs 100%、Endocorical 81.8% vs 100%、Periosteal 100% vs 100%でした。骨形態計測ではMBBFはDmab群でcancellous 9.4倍、endocorticalで2.0倍に増加しており、RBBFが5.0倍、5.3倍減少していたのと対照的でした。MBBFはメカニカルストレスによる骨径の増加と関連していると考えられますが、これが持続的な骨密度増加の一端を担っている可能性が示されました。
MBBFが見られた患者の割合はCTL群およびDmab群でcancellous 81.8% vs 100%、Endocorical 81.8% vs 100%、Periosteal 100% vs 100%でした。骨形態計測ではMBBFはDmab群でcancellous 9.4倍、endocorticalで2.0倍に増加しており、RBBFが5.0倍、5.3倍減少していたのと対照的でした。MBBFはメカニカルストレスによる骨径の増加と関連していると考えられますが、これが持続的な骨密度増加の一端を担っている可能性が示されました。
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