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「モンスタークレーマー」という言葉も定着して久しくなりました。理屈の通らないことを言ったり、執拗なまでに謝罪を求めたりするクレーマーへの対応に苦戦している企業も多いようです。そこで今回は、接客業で働く4人に、驚くべきクレーマーの実態について聞いてみました。
執拗に名前と住所を聞いて脅す
ある企業のコールセンターで働いている30代のAさんは、執拗にオペレーターの個人情報を引き出そうとするクレーマーの対応に苦労していると言います。
「ちょっとした言い間違いや言葉遣いに文句をつけてきて、『お前の名前はなんて言うんだ』と名前を聞いてくる。オペレーターが山田です、と苗字を告げると『下の名前まで言え!』と怒鳴りつける。エスカレートすると『会社はどこにあるんだ、今から行ってやる』『お前個人の電話番号を言え』などと恐怖心をあおるようなことを言ってくる」とのこと。
「ある新人オペレーターは、『フルネームを言え』『どこに住んでいるんだ、ツラを見に行ってやる』と何度もしつこく凄まれて、やめてしまった。彼女はかなり優秀だったけれど、『この会社で働いているだけで、なんでこんなに怖い思いをしなきゃいけないのか』と言われて、さすがに私も心苦しかった。彼女のオペレーションに誤りがあったわけではなく、因縁をつけるようなクレームだったから彼女がそう思うのも無理はない」と続けます。
個人を特定しようとしてくる言動には恐怖を感じてもおかしくありません。Aさんの会社では、偽名を使うことも許可しており、内部のデータ管理システムに書き込むときに、本名とその際に使った偽名を入力して管理しているようです。
「そこまでしないと社員を守れないなんて悲しい世の中になったと思うけれど、悪質なクレーマーがいる限り仕方ない。偽名を使うことでオペレーターのみんなのストレスや心理的負担を和らげることができているのなら、業務に支障がない範囲でこういう対策も必要」と話していました。
大きな声と暴言で威嚇するだけでなく…
「コロナ禍が始まって、店員にイチャモンをつけたり、大声で罵倒したりすることを何とも思わなくなった顧客が増えた気がする」と話すのは、生活用品店で働く30代のBさんです。
「感染拡大の初期にマスクやトイレットペーパーがなくなって、店員を怒鳴りつける顧客が問題になった時期があった。その対策として、店員が直接説明しなくてもいいように大きな紙に赤い文字で『トイレットペーパー入荷の目途は立っておりません』と書いたり、店内放送でも呼び掛けたりした」と言います。
「それでも、『店員に何か一言文句を言わないと気がすまない』とか『看板にはああやって書いてあるけれど、店員に聞けば教えてくれるはず』みたいなクレーマーが多くて、『いつ入荷されるんだ』『なんでそんなこともわからないのか』『この役立たず』なみたいな暴言を吐いていた。そして、あのとき店員を怒鳴ることに慣れた顧客が、今も何かあるとすぐ大声で威嚇している気がする」と話します。
「中には怒った顧客に肩を突き飛ばされたり、頭突きされたという店員もいる。そういう場合でも、各店舗の判断で警察を呼ばないことが多かったようだけれど、明らかに暴力沙汰だし悪質な場合は呼んでもいいと思っている。本社はノーリアクションだけれど、そういうのは本社からしっかり通達すべき」と語ってくれました。
たしかに肩を押したり、突き飛ばすような暴力は、たとえ顧客の立場であっても許されるものではないでしょう。
粘着質に「誰のせいか」と尋ねてくる
「コールセンターにいると、人間の心の闇みたいなものが見えるような気がする」と話すのは、金融機関のコールセンターで働く20代のCさんです。
「お客さんがいろいろな説明を求めてくるのは理解できる。会社の落ち度に対するクレームも理解できる。でも、行き過ぎた要望であったり、因縁をつけたりしてくるような人があまりに多くて、最初は戸惑った」とのこと。
「こちらも落ち度はあるけれど、小さなミスをあげつらって『こうなったのは誰のせい?』としつこく聞いてくるクレーマーがいた。応対する言葉尻を拾い上げて『いまこう言ったよな?』と何度も言い、『確かに申し上げてしまいましたが、その点については訂正いたします。申し訳ございませんでした』と丁寧に謝っても『お前の説明にはミスがあった』『間違ったことをお客に言うのか』と勝ち誇ったように言う」のだそう。
「あまりにしつこく誰のせいかと尋ねられ、『こちらの誤りです』と伝えても『そうだよな、わかってるよな』と言われ、何を求められているのかもよくわからない会話が20分以上続いた」と嘆きます。
こういう粘着質なクレーマーは多いらしく、何度も繰り返し謝罪を求めてきたり、言い間違いについてどう間違えたかを何度も復唱させる、なんていうことは日常茶飯事なのだとか。Cさんが「心の闇」というのもうなずけます。
業務終了後に店員を待ち伏せる
「もうその人は精神的に病んで休職してしまったけれど、そうなっても仕方ないくらい彼女にとってはトラウマになる事件だったと思う」と話し始めてくれたのは、百貨店で働く30代のDさんです。
同僚女性が顧客からストーカー行為の被害を受け、休職するほどまでに追い詰められてしまったのだとか。「彼女を守ってくれない会社にも色々と思うことがあった」と語ります。
「最初はただのいいお客さんだったと思う。彼女のことを気に入っていたみたいで、何を買うにも彼女に尋ねていた。でも次第にセクハラめいたことを言うようになり、個人的な連絡先を聞いたり、休みは何をしているのかとかどこに住んでいるのかとか、そういうことを聞くように。このあたりで彼女から同僚や上司に相談があって、事態が発覚した」と言います。
「女性同士で連携を取って、彼女に近づかせないようにフォローしていた。でも、目ざとく彼女を見つけてはストーカーをするように。終業後に店を出たら待ち伏せされていて、抱きつかれたこともあったようで…。その様子を見た他の社員から私に連絡が入ったので、同僚男性を連れて急いで従業員出入口に向かった。彼女がひどく震えていたのが印象的だった」と肩を落とします。
そのあと、自宅にまでつけてきたことも多かったという彼女からの相談あったものの、会社は何か対策を取るわけでもなかったうえに、警察には言うなと言ってきたのだとか。「あの時点で女性社員の多くは失望したと思う。会社のために働いても、会社は私たちを守ってくれないんだと思った」と話してくれました。
おわりに
顧客の立場だからといって、個人情報を聞いてきたりするのは怖いことですし、突飛ばしたりストーカー行為を働いたりするのはクレーマーの域を超えています。クレーマーになる人はストレスを抱えているのかもしれませんが、他人に怒りをぶつけることでストレス解消するのはお門違いでしょう。また、会社側も悪質なクレーマーには毅然とした対応をしてほしいものです。
私が宿泊業に長く務めたものとして取った方法はクレーマーに言わせるだけ言わせ(途中で口を挟まない、できれば別室でこちら側2人私と新人)、それからこちらの返答をします。こちら側に落ち度がない場合は要求に応じない。決して怖がってはいけません。(慣れるまでは怖い)。少しでも器物破損やこちら側の体に触れれば110番通報します。相手がプロであれば手を出しません。同じ人が同じところで何回もしません。(相手は誠意を見せろと言います。金をよこせという意味です。決して出しません)相手が暴力団とわかれば警察は喜んで?で飛んできます(失礼)。
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秋篠宮家の長女・眞子さま(29)の結婚問題が「異例の事態」続きだ。過去に宮内庁トップが公の場で苦言を呈した皇族の婚約内定者がいただろうか。一方、小室圭さん側の弁護士は、長官と面会したとも報じられた。小室さんは金銭問題についてどう釈明するのか?
「説明責任を果たすべき方が果たしていくことが極めて重要だ」
12月10日、宮内庁の西村泰彦長官は小室さん側の金銭トラブルについて、「きっちり説明していくことで、批判にも応えていけるのではないか」と対応を求めた。
報道によれば前日には、西村長官は小室さんの代理人弁護士と面会したという。元宮内庁職員の山下晋司氏はこう解説する。
「最近の秋篠宮殿下は、かなりお痩せになっているようで、ご体調が心配されています。小室さん側が動かなければ、さらに悪化させかねません」
皇位継承順位1位の皇嗣である秋篠宮さまの健康問題にも影響しかねない。長官は、眞子さまに関わることを、両陛下や上皇ご夫妻、秋篠宮ご夫妻への報告と許可なしには述べないだろう。
「事前の了解を得ていたとみるのが普通です」(山下氏)
さすがに、小室さんと代理人弁護士は、説明責任を果たすのか。
「秋篠宮殿下は誕生日会見でこれまでに3回、説明を求めてこられました。しかし、小室さん側は『解決済み』との文書を出しただけ。殿下の求めに応じたとは言い難い状況が続いていますので長官の苦言に動くかどうか……」(同前)
異例の事態を招いた背景には、相次ぐ小室さんへの批判的な報道や、眞子さまがお気持ちを公表して以来、宮内庁に抗議の電話が鳴りやまないという現実がある。
「結婚するならば、一時金を辞退なさるべきでは」「民間人のために、税金を使うのはいかがなものか」「結婚にはどうしても納得できない」
眞子さまがお気持ち文書を公表した日から、眞子さまに関連したニュースが流れるたびに、宮内庁の電話は朝から鳴り続けた。熱量の高さは皇室への思いの深さの表れとはいえ、「参った……」と頭を抱える宮内庁職員も。
政府が「皇女制度」の創設を検討しているというニュースも、国民が不満を募らせる火種となった。
現在の皇室メンバーは18人。30代までの若い皇族は7人で、悠仁さま以外は全員女性だ。「女性宮家」創設案が結婚後も皇族として皇室にとどまるのに対して、「皇女」案は、結婚して皇室を離れたあとも「皇女」という呼称をおくり、公務を続けてもらうという案だ。想定する対象は、天皇陛下の長女・愛子さま、秋篠宮家の長女・眞子さまと次女・佳子さまの内親王方だ。
「皇女第1号」の筆頭候補は、婚約延期中の眞子さまとみられる。結婚にともない支払われる約1億5千万円の一時金について世間では、「受け取る」のか、「辞退する」のかという議論にすり替わりつつある。
「元皇族が貧しい生活を送れば、日本の恥ともいえる。海外にも示しがつきません。元皇族の品位を保つためのお金ですから、小室さんへの感情とは切り離して考える質のお金。しかし、『受け取ってほしくない』という国民感情が先だっている状況です」(皇室ジャーナリスト)
そこに「皇女制度」創設案が浮上した。公務を続けるならば発生するであろう相応の「報酬」が、眞子さまと小室さんの新生活への事実上の「経済的援助」と受け止められかねず、報酬額への臆測も飛び交っている。
式典や会議といった行事は、休日や祝日はもちろん平日にも開催される。当然、皇女が常勤で務めるのは難しい。公務に出席するとなれば、その場にふさわしい服装も必要で、「皇女」が公務に出席するための交通費や宿泊費用も必要だ。先のジャーナリストは、こう分析する。
「民間で独立して生活する以上、生活を維持する報酬として参考になるのは、皇室経済法6条で定められた、独立して生計を営む親王の妃の1525万円でしょう」
さらなる批判を招くのか、一転、祝福されるかは、おふたり次第だ。
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なかなか寝付けない、熟睡できない原因は、日常の何気ない習慣や環境に潜んでいる? 実は快眠を阻害していた、盲点ともいうべき原因に着目。ふだんの行動を少々変えるだけで、睡眠の質はグンとよくなります。
目が覚めても疲れがとれない、朝になってもなかなか起き上がれない──。こうした睡眠に関する悩みを抱える人は増えているようだ。睡眠専門クリニックRESM新横浜の白濱龍太郎院長は、「睡眠に悩む人の多くは、いろいろと試しているのに、改善せず、来院する。しかし、睡眠によかれと思ってやっている行動と原因がズレていることが多い」と話す。
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例えば、枕やマットなど寝具にこだわりながらスマホを眠る間際まで使ったり、睡眠に効くサプリをのみつつ、体を冷やす格好で眠ったりしているという。
睡眠に悩む人には、不眠症や睡眠時無呼吸症候群など明らかな病気の場合と、「熟睡できない」「調子が悪い」など睡眠に満足感がないタイプに分けられる。「病気でなければ、生活や睡眠指導によって改善されるケースがほとんど」(白濱院長)。
そこで今回は睡眠を悪化させている7つの原因を紹介。ぜひチェックしてみて。
【実は健康に悪い眠り方 1】
寝る直前までスマホをいじっている
今やもっとも身近な娯楽ツール、スマートフォン(以下スマホ)。ベッドの中で、ネットショッピングやSNS、ゲームなどを楽しむ人も多いだろう。しかし、スマホの液晶画面が発するブルーライトは、睡眠を誘発するホルモン「メラトニン」の分泌を阻害することが分かっている。結果、入眠が遅くなる、浅い眠りになるリスクが高くなる。
「寝る直前まで熱中すると、交感神経が優位なままになり、ますます眠りにくくなる。就寝の1時間前には画面を見ないようにしたい」。寝室でスマホの充電をしないなど、手の届かないところに置くことが大切だ。どうしてもスマホを使いたい場合は、ブルーライトカットフィルムを。
夜のタブレット使用で睡眠誘発ホルモンの分泌が遅くなる
LED画面が放つブルーライトは睡眠・覚醒のリズムを狂わせる。健康な男女20人が就寝前4時間に、タブレットの端末もしくは印刷物で読書した場合で血中メラトニン量を比較すると、前者はメラトニンが増加する時間帯が遅く、深い睡眠を得るまでにも時間がかかっている。(データ:Proc.Natl.Acad.Sci.USA;112,4,1232-1237,2015)
ブルーライトってなに?
強いエネルギーを持つ青色光。LED電球やパソコン、モバイルの画面が放つ光に多く含まれ、体内時計を狂わす。
【実は健康に悪い眠り方 2】
Tシャツ・短パン・ジャージで眠る
手近なTシャツや短パンで寝ている人は、眠りが浅くなっているかもしれない。走るときにはランニングウエアが適しているのと同様、やはり睡眠時は“寝るための機能性”を考慮したパジャマに着替えるほうがよい。
「パジャマがいいのは体を締めつけないよう考えられているため。特に肌触りがよく、吸湿・放湿性に優れた素材の物を選びたい」と白濱院長。また、冷えを予防することも大切だ。「体が冷えると眠りも浅くなる。特に女性は首や肩、おなかを冷やすのは禁物。キャミソールではなく肩や背中を覆うデザインを選び、ネックウオーマーや腹巻きを利用するのもいい」(白濱院長)
【実は健康に悪い眠り方 3】
夕方以降にうたたねをする
帰宅時の電車のなかや、空腹が満たされた夕飯後のうたた寝。実はこれ、夜、寝つけなくなる一因。「人の体は疲労物質がたまると、体を休めて修復しようとする機能が働き、眠くなります。夕方にうたた寝をすると疲労が少し解消されるものの、再び疲れがたまるまで眠れなくなるのです」と白濱院長。
夕方以降のうたた寝を防ぐには、“パワーナップ”と呼ばれる昼寝法が効果的。昼間にいったん疲労を解消することで、眠気のピークを就寝時間のタイミングに合わせていく。「夜は熟睡できるうえ、パワーナップ後は心身ともにスッキリ。仕事もはかどります」。環境が許すならランチ後の眠気は我慢せず、積極的に実践すべし。
「パワーナップ」のルールは上の通り。疲れが残るので横になったり長く寝すぎたりしないこと。逆に、熟睡できなくても目をつぶるだけで効果がある。カフェインは飲んでから20~30分後に覚醒効果が現れるので、「パワーナップ」直前にコーヒーや緑茶、紅茶を飲むのもよい
【実は健康に悪い眠り方 4】
イライラしたまま床につく
日常生活を送るうえで避けられない仕事や人間関係のストレス。しかし、イライラや心配事を抱えたまま横になっても、睡眠モードに切り替わらない。「ストレスを抱えた体は緊張し、交感神経が優位になります。スムーズな入眠には、副交感神経を優位にする工夫が有効。リラックス効果があるハーブティーや香りなども助けになります」(白濱院長)
一方、寝酒は逆効果。飲んだ直後は、リラックスできるし、寝付きもよくなる。しかし、「アルコールは体内に入ると、交感神経を刺激するアセトアルデヒドという物質に分解される。眠りが浅くなり、途中で目が覚めるなど、睡眠の質は明らかに悪くなります」。
【実は健康に悪い眠り方 5】
寝心地が悪い寝具を使い続ける
寝具は「機能性を追求し、高価なものを選ぶ」ことより、「適当なものを使わない」ことが大切。
「例えば骨格に合わない枕を使い続ければ、肩や背中の凝り、いびきの原因になるばかりか、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群という病気の引き金にもなります」(白濱院長)。つまり、あまりに無頓着はNGというわけ。
もしも今、うつぶせで寝る方が楽、と感じているならば要注意だ。「人は本来、胸郭を圧迫しないあおむけ姿勢のほうが快適に眠れる。うつぶせ寝が心地よく感じている人は、寝具を見直してみては」。夏の掛け布団は熱を逃がすもの、冬は適度に保温し、放湿するものがいいという。
【実は健康に悪い眠り方 6】
寝室の掃除は週1回以下
「掃除の頻度と眠りがどう関係するの?」と不思議に思うかもしれないが、清潔な部屋作りは睡眠時の呼吸と密接に関係する。「スムーズな鼻呼吸を保つことは深い睡眠を得るための条件。しかしアレルゲンにもなるほこりが舞う部屋では鼻呼吸が妨げられる」。鼻腔を広げ、睡眠時の鼻呼吸を促すアイテムも市販されているが、不衛生な寝室で使えばほこりも一緒に吸い込み、かえって体に悪い。
また、空気の乾燥も鼻呼吸の妨げになる。特に冬は空気が乾きやすいうえ、暖房器具を使えば乾燥する。適度な湿度が呼吸を助け、ほこりが舞い上がるのも抑える。寝室に、空気清浄機や加湿器を設置するのも手だ。
【実は健康に悪い眠り方 7】
長時間寝ているのに満足感がない
統計上、死亡率が低いといわれている睡眠時間は6.5~7.5時間。しかし、実のところ健康を保つためのベストの睡眠時間は、一人ひとり異なるともいう。年齢や体調によってもベストの睡眠時間は違うため、専門家でもない限り自分に合った睡眠を実践するのは難しい。
「ショートスリーパーとロングスリーパーを比べると、一晩で5時間も睡眠時間に差が出るケースもあります。ただ、質のよい睡眠を十分とれているか否かの目安は、“寝た”満足感があるかないか」と白濱院長。こうした主観に加え、睡眠のアプリなどを使い、客観的データに基づいて自分の睡眠を分析することで、適した睡眠時間を知ろう。
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在宅(自宅、高齢者施設)での看取り件数が大幅に増えている在宅専門診療所が少なくない。中には、前年同時期と比べて倍近く増加しているところもある。増加している背景には、感染リスクを避け、自宅での看取りを希望した人々が増えたことが大きい。
コロナ収束後もこの傾向が続くとしたら、全死亡者数に占める在宅死の割合が20%台前半にとどまっている日本も、欧米先進国の50%前後クラスになるかもしれない。在宅での看取り件数の増加は、コロナ禍における一時的なものなのか、それともコロナ収束後も続くのだろうか。
そこで、全国の在宅専門診療所の中でも、在宅看取り件数がトップクラスの診療所に、現状と今後の見通しについて取材した。
東京を中心に首都圏に15カ所の在宅専門診療所を構える医療法人社団「悠翔会」(東京都港区、現在患者数5218人、2019年在宅看取り数755人)では、2020年4月1日~10月26日までの患者死亡者数は732人で、その内訳は在宅死528人、病院死204人だった。
2019年の同時期と比較すると、全死亡者数の増加は186人(34%増)で、内訳では、病院死は13人(6.8%増)の増加にとどまっているのに対し、在宅死は173人(48.7%増)と大幅に増えている。
■入院を取り巻く環境の変化も
悠翔会の佐々木淳理事長は「コロナ第1波では、大学病院など地域の中核となってきた高度医療機関や、ブランド力のある病院でも院内感染が相次いだ。病院は、感染リスクのコントロールのために、入院患者に予備的検査を課し、家族の面会も禁止した。またコロナの感染患者の受け入れをしていない多くの病院では、発熱患者に対する受け入れ制限も行っている。こうした背景から、入院を取り巻く環境に大きな変化が出てきているようだ」と話す。
「入院に関する大きな変化」とは、1つは、在宅医療と病院との関係性の変化だ。これまでなんとか病院への通院を継続していた「在宅医療導入境界域」の患者が、在宅医療に転入するケースが増えている。
具体的には、病院受診に対する不安に加え、公共交通機関を使う通院そのものへのリスク意識の高まりから、ケアマネジャー経由での在宅専門診療所への患者の紹介が増加している。また病院からの患者紹介も増えているそうだ。
余命が日から週の単位と見込まれる予後の見通しの厳しい入院患者にとっては、家族と一緒に過ごせる時間をつくりたいというニーズもあり、こうした背景が在宅復帰への大きな後押しとなっている。
「入院に関する大きな変化」のもう1つは、患者側も入院という選択を忌避するようになっていることである。
「患者・家族が入院を忌避するモチベーションは2つある。1つは、病院では、コロナに感染する危険があるのではないかということ。もう1つは、入院すると家族に会えず、死に目に会えないのではないかということだ。この2つの理由で、入院したくないという患者が増え、入院している患者の中にもできるだけ早く家に帰りたいという人が増えている」(佐々木理事長)
これまでは、最期は家で過ごすのが心配で、入院していたほうが安心だと考えていた患者・家族が一定の割合でいたが、その割合がさらに少なくなってきているのだ。
■これから入院しようと思っていた人にも影響
東京都板橋区に在宅専門診療所を構える医療法人社団焔「やまと診療所」(現在患者数1100人、2019年自宅看取り数287人)でも在宅での看取り患者が増えているという。2020年4~9月の患者死亡者数は306人だった。同診療所は在宅の中でも自宅に特化しており、306人の内訳は自宅死227人、病院死79人だった。
2019年の同時期と比べると、全患者死亡者数の増加は104人(51.5%増)と大幅に増え、内訳では、病院死は横ばいにとどまっているのに対し、自宅死は104人(84.6%増)とじつに倍近くも増えている。
安井佑院長はその背景について、「コロナ禍によるものであることは明らかで、とくに、病院では家族の面会を禁止していることが自宅死の増加に大きく影響していると思う。家族面会の禁止は、すでに入院している人たちと、これから入院しようと思っていた人たちの両方に影響を与えている」としたうえで次のように続ける。
「すでに入院している人たちは、例えば、がんの末期で入院治療していて、これ以上治療法がないという最終段階に入ったときには、緩和病棟に入院する、外科病棟で診てもらう、自宅に帰るという選択肢がある。それがコロナ禍により、病院では家族に会えないから、自宅を選ぶ人が増えているようだ」(安井院長)
また、これから入院しようと思っていた人たち、例えば、老衰や認知症などが進んで動けなくなり、従来は入院をしていた人たちも、入院してしまうと家族に会うことが出来なくなるので、最後まで自宅で過ごしたいという人が増えているという。
自宅でもコロナ禍の影響はあるが、やまと診療所の1100人の患者のうち、「コロナが怖いから診療をやめて欲しい」と言った人は1人もおらず、「診療回数を減らしてほしい」と言った人も、10人未満にとどまっている。
10人にも満たないのは、「診療回数を減らすより、先生たちに往診に来てもらったほうが安心という人たちが多い。それは、われわれと信頼関係ができているということもあると思う。ただし、当診療所が看ているのは、重症度が高い患者さんが多く、診療を断れないという要因もある」と安井院長は話す。
在宅での看取りが増えている最大の要因については、病院はコロナ感染防止のために家族の面会を禁止していることから、在宅を選択する人が増えていることにあるという見解で、悠翔会の佐々木理事長とやまと診療所の安井院長の見方は一致しているようだ。
■在宅での死はこれからも増えるのか
では、この在宅死大幅増加は、病院が家族の面会を禁止している間だけのことなのか、それともコロナ収束後もこの傾向は続くのか。
悠翔会の佐々木理事長は、「高齢で複数の慢性疾患とともに生活している在宅患者やその家族にとって、新型コロナの感染拡大は、文字通り他人事ではなかったはずだ。今後、どのように医療や介護を選択するべきなのか、当事者意識をもって考える機会になったことは間違いない。具合が悪くなったら、自宅で過ごすのが大変になったら、何となく病院なのかな……と曖昧だった在宅患者の一部は、新型コロナに感染したらどうするか、自分たちで主体的に選択したいと考えるようになった」と口にする。
また、これまでは、「在宅医療ではできないが病院でできること」にフォーカスしがちだった家族や地域の介護専門職も、「病院でなければできないこと、病院ではできないこと」をじっくりと考えてから、病院受診や入院を判断するようになりつつある。
「病院を受診すべきと判断する閾値は確実に上がったと思うし、積極的治療ができない、または積極的治療を希望しないのであれば、入院せずに自宅で最期まで療養をしたい、ということを明確に言葉にする人が増えている。この傾向は、新型コロナが収束したとしても変わらないと思う」と佐々木理事長は続ける。
さらに、新型コロナ感染者についても、「在宅療養が選択できるようになりつつある」として、その理由を次のように説明する。
「当初は自らの感染を恐れ、発熱患者へのケアを停止するとしていた地域医療機関や訪問看護ステーションも、新型コロナ感染者であっても受け入れるとするところが増えてきている。
在宅医療に関わる専門職の間では、新型コロナについても、誤嚥性肺炎のように高齢者にとっての死亡リスクのある疾患の1つにすぎない、という認識も徐々に広がってきており、新型コロナに感染したとしても、療養場所の選択が可能な状況が生まれつつある」(佐々木理事長)
一方、やまと診療所の安井院長は、「すでに入院している人たちも、これから入院しようと思っている人たちも、コロナ禍で入院しても家族に会えないから自宅を選んだというというだけではなく、コロナをきっかけに、死について考え、残された時間をどう過ごすかなどを考えたうえで自宅を選ぶ、つまり死生観も変わったのなら、コロナ収束後も在宅での看取りは増え続けるだろう。しかし、死生観が変わったと言えるのか」と疑問を呈する。
例えばアメリカでは、コロナで20万人以上が亡くなっており、死を身近なものとして考えた人はたくさんいるだろう。しかし、日本で亡くなった人は1800人近くでアメリカと比較すると少ない。日本人が感じたのは「危機」であって、自分も死ぬかもしれないと思い、(病院での治療を選ぶのか、在宅での治療を選ぶのか、など)死に関することを真剣に考えた人ははたしてどれだけいたのだろうか。
■病院にいれば安全という考えが少し崩れた
またマスコミの論調をみても、コロナは怖いもので、どうやってかからないようにするかというものが多く、かかってしまった場合にはどうするのか、どう亡くなるのかということに重きを置いている報道はあまりない。そうした状況では、死生観が変わったとは言えないだろう、と安井院長は指摘する。
その一方で安井院長は「病院に入ってさえいれば安全、安心だという概念が、コロナによって少し崩れた。また、在宅という選択肢があることを知らなかった人たちが、コロナによって知った人たちもいる。これらの要因で、在宅看取りはコロナ前より増えていくことは間違いないだろう」ともみている。
コロナ収束後の在宅での看取りの患者数が増えるかについては、佐々木理事長と安井院長の見方はやや異なっているが、コロナ禍以前よりは、家族で一緒に最期を看取りたいという人は増加していくだろう。
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56パーセントの人たちが「待つべき」
「文春オンライン」編集部が行ったアンケート調査で、56パーセントの人たちが、秋篠宮さまの言葉のように「多くの人が納得し喜んでくれている状況になるまで結婚を待つべきだ」と回答し、また、「どちらともいえない」と答えた人の中でも、大半が、この結婚について強い拒絶理由を書き記していたという。これは多くの国民の率直な感想だと考えるべきだろう。学生の頃に知り合ったお二人も来年には30歳に。小室圭さんは自ら述べた「内親王様をお迎えすることは、非常に責任が重い」という言葉のとおり、説明が求められている
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2017年9月3日の婚約内定会見で眞子さまは次のように述べた。
「幼い頃より結婚をするときは、皇族の立場を離れるときである、という意識を持って過ごしてきました。その中で、天皇陛下をお助けし、自分なりにできる限り皇族としての仕事を大切に果たそうと努めるとともに、私自身の生活も大事にしてまいりました。(中略)たくさんの方々に助け、見守られ、様々な貴重な経験と多くの出会いに満ちた日々が送れましたことを、大変有り難く思っております」
このお言葉通り、結婚して皇籍を離れるその日まで、眞子さまは内親王であり続ける。天皇陛下を助けるという、とても大事な役目を担っている。また、皇族として公的な仕事を立派に務めるという、これもまた、重い役割があるのだ。29歳のお誕生日に際し公表された眞子さまのご近影 宮内庁提供
眞子さまをよく知る人物は「心配で、心配で……」
上皇ご夫妻の初めての孫として生まれた眞子さま。妹・佳子さま、弟・悠仁さま、それに従妹にあたる天皇、皇后両陛下の長女・愛子さまという上皇ご夫妻の孫世代の最年長者として、家族や周囲の人たちから愛情と期待を一身に集めて育った。眞子さまご自身も、こうした期待に見事に応えてきた。聡明でしっかり者の内親王として、立派に成長された。
それだけに、今回の結婚問題は、周囲の良識ある人たちを驚かせている。首をかしげる関係者は少なくない。眞子さまをよく知る人物は「心配で、心配で……」「眞子ちゃん、どうしちゃったのかしら」と、私にこっそり、悩みを打ち明けてくれたこともある。
もちろん、混迷する結婚問題の責任は、自分の母親の金銭トラブルを速やかに解決し、金銭トラブルはもちろんのこと、結婚後の生活設計などについても、国民にきちんと丁寧に説明してこなかった小室圭氏にあるといってよい。2017年9月3日、婚約内定記者会見での眞子さまと小室圭さん
小室氏も発言「内親王様をお迎えすることは、非常に責任が重い」
前述の会見で、「内親王様をお迎えすることは、非常に責任が重いことと思い、真摯に受け止めております」と、はっきりと発言した小室氏だ。しかし、その後の彼の行動は、発言内容を裏切りかねないものだ。
今年11月13日、宮内庁は、「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」とする、眞子さまが記したお二人の「お気持ち」の文書を公表した。しかし、「今後の予定等については、今の時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況です」「結婚に向けて、私たちそれぞれが自身の家族とも相談をしながら進んでまいりたいと思っております」と、書かれているだけで、結婚までの具体的な日程などについてはまったく触れられていなかった。
眞子さまの結婚への強い思いは伝わってきたものの、説得力に乏しい内容だった。小室氏の影が薄い文章にとても驚いた。
当然のことながら、内親王と結婚するということは、非常に重い責任が伴う。天皇家と親戚関係になるということはもちろんだが、一般生活の経験のない眞子さまを、生活面でリードしなければならない役割が生じるからだ。
仕事はどうする? 拠点はアメリカか日本か?
将来、彼がどんな仕事について家族を養っていこうとしているのか。生活の拠点はアメリカなのか日本なのか、それとも別の場所なのか。仲が良いとされる母親との同居も考えているのかいないのか、などなど、もっともっと小室氏が前に出て説明してほしい疑問点が多い。小室氏がより積極的に、理解を得ようとしない限り、秋篠宮ご夫妻や多くの国民たちの不安や不信感はぬぐえないのではなかろうか。眞子さまだけに責任を負わせるかのような、これまでの小室氏のやり方は「ずるい」と、さえ思う。これからは、小室氏が、この問題の主導権を握るべきではないのか。学生時代に小室さんは眞子さまに出逢ったNYのフォーダム大学ロースクールに通学する小室圭さん 共同通信社
2011年10月、眞子さまが成年を迎えるに際して行われた記者会見でこんなやりとりがあった。記者から「先ほど、お父様のことで、昔と違って最近は丸くなってきたというようなことをおっしゃっていましたけども、どのようなとき、そのようなことをお感じになりますか。何かエピソードがあれば教えてください」との質問を受けた。これに対して、眞子さまはこう答えられた。
「昔は全般的によく怒る、本当にもうそれしか言いようがないのですけれども、厳しいこともありましたし、厳しいことに関しては、厳しくしつけてくれたことに感謝しておりますけれども、導火線が少々短いところがあったと申しますか。でも、最近はめったなことではすぐには怒らなくなったと思っております」眞子さまが成年をお迎えになるに当たっての記者会見 JMPA
「自分たちの立場を自覚してもらうことは大事」
また、眞子さまが中学2年生だった2005年11月の記者会見で、眞子さまたちの教育方針を聞かれた秋篠宮さまは「娘たちには、もちろん今の自分たちの立場を自覚してもらうことは大事なことだと思っておりますけれども、基本的には今までお話してきたようにそれぞれの個性や関心事を伸ばしていってくれたらいいと思います」と、述べられた。
子供たちの自主性を大事にしたい、個性を伸ばしたいという教育方針を、お子様たちが小さい頃から秋篠宮さまは重んじてこられた。だが、それは決して眞子さまたちを甘やかして育ててこられたということではないのだ。「昔は全般的によく怒る、本当にもうそれしか言いようがない」と、眞子さまが振り返っているように、どちらかといえば秋篠宮さまは、娘たちに厳しい父親だったようだ。
私もご一家をよく知る人から聞いたことがある。個性や自分の関心事を伸ばすだけでなく、秋篠宮さまは父親として、内親王としての誇りやプライド、皇族としての自分の立場への厳しい自覚を、子供の頃からより自然な形で植え付けようとなさっていたのだと思う。それはそうだろう。ゆくゆく内親王は国民から尊敬される存在とならなければいけないのだ。1998年11月、秋篠宮さまお誕生日に際してのご近影 宮内庁提供
「敬愛と支持」の歴史の中にいる眞子さま
天皇、皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻など皇室の方々は、現在、多くの国民たちからの敬愛と支持を集めている。ご本人たちの努力はもちろんそうだが、上皇ご夫妻をはじめとする歴代の天皇陛下たちの弛まない努力の賜物だともいえる。そうやって築き上げられた歴史のなかにいらっしゃるということを、眞子さまには忘れてほしくないと思う。
それでも結婚を望むなら、お二人は、正式な婚約である納采の儀をはじめとする、告期の儀や朝見の儀などの皇室の諸儀式をとどこおりなく終えて、結婚の日を迎えてほしいと願っている。納采の儀を行うためにも、小室氏は、秋篠宮さまの求めている幾つかの課題をクリアして、多くの国民の喜べる状況を一日でも早く作ってもらいたい。その意味で、彼の一層の覚悟が問われてくる。そして、眞子さまには最後の最後まで、内親王としての自覚と誇りをしっかり持ち続けてほしい。それだけをお願いしておきたい。
https://bunshun.jp/articles/-/42014